国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

米ミズーリ州ファーガソンの黒人少年射殺事件の白人警官不起訴は人種間戦争の引き金を引いた

2014年12月01日 | 米国
米中西部ミズーリ州ファーガソンの黒人少年射殺事件で、2014年11月24日に白人警官が不起訴となったことは米国での人種間戦争の引き金を引いた。ミズーリ州は共和党の地盤である中西部内陸地帯。白人は犯罪の多い黒人を憎み、黒人は人種差別主義者として白人を憎む。白人達の教祖は「肩をすくめるアトラス」のアイン・ランド。国際金融資本≒ドル覇権の崩壊後は貧困により人種間対立が激化して共和党地帯は内戦に突入する。 アングロサクソン文明は有色人種に対する差別意識が元来強い。共和党が国民皆保険などの福祉政策に反対するのは、白人から取り立てた税金が貧しい黒人に福祉としてばらまかれることを拒否する感情が主因となっている。共和党地域では黒人と白人が混住しているのに対して、五大湖周辺を含む東海岸や西海岸の民主党地域では黒人と白人の居住地区が分離していることで両者の衝突が少なく、それ故に白人が黒人への福祉に反対しないという説がある。このような深刻な民族間の憎悪が見られた最近の例は旧ユーゴスラビア(特にボスニア・ヘルツェゴビナ)の内戦である。平和の祭典として知られたサラエボが内戦の激戦地に暗転したことはよく知られている。このユーゴ内戦はドイツがスロベニアとクロアチアの独立を早期に承認したことが引き金となったことはよく知られている。これはかつてドイツ・オーストリアに敵対して第一次世界大戦を引き起こしたセルビアへの制裁だと私は考えてきたが、最近になって別の目的に気付いた。それは、米国内戦の予行演習である。 愚かな米国民は国際金融資本に操られ彼らの命令通りに正義の名の下に旧大陸を侵略し住民を虐殺し惨禍を繰り広げてきた。米国国民の愚かさこそが世界の平和に対する脅威であり、世界平和のためには米国が凄惨な内戦に突入し米国国民が戦争の悲惨さを身を以て学ぶことが望ましいのである。恐らくこのような観点から反国際金融資本勢力は米国国内で白人と黒人の間の人種間の対立感情を煽ってきたのだと思われる。米国の黒人の多くは奴隷として白人がアフリカから米国に運んできてそれを米国の白人農場主が購入したことに由来しており、欧州やロシアのように不法移民として退去させることが倫理的に困難である。 . . . 本文を読む
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