マスミンのピアノの小部屋

ピアニスト兼ピアノ指導者松尾益民が、ピアノや教育、世の中の出来事など日々感じることを、徒然なるままに綴ります。

雨の中新幹線です

2019-06-07 23:08:24 | 日記
昼に、朝日カルチャーの講読の講座があったので、それに出席してから新幹線で姫路に向かいました。
講読の講座は月に2回だけだし、今月は2回目が旅行中で出席できないので、何とか今日の分は出席しようと、レッスンの日程を変更して出席してきたというわけ。
ちょうど、訳をする順番だったし。
今回は、ドレスやカメラなど、コンサート用の持ち物が多かったため、キャリーケースで荷物を運んだので、移動もささっとというわけにいかず、おまけにけっこうな雨で、ちょっと疲れたかも。
出る前にいろいろやることや準備などがあって、大慌てでした。
訳の方の予習もしないといけなかったし…。
新幹線の中も、あれやこれややることがあって、パソコンで作業をしたりメールをしたり、なので、ちっとも休めませんでした。

雨は、西に向かうにつれて上がって行きましたが、雲の多い景色。
もうすぐ伊吹山かなぁ…という頃、窓から眺めると、山に雲がかかって、なかなか幻想的。

伊吹山も珍しく雲の中でした。


ドビュッシーの「子どもの領分」

2019-06-07 02:09:34 | ラ・プロムナード・ミュジカル
9日のプロムナード・コンサートで演奏する曲の一つ、ドビュッシー(1862~1918)の「子供の領分」についてです。
1906~1908年に作曲されました。
「子供の~」というタイトルでも、子供向きの曲ではありませんが、当時3歳だった、ドビュッシーの一人娘クロード・エンマ(愛称をシュウシュウといった)に献呈されています。
シュウシュウは、ドビュッシーの2度目の妻エマ・バルダックとの間に1905年に生まれたのですが、1918年に亡くなったドビュッシーのの後を追うように、1919年に病のために亡くなりました。
今年はシュウシュウ没後100年ということになります。
エマ夫人は、イギリス趣味で、この曲はタイトルからすべて英語でつづられています。
6曲の小品から成ります。

グラドゥス・アド・パルナッスム博士(パルナス山への梯子段を上る博士)
グラドゥス・アド・パルナッスムはクレメンティの有名な教本のことで、それをパロディとして利用することで、いやいやピアノの練習をする子供をユーモラスに描いたものです。

象の子守歌
毎晩シュウシュウが一緒に眠る象の人形のために、子守歌を歌い、やがてシュウシュウと人形がともに深い眠りに落ちていく。

人形のセレナード
シュウシュウの大切な友達への、スペイン風のセレナードです。

雪が踊っている
窓の外で降り始めた雪が、やがてあとからあとから無数に落ちてくる、そんな情景を描いています。

小さな羊飼い
おもちゃの羊飼いの人形が吹くパストラーレ。

ゴリウォークのケーク・ウォーク
ゴリ―ウォークとは、黒人の人形のこと。
その人形が、黒人のダンス音楽であるケーク・ウォークをユーモラスに踊っている様子を描いています。
途中に、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」のモティーフがデフォルメして引用されています。

難しい曲ではありませんが、それぞれの特徴を生かす演奏は、なかなか難しい…。
ドビュッシーは、数曲ずつ組曲のようにまとめた曲集が多いのですが、この「子供の領分」を弾くことで、私が演奏した組曲物は最後になります。
「忘れられた映像」は除いて…です。
あとは、数曲弾いている前奏曲集と練習曲集、小品が残っています。
ドビュッシーの曲は何とか全曲演奏できそう…。