寒かったのか暖かかったのかちょっと印象に困る冬が終わり、日々、だんだんと暖かくなってきました。
とはいっても天候の変わりやすいドイツの4月。
日中に20度くらいまで気温が上がったかと思ったら最低気温がマイナスになってみたり、雪がチラついてみたりとどうにも安定しない毎日です。
そんなお天気のなか、気持ちのいい快晴の一日を選んで私たちのお店があるリューデスハイムの対岸、ビンゲンにわたって少しブドウ畑を散歩してきました!
雲一つない青空! 抜けるような蒼い空がとっても気持ちのいい一日でした。
天気がとてもよかったので、畑からは対岸のリューデスハイムからお隣のガイゼンハイム、そしてヨハネスブルグまで見渡すことができました。
今回散歩してみたところはChapel of St. Roch(ドイツ語ではRochusbergkapelleといいます)という、小高い丘(ほとんど山です)の上に建つ大きなカトリック教会の周りです。
この教会、実はリューデスハイムからも見えるのですが、ご存知でしょうか?
リューデスハイムでライン川クルーズの船に乗ったり、川沿いを歩いているときに対岸側を見て山の上に見える教会がこのRochusbergkapelleです。
実際に訪れてみるとその大きさに圧倒されます。
ドイツではケルンの大聖堂などのように大きな教会があちこちに点在していてそれだけならさして珍しくもない光景のはずなのですが、この教会からはそういった他の教会から受けるのとは少し違った印象を受けました。信仰心の欠片もない私ですが、この教会の壮麗さと壮大さには思わず神の偉大さ的な何かを感じてしまいそうになりました。神学という学問の一環に教会建築に特化した分野が存在している、という話を以前に聞いたことがありますが、なるほど確かに一つの学問分野として成立してもおかしくないと思えます。
まずはこういう目に見えるもので圧倒し、信仰心のきっかけにすることは有効なんだな、と身を持って体験してしまいました。
ちなみにこの教会、大きすぎて私のスマートフォンのカメラでは写りきらなかったので写真は他の方の撮影したものをお借りしています。
お話を戻して、ブドウ畑のお散歩です。
この教会の南側、ライン川とは反対側の斜面にある畑はKirchberg(キルヒベルク)と呼ばれる認定された一級畑です。
このキルヒベルクはそのまま南側の斜面全体に広がり、隣接しているScharlacherberg(シャーラッハベルク)というやはり一級畑として有名な畑につながり、見渡す限りのブドウ畑となっています。
ブドウ畑では冬の間に伸びていた枝も切り落とされ、誘引と呼ばれる枝を曲げる作業までが終わっていました。
ここは山の斜面に作られている畑なのでかなりの斜面になっています。
ワイヤーに沿って曲げられ、整然としている枝を見てみると、ブドウの芽がもうかなり大きくなっていました。
ここまでくると芽吹きももうすぐそこです。
ドイツで4月半ばに芽吹きが直前になっているというのは例年よりは早い印象ですが、寒い冬よりは暖かい春が待ち遠しいもの。
ブドウ畑にも春の足音がゆっくりと近づいてきています。
那岐でした。