プロストワインハンデル公式ブログ「クライナー・プラッツ Kleiner・Platz」

ドイツのリューデスハイムに所在するドイツワイン専門店です。在住者ならではの新鮮な情報と個性的なワインをご紹介します。

2020年ブドウの収穫真っ最中です!

2020年09月22日 11時00分00秒 | ワインについて

今年もこの時期がやってきましたね!

ブドウの収穫!

ワインの生産に携わるすべての人間にとっての1大イベントです。

今年は例年通りの時期に行われます。

凄まじい猛暑だった2018年では、8月の初旬に収穫が始まったワイナリーもありましたね。

 

さて、折角の機会ですからこの半月の畑の様子を写真とともに振り返ってみましょう!

春にはまだ小さなつぼみでした、、、、

 

段々と成長しブドウの片鱗が見えてきました。

 

7月にもなれば立派にブドウに!この数か月の間の成長には驚きですね!

 

8月の太陽をたくさん浴びて、どんどん大きく成長しています!

 

9月中旬!ようやく収穫です!

作業の前にワインで乾杯し栄養補給!

今回はとても、とてもなだらかな傾斜での作業でしたので、私も美味しく飲みながら作業をしました。

ちなみに、急な傾斜での収穫作業は危険も伴いますので、飲酒しながら作業なんて絶対にできません。

 

たくさん収穫が出来ました!

こちらの畑では畑作業を少しお手伝いさせて頂いていました。

今まで畑で大切に育んできたブドウが大きく成長し、立派な晴れ姿を見られてとても幸せな気持ちになりました。

しかも!これが美味しいワインになるというのですから楽しみは尽きません。

 

収穫したブドウは除梗(じょこう 茎と実を分ける事)する機械に入れて茎を外し、果汁を絞るプレス機にかけられます。

昔ながらの手動のプレス機(画像は白ブドウを圧搾しています)

これからろ過や発酵などの工程を終えて、初めて皆様の下にワインとしてお届けが出来るようになります。

こうして画像でブドウの成長の過程を見てみると、ブドウの爆発的な成長速度にびっくりしますね。

ワイナリーのスタッフも、とても嬉しそうに作業しているのが、とても印象的でした。

この日は天気がとても良かったという事もあり、元から気前の良いワイナリーのご主人がさらに上機嫌に。

小休憩の度に新しいワインを開けてゆっくりと作業を楽しみました。

 

素晴らしい快晴に恵まれ、健康的に成長した美味しそうなブドウをたくさん収穫でき、

幸せいっぱいのほろ酔い加減で楽しく作業をすることが出来ました。

次回に作業するブドウ畑はスキー場のような傾斜だとの噂が。。。

気合を入れて頑張ります!

 

ささでした

 

 

 

 

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ブドウ畑にも春がきました!

2019年04月13日 09時32分39秒 | ワインについて

寒かったのか暖かかったのかちょっと印象に困る冬が終わり、日々、だんだんと暖かくなってきました。

とはいっても天候の変わりやすいドイツの4月。

日中に20度くらいまで気温が上がったかと思ったら最低気温がマイナスになってみたり、雪がチラついてみたりとどうにも安定しない毎日です。

 

そんなお天気のなか、気持ちのいい快晴の一日を選んで私たちのお店があるリューデスハイムの対岸、ビンゲンにわたって少しブドウ畑を散歩してきました!

雲一つない青空! 抜けるような蒼い空がとっても気持ちのいい一日でした。

天気がとてもよかったので、畑からは対岸のリューデスハイムからお隣のガイゼンハイム、そしてヨハネスブルグまで見渡すことができました。

 

今回散歩してみたところはChapel of St. Roch(ドイツ語ではRochusbergkapelleといいます)という、小高い丘(ほとんど山です)の上に建つ大きなカトリック教会の周りです。

 

この教会、実はリューデスハイムからも見えるのですが、ご存知でしょうか?

リューデスハイムでライン川クルーズの船に乗ったり、川沿いを歩いているときに対岸側を見て山の上に見える教会がこのRochusbergkapelleです。

実際に訪れてみるとその大きさに圧倒されます。

 

ドイツではケルンの大聖堂などのように大きな教会があちこちに点在していてそれだけならさして珍しくもない光景のはずなのですが、この教会からはそういった他の教会から受けるのとは少し違った印象を受けました。信仰心の欠片もない私ですが、この教会の壮麗さと壮大さには思わず神の偉大さ的な何かを感じてしまいそうになりました。神学という学問の一環に教会建築に特化した分野が存在している、という話を以前に聞いたことがありますが、なるほど確かに一つの学問分野として成立してもおかしくないと思えます。

まずはこういう目に見えるもので圧倒し、信仰心のきっかけにすることは有効なんだな、と身を持って体験してしまいました。

 

ちなみにこの教会、大きすぎて私のスマートフォンのカメラでは写りきらなかったので写真は他の方の撮影したものをお借りしています。

 

お話を戻して、ブドウ畑のお散歩です。

この教会の南側、ライン川とは反対側の斜面にある畑はKirchberg(キルヒベルク)と呼ばれる認定された一級畑です。

このキルヒベルクはそのまま南側の斜面全体に広がり、隣接しているScharlacherberg(シャーラッハベルク)というやはり一級畑として有名な畑につながり、見渡す限りのブドウ畑となっています。

 

ブドウ畑では冬の間に伸びていた枝も切り落とされ、誘引と呼ばれる枝を曲げる作業までが終わっていました。

 

ここは山の斜面に作られている畑なのでかなりの斜面になっています。

 

ワイヤーに沿って曲げられ、整然としている枝を見てみると、ブドウの芽がもうかなり大きくなっていました。

 

ここまでくると芽吹きももうすぐそこです。

ドイツで4月半ばに芽吹きが直前になっているというのは例年よりは早い印象ですが、寒い冬よりは暖かい春が待ち遠しいもの。

ブドウ畑にも春の足音がゆっくりと近づいてきています。

 

那岐でした。

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今から使える!知ったかドイツワイン豆知識 初級編

2018年11月24日 11時46分50秒 | ワインについて

11月も終わりが見えてきましたね。

お疲れ様です。ささです

今回は飲み会の席や、家庭の話でつかえそうなドイツワインの豆知識をご紹介致します。

 

① ドイツ語ではワイン用ブドウ品種の呼び名が違う

ピノ・ノワール → シュペートブルグンダー【ドイツ】

ピノ・グリ → グラウブルグンダー【ドイツ】

ピノ・ブラン → ヴァイサーブルグンダー【ドイツ】

シャスラ → グートエーデル【ドイツ】

ドイツの単語って長いですよね。

 

② ドイツワインのエチケットには味の情報が書いてある

他国のワインの多くはワインのエチケットに味の情報を書いていないことが多いです。

ドイツワインにおいては、とりあえず以下の3つの基本を覚えておくとお好みの味を選びやすいです。

【辛口】表記:Trocken(トロッケン)※Trockenは英語でDryの意味です。

【中辛口】表記:Halbtrocken(ハルブトロッケン)

【甘口】表記:上記の2つが書いていなければ甘口です。

ちなみにワインは甘口になるほどアルコールが下がっていく傾向にあります。

※スパークリングワインの味についてはまた一癖あるので下記を参照。

弊社プロストのHP【スパークリングワイン特集】↓

http://www.prostweinhandel.net/special1505.html

 

 最高の特級畑のワインにはエチケットに【GG】の表記がある

細かいことはさておき、ラベルの中にこのマークが書いてあれば特級畑のワインという事です。

詳細をご希望の方は下記をご参照ください。

弊社プロストのHP【GG・特級畑特集】↓

http://www.prostweinhandel.net/special1506.html

 

④ ドイツはスパークリングワイン消費量世界1位!

ビールが好きなドイツ人ですから、炭酸入りの酒は大好物!

ちなみにドイツではスパークリングワインのことを「SEKT」(ゼクト)と呼んでいます。

個人的におすすめのゼクトはこちら↓

http://prostweinhandel.shop-pro.jp/?pid=124785090

 

⑤ ドイツでは白ワインを炭酸水で割る飲み物がある

日本ではあまりなじみのないワインの水割ですがドイツでは【Weinschorle・ワインショーレ】としてワインスタンドなどで売っています。

確かに夏の暑い日にワインは重いかな?というときは氷などを入れてさっぱり飲んでもいいかもしれませんが。。

個人的にはもったいない!!と言わずにはいられません。

 

以上です!

こちらの5点をもう知っているよ!という方は、なかなかドイツワインにはまっていらっしゃる方ではないでしょうか。

 

ちなみにこの時期のドイツでは鴨やガチョウの料理を各レストランで楽しめます!

こちらのホテルのレストランでは美味しい鴨の料理を楽しめますよ!

リューデスハイムを訪れる際はぜひともお立ち寄りいただきたい一押しです。

https://www.centralhotel.net/start.html

 

年末年始はイベントごとが多い時季ですね!

お酒の席が少しでも楽しくなるように、ほどほどに酔いながら年末を乗り切りましょう!

 

ささでした

 

 

 

 

 

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ブドウの収穫体験記♪

2018年11月11日 14時24分47秒 | ワインについて

皆様こんにちは!

ドイツは早くも冬用コートが欠かせない寒さになって参りました。

11月末から始まるクリスマスマーケットに向け町の至る所に屋台が設置されたりと、

着々と準備が進んでいます

 

遡ること約2か月

今回は9月後半にプロストスタッフ3人で参加したワイン用ブドウの収穫体験についてご紹介したいと思います!

 

お邪魔したのは、ドイツでも珍しい日本人醸造家の方が所有するブドウ畑。

日本語のツアーなので安心!ドイツ在住の日本人の方々も多く、お子様連れで参加されていました

ゴム手袋を装着、ブドウの房を収穫してひたすらバケツの中に集めます。

これが意外としんどい!!!

ただハサミで枝を切るだけの作業なのですが、しゃがんだりバケツを運んだり、

腰が痛くなります…

このシワシワっとなっているブドウの実が、いわゆる“貴腐ブドウ”。

高級なデザートワインである貴腐ワインを造るためのブドウです。

このように一つの房に普通の実と貴腐ブドウが混在しているとは知らなかったので、この日一番の驚きでした!

この日収穫したブドウは、リースリングというドイツで最も多く造られている爽やかな酸味が特徴のブドウ品種だったのですが、

一粒食べてみると、想像していたよりも甘く、マスカットのようなフルーティさに溢れていました。

ワインにしなくてもいいんじゃないかと思うくらい美味しかったです

 

ブドウの実をつまみ食いして気を紛らわせながら、(←了承を得ています(笑))

決められた区画の収穫を参加者全員で力を合わせてなんとか終えた後、

ご褒美として待っていたのがフェダーヴァイサーとツヴィーベルクーヘンのコンビ!!

ドイツの秋の名物で、しかもワイン生産地域でしか通常お目にかかれない代物です。

フェダーヴァイサーとは発酵途中のワインのことで、

その年の秋に収穫したブドウが使われています。

お味はと言うと…炭酸入りのブドウジュースです!(笑)

ツヴィーベルクーヘンとは日本語で言うと“玉ねぎケーキ”なのですが、

安心してください。甘いケーキではなく、キッシュのようなお食事ケーキなのです。

ケーキの塩気と、フェダーヴァイサーの甘味と炭酸がこれまたマッチするんです。

 

心地良い疲れと美味しい軽食で、良い気分の帰り道、電車の遅延のため駅で2時間待ちぼうけ…。

これもまたドイツです。

 

以上、初登場テルマエでした!

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輸出用ワインのシール貼りの様子

2018年09月12日 12時48分28秒 | ワインについて

こんにちは!たびたび登場のえだほみです!

 

さて、メールマガジンをご登録のお客様へは、少しご案内をさせて頂いておりましたが、

今回は、映えるブログではありませんこと、あらかじめご了承ください!(笑)

結構、地味です・・・が、大切な作業のひとつをご紹介します!

 

私共が取り扱うワインは、ドイツの方々が楽しまれているワインばかりです。

地元の方々から愛されるワインや、名門醸造所など様々。

それらのワインは、直接ワイナリーから買い付け、樽ごとではなく、すでにワイナリーの方で瓶詰めされているものを日本へ輸出しています。

そこで必要になってくるのが、「日本語シール」を貼る作業です。

このシールがない限りは、日本へ輸出ができないのです・・・!

よって、私たちはワイナリーから買い付けたワインボトル1本1本に、日本語シールを貼る作業を

行なっています。

さて、どんな風にどんな場所で行っているかというと・・・

ワイナリーの場所を一部借りて、行っているため、周りは四方八方ブドウ畑!

後ろには、かのヨハニスベルク!

 

そして、こちらがワイナリーの倉庫兼醸造所です。

瓶詰する機械が置いてあります。

そんな一角を借り、段ボールに入ったワインを取り出し(右側)、

1枚1枚シールを貼っていきます(左側)。

それから、日本語シールを貼ったワインはまた箱に戻していきます。

 

そして、このようにまとめていきます。

単純作業ではありますが、こう見えて結構な重労働なのです・・・

 

本当に地味~なブログとなってしまいましたが、私たちがお客様へお届けするワインには

欠かせない重要なお仕事なのです!

 

さて、この日は暑かったので、帰りがけに「アイスコーヒー」を飲みました!

ドイツ語ではEiskaffeeです。

そしてこのEisの意味は、アイスクリームの意味になるので、

コーヒーフロートのような感じです。

ドイツでは、日本のアイスコーヒーはほとんどありません!

が、このアイスカフェーは夏季限定なので、夏に来られた方はぜひ

お試しになってみてください♪

 

えだほみでした~

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ドイツワインのエチケット(ラベル)

2018年04月10日 13時08分44秒 | ワインについて

こんにちは、毎回毎回、ワインに関わることを書こうとして自分の首を絞めている那岐です。

今回はいろいろ考えた結果、知られてそうで意外に知られていないことの多いドイツワインのエチケットに書かれた情報の意味に触れてみたいと思います。

 

まず、エチケットを見ると一番に目に入ってくるのがぶどうの品種名ですよね。

 

例えば、この2本では両方ともにRieslingという品種を使っていることが書かれています。

このような表記を見ると、あ、このワインはリースリングで作られているんだ、ということはすぐに分かると思います。ただそんな場合でも、このワインがリースリング100%だと思ってしまうことはありませんか?

こんな風に話を振ると、勘のいい方はすでにお気付きかもしれませんが、実はエチケットにRieslingのような品種名が書いてあったとしても、そのワインがエチケットに書かれた品種100%から作られているとは限らないんです。これ、意外と知られていないですが、本当のことです。

 

ドイツではブドウ品種をはじめとして、エチケットに書くことのできる情報についてはかなりの部分がワイン法と呼ばれる法律で決められています。このワイン法によると、85%以上を単一のブドウ品種を使って作ったワインであれば、そのブドウ品種をエチケットに記載していいことになっています。つまり、15%は別の品種のブドウを混ぜていてもいいのです。ただ、ここでもう一つルールがあって、白ワインは白ワイン用ブドウのみ、赤ワインには赤ワイン用ブドウ品種のみしか使ってはいけないことになっています。このため、85%をリースリングにして、残りの15%を何か別の赤ワイン用ブドウ、例えばシュペートブルグンダーを混ぜる、というようなことは出来ません。

つまり、今回例に挙げた2つのワインはエチケットだけを見れば、少なくとも85%以上がリースリングの果汁から作られたワインだ、ということが分かるわけです。もっとも、ここであげた2本はどちらもリースリング100%のもので、ドイツのリースリングに典型的にみられる、ふくよかで青い果実を連想させる香りと酸がありつつもバランスのとれたフレッシュな味を表現したとてもクオリティーの高いものですが。

このワインに関してはこちらから、詳しい商品説明をご覧いただけます。

2013年 ラインガウ産 Oestrch Doosberg Riesling G.G F.B.Schönleber - シェーンレバー醸造所 (上記写真左)

2013年 ラインガウ産 Riesling QbA trocken Weingut Wegeler - ヴェーゲラー醸造所 (上記写真右)

 

ちなみに、ドイツにおいては上記のワイン法によってロゼは赤ワイン用のブドウ品種しか使ってはいけないことになっています。他国では赤ワイン用ブドウと白ワイン用ブドウを混ぜて作る場合もあるのですが、これはドイツではロートリングと呼ばれます。

そして、そのロゼのエチケットで見かけるものにWeissherbstというものがあります。実はこれも、使っているブドウの品種に関わる情報なんです。

ヴァイスヘルプストとは、95%以上を単一ブドウ品種から作っているロゼに対して記載することが出来る名称です。ドイツではロゼのほか、スパークリングワインであるゼクトに対してもこの名称が使われることがあります。こちらの名称のついたワインは、上記に書いたように単純にぶどう品種が書かれたものよりも10%以上、単一ぶどう品種を増やさなければいけませんので、より使われているブドウ品種独自の香りや風味がワインに表現される、という特徴があります。

面白いのは、このヴァイスヘルプストという名称は赤ワインには使うことが出来ないことです(もちろん、白ワインにも使えません)。ですので、仮に赤ワインで単一ブドウ品種100%で作っていたとしても、そのワインのエチケットにはシュペートブルグンダーとか、ポルトギーザーとかというブドウ品種名は書くことが出来ても、それと一緒にヴァイスヘルプスト、と書くことは出来ないんです。ロゼよりも普通の赤ワインの方が単一のブドウ品種を使っていることをアピールしたいワイナリーさんが多いと思うんですが、赤ワインではブドウ品種をエチケットに書くこと以上にそのための手段がない、というのは不思議ですよね。

 

今回、例にしたワインはポルトギーザーを95%以上使用して作られたロゼとなります。少し甘口のモノですが、その分飲みやすく、これからの暑い季節に良く冷やして飲んで頂くのに最適な1本です。BBQなどのお供にも最高ですよ。商品の詳細は以下でご確認いただけます。

2016年 ラインヘッセン産 Portugieser Weissherbst Gutswein feinherb Weingut Rusbach - ルスバッハ醸造所

 

ドイツワインのものをはじめ、ワインのエチケットには知らないとまったく意味の分からない情報が書かれています。これは分からないうちは本当になんのこっちゃ、という感じになると思いますが、ちょっとでも知るとワインを選ぶのにもとても役立ちます。ぜひいろいろ調べてみて下さい。

 

 

那岐でした。

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Federweißerってどんなもの?

2017年11月06日 09時55分52秒 | ワインについて

こんにちは。他のスタッフの話題にお祭り関連が多いので、なんとなく意地になってそれ以外のワインのことを書いてやろうとして、毎回、自分の首を絞めまくっている那岐です。

そうそうブログを書くタイミングに合わせてそんな話題が転がっているわけもなく、頭を悩ませていたところ、今回は何ともありがたいことにリクエストをいただきましたので諸手を挙げて話題に乗っからせて頂きます!もしこのブログを読んでくださっている皆さんで、何か疑問や質問があったらお気軽に質問やリクエスト、してみてください。対応の可否は別にして、リクエストはするだけタダですから!

さて、今回ご質問いただいのはズバリ、Federweißer(フェーダーヴァイサー)についてです!時期がちょこっと遅いように感じるかもしれませんが、実はまだ旬な話題なんです。その理由は下の文章で解説してますので、ぜひ読んで納得してくださいね。

1つ前のブログでもたいぞーさんが話題にしていますが、我々のお店があるリューデスハイムでは毎年、このFederweißerを主役にしたお祭りがあります。意味合いとしてはブドウの収穫を祝う、収穫祭のようなものです。でもこのFederweißer、具体的にどんなものかご存知でしょうか?

我々もそうなんですが、Federweißerのことを聞かれると大概は、「ワインになる前のものですよ」と回答をさせて頂いています。でもこれ、案外、ふわっとしていてよくよく考えると頭の中が”??”ってなりませんか?で、結局この人なにものなの?って。

このFederweißer、辞書的な定義で言うと、「ブドウを絞ったのちに発酵が完了し、フィルターをかけられる前までの間のもの」となります。ちなみにFederweißerは白という意味の"weißer"という単語が入っている通り、白ワイン用ブドウから絞られたジュースが原料になっているものを指し、赤ワイン用の黒ブドウ(どうでもいいんですが、なぜ赤ワイン用のブドウは”黒”ブドウというのでしょう・・・?)が原料となっているものは赤を意味する"rot"という単語が入った"Federroter"という名前で呼ばれるそうです。これは私も今回初めて知ったくらい、聞かない単語です。苦笑

で、Federweißerです。前述の辞書的な意味でいえば、ブドウを絞ったばかりのジュースも、ワイン一歩手前のアルコールがしっかり入ったものも、全部がFederweißerということになります。なので、Federweißerは「甘くて微発泡で(ほぼ)ノンアルコール」という認識は部分的には正しいものの、飲む時期によってはまったくの的外れ、ということになってしまいます。そう、日本の感覚でドイツで"アイスコーヒー"を注文したら、バニラアイスが浮かんだアイスフロートなコーヒーが出てきてしまったくらいに残念なことになります。そもそも絞られたジュースは放っておいたら通常、1週間から10日ほどで発酵が終わります。この期間のうち、甘くてほぼノンアルコールな期間はせいぜい最初の3日間くらい。その後は徐々に甘さがなくなり、アルコールが強くなっていきます。ちなみにこの発酵期間の完了を待たずに発酵を止める処置をしたものが甘口ワインや中辛口ワインとなります。なので、飲む時期によってはFederweißerはもう、立派な中辛口ワインや甘口ワインと状態的にはなにも変わらないことになります。

【ブドウを絞る、プレス機。これは一度に300L絞れる小型機版】

【絞りたてのジュース。これも"Federweißer"です】

収穫されたブドウは特別な事情が無い限りは、収穫したその日の内に、遅くとも翌日の朝には絞られます。なので、必然的に"甘くて微発泡で(ほぼ)ノンアルコール"というイメージ通りのFederweißerが飲めるのは収穫後の数日間のみなので、まさに期間限定の飲み物!となるわけです。まぁ、"ほぼ甘さはなくて微発泡(してる気がする)アルコールがっつり"というFederweißerであれば2か月くらいは飲めるんですけどね。

【発酵途中の"Federweißer"。発酵中の炭酸ガスの発生で液面が泡立っています】

今年収穫されたブドウは収穫が遅かったものでもそろそろ発酵が終わって熟成に入る時期になっています。今ならまだ場所によっては最後のFederweißerが飲めるかも!?まぁ、でもこの時期に飲むならもうしっかりしたワインを楽しみたいですよね。発酵の途中という性質上、Federweißerは当店では商品として扱えませんが(たまにスーパーで売れ残っている瓶詰されたFederweißerが発酵してしまったらしく泡を吹いてすごいことになっているのを見かけるのもこの季節の風物詩です。苦笑)、美味しいワインは売るほどあります。ぜひこちらから秋の夜長のお供を見つけてみて下さい。

それでは、今日はこれくらいで。那岐でした!

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ちょっと踏み込んだ貴腐ワインのお話

2017年08月09日 09時21分25秒 | ワインについて

こんにちは。那岐です。今頃、日本は暑い夏、台風の夏をお過ごしなのでしょうか。こちらドイツでは、今年は今のところは涼しい夏となっています。暑さ控えめで過ごしやすいのはいいのですが、ブドウの生育が少し遅れ気味なので、もしかしたら今年の収穫時期はちょっと遅めになるかもしれません。

 

それはさておき、ここ数年というもの日本の夏には帰国していない私ですが、それでもやはり日本の夏を忘れることはありません。あの、まるでスチームオーブンレンジのなかでじっくりゆっくり調理されているかのような、高い気温と高い湿度。日々、浴衣姿で涼しく過ごせればまだいいですが、ネクタイを締めてスーツを着て、満員電車に揺られる毎日。思い出すだけでどっと疲れてきます。日本の夏は体力勝負!なのではないでしょうか。

ただでさえ気温と湿度で疲れ気味なのに、さらに襲い掛かる疲労の数々。たまには休憩も必要です。

そんな日々を戦うお疲れ様にぜひお薦めさせていただきたいアイテム、それが今日のお題のあま~いドイツワイン。貴腐ワインです。

貴腐ワインはとても糖度の高いワインで、ものによってはコカ・コーラの3倍以上の甘さを誇ります。でもこの甘さ、砂糖の添加によるものではなく、ブドウの天然の甘さによるものです。あの、医療現場でもよく使われる、ブドウ糖がその正体なんですよ。なので、人体への吸収の良さが違います!疲れた身体にはキンキンによーく冷やしたこのワインを少し飲むのが、最高の体力回復となりますよ!しかもドイツの貴腐ワインは酸味もしっかりしているので甘さによるべたつきがなく、暑い時にもスッキリと気持ちよく飲むことができることもおススメできる点の一つです。この程よい酸と甘みのバランスは世界中探してもここ、ドイツでしか見ることのできない特徴なんです。

<当店でもおなじみの貴腐ワイン>

 

さてこの貴腐ワイン、いったいどうやって出来るのかご存知でしょうか?

貴腐ワインとはその名の通り、「貴腐菌」と呼ばれるカビの一種が付着したブドウから出来上がります。この貴腐菌、日本では灰色カビとも呼ばれるようですが、世界的にはBotrytis (ボトリティス) という名前が一般的です。国によってはワインの名前がそのままこのBotrytisである場合もあるくらいです。

このBotrytis、特別なカビというわけではなくて、いわゆる常在菌と呼ばれる、普通にそこらの空気中に浮遊している菌だったりします。なので、ブドウ以外にもイチゴなどの甘さが強く、果皮がそこまでしっかりしていない果物全般で感染の可能性があります。いくら貴腐、と言ってはみてもそこはやはりカビなので、特別なワインを造る場合以外では普通にやっかいな害病であることがこのカビの罪なところですよね。

Botrytisが付着したイチゴ。Wikipediaより 

<イチゴもBotrytisにかかります。Wikipediaより>

 

<Botrytisがついたブドウ。ここから高貴なワインが造られます。https://bawinetour.wordpress.com/2014/03/12/what-does-botrytis-cinerea-has-to-do-with-wine/>

Botrytisに感染した果実は、Botrytisが活動するための栄養源として実の中の糖分を使われてしまう一方で、水分も蒸発させられてしまいます。この結果、症状が進んだ果実はまるで干からびたような外観になってしまうのです。貴腐ワインのご説明をする時に、よく干しブドウのようになったブドウから、というフレーズが出てくるのはこれが理由ですね。

あれ、でもBotrytisに糖分を使われてしまったらその実は甘くないんじゃないの?という疑問、お持ちじゃないですか?実はそこがこのカビのすごいところなんです!

このカビ(もうそのままカビって言っちゃいますね (笑))、果糖のなかでもグルコースといわれる種類の糖分のみを栄養として使うんです。でも、果糖は実はグルコースとフルクトースといわれる二つの種類の糖分から成り立っています。なので、Botrytisが成長した果実の中には圧倒的に多くのフルクトースが残ることになります。そしてこのフルクトース、グルコースの数倍甘いんです。つまり、普段はグルコースと水分によって希釈されている甘さが、Botrytisによってフルクトースだけになることでぎゅ、ぎゅ、ぎゅ、ギューッと凝縮されるのです!!さらにさらに、フルクトースはアルコールになりにくい糖なので、絞ったジュースがワインになる過程でも甘さが減りにくいんです。しかもそもそも果実に残った水分量が少ないので、大量のブドウを絞らないといけません。そう、もうお分かりですよね。なんで貴腐ワインがあんなに甘いのか。

こんなにも凝縮に凝縮を重ねたワインが体力回復に効かないわけがない!

ぜひ皆さん、まだまだ続く暑い日々、残暑に悩む熱帯夜。身体が疲れてきてしまったな、と思った時にはこのワインを試してみてください。きっと疲れだけでなく、心まで軽くなると思いますよ!

ちなみにドイツの貴腐ワインはこちらの当店インターネットショップでも扱ってます。

那岐でした。

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ドイツのスパークリングワイン、Sektの作り方

2017年02月18日 08時35分22秒 | ワインについて

こんにちは!こちらのブログではお久しぶりです、那岐です。

前回の投稿は、な、なんとすでに一年前。ご無沙汰しております、にしてもちょっと長すぎですね。苦笑

 

ところで、突然ですが皆様、当店のインターネットショップサイトに掲載されている、「ゼクトまるわかり!スパークリングワイン」というこちらの記事はご覧いただいておりますでしょうか?今日はそんなドイツのスパークリングワイン、ゼクトの作り方をちょっと詳しくご案内しちゃいたいと思います。ぜひ先の記事も併せて読んでくださいね。そして、読み終わったらぜひドイツのゼクトを飲みながら、舌の感触と共に復習してみてください。もちろん、ドイツのゼクトは当店でご購入いただけます。(笑)

 

さて皆様、ゼクトの作り方、ご存知でしょうか?

ゼクトにはいくつか作り方の方法があるんですが、そんな中でも一際ランクの高いゼクトを作り出す方法として知られているのがフランスはシャンパーニュで採用されている、シャンパーニュ方式。ドイツでも格上のゼクトは基本的にこの方法で作られています。そしてこの方法、日本語に直すと「瓶内二次発酵方式」となります。そう、簡単に言ってしまえばワインをビンに詰めて数か月放っておくことでゼクトになっちゃうという方法です。

でもここで皆さん、疑問になりませんか?

皆様のお手元にあるワイン、数か月どころか数年寝かせて楽しみたい、と思って大事にとっておいて、いざ記念の日に抜栓したらあら不思議、盛大なシャンパンシャワーが出来ちゃいました!なんて経験は無いですよね。無い、ですよね、、、、?もしあったらそれは大問題。飲むのはちょっと躊躇いましょう。

そう、普通のワインを普通に瓶詰めして数か月、数年待ったらゼクトになっていた、なんてことは普通ないのです。若いワインは抜栓した直後に軽い炭酸を感じることはありますが、これはワインがフレッシュな証拠なのでちょっと観点が違います。大丈夫。お腹が痛くなる心配はありません。安心して飲んでください。

話をゼクトに戻すと、ゼクトに使われるワインは少しだけ普通のワインと違う部分がないわけではないのですが、それは極々わずかな違い。基本的には「普通」のワインを使っていると言って間違いありません。ではなぜビンに詰めてしばらく待ってたらゼクトになるのか、というと、「酵母の添加」というひと手間をかけているからなんです。

ゼクトでは普通のワインを再発酵させて泡を作り出す必要があります。そう、泡の出ないゼクトはただのワインなのです!感動も何もありません。

そして普通のワインは置いておいても再発酵はしないので、再発酵させるために発酵を行う酵母とその酵母の食事となる糖分をワインに添加してからビン詰し、数か月、数年という期間寝かせてやるのです。

【写真】ゼクト用のワインには酵母と栄養が添加され、よく混ぜられます

 

ビンに詰められたゼクトの卵たちは数か月間、ケラーの中で文字通りに「寝かされます」

【写真】ビン詰めされたゼクトの卵たちは文字通り「寝かされ」て数か月の間発酵をすすめていきます

 

酵母や必要な栄養を添加し、よく混ぜたワインはここでビン詰めされます。ただ、このビンにもやっぱり一工夫がされています。

皆様、もしかしたらゼクトのビンの底になにやら不思議な線が引かれているのを見たことはないでしょうか?この線、もちろん意味があります。

数か月間寝かされ、順調に発酵を終えたゼクトは二次発酵中に発生した滓を取り除く作業が必要になります。その方法が、21日間かけて少しずつビンを回転させたり傾けていって、滓をビンの口の方に移動させて取り除く方法です。で、そこで出てくるのがこの底の線。この線、ゼクトのビンを回転させるときの目印なんです。ゼクトのビンの回転角度は実はある程度決まっています。間違っても景気よく一回転!なんてしてはいけないので、実際どのくらい傾けたか、そして、そのビンはすでに作業済みなのかそうではないのかを判断する目印が必要になります。そうでないと、延々と同じビンを気づかずに回してた、なんてことになりかねません。(笑)

【上】ゼクトのビン内圧力は最低で6bar。これから圧力は時間をかけてゆっくりと上がっていきます

【下】このビン底の目印が良い働きをします

 

【写真】滓を取り出すため、数日かけてビンをゆっくりと回転させます

 

【上】発酵が終わったばかりのゼクトのビンには白くモヤのように見える滓が溜まっています

【下】ゆっくりと時間をかけて滓をビンの口の方に集めてまとめます

 

21日間かけてゆっくりとビンの口の方に集められた滓を取り除き、再度、今度はコルクでしっかりと栓をしてゼクトの完成です。

今では大量生産するために各種作業を機械化しているワイナリーもありますが、伝統的な仕事はすべて手作業!数百本、数千本とあるビンを一本一本気にかけながら毎日作業をするのです。

こうして愛情をかけられて作られるゼクトたち。美味しくないわけがありません!今夜は美味しいドイツのゼクトを飲みながら、作り手たちの手間暇と愛情に思いを傾けてみませんか?

 

那岐

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ライン地方のワイナリーグルメ週間

2016年05月05日 10時04分23秒 | ワインについて

みなさまこんにちわー

5月に入りようやくドイツも暖かくなってまいりましたー。

ちょっと前まではもう春だというのに零度近い気温が続きまして、春が来ないかと動揺しておりました(笑)

ですが、気温もあがり、お日様も輝きだして、そんな心配もなくなったので、ライン地方で2週間だけ開催されているグルメ週間を利用して、いつもは食事の提供はしてないワイナリーさんに美味しいワインとお食事を求めて早速行ってきましたるるるー

 

今回はリューデスハイムから電車で15分ほどの場所にあるCRASSさんにご訪問

上のお写真のピーチリキュール入りのゼクトでまずは乾杯★

ゼクトそのままでも美味しかったのですが、ピーチリキュールが入って、よりフルーティで甘さがとてもいい感じで仕事終わりの疲れた体に沁みわたりました

そして、そして待ちに待ったお食事がこちら!

どどん

この時期にしか食べられない白アスパラガスのハム巻です!

美味しそうですよねー!

そうなんです!!とても美味しかったんです(笑)

ドイツの白アスパラガスを今年初めて食べたのですが、アスパラがとても新鮮でボリュームもあり、CRASSさんのクリームソースもこれまた絶品で忘れられない一品となりました。

合わせて辛口のワインを飲みながら、おしゃべりもはずみホントに至福のひとときでしたー

ふんふふーん

そんな至福のひとときの余韻をおうちでも味わおうと、帰ってからもCRASSさんの甘口ワインを我慢できず明けちゃいました(笑)

 

しばらくこんな日々が続きそうです

体重が恐ろしい事になりそうですが、せっかくのグルメ週間、楽しまなければね(笑)

みなさんも日々楽しんでお過ごし下さいね

 

もじもじ

 

 

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