唐茄子はカボチャ

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夕凪の街 桜の国

2008年04月03日 | 好きな映画・良かった映画
夕凪の街 桜の国

東北新社

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夕凪の街と桜の国と2つに分けてそれが重なり合うようにできているんですね。原作を読んでいませんが、いまHPみましたけど、もともと夕凪の街という話と、そのあとに、桜の国という話を出したみたいなので、このやり方はそれにそったのかもしれません。

原爆の恐ろしさは、爆発時の破壊力だけでなく、そのあとに残すもの・・実際に体を蝕むものもそうだけど、人間の心にも深い傷あとを残すものだと思います。

生き残ったことが罪の意識になってしまうなんて・・・身近な人たちが目の前で簡単に・・・または苦しみもがきながら死んでいくのをただ見ているしかないというのはとてもつらいことだと思います。

皆実さんの原爆は落ちたのではなく落とされた・・という言葉にとても強い意志を感じました。ここで死んで、原爆を落とした人たちは、また一人殺したと喜んでいる・・というのが印象的です。人間の行動にはその時の責任だけでなく未来に対しての責任があると思いました。
それは、原爆が戦争を終わらせたと肯定する何の根拠もない思い込みがありますが、終わらせたどころか、戦争が終わっても戦争の悲劇を継続させてしまうのが原爆なのだといえると思いました。

皆実さんのやさしいゆったりした感じも良かったし、七波さんの元気な感じも良かった。藤村志保さんは寅さんでしか知らないけど、ワット君のお姉さんがこんなになったのか・・・と、違うところで関心してしまいました。堺まさあきさんにはがっかりだけど。あと七波の弟さん、どっかで見たことあるなと思ったら、「学校4」の人だとのことで、たいしたもんです。