田植えの疲れを癒す純米燗
「武蔵の里 純米吟醸」
純米燗金太郎です。
田植えのあとの田園を見ながらのランニングは、涼風爽やかで、精神的にとても落ち着きます。
田舎育ちの性ともいうものでしょうか。
^_^
燕は、2個の卵を産んだようです。
さて、今日紹介するのは、とても落ち着いた酒質で滋味深い「純米吟醸酒」です。
「武蔵の里 純米吟醸」
冷やで呑むと、バナナを感じる含み香があり、きれいな酒質の良い酒だが、なんだか味がふくらまないし特徴が無いよなぁ、、と思える。
だが、燗につけると一変する。一気に旨味が膨らみ酸もたち、キレがよくなる。燗につけてこそ真価を発揮するお酒だ。
また、日が経つほどに上品な熟成をして旨味が凝縮していく。2〜3年寝かせたいのが本音。(笑)
「吟醸酒の強い香り」が日本酒の幅を狭める!
*吟醸酒は香りが穏やかなものを選ぶ事をお勧めします。
吟醸酒の香りも、わずかなら上品であり、気にならないのですが、香りが立ち過ぎると興ざめしてしまいます。これを燗に付けると、なおさら鼻が曲がりそうになり、せっかくの料理の邪魔者となってしまいます。
日本酒は本来、色々な温度帯でその味わいが変化するのが趣深く、それを楽しむものです。
それなのに我々酒屋が、「吟醸酒は冷酒で楽しまなきゃもったいない」というようなことを吹聴したものだから日本酒の本来の魅力が半減しちゃったのです。
吟醸酒などのアルコール添加された酒を燗につけると、吟醸香やアルコール臭が立ち過ぎて呑めないものが多いです。これらの酒は冷酒で呑んでください。
しかし、純米吟醸酒で上立香が穏やかなものは、冷酒でも品が良く美味しいし、さらに燗につけても旨いものです。
吟醸酒だからといって冷やして呑むことにとらわれていると日本酒の世界感が狭くなります。
もっと突っ込んで言うなら、純米大吟醸酒などの最高級なお酒といえども、燗につけて料理を引き立てる酒質でなければ、半製品だと考えても良いぐらいです。
ただ酒質設計的に「冷酒」としてキンキンに冷して呑ませたい蔵元の思惑がある吟醸酒が多いのが実情で分かりづらいと思いますので、是非、酒屋店主に、選んだ純米酒の「呑んで美味しい温度帯」も訊いてみてくださいね。その方が失敗がないと思います。
色々な温度帯で呑んでみて、日本酒の懐の深さに触れてほしいと思います。
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