純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

「純米燗文化」を通して・・・「人生に寄り添い、心に安らぎをもたらすお酒」を提案します

2015年03月07日 | MD戦略
本日の朝一のお客様は

いつも弟さんへ「量り売り麦焼酎」を届けておられる御婦人だった


その弟さんは病気を患っていらっしゃるようだったが

当店の焼酎が「どれよりも美味しい」とおっしゃっているようで月に一度程度

焼酎の差し入れをされていたのだ


お姉さんにしてみれば

余命もそんなに残っていない弟の唯一の愉しみの焼酎が

弟の心を安らげてくれるのであれば

最期まで呑ませてあげたい

とのお考えだったと思う


このお客様が本日来店され

開口一番・・

「もう弟に焼酎を届けることができなくなったんよ

先日急に亡くなってしもうた」

と大変な落ち込みようで

涙ながらに亡くなられた状況を語られた


今日は葬儀のあとの家の片付けに

親戚一同が寄るので

焼酎でなくビールを買いに来られたのであった


長らく酒屋をしていると

このようにお客さまの人生の一部として

最期までお客様に寄り添うお酒を

販売することが多い


鼻に管をされて

酸素ボンベを手放せない状態でありながら

最期まで当店がお酒の配達を頼まれ

それを呑みながら逝かれた人もいる


ただ致酔飲料でもあるし

病気のかたの体には良くはないであろう「お酒」というものを

余命幾ばくもないお客さまに販売することに対して

矛盾を感じることも多々ある


お酒の呑みすぎで

目に見えて体調を崩されるお客様もいるし・・・



そのようなお客様方とどのように向かい合っていくか・・・


酒屋として私は

幾度となく自問自答する



しかし間違いなく言えることは

「お酒」というものは

そっと人生に寄り添い、心に安らぎを与える文化である


というこだ


だからこそ酒屋は

「日本の酒文化」を正しく普及させ

「お客さまの人生」を和やかに安らぎを与えるべく

邁進したいと考える


いまは

「日本の酒文化」のなかでも

私のなかで本物の日本酒文化と考える純米酒を燗で呑む文化、すなわち

純米燗」普及に全力を注ぎたい


私は生涯のうちで

「私の人生で、こんな素晴らしい純米酒に出会えて本当に良かった」

といってもらえるような

「純米酒」を何人に紹介できるだろうか?


これこそが私の使命なのかもしれない



本日のお客様との対話のなかで

ふと、このようなことを考えていた・・

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