純米燗オヤジの戯言 佐用の酒屋 地酒のDON

「完全発酵の純米酒を燗で呑む文化を普及させたい」そんな純米燗伝道師を自負する酒屋のオヤジ奮闘記。

「生貯」「生詰」「火入れ」

2022年10月31日 | 気になる商品
「生貯? 生詰め? 火入れ?」
 
先日、
「アル添酒の生貯300ml」
(醸造用アルコールを添加した生貯蔵酒のこと)が冷蔵庫に1本残っていた。

「生貯」とは清酒の生貯蔵酒のことで、生のまま火入れせずに貯蔵し、瓶詰め時に火入れして出荷する清酒のことであり、一般的に冷酒として出される機会が多い。

逆に貯蔵前に火入れして、瓶詰め時に火入れしないものは、「生詰め」などの表記がされる。初秋に発売される「ひやおろし」は、原則的にはこのタイプということになる。

そして貯蔵前にも瓶詰め時にも火入れせずに、完全な生酒として出荷したお酒は、
「生生」「生酒」などと呼ばれる。

しかし一般的に火入れは、貯蔵前に1回と瓶詰め時に1回の合計2回行われる。

この火入れは
○火落ち菌、その他の菌の繁殖を止め腐造を防ぐ
○酵母の調熟作用を止め過熟を防ぐ
○長期の熟成に耐えられるようにする
○生ひね香や老香を抑える
等々の重要な役割を担う

私は原則的には2回火入れの純米酒が、熟成にも耐えられ、老香(ひねか)も立たず安心できるので好きだ!
さて話は戻って、冷蔵庫で発見した「生貯」だが、仕入時から冷蔵して半年ほどしか経っていない。
普通なら、それほど味わいに変化は無いはずだが・・・少し黄色味が濃くなっているようなので気になって味利きしてみた。
「不味い・・・だれてる?・・・最初からこんなぼやけた味だったっけ?それにヒネ香が・・・」

信頼している蔵元様の商品とはいえ、やっぱり「アル添の生貯」は酒質が弱すぎる。流通時の保存方法にも問題があったかもしれないが・・(ガックリ)
いくら強い純米酒を作っている蔵元様の商品と言っても、「アル添」で「生貯」じゃ半年余りでだれるのもしょうがないのかなぁ・・・?
というか、「アル添の生貯」を営業さんの顔をたて、仕入れてしまった私の大チョンボだね。
完全な生酒なのに冷蔵を忘れ、常温保存になっていても酒質が崩れない強い純米酒もある。でも、冷蔵していても、だれちゃう「生貯蔵酒」もあるし・・これも日本酒のひとつの奥深さといっても良いのかと思う。
 
こんなわけで、当店では基本的には、安心、安全、安定的に常温保存できる「2回火入れの純米酒」を沢山扱っています。「生酒」は、ほとんど持っておりません。
「生酒」ファンのかたには、申し訳ございませんが、お気に召す商品は、ほとんどないと思ってください。 
すいませんm(__)m

今日は2回火入れの強い酒質の純米酒を紹介します。

「大正の鶴 百万年の一滴 きもと雄町純米2020BY」

「きもと」特有の乳酸系の爽やかな香りが鼻孔をくすぐりワクワクする。口に含むと、穏やかで上品な旨味を感じ、温まるほどに膨らむが、期待値の手前で伸びが止まるのが口惜しい。すぐに柑橘系の酸が追いかけてきて、渋味とともにキリッと引き締まった強い酒質と透明感を演出する。「洋ナシ」に「甘い夏みかん」を足して2で割ったようなイメージの余韻がある。もっと旨味が開く1~2年後の酒質が愉しみだ。
燗につけると、旨味がより凝縮してバランスが良くなり、滋味深い。燗冷め燗も面白い。 
大正の鶴 百万年の一滴 きもと雄町2020BY1800ml | 地酒のDON BASE店 powered by BASE

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「きもと」特有の乳酸系の爽やかな香りが鼻孔をくすぐりワクワクする。口に含むと、穏やかで上品な旨味を感じ、温まるほどに膨らむが、期待値の手前で伸びが止まるのが口惜...

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店主 純米燗伝道師
  赤松儀和
〒679-5523
兵庫県佐用郡佐用町上月1030-4
℡ 0790-86-1235
fax 0790-86-1236

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