今までは自作基板で作ってきましたが、一念発起、業者発注基板を作ってみました。
理由は単純。自作ではスルーホールを作成するのが、問題です。
市販されているスルピンキットとかを利用する方法もありますが、コストとサイズの問題もあって
導入に至りませんでした。
しかし、中華に基板を発注すると、驚くほど安いようですので、試しという事で、いくつか注文した結果です。
今回は「bakuonkun」と称する基板の説明です。
YAHA系のヘッドホンアンプが多数存在していますが、多くの場合、オペアンプはユニゲイン、つまり等倍で動作させています。
回路的には真空管の出力からヘッドホンアンプを鳴らすためのインピーダンス変換としてオペアンプが仕事をするため、
それほど増幅率は求められません。
しかしながら、ユニゲインも推奨するオペアンプでも若干増幅率を持たすことによって音が変化するという、プラシーボともいえるような事ながら
音に違いが出てくるのは何故でしょうか。
また、ゲインがないため音量が不足しているという使用例もあるようですので、それを少し改善させるための基板ですが、この基板だけでは
動作しません。
ヘッドホンアンプなどが必要です。
(個人的使用例としましては、しろくま様が頒布された「Phonoka+」で動作検証を行いました)
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bakuonkun 部品表
C1・・・104
C2・・・104
R1・・・同じ値(1Kから4.7KΩ) 試作では1KΩを使用
R2・・・同じ値(1Kから4.7KΩ)
R5・・・同じ値(1Kから4.7KΩ)
R6・・・同じ値(1Kから4.7KΩ)
R3・・・同じ値(10Kから47KΩ) 試作では10KΩを使用
R4・・・同じ値(10Kから47KΩ)
ICソケット 8ピン・・・1個
ICピンヘッダ 4列・・・2個分
試作段階ではR2,R6を2KΩにしています。電源電圧が低いため(10V程度)、ゲインを稼ぎすぎても思ったほど音は大きくならないばかりか
歪みが増えるばかりなので、R2,R6は1KΩを使用することにしました。
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こちらが基板表側です。
R1からR6までのチップ抵抗と、C2のチップ抵抗、ICソケットが付きます。
(シルク位置のミスで、R1の表記が消えていますので注意)
こちらが基板裏側です。
裏側には C1と ICピンヘッダ 4列・・・2個分 が付きます
「製作の注意」
ヘッドホンアンプのICソケット上と少しの隙間に基板を入れるため、表のICソケットの間に裏側のICピンヘッダのハンダ面があるため
ピンヘッダを先にハンダ付けしなければなりません。ICソケットは最後にハンダ付けすることになります。
「回路図」
R3 R4 C1は共用なので、回路図的には片側しか表記していません
「取り付け方向」
わざとICソケット(’8pin)を付けず、ピンヘッダの位置合わせとハンダ付けした状態です。
この後でICソケットをハンダ付けします。
狭い場所に無理やり押し込んだ状態です。
ICソケットを使用しているので、別のオペアンプ(デュアル)も使用可能となります。
さて音的にはどうでしょう。
何か違ったような気がする、と書いてしまうと、意味が無いじゃないか、と言われそうですが、極端な差はないようですしノイズも
増えることはありませんでした。