◎忘れ果てるがいい(老子狂言)
『忘れ果てるがいい
何を語れば、いいというのだ。
語るべきものなぞ 何一つとてない。
石ころは、一体何を語っているのだろうか。
形あるものは必ず死ぬというのに。
すべてのすべてを見破ったら、
おろかに、
なにもかも忘れ果てるがいい。
私は髪の毛、一本、
白くも黒くもできはしない···』
(老子狂言/ダンテス・ダイジから引用)
非人間的な石ころから始まるのは、ダンテス・ダイジの慣用句。
上掲『すべてのすべてを見破ったら、
おろかに、
なにもかも忘れ果てるがいい。』は、禅では、見性、大悟に執着しないことを言い慣わす。
『髪の毛、一本、
白くも黒くもできはしない』は、イエスの言葉。大悟後に超能力霊能力が使えるようになっても、それが何だというニュアンスが隠れている。