珊瑚の時々お絵かき日記

夫と二人暮らし、コロナ自粛するうちに気がついたら中国ドラマのファンになっていました。

無法松の一生

2010年09月02日 | 映画 ドラマ 観劇 その他 観る

番組名はわからないけれど、宝塚の現役スターさんが、宝塚で上演された演目ゆかりの地を旅する、という番組がある。
いつも観るわけではなく、たまたまチャンネルを替えたらやっていて観ることもあるという程度のものだけれど、つい最近、無法松の一生の舞台、小倉編を観た。

宝塚と「無法松の一生」というのが、あまりにイメージが合わなくて、ほんとう?と半信半疑で観ていたら、舞台の映像が流れた。
主演は榛名由梨さんで、後で調べてみたら、「永遠物語」というタイトルで、なんと1982年の上演だった

宝塚といえば、スマートでほっそりした人ばかりのはずなのに、無法松はちゃんと無法松らしい体系になっている。きっと衣装の下にいろいろ巻いてどっしり見せているのだろう。
黒々としたぶっとい眉毛のおじさんメイクで無骨さもちゃんと出ていた。
さすがだ。

番組は、小倉の旅が目的だから、舞台の映像はほんの少しだったけれど、何となく引き込まれてしまった。
ところが、残念なことに観ている途中で出かける時間がきた。

車を運転しながら、そういえば、無法松の一生って最後どうなるのかしら?と無性に気になってきた。
もともと私は、こういう舞台にはあまり興味がないし、小説も読んだことがない。
大体のあらすじは何となく知ってはいるけれど、さてあの人たちはどうなったのかしら?といえば全然知らない。

そこで、帰って来てから、今度は筋書きを調べてみた。
そうしたら、なんと、無法松こと松五郎って胸を患って死ぬのだった。
うう~む、お決まりの・・・という感じだ。
それだけ当時は結核が恐ろしい病だったということだろうな。
現在ならば、ガンで・・・とでもいうところか。

松五郎は、吉岡大尉の未亡人に密かに思いを寄せてきた。
やがて、自分の死を悟ると、吉岡夫人を訪ね、長らく慕ってきたことを告白し、身の程知らずの恋の非礼を詫びて立ち去って行く。
そして吉岡夫人の面影を慕いながら、一人さまよいしんしんと降りつむ雪に埋もれて死ぬ・・・らしい。
小倉って雪が降るのかしら?とふと思ったけれど、松五郎を悼む涙雪だろう。

吉岡未亡人も実は密かに松五郎を思っている。
でも、それを人に知られてはいけない時代だった。
でも、だからこそ、松五郎は吉岡未亡人の心の中で永遠に生き続ける・・・はずだ。
切ないわね

死で完結する恋物語って古今東西永久不滅だ。
やっぱり、ハッピーエンドだったら面白くもなんともないものね

この永遠物語が、その後再演はされていないようなのは、宝塚の演目としては今ひとつしっくりこなかったのかも知れない。