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韓国ドラマ「紙の月」あらすじと感想、角田光代の同名小説で銀行横領事件

2024-09-13 | 韓ドラ か行、か



韓国ドラマ「紙の月」あらすじと感想、最終回。2023年作品、全10話。
「紙の月」は日本でも映画とドラマとして制作された角田光代の小説「紙の月」を韓国リメイク版として「SKYキャッスル」「Mine」などの女優キム・ソヒョンさんが主人公を演じたドラマ。
セレブな生活を送っているような主婦のユ・イファ(キム・ソヒョン)ですが、現実は子供もできず、モラハラ夫の束縛に疲れていました。そんな夫の反対を押し切って銀行で働き始めるのですが、VIP顧客の孫である若い大学生ユン・ミンジェ(イ・シウ)と出会い不倫関係に・・・
彼は映画監督を夢見る貧乏な学生で、彼のためにVIP顧客の預金に手をつけてしまい、とうとう取り返しのつかなくなった女性を見事な演技でキム・ソヒョンさんが好演しています。
素顔が綺麗な美人女優キム・ソヒョンさんの演じる強い女と心揺れる弱さが何とも言えない危うさと不安感を視聴者に与えますが、クールで美しいキム・ソヒョンさんは危険な女性を演じるのが上手ですよね。彼女もまた彼女らしい特別なスタイルを持っている素敵な女優さんだと思いますが、本作の銀行員の制服姿は何と言うか? 彼女には似合っていないと思いました?(笑)
また、年下の大学生を演じるミンジェ役のイ・シウさんとは実際に26歳も歳の差があるそうです・・・
イ・シウさんは新人の俳優さんのようですが、大女優キム・ソヒョンさん相手に急接近してくる身勝手な青年ですがどこか憎めない爽やかな年下彼氏を自然に演じています。
終盤、「あなたから僕を解放してほしい」と要求してくる相手への敬意が感じられないこのシーンに注目です。私は、美しいキム・ソヒョンさんが命を懸けて罪まで犯して助けてあげたいほどの年下彼氏なのかなぁ?と・・・結局離れていくミンジェ(イ・シウ)・・・イマイチこのカップルには感情移入できなかったです。
妻のイファ(キム・ソヒョン)はただ夫から、ただ家庭から、逃げ出すきっかけがほしかった? 
それが偶発的に年下の若い青年ミンジェ(イ・シウ)だったのかもしれない・・・
あまりに二人の別れがシンプルすぎて、理解はできますが何ともピンとくるものがなかった・・・
また、実力派俳優さんたちが脇を固め物語を盛り上げていました。ユ・イファ(キム・ソヒョン)の明るく優しい親友たちのユニークな家族のそれぞれのストーリーも面白いのですが、私はユ・イファ(キム・ソヒョン)の夫ギヒョン役を演じたコン・ジョンファンさんのモラハラ夫が崩れていくリアルな感情描写が強く印象に残りました。

あらすじ(ネタバレあり)
1話
ユ・イファ(キム・ソヒョン)は子供もできず、嫌味な夫から無視されながら毎日退屈な暮らしをしています。
ある日、夫の会社のSHグループの昼食会で、かつての同僚だった専務に出会いますが、そこで彼からSD銀行の理事である妻を紹介されます。そして、その妻ソ・ヘジは「うちの銀行は女性の職場復帰を支援している」と言い、ユ・イファ(キム・ソヒョン)に名刺を差し出します。
夫の反対を押し切ってSD銀行で働くことになったユ・イファ(キム・ソヒョン)は、VIP顧客を相手にする外回り営業の担当になります。そして最初に訪れた豪邸の主婦が以前スーパーで代金を払って助けてあげた老女オ・スクジャとわかり、イファは外勤に出るなり2億ウォンの大口の契約を成立させるのです。そして、その老女オ・スクジャは銀行で№1のクレーマーだったことが分かります。
その後、次の外勤先の資産家の老人パク・ビョンシクの家で老人の孫のユン・ミンジェ(イ・シウ)と出会います。

2話
大学を休学中のユン・ミンジェ(イ・シウ)は映画監督を夢見る青年ですが、お金がなく資産家の祖父パク・ビョンシクとは仲が悪いのです。
バイトを探しているユン・ミンジェ(イ・シウ)のバイト先の履歴書を偶然拾ったユ・イファ(キム・ソヒョン)は履歴書を渡そうと彼を訪ねますが、彼から幼いころに祖父のパク・ビョンシクに預けられて、お金の事だけしか教えない祖父が嫌になって家を出て行ったことを聞きます。
ユ・イファ(キム・ソヒョン)はお金に困っている孫のユン・ミンジェ(イ・シウ)に祖父パク・ビョンシクのお金を引き出そうとします。お金の場所を変えるだけ、自分の財産の額も知らない醜い老人からお金を必要としている孫に渡そうとします。
また自分の初任給で夫と外食したユ・イファ(キム・ソヒョン)でしたが、お店もプレゼントもけなされ、一人で帰ることになりますが、帰り道で偶然ユン・ミンジェ(イ・シウ)に出会い、「イングク大学卒業作品上映会」のチケットを渡され見に来てくださいと言われます。

3話
作品上映会が終わり、駐車場でユン・ミンジェ(イ・シウ)はユ・イファ(キム・ソヒョン)にキスをしますが、彼女は「これは事故よ、お大事に」と告げて車で走り去りますが、この時ダイヤの指輪を落としてしまうのです。そして、その指輪を拾ったのが親友のリュ・ガウル(ユソン)でした・・・
また一方で、副社長宅の集まりに夫のチェ・ギヒョン(コン・ジョンファン)と出席しますが、思いがけず副社長の妻がユ・イファ(キム・ソヒョン)の幼なじみだったことが分かり、イファの夫は喜ぶのです。
そんな時、偶然に駅のホームでユン・ミンジェ(イ・シウ)とユ・イファ(キム・ソヒョン)は再会します。何度も偶然が重なる二人・・・
そのユン・ミンジェ(イ・シウ)は祖父パク・ビョンシクの友人からお金を借りていたために祖父が肩代わりすることになりました。そのため祖父のパク・ビョンシクは孫のミンジェに今よりも高い利息で高利貸しをして孫をいじめるのです。
それを知ったユ・イファ(キム・ソヒョン)はミンジェに「あなたに投資する」と言ってお金を渡します。

4話
「今どこ?すぐに銀行に来て」と ナ代理からの電話で銀行に向かうユ・イファ(キム・ソヒョン)。
VIP顧客のお金の使い込みがバレてしまったと思った彼女でしたが、顧客のオ・スクジャが騒ぎを起こしただけだったのです。そして、オ・スクジャの騒動は初めてではないとナ代理は話します。
ユ・イファ(キム・ソヒョン)は年下のユン・ミンジェ(イ・シウ)の優しさに次第に惹かれていき、彼のためにお金を横領するのですが、もう止まらないくらい自分の心がミンジェに向かっています。
夫のチェ・ギヒョン(コン・ジョンファン)が日本に出張になり、妻のイファに真珠のネックレスが届きます。夫は仕事が忙しくまだ日本から帰ることができないと電話がありました。
ユン・ミンジェ(イ・シウ)に「私と旅行する」と誘ったユ・イファ(キム・ソヒョン)はホテルのデラックスな部屋と新しいパソコンを用意し、シナリオが描き上がるまでここにいていいと伝えます。
ところが、ミンジェに気を取られ、我に返ったイファはこれではいけないと思い、自分の定期預金などを解約し、元にお金を戻そうとしますが・・・
また、銀行側がユ・イファ(キム・ソヒョン)に褒賞休暇をあげたのは短期間で実績をあげたことを調べるためだったのです。

5話
銀行内で急に非常ベルが鳴りあたりは混乱しますが、その中でユ・イファ(キム・ソヒョン)は証書の偽造コピーを図り、みつかりそうになりますが、間一髪で危機を抜け出します。
そんな時、親友のガウル(ユソン)が銀行にやってきて、見送りながらガウルの車の中に偽造コピーを隠し、何も知らない彼女から後で偽造コピーを受け取るのです。
ユ・イファ(キム・ソヒョン)はユン・ミンジェ(イ・シウ)から去る準備じゃなくて僕の元に来る準備をしてほしい、ゆっくりでいいから待ちますと心を打ちあけられます。
また、ユ・イファ(キム・ソヒョン)はナ代理から小切手と証書が同じ紙を使っていることを聞き、今度は自分で偽造証書を作りはじめます。
すべて、ミンジェのためですが、いつ偽造証書がバレてしまうのかとユ・イファ(キム・ソヒョン)は不安と恐ろしさで生きた心地がしません。



6話
同じVIP顧客のオ・スクジャがユン・ミンジェ(イ・シウ)の祖父パク・ビョンシクを電動スクーターでひいてしまい事故が起きてしまいます。
病院に搬送された祖父パク・ビョンシクですが、病院から家族を呼ぶように言われ、ユン・ミンジェ(イ・シウ)がやってきます。ところが、祖父はあの野郎を追い出せというのです。
また、同じくオ・スクジャの縁を切った娘がやってきますが、子供たち兄妹にとって母のお金は耐えられない汚れたお金ですと言い、もう会うことはないと言って去っていきます。
また一方で、出張から帰ってきた夫のチェ・ギヒョン(コン・ジョンファン)は銀行から成果給が出たと言って金遣いが荒くなった妻イファの行動を不審に思い銀行を辞めるように忠告します。
ところが妻のイファは「その気はない」と夫に盾突く反抗的な態度を見せるのです。
そして、イファはユン・ミンジェ(イ・シウ)に2億ウォンが入っているお通帳を渡し、「成功するわ」と気にかけるようにうなずき、更に撮影用に車までレンタルしてあげるのです。
また一方、イファとミンジェの関係を気付き始めた親友のリュ・ガウル(ユソン)は彼女に「あの子はあなたにとって何なの?あなたらしくない」と問い詰めます・・・

7話
銀行員のルリは彼氏に呼び出されたお店で、破損紙幣を使って支払いを済ませますが、そこにユ・イファ(キム・ソヒョン)がやってきて、レジ横に置いてあった破損紙幣を見つけます。
まだお店にいたルリを見つけ、彼女に分からないように「ルリさん、銀行から盗んだの?」とつぶやき、そっとお店を出るイファ。
また一方で、夫のチェ・ギヒョン(コン・ジョンファン)は自分が単身赴任するために支店勤務する妻イファが心配でハイクラスなECセンター勤務を用意するのですがイファが嫌がり二人は大喧嘩になります。
イファは今度はユン・ミンジェ(イ・シウ)に監督として執筆するにはとても環境の良い家を用意し、服や靴なども高級なブランド品を与えるのです。
ミンジェの仲間のガドゥンはブランド品のスニーカーを履いているミンジェを心配しますが、自分の人生を担保にしてお金は返すと言い、自分にとってはクリスマスのような人なんだと説明します。

8話
銀行員のルリから「不倫しているでしょう、銀行と旦那に写真をバラまくわよ」と脅迫されたイファはルリが指示した場所に向かいますが、そこにはルリと倒れている彼氏がいました。
そして、イファの行動を不審に思った夫が家から後をつけていたのです。
警察に出頭するルリに付き添うイファでしたが、その帰りにイファが夫の定期預金を解約して使い込んだことを二人の会話で知ったルリはそっとイファに協力するのですが、イファはまた罪を重ねてしまいます。その後、ルリは認知症のVIP顧客のオ・スクジャの娘になりきって世話をしていますが、料理好きのルリはタイでキムチチゲのお店をやりたいとイファに話します。やはり、ルリはお店を出すためのお金をイファに脅迫してきます。
そんな時、イファの銀行に急に監査が入ることになり、慌てたルリは破損紙幣を銀行のトイレに流そうとしますが・・・
また、イファも証拠になる書類関係を隠してある自宅に急ぐのです・・・

9話
銀行に監査が入り、イファは急いで自宅に戻り証拠になる書類を燃やそうとします。
その時、顧客のミン教授たちが急にイファの家を訪ねてきます・・・
一方、ルリは破損紙幣を銀行のトイレに流そうとしますが、監査員がトイレまでやってきて見つかりそうになりますが、同じ行員のナ代理が助けにきます。
その後、夫の指示通りにECセンターへ移ったイファですが、そんな中ユン・ミンジェ(イ・シウ)が監督としてスイスの国際映画祭で特別賞を受賞したニュースを車の中で聞くイファ・・・
その夜、親友のガウル(ユソン)は「別れたの?」とイファの身になって小さな声で問いかけます。
2か月会わなかったミンジェ(イ・シウ)は監督として投資も次回作も決まり、人が変わったように、すっかりその気になっていたのです。以前の純粋さを無くした彼に大きなショックを受けるイファ・・・
一方、イファのECセンターへ、ナ代理がやってきます。ルリの横領を前から知っていて、監査後に休暇を取って、そのまま出てこないと言います。解雇になるのが心配で不安だとイファに伝えます・・・
イファは「横領を知りながら、なぜ見ないふりを?」と静かに問いかけます・・・

10話(最終話)
ミンジェの祖父パク・ビョンシクに渡したニセの「譲渡性預金証書」を持ってパク・ビョンシクのビジネスパートナーがイファを訪ねてきます。
パク・ビョンシクはまだ気づいていないと言い、窮地に追い込まれたイファは彼からペーパーカンパニーの手伝いを要求されます。
一方で、イファはミンジェ(イ・シウ)から仲間たちが集まる華やかな場所に呼ばれ、「あなたから僕を解放してほしい」と要求してきました・・・
その後、パク・ビョンシクやルリたちの殺人事件にも運悪く関わってしまったイファ・・・
外国に逃げるため空港から「私のことを聞かれても何も知らないと言って、ただの事故だったの、私たちは何もなかった、幸せになって」とミンジェ(イ・シウ)に電話します。
意味が分からないと言うミンジェは一人雨の中、昔の思い出を振り返りながら泣き崩れます・・・
また、夫のギヒョン(コン・ジョンファン)も大金を残し姿を消したイファに「何が、何が不満だったんだ」と問いかけながら泣き叫びます。警察は夫のギヒョンに「横領したお金の使い道に心当たりはありませんか?」と問い詰めます。
また、親友のガウル(ユソン)とソンヨン(ソ・ヨンヒ)の二人は「私たちはあまりにもイファのことを知らな過ぎた、何も知らない、いつも大丈夫、それがイファだった」と気持ちが落ち込む中、イファが大好きだったと話しながら二人は涙を流します。
外国で指名手配になっているイファは、逃亡中に拉致されそうだった少年を救います。
バスに乗って少年を家まで送りますが、そこの見知らぬ土地で月を見つめるイファの物静かな感情が深い印象を残します・・・
きっと、ラストは賛否両論、いろいろな意見が分かれるでしょうね・・・


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