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平成26年自衛隊音楽まつり~フォーカスがかかっている理由(わけ)

2014-11-16 | 自衛隊

この週末は素晴らしい秋晴れに恵まれましたが、その一日、
わたしは武道館で行われた「自衛隊音楽まつり」に行ってきました。

去年初めて観てそのパフォーマンス力、メッセージを持った
ステージの完成度の高さ、何よりも音楽隊の練度の高さに、すっかり
音楽まつりファンになってしまったわけですが、それはわたしだけにあらず、
人気が高すぎて、入場券の応募倍率は10倍というのが近年の状況です。

去年は一般公募の部に青少年券を応募し当選しましたが、今年は
いつの間にか葉書代が値上がりしていたのを知らずに出したので
往復はがきが料金不足で差し戻されてきて、面倒なので80円の切手を
貼って出したらまたどういうわけか差し戻されて、そうこうするうちに
応募期限日が過ぎてしまいました。 (ノ・∀・)ノ =====┻━┻

orz状態になっていたのですが、捨てる神あれば拾う神あり。

ふたを開けてみれば某所からチケットを頂けることになりました。
政府関係の主賓挨拶を含む招待者だけの公演だそうです。m(_ _)m

10時からの公演なので、北の丸公園の第1駐車場に車を停めるため、
オープンの8時30分より少し前に現地到着。
駐車場の開場待ちで道沿いに並んでいる車の列最後尾で待ちます。



車を停めてからとりあえず第3入り口を目指して歩きました。
吉田茂翁の銅像を朝日が照らしています。



会場前に携帯椅子を置いて並んでいる何人かの人がいるので

「ここに並ぶんですか」

と自衛官に聞くと、

「これは2時からの公演の順番待ちの列です」

なるほど、2時のは一般公演なので席を自分で確保するために
みんなこんな朝早く(8時半)から並んでいるのか。
10時公演はもう開場されていました。
つまり今回は全く外で並ぶことなく入場できたのです。



チケットを見せながら入って行くと、自衛官が人数を聞いて
順番に席を割り振っていくので、自分で選んで座ることはできません。
わたしの席は政府関係者並びに外国武官関係者、その他関係者の
紫色チケットの両脇の「赤の席」でした。



一部だけ非常に混雑していますが、これも座る席が皆決められるため。
おそらく緑色チケットの招待客だと思われます。
つまり招待客は朝早く並んでもあまり意味がないってことらしいですね。



さて、席に落ち着いたのでお茶を買いにロビーに出ました。
チケットには招待者の名前による区分があり、たとえばわたしのは
「本部長招待」になっていましたが、ここには「空幕長招待席」とあります。

なぜ「陸幕長・海幕長」が無いのかというと、持ち回りで
今年の主催が空自だったからだと思われます。



各自音楽隊の音楽隊長のインタビューが流されていましたが、
それによると、今年の総合指揮を行ったのがこの水科2等空佐。
メインを受け持つ隊は毎年交代で、今年は空自だった、
つまり観閲式を行う隊が音楽まつりも主導するということなのでしょう。




水科空佐が出たのでこちらもご紹介すると、東京音楽隊の
隊長である手塚裕之2等海佐。
今年の2月に退官した前隊長の河邊2佐の後任です。

「海上自衛隊は必ず行進曲『軍艦』で錨のマークを描くのを
毎年の恒例としている」

と海自のパフォーマンスの予告をしていました。



お茶を買いにロビーに出てみると、立ち入り禁止部分で控えている
音楽隊のメンバーがいました。
まだ青い作業着(っていうんですか)を着ています。
着替えはギリギリにするんですね。



これが開演10分前の状態。
招待客だけで満席です。



そして開演。
公演に先立ち、防衛大臣政務官の挨拶。
この石川ひろたかという議員は創価大学出身の公明党議員です。
そのせいなのかどうか、会場には公明党の山口なつお党首も来ていました。

この石川政務官の挨拶をわたしは自衛隊イベントで初めて聞きましたが、
何ともいえない公明党らしい雰囲気の人物だと思いました。

物腰柔らか微笑みを湛えつつ、もっともなことをいっているのだけど、
「エンドウ豆の上に寝たお姫様」という童話でいう「羽枕の下のエンドウ豆」
のような
「何か」が、柔らかな物腰の一番奥底に感じられるとでもいいますか。

怖いのでこれ以上言及しませんが。

因みに、こういうイベントには必ず公平に?各党の議員を招待するようですが、
最後に紹介された民主党の聞いたこともない女性議員(しかも本人欠席で代理)
のときには、周りの拍手がいきなりなくなりました。
そしてなぜか空気も大変微妙なものに・・・。

今解散したら、おそらく民主党は消滅するに違いない、
とわたしはこの会場の反応から思いました。



そして開演。
恒例に従って最初に、陸上自衛隊第302保安警務中隊による国旗入場です。

ところで今日の写真にはどれもこれも、なぜやたらとフォーカスがかかっているの?
と不思議に思った方はおられますか?

よくぞ気づいて下さった。

実は、航空祭の後、レンズの手入れをちゃんとしていなかったわたし、
駐車場待ちの時間を利用して、車の中でレンズクリーンしようと思ったのです。

しかし!

使ったことのないレンズクリーナーを車の中などで使用したため、
押し出し過ぎた液がレンズの上に水たまりを作ってしまったのです。
すぐに拭けばおそらく問題なかったんですが、万事に遺漏のあるわたし、
こんなときに拭き取りの布を忘れていて、それを拭くすべがありません。

アルコールなのでほっとけば勝手に乾くだろう、と思ったときに

車が動き出したのでそのままレンズキャップを閉めて

次にカメラを取り出したときには、ふた締めて中で15分蒸らせば
出来上がり、じゃなくてあら不思議、レンズの内側に水滴が。

レンズとレンズ胴の間には隙間がある、とこのときに知りました。

というわけで、この日の写真には全てこれ以降ソフトフォーカスが。(T_T)

まあ、フォーカスレンズで撮ったと思えば、こんなもんだよね?

と画像加工をしながら開き直っているわたしです。 



国旗に対して皆起立し、国歌斉唱を行います。

別に心配になったわけではありませんが、山口なつおくんは
ちゃんと君が代を歌っているのだろうか、とそちらを窺うと、
周りの人よりも大きな口を開けてちゃんと歌っていました。

公明党は靖国参拝には反対ですが、国旗国歌法に賛成の立場です。



オープニングセレモニーではまずゲストバンドが紹介されました。
今年の海外からのゲストは、同盟国アメリカから在日米陸軍、沖縄の海兵隊、
そして初参加のフィリピン海兵隊軍楽隊、2度目のオーストラリア陸軍軍楽隊。



オーストラリア陸軍の敬礼の仕方が目を引きました。
完璧に手のひらを外に向けてするんですね。
なんだろう・・・オリジナリティ追求の結果?



オリジナリティといえば、この騎手の気をつけの仕方も
大変目を引きました。
極限まで肩をいからせるのがオージー風のようです。



本日のテーマは

from Japan (第一章)


to Asia(第二章)


to the world (第三章)

となっています。
三部構成で去年は「陸」「空」「海」だったと思うのですが、
毎年アプローチも変えているんですね。
毎年毎年こういうことを企画する部署というのは
大変だろうなあと思います。 



第一章ではこれは例年通り陸自の方面音楽隊から始まります。
去年はたしか沖縄から第15旅団音楽隊が参加して「島唄」を演奏しました。

今年は思いっきり北の北海道から、北部方面音楽隊が参加して、

「季節の中で」(松山千春が北海道出身だから?)
「故郷」
「虹と雪のバラード」(札幌オリンピックテーマソング)

を演奏しました。



東部方面音楽隊はまずオープニングで銀杏の形を作ります。
(ですよね?)



ドリル演奏では、MOVE ONと朧月夜。



このような陸自の制服を見たのは初めてです。
一瞬海自から借りて来たのかと思いました(笑)
しかも、男性二人のデュオ。

昨日一昨日と呉にある音楽隊の訪問記を挙げましたが、それはこの
音楽まつりの予告編としての意味も兼ねていたつもりです。
特に、去年このようにデュオで美声を披露した海自のあの男性歌手が、
今年もてっきり参加するものだと思ってのことだったのですが、
今回の音楽まつりで彼の姿を見ることはありませんでした。

去年歌手を務めた隊員も必ずしも今年歌手として出ているわけではなさそうです。


つまり、去年は海自から男性デュオを出したので今年は陸自、という風に
こういう出演グループもどうやら持ち回りでやっているらしいのです。

前にも言ったことがありますが、管楽器奏者は息を使うのが仕事ですし、
ピッチを息で調整する楽器も多いため、音程、声量ともに歌手レベル、
つまり普通に歌のうまい人がゴロゴロいます。

10人いれば6~7人は上手くて普通という世界なのです。

なので、決して不思議なことではありませんが、自衛隊における
「潜在的歌手」は出番に行列ができるくらい層が厚いらしいのが
あらためてこれで明らかになりました。


自衛隊音楽隊恐るべし。



続きます。