気をつけ、礼。 重松 清 新潮社 このアイテムの詳細を見る |
27日から読書週間らしいので、しばらくしていなかった本の感想でも書いてみます。
教師を題材にした小説は多々読んだけど、こんなに赤裸々な教師側の気持ちを描いた作品は初めてかもしれない。
作者は教壇に立ったことがあったの?というくらいリアルな先生像がそこにある。
昨今教員採用試験で色々騒がれているし、今は誰も先生を聖人君子などど崇めている人などいないけど、思春期、かなりの部分で係わっている大人は親以外は先生しかいない。
いい意味でも悪い意味でもやはり先生は特別な存在だと思う。
この本は、リアルタイムな学校生活でなく、学校を出てから数年後の先生の側から見た短編と生徒の側から見た短編
時間が過去を昇華することもあるし、昇華しきれないこともある。先生の年齢になってようやくわかることもある。
特に「泣くな赤鬼」には泣けました。
きれいごとでない切ない気持ちがひしひしつたわって来ました。
今年の私の中での本屋大賞候補です
オススメ本。
★★★★★