トリック劇場版２

2006-06-11 | 劇場映画れびゅー

シリーズを重ねるごとにやりたい放題でむちゃくちゃになっていくテレビドラマシリーズ「トリック」。むちゃくちゃになればなるほどファンが増え続け、ついに劇場版の2作目「トリック劇場版２」が公開されたので早速観てきました。
（ちなみに私もファン）
★★★

映画として面白いとかという以前に“「トリック」を好きかどうか”というところで大きく評価が分かれると思います。
ファンにとっては新しく作られたエピソードというだけで手放しで喜べるし、駄洒落や往年のギャグの連発にも耐えられるでしょうが、何の免疫も無く観た人にとっては特に序盤の展開で飽き飽きしそう。むちゃくちゃ度が半端じゃなく上がっていて、テレビシリーズの初めからずっと観てきている私でも駄洒落の連発をうるさく感じた位ですから。

今回のこれがシリーズ中ずば抜けて面白という事は有りません。
いつもの「トリック」という意味でファンは充分楽しめると思います。ずば抜けて面白いエピソードなんて全シリーズ見渡しても無いし（笑）
ただ、今回はサービスたっぷりですよ（謎）

ネタバレ
いつもの「トリック」として楽しめると書きましたが、大きな不満点がひとつ。
矢部（生瀬勝久）の出番が少なすぎ！全くストーリーに絡んで来てないやん。特に面白いキャラクターでも無いけれど、お約束の絡みが一切無いのにはちょっとショック。
「広報人矢部謙三」なんてこの映画のプロモーション用DVDまで先に出していたから、いつもより活躍するのかと想像していたんだけれど。

しかも、矢部の助手が昨年と今年の2度テレビで放送された2時間ドラマ「トリック新作スペシャル」で初登場した電波系の秋葉（池田鉄洋）…。矢部と個性的なキャラの助手とのやり取りも面白かったのになんでまた秋葉…がっかりです。菊池も石原に比べたらパンチが足りなかったけど、気持ち悪いだけの秋葉よりはマシだったのに。

悪役の片平なぎさは「嫌われ松子の一生」での記憶も新しく、いつ山田奈緒子（仲間由紀恵）を崖まで追い詰めるのかワクワクしながら観ていたけれど、無くて勝手にがっかり（笑）
終始「火サス」っぽくはあったけれど。

片平なぎさが大活躍する一方で、今まで神秘的な存在だった山田里見（野際陽子）が普通のおばさんに成り下がったのにも残念でした。
結局この母娘には何の力も無いんだろうか？

この消化不良さ加減は、やっぱりテレビドラマシリーズパート４の制作を予感させます。
今回こそは終わりそうな展開だったけど、毎回終わりと言いながら続いてるし。

にしても、今回はまたやりまくり過ぎ。
ついに禁断の貞子セルフパロディー（「リング０」仲間由紀恵）があるわ、「トリック新作スペシャル」から前フリをしていたケンシロウセルフパロディー（「劇場版北斗の拳」阿部寛）があるわ、週間少年ジャンプ繋がりで「ワンピース」ネタやら「よろしくね」のユートピアやら「スチュワーデス物語」ネタやらサービス満載で…
って“やりまくり”というところが出番の少なかった生瀬勝久（大阪時代の芸名は槍魔栗三助）にかかってたのか！？（嘘）