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英国王のスピーチ

2011-02-27 | 劇場映画れびゅー
怪優たちの共演、『英国王のスピーチ』を観てきました。
★★★★★

吃音症に悩む次期国王ヨーク公ジョージ6世を中心に、第二次世界大戦前夜のロイヤルファミリーと彼らに関わる人々を描く本作、何と言っても主要な役を全員いわゆる“怪優”と言われている役者が演じているところが面白い。
世界人口の1/4を統治し世界を動かす彼らを真面目に微笑ましく描いてるんだけど、これだけ怪優ぞろいだと浮世離れした妖怪達として茶化すのを意図していると思えてしまう。

だってさ、そもそも王子二人を演じるのはゲイムービーのアイコンを拭いきれないコリン・ファースと、リアル女装俳優ガイ・ピアースやで。
で、コリン・ファース演じるジョージ6世の妻役が怪女優ヘレナ・ボナム=カーターてどれだけキワモノ映画なんよ、王族をこのキャスティングで描くなんてちょっと非常識じゃない?w

王様(ジョージ5世)がマイケル・ガンボンで、チャーチルがティモシー・スポール。
この二人にムチャクチャ濃い表情で芝居させてるところは『ハリポタ』シリーズ思い出させる悪ノリに感じるし、そこであえてヘレナ“ベラトリックス”ボナム=カーターにまとも“風”な妻役をさせてるところが面白すぎる。

さらにジョージ6世の言語障害の矯正にあたる専門家の役が怪優中の怪優ジェフリー・ラッシュ!
このキャスティングを実現した時点で、製作サイドはこの映画の成功を確信したやろなぁ。

ジェフリー・ラッシュとコリン・ファースの掛け合いは、吃音症で会話が難しいはずなのに会話の場面が引き込まれるように面白いし、『マイ・フェア・レディ』を思い出させるかのような音楽を絡めた治療の描写もテンポ良くて楽しい。
こんなに真面目に描いた映画をこんなに楽しいエンターテイメントとして観られるなんてサイコー!
明日のアカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、主助演男優賞、助演女優賞辺り個人的にイチオシの作品です。



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