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厨房で逢いましょう

2007-09-03 | 劇場映画れびゅー
“孤高の天才シェフが、平凡な主婦に恋をした。
「あなたに食べてほしい。ただ、それだけ」
彼の想いは料理に注がれ、その味は人々の舌と心をとろかせてゆく-。”
す、凄いコピー!こんなの観ずにはいられないw
という訳で、『厨房で逢いましょう』を観てきました。
★★★★

美味そうな料理の映像に、登場人物達もスクリーンのこちら側の人もとろけて行くドイツ映画。
オープニングから出てくる料理の映像の美味そうなこと。
グレゴアの料理に魅了されていくエデンと共に、観ているうちに俺もすっかり虜に。

ただ、グレゴアが興味を持ったのは人妻というところから、危険な香りがプンプン臭うわけで。
立場を弁えない主婦と、純粋で臆病なデブの料理人とのプラトニックな関係が痛々しい。
プラトニックとは言っても、グレゴアにとって自分の料理を彼女に食べさせ、反応を見ること自体がセックスにも等しい行為だったのだろう。

危ない橋を渡っているつもりなのはグレゴアだけで、鈍いエデンをいらだたしく思いながらも、お互いの気持ちのすれ違う様子が面白く、どんどんと引き込まれてしまう。

グレゴアの台詞の中に表されない感情表現が秀逸。
ひたすら料理だけが目当てなエデンの単調な笑顔も面白い。

急展開のクライマックスにグレゴアは…。

“エロチック・キュイジーヌ”に魅了されていく人々の顔を見ていたらお腹が空いたので、デパ地下で美味そうなものを買いあさって帰りました。

ネタバレ
幸せのピークは、エデンの旦那さんがグレゴアの料理に拍手を送ってしまうシークエンスまで。
旦那の顔を見て顔色をかえてしまうグレゴアが、旦那の嫉妬心に再び火をつけてしまう。
一気に全てが悪い方向へ転んでしまう瞬間。

デブは論外と決め付けて安心しているエデンも失礼な話で、グレゴアの成功に笑顔を送る彼女が怖くもあるラストシーンだった。



スウィーニー・トッド

アルバトロス

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2 コメント

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Unknown (HAR)
2007-09-04 01:34:37
この作品とても楽しめました。
エデン・・・空気をもう少し読めといいたくなるが
なんか グレゴアの静かな思いが凄い伝わってきてよかった
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静かな思い (そーれ)
2007-09-05 01:17:11
>HARさん
ですね。
億劫で決して多くを語ろうとしないグレゴアの表情から溢れる気持ちが観客にはこんなに伝わってるのに、エデンはと言えば…(汗)
味が変わったことにすら気づかないあたり、舌だけは確かなのかと思っていたんですが、そうでもなかったようで。
返信する