そーれりぽーと

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エンジェル

2007-12-23 | 劇場映画れびゅー
毎回違うテイストで面白いフランソワ・オゾン監督最新作『エンジェル』を観てきました。
★★★

毎回違うテイストと言っても、人間の本質に焦点を当ててオキャマ趣味で描くと言う点は毎回共通してて、特に女性を描いたら右に出るものは居ない。
今回は「私は貴族の娘」と勘違いしている食料品店の娘のお話。

ただの勘違いの留まらず、夢を追い続けて全てを実現してしまうバイタリティーが凄い。

虚栄の塊な彼女は、妄想の自分像を口にする度にそれが現実になる事を何の根拠も無いのに確信している。
一見すると唯のバカ女なのだけれど、地位を固めていくに従って誰もバカ呼ばわりなんてしなくなっていく辺りがちょっと怖かった。

全編“ゴージャス”という言葉がぴったりで、『8人の女たち』を彷彿とする。
セットも衣装も何もかも、エンジェル自身には“マーベラス”が似合う。頭はおかしいけどw
往年のハリウッド映画のような映像も面白いので、年代を問わず観れる映画かもしれない。

ネタバレ
現実に全てを手に入れたけれど、妄想は所詮妄想。
嘘で塗り固めた現実に、辛い現実は拒絶する彼女。
いくら否定しても、彼女が真実を拒絶する度どこか歪みが生じて行く。
結果、彼女自身は何も豊かになってはいなかったというオチが面白い。



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