「妹の涙」
母を看取り抜いた妹は
涙を見せず
母の遺骨を
サクサクと拾った
涙を見せず
母の遺骨を
サクサクと拾った
それから半年が過ぎ
整形外科の
待合室を
母に似た患者さんの
車椅子がよぎった
整形外科の
待合室を
母に似た患者さんの
車椅子がよぎった
妹はポロポロと
涙を零(こぼ)した
涙を零(こぼ)した
(和歌山市 滝本信雄 77)
(私感)
誰しも葬儀の時は世事に追われ、今やるべき事に追われて、別れの事実をなかなか受けとめられないものだ。
葬儀も終わり、心の中にゆとりが出来た時、人を見つめ自分を見つめる時間が出来る。
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