住職の独り言

~ご縁に触れて~

浄土の六鳥

2024年09月28日 | 独り言
お寺の本堂の花瓶・燭台・香炉を載せる台を前卓と言います。
前卓には、仏説阿弥陀経に示される浄土の六種の鳥が彫刻されています。
阿弥陀如来のお浄土の六鳥とは…
白鶴・孔雀、鸚鵡。 舎利·迦陵頻伽・共命鳥と6種類の鳥がいるんだ。この鳥たちは、色とりどりの美しい姿で、昼と夜に3回ずつ美しい声で鳴くんだ。





「白鵠(びゃっこう)」
白く美しい姿は、阿弥陀さまの清らかな心を表していて、大きな喉でどこまでも響き渡る声で鳴くんだ。阿弥陀さまの清らかな心が、私たちのところ に、いつでも響き渡っているということを表しているんだ。


「孔雀(くじゃく)」
毒虫を食べることから、私たちの悪いこころ(毒虫)を退治する 。阿弥陀さまの「み教え」を表しているんだ。 
阿弥陀さまの「み教え」を聞いて、私たちが自分の心の中にある悪い心を見つめ大切さを教えてくれているよ。
孔雀は華麗な衣装を身にまとい、醜いものの全くない浄土の真実の美を体で示します。純粋で混じり気のない仏の心を体現しています。
特に孔雀の気高い姿は華やかな浄土の象徴ともいえます。


「鸚鵡(おうむ)」
人の言葉を覚えて話をできる鳥だよね。
人の言葉を話せることから、
お浄土にいる鸚鵡は、阿弥陀さまの「み教え」を私たちに届けてくれる鳥として知られているよ。



「舎利(しゃり)」
小さくてすばしっこく高いところから低いところまで飛ぶことができるんだ。
舎利の特徴は鸚鵡と同じで人間の言葉を理解できるんだって。
だから阿弥陀さまの「み教え」を聞く事ができるんだ。


「迦陵頻伽(かりょうびんが)」
須弥山という山の中で卵の中にいる時から美しい声で鳴いていて、その声を聞いてみんな幸せな気持ちになるんだ。阿弥陀さまの「み教え」をそのまま素晴らしい声に表しているんだ。



「共命之鳥(ぐみょうしちょう)」
頭が2つに体はひとつという不思議な鳥なんだ。
みんなの命はひと りひとりで別々に生きているのではなくて、共に繋がりあって生きていることを教えてくれている鳥だよ。だから共命鳥って言うんだ。

不思議な鳥たちは、私自身を見つめることや、お互いを想いあう心の大切さを伝えてくれているんだね。
(文章は東京教区少年連盟ポスターより)





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