2017年のブログです
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松木邦裕・東中園聡編『精神病の精神分析的アプローチ-その実際と今日的意義』(2008・金剛出版)を再読しました。
この本もかなり久しぶりの再読で、しかも、最初に読んだ時にはじーじの力量がとても貧弱だった時で、あまり理解をできずに終わってしまったという記憶がありました。
今回、精神科デイケアでのボランティアも5年目に入り、以前よりは少しだけ精神病のことや精神分析的アプローチのことが理解できるかもしれないという淡い期待を持って読みました。
しかし、やはり精神病という病いはなかなか難しい病いで、そのアプローチも並大抵のことでは難しいということを再認識させられました。
そんな中、本書の著者らは、本当に地道な努力と患者さんとの協同作業で、一歩一歩患者さんの治療に当たっていることが読み取れます。
今回、改めて勉強になったことはたくさんあるのですが、たとえば、精神病状態のこころの状況(これは解体・破滅不安といわれるようですが…)の理解とか、妄想の意味やそれへの対応の方法、転移と逆転移の読み取り、不安のコンテイン、その他もろもろ、です。
これらの考え方が、具体的な事例をもとに述べられているので、じーじのような初級者でも多少は理解ができます。
中級者であれば、さらに深く理解できるのではないかと思われます。
現場でいろいろ経験していることと照らし合わせると、頷けることも出てきました。
ケースが見える人は、本当にいろいろ見えて、いろいろな対応ができるんだな、と改めて感心をしました。
少しでもそういうレベルになりたいですし、メンバーさんと協力作業ができるようになりたいものだ、とつくづく思いました。
年寄りだからとあきらめないで、さらに少しずつでも勉強を積み重ねていこう、と思いました。 (2017 記)
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ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介
経歴
1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。
1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。
1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通う。
1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事する。
1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。
2014年、定年間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。
2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。
仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。
所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会
論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか
住所 新潟市西区
mail yuwa0421family@gmail.com