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竹田津実『獣医師の森への訪問者たち』2018・集英社文庫-北海道を読む

2024年02月05日 | 北海道を読む

 2019年冬のブログです

     *

 竹田津実さんの『獣医師の森への訪問者たち』(2018・集英社文庫)を読みました。

 竹田津さんの本を読むのは久しぶり(竹田津さん、ごめんなさい)(なお、前に『北の大地から』などのブログを書いていますので、よかったら読んでみてください)。

 さて本書、すごく面白かったです(面白すぎて、つい笑ってしまうので、電車の中で読むのは要注意かもしれません)。

 竹田津さんが獣医師として北海道の小清水町に赴任してからの仲間や後輩たちとの活躍が描かれます。

 しかし、主役は北海道の野生の動物たち。

 キタキツネ、エゾリス(キタリス)、モモンガ、シマフクロウ、などなど。

 少し小さめですが(文庫本ですからね)、動物たちの写真もかわいいですし、竹田津家の子どもさんたちと動物の交流もかわいいです。

 小清水町は知床の入り口にある町で、じーじも毎年のように小清水町の道の駅を利用しますが、こんなに自然が豊かで、いろいろな動物たちがいるとは気づきませんでした、

 竹田津さんのお仲間の中には、動物たちと同じような存在になって、動物たちと普通におつきあいをしている人たちがいて、うらやましいなあ、と思いながら読ませてもらいました。

 そして、びっくりしたのは、猟師の久保俊治さん。

 竹田津さんはお仲間たちと映画『キタキツネ物語』を作り(竹田津さんは『キタキツネ物語』の作者なんです)、久保さんはそこに猟師役で出演されたそうですが、その久保さんが名作『羆撃ち』(2012・小学館文庫)を書いた久保俊治さんのことだとわかり、その偶然に本当にびっくりしました。

 また、久保さんの猟師の体験を聞いて、竹田津さんがステン・ベルクマンの『千島紀行』(先日、ブログで紹介しました)に出てくる沢口さんという猟師を思い出すところがあり、ここもびっくり。竹田津さんを本当に身近に感じてしまいました。

 今年の夏は、またまた小清水町にもお邪魔をして、じーじも少しでも動物たちを同じような存在になるべく、年老いたただのじーじの動物になることを(?)目指そうと思いました。   (2019.2 記)
 


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