長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『ウルフボーイ』で圧勝でした  ~今さらレビュー 『The Best! Updated モーニング娘。』~  まとめ。

2013年11月26日 23時46分07秒 | すきなひとたち
 へいどうも~、そうだいでございます。みなさま、今日も一日お疲れさまでございました!

 え~、いよいよ年の瀬も近づいて忙しくなってまいりましたが、私も相変わらず、仕事場で一喜一憂する日々が続いております。
 特に最近は、実感としてはもう「1喜99憂」って配分でいいんじゃないかってくらいに悩むことが多くて……やっと「仕事をしてる」っていう手ごたえみたいなものがつかめるようになってきて、自分としてはうれしい限りなんですが。

 昔、私がまだ大学卒業したてのガキンチョだったころ、ある年上の方が、「やるのが嫌になってきてからが仕事。やるのが好きなことでなんか商売はできない。」みたいなことをのたまっておられたことを思い出します。当時はそう言われてもいまいちピンとこなかった感覚が残ったのですが、いまじゃあビンビンきまくりのお言葉ですよ! 私も、大人の階段の3段目くらいは踏めるようになったってことなんでしょうか。

 もちろん、イヤイヤやってる感をお客さんや同僚に悟られるようになったらプロ失格というわけです。大人の世界は、ほんっとうに尊敬するべき方ばっかりよ、ほんと! そういう敬意がなかったら、ほぼ毎朝の電車通勤なんかやってられませんって。まぁ、私は JRじゃなくて私鉄だから、そんなに混んではいないんですけどね。


 そして、そういうにが~い日々があるからこそ! あさってからの日本武道館2デイズの輝きが増すのであります……
 経済的にはほんとにかっつかつなんですが、なんとしてでも行きます! 行ってストレスを発散させていただきたいと存じます!!
 だから、当日券を私に売ってくださ~い。なにとぞ拝み奉る次第にて候。

 そんなこんなで無理くり話題をモーニング娘。につなげまして、残りもうちょっとになった、この話題をば。


セルフカバーベストアルバム『 The Best! Updated モーニング娘。』(2013年9月25日リリース)、レビューのラスト!
15、『ウルフボーイ』
 ……アルバムオリジナル曲

 いや~もう、堂々たるアルバムオリジナル曲! エンディング臭たっぷり、けだるい雰囲気にもほどがある文句なしのラストナンバーでございます。
 私もう、この歌、好きも好き、大好き!!

 自分で前回のレビューを見直してみたら、別にねらったわけでもないのに、オリジナル版と updated バージョンとの勝敗結果が「3 VS 4」といい感じできていたわけだったのですが、もうこの『ウルフボーイ』のおかげで、 updated の勝ちも勝ち、大勝利!
 そりゃあもちろん、欲を申せば、田中れいなさんの歌声もたっぶり聴けるオリジナル版の『ワクテカ Take a chance 』から『君さえ居れば何も要らない』までをちゃんとおさえたフルアルバムも聴きたかった! 聴きたかったけれども、この『ウルフボーイ』を世に出したという段階で、そのアルバムは名盤なんです。名盤でいいんです!!

 私はつねづね、最近の『 One・Two・Three 』あたりからの一連のシングル曲がどうにもカラオケで唄いづらいというか、歌詞世界がかなり女性向けになってきたことに関して、30代のハゲたおっさんとして深刻な距離感をもよおしていたのですが、この『ウルフボーイ』はすごいんですよ!
 なんてったって、歌詞の一人称はいつもどおりに明らかに女性であるはずなのに、聴けば聴くほど、彼女が意識している相手の「ウルフボーイ=男」の存在がリアルにきわだってくる生々しさがあるんです。この物語性はとんでもない! つんく♂さんはほんとに私小説家だねェ~。


本気になれぬ ウルフボーイ
優しすぎるの ウルフボーイ
なんてこったい こりゃいったい(×3)
牙 剥かない Ah

~中略~

さわっていいの  ウルフボーイ
好きにしていいよ ウルフボーイ
なんてこったい こりゃいったい(×3)
へなちょこね

根性決めて  ウルフボーイ
ここで愛して ウルフボーイ
なんてこったい こりゃいったい(×3)
やってられない

~中略~

はっきりはっきり言うけど
ほんとにすっごく寂しい
ダッシュでダッシュでむかえに来てよ
しっかり愛してほしいし
そおっと涙をぬぐって
何にも心配するなと言って

きっぱりきっぱり言うけど
やっぱりやっぱり悔しい
誰にもあなたを渡したくない
こうやってあなたのせいにして
心の小っちゃい私が
なんだか自分ですごく嫌い

ランラランランラララ ウルフボーイ……


 歌詞の一部の抜粋ですが、おわかりになりますでしょうか。最初は確かに女性が「態度のはっきりしない男性をけなす」気勢で始まっているはずなのに、みるみるうちに女性が「そんな男性を捨てられない」自分の未練を嘆く自虐ソングに変容していっているのです。そして、そんな歌詞にフィットしまくりのけだる~い、場末のバーからでも聴こえてきそうな淡白な曲調。

 それが果たして EDMに合うのかどうかはわからないのですが、モーニング娘。の現メンバーのみなさんは、自分たちが30代、40代になっても唄えるような、賞味期限の異様に長いステキなプレゼントをもらったんだと思います。これはうれしいだろう……
 こういうの、歌のうまい人がソロでやったら最高なんだよねぇ~!
 私は今回の『 updated 』についてのつれづれを書く過程で、今年の6月に披露されたという、あの高橋愛さんのソロバージョンの『ワクテカ Take a chance 』の音声も聴いたのですが、あんな感じで『ウルフボーイ』なんか唄っちゃったら、もう似合いすぎてたまんないんじゃないかなぁ!? 聴いてみたいねぇ~♡

 『ウルフボーイ』がおもしろいのは、主人公の女性が、自分で言うほどにその男性に本当に魅力的に見えているのかどうか? その肝心なところが今ひとつはっきりしないというところなんですよね。案外、ウルフボーイと呼ばれている男性からしてみたら「……は?」と聞き返されかねない、すべてが妄想の中の物語なのやもしれず。
 いやぁ、芥川龍之介の『藪の中』みたいなお話を、アイドルグループが唄ってるんだぜ!? 日本はものすごい国なんだねぇ。しみじみ。

 近年まれに見る、作詞と作曲それぞれの世界観が高い完成度でみごとに合致した超傑作であるとお見受けしました。これはね、40代のつんく♂さんがプロデューサーだからこそ生まれた、奇跡の「なつかしい最新曲」。つまりは、新曲であるのに男と女の摩訶不思議な関係を活写した、「日本歌謡界全体の updated バージョン」なのであります。本アルバムにふさわしい、最高のシメ曲でございました!


 はい! そんなわけで、遅れに遅れ、息も絶え絶えではありましたが、なんとかかんとか、アルバム『 The Best! Updated モーニング娘。』に収録された各曲についての私的な感想を述べる時間は終了いたしました。音楽を聴いた感想を文字にするのって、たいへ~ん!

 そんでま、アルバム全体の総論なんてたいしたことは言えないんですが、全曲をこうざーっと眺めてみますと、やっぱりオリジナル版のほうがいいんじゃなかろうかというものもあったりしまして、これはあくまでも「当時 VS 2013年」のモーニング娘。&つんく♂さんの方向性の闘いなのであって、過去の名作の数々を絶対的に現在のバージョンに「改定する」というものではなかった、ということで。別にオリジナル版がこれからも生きていっていいわけだし、 updated バージョンだって、それでアップデートが完成したわけじゃあないんです。同じメンバーだとしても、また新たなメンバーが加入したのだとしても、コンサートでそれを唄うたび、成長するたびに、自動的にアップデートは繰り返されていくことでしょう。

 つまり、今回のアルバム企画は、実は今までず~っと当然のようにコンサートの場でおこなわれていたモーニング娘。の「歴史の積み重ね」という地道な汗まみれの作業のある一瞬間を、写真アルバムのようにサッと切り取ったにすぎないものだったのです! 奥が深いやね~。

 いんや~、いやがおうでも、11月28日の日本武道館コンサートが楽しみになりますなぁ! おらも中に入れてくれ~。

 アップデートされた曲のリストは、確かに世間一般で認知されている有名曲をあらかたおさえたもので、いかにも「過去と現在の全面対決!」といった感じになっているし、多くの曲がほぼフルメンバーでの歌唱になっているので入門編みたいな間口の広さがあって、そこも企画の第一弾としては的確だったかと思います。そう、「第一弾」としては!

 こうなったら、当然のように「第二弾!」のリリースを期待しちゃいますよねぇ。第一弾は売れてないわけじゃないんだ、売れてないわけじゃ! ただ、周囲の期待値が高すぎただけでありまして……


 最後にもうひとつだけ。ちょっとでもモーニング娘。のことが好きな方が今回の曲リストを見たら、すぐにピンとするかと思うのですが、こうして黄金期のモーニング娘。とのみごとな闘いを終えた今現在の「さゆルビー期」モーニング娘。には、まさに『週刊少年ジャンプ』のバトル漫画のラストゴマのように、黄金期以上に恐ろしく強大な「次なる相手」がひかえているはずなのです。「ゴゴゴゴゴ……」みたいなエフェクト音と黒いマントにシルエットで。

 プラチナ期!! 言うまでもなく、第6代リーダー・高橋愛の治世のもと、ファンのあいだに数々の感動を与え続けた、あの時代!!

 もちろん、今回のアルバムでは、高橋さんがメンバーとして、っつうかメインボーカルとしてしっかり参加している曲もあるわけなのですが、ほとんどの方がリストの『歩いてる』の次が『恋愛ハンター』であることにたいして「あれっ? なに、このフォッサ・マグナ!?」と一瞬おどろき、そして、「うん、そりゃあプラチナど真ん中は避けるか……」と納得したのではないのでしょうか。

 いつでもいいです。いつまででも待ちます! いつか、現メンバーがプラチナ期の至高の名曲たちを堂々とアップデートしていく姿を拝見したい!! 当時の空気を知るメンバーが道重リーダーだけとなった今、そのリーダーのためにも! 9~11期のみなみなさまにはなにとぞハッスルしていただきたいです。ムリしない程度にがんばってください~。健康第一! 特にノド!!


 そんなこんなで、今回は2つのおまけをつけて、おしまい!
 ここまでお付き合いいただいた、そこのあなたさま、(いたら)本当にありがとうございましたぁア~ん。



勝手に熱望!! いつか必ず聴きたい『 The Best2! Updated モーニング娘。Second 』候補曲10選
1、『抱いて HOLD ON ME!』(3rdシングル 1998年9月)
   理由……『 LOVE マシーン』の陰に隠れちゃうけど、これがグループ史上初のオリコンチャート首位獲得作品ですからね。吉川友さんのカバーがいいんだ、これが!
2、『ふるさと』(6thシングル 1999年7月)
   理由……できれば、石田さんあたりにソロで唄ってほしい。
3、『シャボン玉』(19thシングル 2003年7月)
   理由……そりゃああなた、プラチナ期への宣戦布告ですよ!(この曲自体はまだプラチナ期じゃありませんが)
4、『大阪 恋の歌』(26thシングル 2005年4月)
   理由……女性の関西弁は、やっぱり演技力がきたえられる!
5、『悲しみトワイライト』(33rdシングル 2007年4月)
   理由……嫌いなわけじゃないんだけど、耳から離れない藤本さんの歌声を払拭してくれるアップデート、求む!
6、『リゾナント ブルー』(36thシングル 2008年4月)
   理由……言うまでもない、難曲
7、『しょうがない 夢追い人』(39thシングル 2009年5月)
8、『 3,2,1 BREAKIN'OUT!』(39thシングルのカップリング曲)
9、『なんちゃって恋愛』(40thシングル 2009年8月)
10、『 Fantasy が始まる』(11thアルバムの収録曲 2010年12月)
   理由……この曲はアコースティックで聴きたい


こっちもアップデート!! そうだいが選ぶモーニング娘。名曲ランキング(2013年11月現在)

1位 …… 泣いちゃうかも(38thシングル 2009年2月リリース)
2位 …… SEXY BOY そよ風に寄り添って(29thシングル 2006年3月リリース)
3位 …… そうだ! We're ALIVE (14thシングル 2002年2月リリース)
4位 …… 女に幸あれ(34thシングル 2007年7月リリース)
5位 …… ウルフボーイ
6位 …… 好きな先輩(2002年3月にリリースされた4thアルバム『4th いきまっしょい!』の収録曲)
7位 …… 踊れ! モーニングカレー(2006年11月にリリースされた31stシングル『歩いてる』の B面曲)
8位 …… リゾナントブルー(36thシングル 2008年4月リリース)
9位 …… ワクテカ Take a chance (51stシングル 2012年10月リリース)
10位 …… 春 ビューティフルエブリデイ(2007年3月にリリースされた8thアルバム『SEXY 8 BEAT 』の収録曲)
コメント
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