歴史シミュレーションゲーム『源平合戦』(1994年9月発売 光栄)
『源平合戦(げんぺいかっせん)』は、光栄(現・コーエーテクモゲームス)から発売されたPC-9801用歴史シミュレーションゲーム。家庭用ゲーム機には移植されなかったため、他のゲームシリーズに比べて知名度は低い。
2004年10月に「コーエー25周年記念パック Vol.4」の一作として再発売された。翌2005年7月15日には「コーエー定番シリーズ」で単品発売されている。
プレイヤーは源頼朝、源義経、平清盛、平宗盛、源義仲、藤原秀衡などの源平の争乱に活躍した武将のひとりとなって他勢力の打倒を目指す。
1180年、源頼朝が石橋山合戦から逃れ鎌倉に拠を構えたところから始まり、平家が壇ノ浦合戦で滅び、頼朝と義経の対立が露わになった時代までを扱っている。
各勢力の特徴
基本的には九州北部から東北までの、日本列島エリアに散在する拠点を奪い合う「信長の野望シリーズ」や「三國志シリーズ」と同タイプのゲームであるが、本作では各勢力固有のコマンドが存在して、特色・個性を打ち出している。
清和源氏
戦闘時の計略等に「財貨(金銭)」が殆どかからないが「商業奨励」ができないので、不足しがちな財貨は兵糧を売って補う必要がある。あまりに時間がかかると赤字になることもある。源氏は動員兵の訓練が出来、武将の「武力」「勇名」が高い。また、三勢力中、唯一「弓術」を上げられる「流鏑馬」イベントを実行可能である。
桓武平氏
「商業奨励」ができ、「優雅」の高い人材が多く、三勢力中唯一可能な「歌会」イベントによる朝廷親密度のアップがしやすいが、何をするにも財貨が要る。動員兵の訓練ができないので、雑兵の数を揃えて補う必要がある。武将の「優雅」が高く特殊技能「操船」を持つ武将が多いため、海戦が有利。
奥州藤原氏
「金山開発」イベントによって、非常に豊かな拠点である平泉の「金」収入をさらに上げられるが、武将の能力、頭数はやや不足している。
武将の能力
登場する武将にはそれぞれ、知力・武力・優雅・勇名・菩提・加護・無常・弓術という能力値のほかに、和歌・音楽・奇略・操船といった特殊能力が設定されている。ただし、特殊能力を持たない武将もいる。
毎年1月になると、年齢が25歳未満の武将は知力・武力・弓術の能力値が2ずつ上昇し、60歳以上の武将は武力・弓術が1ずつ低下してゆく。
また、本作の特徴として源平合戦の諸行無常観を表現した「無常」という能力値がある。「優雅」の値が高い敵将を捕らえて斬ることで「無常」の値が上がる。この値が一定数に達すると、その武将は世を儚んで出家し、以降ゲーム上に登場しなくなる(例:熊谷直実)。
戦闘システム
拠点をつなぐ「ポイント・トゥ・ポイント」制ではあるが、「行軍」システムも採用され、拠点外で敵軍と遭遇すると「野戦」となる。野戦は、画面中央に正方形の凹凸のあるマップに、左右上方に対戦する武将のバスト・ショットという珍しいグラフィックを用いている。指示は各ターン開始時に決めたら、あとはオートで進行し、細かい操作はできない。移動手段として「待機」「接近」「接触」「迂回」「回避」「離脱」、攻撃方法として「弓矢」「肉弾(白兵戦)」「特殊(落石・突撃・組み打ちなど)」「防御」がある。
「特殊」は、特殊能力「奇略」を持つ武将ほど成功率が高くなる。落石、突撃で敵の動員兵に大ダメージを与えたり、時には敵の武将を一撃で生け捕りにすることもある。
朝廷関係
本作では、朝廷勢力との関係性も他の作品より深い。
まず、ゲーム上における武将の動員兵力数は、朝廷より叙せられる官位の上下の格によって決定される。 たとえば「前太政大臣」清盛が5000の兵力を動かすことができる一方で、無官の武将は500の兵力しか動かせない。武力が高くても官位の無い武将は、武力が低くても官位のある武将に敗れることも多い。
官位を得るためには朝廷関係が重要であり、これは武将の「優雅」という能力に左右される。「優雅」値は義仲や頼朝など東国武士勢力は低く、都育ちの平家は高い。
動員兵の数に関係する官位は、毎年1月、7月に行われる「論功行賞」にて、朝廷関係者が下賜することで基本的に得ることができる。一定以上の勲功が溜まった武将がおり、かつ「朝廷関係(朝廷友好度)」が70以上であると勲功に応じた官位がいくつか下賜される。朝廷関係は朝廷に金銭を献上する(金200につき1上昇)ほか、平氏のみ「歌会」を成功させることによっても上昇する。
各拠点には「治安(民忠誠度のようなもの)」という数値が設定されており、自勢力が支配している拠点のうち、1カ所でも40未満の箇所があると、季節の変わり目に朝廷関係が低下してしまう。また、治安が30未満の拠点は季節の変わり目毎に人口が減少し、逆に50以上の拠点は人口が増加していく。
朝廷の陰謀
歴史上でも、天下人であった清盛や頼朝は、朝廷との関係、特に後白河法皇との関係に常に悩まされていた。ゲーム上でも朝廷勢力が存在し、ゲーム上における最大勢力や、京を支配している勢力、または朝廷関係が極端に悪い勢力に対して様々な陰謀を仕掛けてくる。配下武将を篭絡して忠誠度を下げたり、その勢力から離反させたり、豪族勢力を武家勢力に昇格させたり、あるときには公家衆(九条兼実、近衛基通など)を新たな武将として最大勢力に対抗する勢力に家臣として送り込むこともある。公家なので武力は低いが政治力や知力が高いため、敵の勢力が強化されることは必至である。しかもこの朝廷勢力は、他の勢力と違って武力で取り潰すことは不可能である。
主な発生イベント
本作では、歴史上の出来事を反映した様々なイベントが用意されている。
「兄と弟」…… 頼朝と義経の再会を祝するイベントで、シナリオ1開始直後に起こる。
「還都」 …… 清盛は以仁王の乱後、播磨国福原に遷都していたが、ゲームでは京の治安悪化を理由に都を戻すこととなる。還都した場合、京の治安が改善する。
「英雄の死」…… 平家総帥である清盛が熱病にかかって死去するイベント。1181年2月以降にほぼ確実に起こる。ただし頼朝が死んでいるとこのイベントは起こらないため、頼朝を捕らえて殺すことによって回避できる。
「朝日将軍」…… 京に入った義仲が、後白河法皇から朝日将軍に任命されるイベント。義仲の可能動員力が4900になり、平家武将全員の官位が解かれる。今井兼平など一部の有力武将にも官位が与えられる。平氏でプレイした場合には、「朝廷関係を100に保つ」か「京を奪回する」かのどちらかの条件を満たせば、このイベントが起こることはない。
「敦盛最期」…… 熊谷直実は敦盛を討ったことによって、無常値が90以上となって出家してしまう。
設定シナリオ
シナリオ1「頼朝、鎌倉に拠を構える」(1180年10月)
時代設定は、富士川合戦前夜の平氏政権絶頂期。そのため、清盛は全国の半分以上を支配し、兵力・経済力の面で他の勢力を圧倒している。唯一の対抗馬である頼朝は、人材の質と量においては清盛に負けていないが、支配している拠点の数が少なく周囲を敵に囲まれている。このシナリオでは頼朝、清盛、義仲、秀衡をはじめ、武田信義、新田義重、足利俊綱、佐竹秀義、河野通清、緒方惟栄、城資永、湯浅宗重、田口成良、大庭景親、永縁らの地方豪族など多数の勢力が存在する。
シナリオ2「義仲、入京を果たす」(1183年7月)
時代設定は、倶利伽羅峠合戦で義仲に敗れた平家が都落ちした直後。平家はすでに清盛亡く、宗盛が後を継いでいる。支配する拠点の数はシナリオ1から半減し衰退は否めないものの、平教経らを擁して巻き返しを期している。他の武家勢力では12の拠点を支配する義仲、11の拠点を支配する頼朝、拠点こそ少ないものの金山を有して経済力を誇る秀衡がいる。また、地方豪族は淘汰が進み、緒方惟栄、河野通信、足利俊綱、菊池隆直、湯浅宗重らが各地に割拠している。
シナリオ3「平氏、西海で再建を図る」(1184年10月)
時代設定は、義仲が頼朝が送り出した源範頼・義経兄弟によって滅ぼされ一ノ谷合戦によって平家が大敗を喫した直後。そのため、頼朝の勢力は拠点を25にするまで拡大している。平家は一ノ谷の大敗で武将の多くを失っており、有能な人材も多く抱える頼朝にとってもはや敵ではなくなってきている。しかし、秀衡が武将数や有能な配下を増やしており、頼朝にとって厄介な存在となっている。豪族勢力では河野通信、菊池隆直、緒方惟栄、熊野湛増らが存在する。
シナリオ4「義経、兄頼朝と敵対す」(1185年10月)
時代設定は、平氏が壇ノ浦で滅亡し頼朝と義経との対立が始まった時期。豪族勢力では菊池、緒方が存在する。武家勢力では、34の拠点を支配して天下制覇目前の頼朝と、京の1拠点しか支配していないものの武蔵坊弁慶ら有能な武将を配した天才武将・義経と、武将の頭数や経済力が豊かな秀衡とがそれを阻止するため争うこととなる。
2022年度大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主な登場人物の、ゲーム『源平合戦』での能力値(俳優の年齢は放送開始当初のもの)
〇鎌倉殿の13人
北条 義時(1163~1224年)…… 小栗 旬(39歳)
本編の主人公。伊豆国の豪族・北条時政の次男。母は伊東祐親の先妻の娘。通称は小四郎。のちの相模守・陸奥守・右京権大夫、鎌倉幕府第二代執権。
知力84、武力64、優雅47、勇名29、加護92、特殊能力なし
北条 時政(1138~1215年)…… 坂東 彌十郎(65歳)
北条義時の父。通称は四郎。伊東祐親の娘で義時らの生母である先妻と後妻と相次いで死別し、大番役のため京入りしていた時に見初めた公家の娘・りくを3人目の妻とする。
知力94、武力67、優雅56、勇名46、加護90、特殊能力なし
三浦 義澄(1127~1200年)…… 佐藤 B作(72歳)
相模国三浦郡の豪族。妻は伊東祐親の娘。通称は次郎。陽気な性格だが義理堅く、敵方となった相手をも心配する。義兄弟でもある北条時政とは悪友で気心が知れた仲である。
知力73、武力82、優雅43、勇名54、加護83、特殊能力:操船
和田 義盛(1147~1213年)…… 横田 栄司(50歳)
三浦義澄の甥で義村の従兄。通称は小太郎。髭を蓄えた強面で弓の名手だが気が短く、平家方として敵対したのち頼朝に下った畠山重忠を恨んでいる。源頼朝が鎌倉へ入ると初代侍所別当に任じられる。
知力81、武力82、優雅38、勇名71、加護75、特殊能力:操船
安達 盛長(1135~1200年)…… 野添 義弘(63歳)
源頼朝の従者。妻は頼朝の乳母・比企尼の娘。通称は藤九郎。流人時代から頼朝に仕えており、頼朝が本心を明かせる家人の一人である。押しに弱い面があるが、時には無茶で理不尽な頼朝の命をもそつなくこなす。
知力69、武力63、優雅32、勇名43、加護87、特殊能力なし
比企 能員(?~1203年)…… 佐藤 二朗(52歳)
武蔵国比企郡の豪族。比企尼の甥。通称は藤四郎。飄々としているが目先の損得に流されやすいところがあり、妻の道から苦言を呈されることもある。源頼朝と北条政子の嫡男・万寿(のちの源頼家)が産まれると、その乳母夫となる。
知力84、武力77、優雅72、勇名29、加護76、特殊能力なし
梶原 景時(1140~1200年)…… 二世 中村 獅童(49歳)
相模国鎌倉郡の豪族。通称は平三。冷静に状況を判断する現実主義者。無骨な坂東武者が多い中、和歌を詠むなどの教養も持ち合わせる、文武両道の武人。石橋山合戦では平家方として戦うが、山中に隠れていた源頼朝をあえて見逃す。のちに北条義時の仲介で頼朝の家人となり、以降は頼朝の命で諜報活動を行うようになる。平氏討滅の西国遠征の際には源範頼率いる本隊の軍奉行を務めた。
知力92、武力78、優雅68、勇名53、加護72、特殊能力:和歌・音楽・操船
足立 遠元(1130年代前半~?年)…… 大野 泰広(45歳)
武蔵国の豪族。源頼朝の父・義朝の代からの源氏家人で、頼朝から鎌倉・大倉御所の差配を任される。
知力82、武力66、優雅49、勇名33、加護73、特殊能力なし
八田 知家(1142~1218年)…… 市原 隼人(34歳)
常陸国の豪族。のちに右衛門尉・筑後守となり、鎌倉幕政に重きをなした。
知力69、武力82、優雅37、勇名45、加護78、特殊能力なし
三善 康信(1140~1221年)…… 小林 隆(62歳)
京出身の下級公家。太政官書記。母は源頼朝の乳母。流人となった頼朝に月に一度書状を送り、都や朝廷の情勢を伝えている。頼朝の挙兵のきっかけを作った。鎌倉入りした頼朝の要請で、大江広元・中原親能・藤原行政を側近に推挙する。鎌倉幕府初代問注所別当。
知力89、武力25、優雅77、勇名11、加護88、特殊能力:和歌
大江 広元(1148~1225年)…… 栗原 英雄(56歳)
源頼朝の側近で、政策を担う官僚。元は朝廷に仕える下級公家。官職は安芸介。三善康信の推挙により中原親能・藤原行政とともに鎌倉に下向する。頭脳明晰だが冷静かつ冷徹な性格で、坂東武者とは違った立場で動向を観察、分析して頼朝を支える。
知力96、武力22、優雅77、勇名16、加護87、特殊能力:和歌
中原 親能(1143~1209年)…… 川島 潤哉(42歳)
源頼朝を支える官僚で、大江広元の兄。官職は斎院次官。鎌倉下向後も頼朝の使者として上洛することが多い。
知力91、武力48、優雅72、勇名25、加護74、特殊能力:和歌
二階堂 行政(?~?年)…… 野仲 イサオ(62歳)
源頼朝を支える官僚。官職は主計允。
ゲーム『源平合戦』に登場せず。
〇源頼朝とその関係者
源 頼朝(1147~99年)…… 大泉 洋(48歳)
源氏の棟梁。のちの鎌倉幕府初代征夷大将軍。河内源氏の嫡流・源義朝の三男。かつての官職・右兵衛権佐にちなんで「佐殿(すけどの)」、鎌倉入り後は「鎌倉殿」と称される。
知力95、武力78、優雅73、勇名95、加護90、特殊能力:貴種
源 義経(1159~89年)…… 菅田 将暉(28歳)
源義朝の九男で頼朝の異母弟。通称は九郎。静御前や弁慶からは「御曹司(おんぞうし)」と呼ばれている。幼い頃に父・義朝が平治の乱で敗れたため、京の鞍馬寺に預けられる。のちに寺を出て奥州の覇者・藤原秀衡の庇護を受ける。兄・頼朝が鎌倉入りすると参上し、頼朝を感動させている。しかし坂東武者とそりが合わず、度々問題を起こして頼朝らを悩ませる。壇ノ浦合戦で平家を滅ぼすも、後白河法皇と頼朝との板挟みに遭い、頼朝と不仲になる。
知力75、武力102、優雅74、勇名90、加護86、特殊能力:音楽・奇略・貴種
武蔵坊 弁慶(?~1189年)…… 佳久 創(31歳)
義経の従者。元は比叡山延暦寺の僧。
知力60、武力96、優雅30、勇名65、加護60、特殊能力:奇略・操船
源 範頼(1150~93年)…… 迫田 孝也(44歳)
源義朝の六男で頼朝の異母弟、義経の異母兄。母は遊女であり、義経から母の出自を揶揄されたこともあった。「蒲冠者殿(かばのかじゃどの)」や「蒲殿(かばどの)」と呼ばれる。遠江国蒲御厨に生まれ、平治の乱後に貴族の官人・藤原範季に引き取られている。頼朝の元へは義経や阿野全成に遅れて参上した。生真面目な性格で剣の腕も立ち、源氏と坂東武者の間を取り持ち、頼朝を補佐する。平家および木曽義仲の討伐に際しては鎌倉軍の総大将を務め、不満のくすぶる坂東武者をまとめ上げるだけでなく、義経の戦略を全面的に支持した。
知力66、武力68、優雅51、勇名30、加護79、特殊能力:貴種
阿野 全成(ぜんじょう 1153~1203年)…… 新納 慎也(46歳)
源義朝の七男で頼朝の異母弟、源義経の同母兄。「醍醐禅師(だいごぜんじ)」と称する。平治の乱後、京の醍醐寺に預けられ出家する。剛毅な性格から「悪禅師」と呼ばれたこともある。石橋山合戦の後、伊豆山権現に匿われていた政子らのもとに仁田忠常とともに現れ、鎌倉入りした頼朝と合流する。妻は北条政子の妹で、源実朝の乳母となった。
知力72、武力60、優雅53、勇名19、加護83、特殊能力:貴種
源 義円(ぎえん 1155~81年)…… 成河(40歳)
源義朝の八男で頼朝の異母弟、義経の同母兄。幼名は乙若。孫子の兵法に通じ弓矢の名手だけでなく、和歌にも精通している。平治の乱後、近江国の園城寺に預けられ出家する。のちに後白河法皇の皇子・円恵法親王の判官を務めた。源氏の兄弟では最後に頼朝の元へ参上する。
知力53、武力73、優雅61、勇名14、加護28、特殊能力:貴種
源 行家(1141~86年)…… 杉本 哲太(56歳)
頼朝の祖父・源為義の十男で、頼朝や木曽義仲の叔父。通称は十郎。平治の乱では兄・義朝とともに戦うが敗れ、熊野へ逃れている。以仁王による平家討伐の令旨を携えて全国を行脚し、頼朝ら源氏一門に決起を迫る。
知力81、武力69、優雅63、勇名44、加護29、特殊能力:貴種
牧 宗親(?~1195年以降)…… 山崎 一(64歳)
北条時政の妻りくの兄で、北条義時の義理の伯父。京出身の公家で、源頼朝の御台所となった北条政子に教育を施すため、妹りくの要請で鎌倉へ下向する。
知力62、武力52、優雅36、勇名18、加護37、特殊能力なし
文覚(もんがく 1139~1203年)…… 四世 市川 猿之助(46歳)
真言宗神護寺の僧。伊豆国に配流されていた頼朝に会って平氏打倒の決起を薦める。
知力78、武力70、優雅69、勇名65、加護80、特殊能力なし
〇信濃源氏とその関係者
木曽 義仲(1154~84年)…… 青木 崇高(41歳)
信濃源氏の棟梁。義を重んじ無意味な戦を嫌う。無骨な田舎侍であるため、都のしきたりには無知である。
知力21、武力108、優雅12、勇名83、加護79、特殊能力:奇略・貴種
木曽 義高(1173~84年)…… 八世 市川 染五郎(16歳)
義仲の嫡男。「清水冠者(しみずのかじゃ)」や「冠者殿(かじゃどの)」と呼ばれる。眉目秀麗かつ清廉潔白であり、父・義仲を尊敬している。蝉の抜け殻を大量に集める趣味がある。
知力12、武力49、優雅11、勇名14、加護32、特殊能力:貴種
巴御前(?~?年)…… 秋元 才加(33歳)
義仲の家人・今井兼平の妹で義仲の愛妾。武勇に優れる女武者。一本眉が特徴。義仲とは幼馴染でもあり、男女の絆を超えて一生を捧げて仕える決意を持っている。
知力33、武力86、優雅49、勇名64、加護89、特殊能力:貴種
今井 兼平(1152~84年)…… 町田 悠宇(33歳)
巴御前の兄で義仲の家人。母は義仲の乳母。
知力42、武力92、優雅49、勇名75、加護77、特殊能力:奇略・貴種
海野 幸氏(1172~1250年以降)…… 加部 亜門(18歳)
義高の従者。左衛門尉。人質として鎌倉入りする義高に同行する。
知力65、武力57、優雅16、勇名38、加護56、特殊能力なし
〇甲斐源氏とその関係者
武田 信義(1128~86年)…… 八嶋 智人(51歳)
甲斐源氏の棟梁。源氏棟梁の座をめぐって源頼朝や木曽義仲への対抗心を顕わにし、牽制する。
知力73、武力85、優雅24、勇名72、加護80、特殊能力:貴種
一条 忠頼(?~1184年)…… 前原 滉(29歳)
信義の嫡男。
知力62、武力77、優雅41、勇名51、加護45、特殊能力:貴種
〇坂東武者勢力
伊東 祐親(1100年前後~1182年)…… 浅野 和之(67歳)
伊豆国東部の豪族・伊東家の惣領。北条義時の母方の祖父。娘たちが北条時政、三浦義澄、工藤祐経(のちに土肥遠平)に嫁いでおり、娘婿や孫たちからは「爺様(じさま)」と呼ばれている。平治の乱で敗れた流人・源頼朝を領内で監視する。
知力67、武力74、優雅36、勇名49、加護33、特殊能力なし
曽我 十郎 祐成(1172~93年)…… 田邊 和也(36歳)
祐泰の息子で五郎の兄。
知力17、武力41、優雅18、勇名14、加護48、特殊能力なし
曽我 五郎 時致(ときむね 1174~93年)…… 田中 俊介(32歳)
祐泰の息子で十郎の弟。
知力12、武力37、優雅11、勇名9、加護45、特殊能力なし
伊東 祐清(?~1183年)…… 竹財 輝之助(41歳)
祐親の次男。通称は九郎。頼朝が挙兵すると、親戚である北条家と敵対することに苦悩する。
知力70、武力65、優雅35、勇名38、加護37、特殊能力なし
工藤 祐経(1147~93年)…… 坪倉 由幸(44歳)
伊豆国の豪族。元は伊東家の嫡流だが、幼少期に父が他界したため義理の叔父である祐親が後見役となっている。のちに祐親の娘と結婚したが、祐親に所領を奪われ妻と離縁させられる。頼朝の見張り役としてあてがわれたことがきっかけで頼朝には目をかけられており、祐親が亡くなると旧領を取り戻した。
知力56、武力63、優雅70、勇名32、加護30、特殊能力:和歌・音楽
三浦 義村(1168~1239年)…… 山本 耕史(45歳)
義澄の嫡男。義時の従弟で盟友。通称は平六。知恵者かつ冷静な判断を下せることから、父・義澄や義時から全幅の信頼を寄せられている。
知力87、武力75、優雅37、勇名26、加護77、特殊能力:操船
岡崎 義実(1112~1200年)…… たかお 鷹(73歳)
義澄の叔父。通称は平四郎。高齢ながらも血気盛んで坂東武者としての誇りが高い。同じく老将の土肥実平や佐々木秀義、千葉常胤と馬が合う。
知力74、武力63、優雅46、勇名41、加護47、特殊能力:操船
梶原 景季(1162~1200年)…… 柾木 玲弥(26歳)
景時の嫡男。
知力48、武力64、優雅45、勇名40、加護74、特殊能力:和歌
仁田 忠常(1167~1203年)…… 高岸 宏行(ティモンディ 29歳)
伊豆国の豪族。北条家とは所領が近い。頼朝の挙兵に際しては北条家に同調する。
知力64、武力64、優雅30、勇名37、加護67、特殊能力なし
大庭 景親(?~1180年)…… 國村 隼(66歳)
相模国の豪族。通称は三郎。「相模の奉行」と称する。平治の乱では頼朝の父・義朝に味方したが敗れ、平清盛の温情に助けられてからは平家方に与している。平家を後ろ盾として北条家はおろか伊東家や三浦家をも凌ぐ勢力を持つ。
知力75、武力78、優雅32、勇名60、加護27、特殊能力なし
土肥 実平(?~1191年?)…… 阿南 健治(59歳)
相模国土肥郷の豪族。通称は次郎。湯河原の温泉郷に館を構える。「みんな仲良く」が口癖で、坂東武者同士の争いを嫌う。頼朝らとともに鎌倉入りすると、平家討伐を急ぐ頼朝に坂東の地固めを主張する。
知力85、武力76、優雅40、勇名60、加護67、特殊能力:奇略
土佐坊 昌俊(1141~85年)…… 村上 和成(48歳)
元興福寺の僧兵。土肥実平の仲介で頼朝に仕える。
知力56、武力88、優雅50、勇名35、加護53、特殊能力:貴種
首藤 経俊(1137~1225年)…… 山口 馬木也(48歳)
相模国の豪族。母は頼朝の乳母。通称は瀧口三郎。刑部丞。平治の乱で父と兄が討死したため家督を継ぐ。楽観的で自主性がなく、長いものに巻かれやすい。頼朝の挙兵に参加することを約束するが、いざ挙兵すると平家方として景親らとともに頼朝に弓を引く。
知力47、武力84、優雅45、勇名45、加護70、特殊能力なし
畠山 重忠(1164~1205年)…… 中川 大志(23歳)
武蔵国の豪族。通称は次郎。武勇に優れ、清廉潔白な人柄から「坂東武士の鑑」と評されている。義時や義村らと仲が良かったが、頼朝の挙兵に際しては心ならずも北条家や三浦家と敵対することになる。頼朝方が優勢になると鎌倉入り前に降伏する。頼朝と坂東武者たちとの間を取り持つ義時を、陰に陽に手助けする。
知力64、武力84、優雅44、勇名75、加護83、特殊能力:音楽
稲毛 重成(?~1205年)…… 村上 誠基(?歳)
武蔵国の豪族。
知力69、武力73、優雅38、勇名33、加護53、特殊能力なし
佐々木 定綱(1142~1205年)…… 木全 隆浩(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の嫡男。通称は太郎。父・秀義が相模国渋谷庄で二十数年を過ごす一方で、定綱は下野国宇都宮庄で頼朝挙兵まで過ごしていた。頼朝挙兵の際に父と兄弟四人が揃って頼朝に従う。頼朝に従い功多く、のちに近江守護、検非違使佐衛門尉に任ぜられた。
知力53、武力76、優雅37、勇名42、加護63、特殊能力なし
佐々木 経高(?~1221年)…… 江澤 大樹(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の次男。通称は次郎。母は宇都宮宗綱の娘で定綱、盛綱、高綱とは異母兄弟。平治の乱において父・秀義は源義朝に従ったため敗死後は立場を失い、相模国渋谷庄で二十数年を過ごすことになった。経高も父に従って渋谷庄で過ごし、頼朝挙兵の際に頼朝に従う。山木兼隆の館襲撃では、北条時政の命で兼隆の側近であった堤信遠を攻めた。この時に経高が放った矢が、源平合戦の始まりと伝えられている。
のちに近江、長門、石見、隠岐国の守護と中務丞に任じられているが、承久の乱では後鳥羽上皇側についた。
知力51、武力69、優雅45、勇名47、加護67、特殊能力なし
佐々木 盛綱(1151~?年)…… 増田 和也(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の三男。通称は三郎。父・秀義が相模国渋谷庄で二十数年を過ごすことになり、盛綱も父と共に過ごしている。頼朝が挙兵した際に他の兄弟と共に馳せ参じた。他の兄弟たちは山木兼隆の配下であった堤信遠を攻めたが、盛綱は頼朝の傍らに控え共に行動しているのちに左兵衛尉。
知力48、武力82、優雅24、勇名44、加護77、特殊能力なし
佐々木 高綱(1160~1214年)…… 見寺 剛(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の四男。通称は四郎。木曽義仲討伐の宇治川合戦で、梶原景季と先陣争いをしたことで広く知られている。頼朝の父・義朝が敗死した際に父、兄弟と共に近江国佐々木庄を追われた。頼朝が挙兵した際に他の兄弟と共にこれに合流する。のちに左衛門尉。
知力44、武力77、優雅24、勇名44、加護77、特殊能力なし
安西 景益(?~?年)…… 猪野 学(49歳)
安房国の豪族。頼朝とは幼馴染であり、石橋山合戦で敗れて安房へ逃れた頼朝を支援する。
知力66、武力73、優雅13、勇名41、加護78、特殊能力なし
上総 広常(?~1184年)…… 佐藤 浩市(61歳)
上総国の豪族。通称は介八郎(すけのはちろう)。「上総介(かずさのすけ)」と呼ばれることが多い。2万騎と称される大兵力を持つ。自尊心が高く、頼朝と平家を値踏みしたうえで、頼朝の運を見定め頼朝方につくことになる。
知力81、武力80、優雅23、勇名77、加護33、特殊能力なし
千葉 常胤(1118~1201年)…… 岡本 信人(74歳)
下総国の豪族。頼朝からは父も同然と頼られる坂東の重鎮。安房国に逃れた頼朝のもとに馳せ参じ、いち早く味方につく。
知力78、武力79、優雅43、勇名76、加護86、特殊能力なし
佐竹 義政(?~1180年)…… 平田 広明(58歳)
常陸国の豪族。常陸国大掾。甲斐源氏と先祖が同じ常陸源氏でありながら、平家方に与している。
知力68、武力62、優雅42、勇名51、加護32、特殊能力:貴種
小山 朝政(1155~1238年)…… 中村 敦(?歳)
下野国の豪族。母は頼朝の乳母。頼朝の鎌倉入り後に家人となる。
知力58、武力84、優雅42、勇名70、加護72、特殊能力:奇略
〇平家
平 清盛(1118~81年)…… 松平 健(68歳)
平家の棟梁。武士として初めて太政大臣となり、剃髪しているため「平相国(へいしょうこく)」や「清盛入道」と称される。平治の乱に勝利した後、敵将・源義朝の嫡男・義平以外の子息は助命し、頼朝は伊豆国へ配流、あとは寺へ入れている。その後は平氏政権を樹立し、大輪田泊の日宋貿易で莫大な富を手に入れ、朝廷とのつながりで一族を要職に就かせるなど、絶大な力を誇る。
知力96、武力75、優雅100、勇名85、加護98、特殊能力:奇略・操船・貴種
平 宗盛(1147~85年)…… 小泉 孝太郎(43歳)
平清盛の三男で平家の後継者。内大臣。父・清盛が頼朝を死罪にせず伊豆国へ配流にしたことを気にしている。
知力77、武力33、優雅79、勇名21、加護30、特殊能力:和歌・操船・貴種
平 維盛(1159~84年)…… 濱 正悟(27歳)
清盛の嫡男・平重盛の嫡男で清盛の嫡孫。官職は左近衛権少将・中宮権亮。容姿端麗で「光源氏の再来」と称される。頼朝追討軍の総大将として大軍を率い鎌倉へ遠征する。
知力69、武力49、優雅75、勇名35、加護61、特殊能力:和歌・音楽・操船・貴種
平 知盛(1152~85年)…… 岩男 海史(30歳)
宗盛の同母弟。権中納言。
知力90、武力70、優雅77、勇名59、加護40、特殊能力:奇略・操船・貴種
平 清宗(1170~85年)…… 島田 裕仁(?歳)
宗盛の嫡男。侍従・備前守・右衛門督。
知力62、武力37、優雅59、勇名15、加護49、特殊能力:貴種
〇朝廷勢力とその関係者
後白河法皇(1127~92年)…… 西田 敏行(74歳)
治天の君。「日本一の大天狗」と称される。自らの威光を保つため、源氏と平家、源頼朝と木曽義仲を操り戦わせ翻弄する。清盛とは蜜月の仲であったが、のちに関係が悪化し、鹿ケ谷の陰謀が発覚すると福原に幽閉される(治承三年の政変)。その頃から源頼朝の夢枕にたびたび現れ発破の言葉を掛ける。
能力値設定なし
平 知康(?~?年)…… 矢柴 俊博(50歳)
後白河法皇の側近。検非違使・左衛門尉。鼓の名手で「鼓判官(つづみのほうがん)」と呼ばれる。
知力72、武力66、優雅79、勇名21、加護65、特殊能力:音楽
九条 兼実(1149~1207年)…… 田中 直樹(ココリコ 50歳)
藤原摂関家の実力者。頼朝の征夷大将軍就任に尽力した。
知力90、武力18、優雅80、勇名9、加護89、特殊能力:和歌・音楽
土御門 通親(1149~1202年)…… 関 智一(49歳)
右近衛大将・内大臣兼東宮傅。はじめは平氏に、のちに院勢力に荷担した。
知力92、武力20、優雅80、勇名9、加護81、特殊能力:和歌
〇奥州藤原氏
藤原 秀衡(1122~87年)…… 田中 泯(76歳)
奥州藤原氏第三代当主。源義経からは「御館(みたち)」と呼ばれている。官職は鎮守府将軍・陸奥守。平泉を拠点に陸奥と出羽を支配して平家と並ぶ勢力を誇り、「奥州の覇者」と称される。京から来た義経を庇護、養育する。朝廷や平家、源氏に対しては中立の立場を取る。
知力95、武力65、優雅48、勇名65、加護39、特殊能力:貴種
藤原 国衡(?~1189年)…… 平山 祐介(51歳)
秀衡の長男で藤原泰衡の異母兄。
知力43、武力89、優雅78、勇名21、加護51、特殊能力:貴種
藤原 泰衡(1155~89年)…… 山本 浩司(47歳)
秀衡の次男で奥州藤原氏第四代当主。
知力90、武力70、優雅78、勇名21、加護51、特殊能力:貴種
藤原 頼衡(?~1189年)…… 川並 淳一(?歳)
秀衡の六男で泰衡の異母弟。
知力67、武力66、優雅58、勇名61、加護64、特殊能力:貴種
河田 次郎 守継(?~1189年)…… 小林 博(49歳)
泰衡の家人。
知力66、武力51、優雅35、勇名20、加護57、特殊能力なし
……いやぁ~、いよいよ面白くなってきましたね、『鎌倉殿の13人』!!
永井路子さん大好き人間なわたくしにとりましては、華やかなりし源平合戦や九郎判官義経が退場した、陰湿ドロドロなここからが見どころよ~!! まずは、北条家と比企家の冷戦の行方から目が離せませんな。
とはいえ、やっぱり平宗盛卿はステキですね……権謀術数うずまく乱世のなかの一服の清涼剤でしたね。
嗚呼、宗盛卿で起死回生の日ノ本統一を果たした、あのよろこびがよみがえる。
ゲーム『源平合戦』の思い出を振り返る本文、つづる余裕があったら、また次回に~。
『源平合戦(げんぺいかっせん)』は、光栄(現・コーエーテクモゲームス)から発売されたPC-9801用歴史シミュレーションゲーム。家庭用ゲーム機には移植されなかったため、他のゲームシリーズに比べて知名度は低い。
2004年10月に「コーエー25周年記念パック Vol.4」の一作として再発売された。翌2005年7月15日には「コーエー定番シリーズ」で単品発売されている。
プレイヤーは源頼朝、源義経、平清盛、平宗盛、源義仲、藤原秀衡などの源平の争乱に活躍した武将のひとりとなって他勢力の打倒を目指す。
1180年、源頼朝が石橋山合戦から逃れ鎌倉に拠を構えたところから始まり、平家が壇ノ浦合戦で滅び、頼朝と義経の対立が露わになった時代までを扱っている。
各勢力の特徴
基本的には九州北部から東北までの、日本列島エリアに散在する拠点を奪い合う「信長の野望シリーズ」や「三國志シリーズ」と同タイプのゲームであるが、本作では各勢力固有のコマンドが存在して、特色・個性を打ち出している。
清和源氏
戦闘時の計略等に「財貨(金銭)」が殆どかからないが「商業奨励」ができないので、不足しがちな財貨は兵糧を売って補う必要がある。あまりに時間がかかると赤字になることもある。源氏は動員兵の訓練が出来、武将の「武力」「勇名」が高い。また、三勢力中、唯一「弓術」を上げられる「流鏑馬」イベントを実行可能である。
桓武平氏
「商業奨励」ができ、「優雅」の高い人材が多く、三勢力中唯一可能な「歌会」イベントによる朝廷親密度のアップがしやすいが、何をするにも財貨が要る。動員兵の訓練ができないので、雑兵の数を揃えて補う必要がある。武将の「優雅」が高く特殊技能「操船」を持つ武将が多いため、海戦が有利。
奥州藤原氏
「金山開発」イベントによって、非常に豊かな拠点である平泉の「金」収入をさらに上げられるが、武将の能力、頭数はやや不足している。
武将の能力
登場する武将にはそれぞれ、知力・武力・優雅・勇名・菩提・加護・無常・弓術という能力値のほかに、和歌・音楽・奇略・操船といった特殊能力が設定されている。ただし、特殊能力を持たない武将もいる。
毎年1月になると、年齢が25歳未満の武将は知力・武力・弓術の能力値が2ずつ上昇し、60歳以上の武将は武力・弓術が1ずつ低下してゆく。
また、本作の特徴として源平合戦の諸行無常観を表現した「無常」という能力値がある。「優雅」の値が高い敵将を捕らえて斬ることで「無常」の値が上がる。この値が一定数に達すると、その武将は世を儚んで出家し、以降ゲーム上に登場しなくなる(例:熊谷直実)。
戦闘システム
拠点をつなぐ「ポイント・トゥ・ポイント」制ではあるが、「行軍」システムも採用され、拠点外で敵軍と遭遇すると「野戦」となる。野戦は、画面中央に正方形の凹凸のあるマップに、左右上方に対戦する武将のバスト・ショットという珍しいグラフィックを用いている。指示は各ターン開始時に決めたら、あとはオートで進行し、細かい操作はできない。移動手段として「待機」「接近」「接触」「迂回」「回避」「離脱」、攻撃方法として「弓矢」「肉弾(白兵戦)」「特殊(落石・突撃・組み打ちなど)」「防御」がある。
「特殊」は、特殊能力「奇略」を持つ武将ほど成功率が高くなる。落石、突撃で敵の動員兵に大ダメージを与えたり、時には敵の武将を一撃で生け捕りにすることもある。
朝廷関係
本作では、朝廷勢力との関係性も他の作品より深い。
まず、ゲーム上における武将の動員兵力数は、朝廷より叙せられる官位の上下の格によって決定される。 たとえば「前太政大臣」清盛が5000の兵力を動かすことができる一方で、無官の武将は500の兵力しか動かせない。武力が高くても官位の無い武将は、武力が低くても官位のある武将に敗れることも多い。
官位を得るためには朝廷関係が重要であり、これは武将の「優雅」という能力に左右される。「優雅」値は義仲や頼朝など東国武士勢力は低く、都育ちの平家は高い。
動員兵の数に関係する官位は、毎年1月、7月に行われる「論功行賞」にて、朝廷関係者が下賜することで基本的に得ることができる。一定以上の勲功が溜まった武将がおり、かつ「朝廷関係(朝廷友好度)」が70以上であると勲功に応じた官位がいくつか下賜される。朝廷関係は朝廷に金銭を献上する(金200につき1上昇)ほか、平氏のみ「歌会」を成功させることによっても上昇する。
各拠点には「治安(民忠誠度のようなもの)」という数値が設定されており、自勢力が支配している拠点のうち、1カ所でも40未満の箇所があると、季節の変わり目に朝廷関係が低下してしまう。また、治安が30未満の拠点は季節の変わり目毎に人口が減少し、逆に50以上の拠点は人口が増加していく。
朝廷の陰謀
歴史上でも、天下人であった清盛や頼朝は、朝廷との関係、特に後白河法皇との関係に常に悩まされていた。ゲーム上でも朝廷勢力が存在し、ゲーム上における最大勢力や、京を支配している勢力、または朝廷関係が極端に悪い勢力に対して様々な陰謀を仕掛けてくる。配下武将を篭絡して忠誠度を下げたり、その勢力から離反させたり、豪族勢力を武家勢力に昇格させたり、あるときには公家衆(九条兼実、近衛基通など)を新たな武将として最大勢力に対抗する勢力に家臣として送り込むこともある。公家なので武力は低いが政治力や知力が高いため、敵の勢力が強化されることは必至である。しかもこの朝廷勢力は、他の勢力と違って武力で取り潰すことは不可能である。
主な発生イベント
本作では、歴史上の出来事を反映した様々なイベントが用意されている。
「兄と弟」…… 頼朝と義経の再会を祝するイベントで、シナリオ1開始直後に起こる。
「還都」 …… 清盛は以仁王の乱後、播磨国福原に遷都していたが、ゲームでは京の治安悪化を理由に都を戻すこととなる。還都した場合、京の治安が改善する。
「英雄の死」…… 平家総帥である清盛が熱病にかかって死去するイベント。1181年2月以降にほぼ確実に起こる。ただし頼朝が死んでいるとこのイベントは起こらないため、頼朝を捕らえて殺すことによって回避できる。
「朝日将軍」…… 京に入った義仲が、後白河法皇から朝日将軍に任命されるイベント。義仲の可能動員力が4900になり、平家武将全員の官位が解かれる。今井兼平など一部の有力武将にも官位が与えられる。平氏でプレイした場合には、「朝廷関係を100に保つ」か「京を奪回する」かのどちらかの条件を満たせば、このイベントが起こることはない。
「敦盛最期」…… 熊谷直実は敦盛を討ったことによって、無常値が90以上となって出家してしまう。
設定シナリオ
シナリオ1「頼朝、鎌倉に拠を構える」(1180年10月)
時代設定は、富士川合戦前夜の平氏政権絶頂期。そのため、清盛は全国の半分以上を支配し、兵力・経済力の面で他の勢力を圧倒している。唯一の対抗馬である頼朝は、人材の質と量においては清盛に負けていないが、支配している拠点の数が少なく周囲を敵に囲まれている。このシナリオでは頼朝、清盛、義仲、秀衡をはじめ、武田信義、新田義重、足利俊綱、佐竹秀義、河野通清、緒方惟栄、城資永、湯浅宗重、田口成良、大庭景親、永縁らの地方豪族など多数の勢力が存在する。
シナリオ2「義仲、入京を果たす」(1183年7月)
時代設定は、倶利伽羅峠合戦で義仲に敗れた平家が都落ちした直後。平家はすでに清盛亡く、宗盛が後を継いでいる。支配する拠点の数はシナリオ1から半減し衰退は否めないものの、平教経らを擁して巻き返しを期している。他の武家勢力では12の拠点を支配する義仲、11の拠点を支配する頼朝、拠点こそ少ないものの金山を有して経済力を誇る秀衡がいる。また、地方豪族は淘汰が進み、緒方惟栄、河野通信、足利俊綱、菊池隆直、湯浅宗重らが各地に割拠している。
シナリオ3「平氏、西海で再建を図る」(1184年10月)
時代設定は、義仲が頼朝が送り出した源範頼・義経兄弟によって滅ぼされ一ノ谷合戦によって平家が大敗を喫した直後。そのため、頼朝の勢力は拠点を25にするまで拡大している。平家は一ノ谷の大敗で武将の多くを失っており、有能な人材も多く抱える頼朝にとってもはや敵ではなくなってきている。しかし、秀衡が武将数や有能な配下を増やしており、頼朝にとって厄介な存在となっている。豪族勢力では河野通信、菊池隆直、緒方惟栄、熊野湛増らが存在する。
シナリオ4「義経、兄頼朝と敵対す」(1185年10月)
時代設定は、平氏が壇ノ浦で滅亡し頼朝と義経との対立が始まった時期。豪族勢力では菊池、緒方が存在する。武家勢力では、34の拠点を支配して天下制覇目前の頼朝と、京の1拠点しか支配していないものの武蔵坊弁慶ら有能な武将を配した天才武将・義経と、武将の頭数や経済力が豊かな秀衡とがそれを阻止するため争うこととなる。
2022年度大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主な登場人物の、ゲーム『源平合戦』での能力値(俳優の年齢は放送開始当初のもの)
〇鎌倉殿の13人
北条 義時(1163~1224年)…… 小栗 旬(39歳)
本編の主人公。伊豆国の豪族・北条時政の次男。母は伊東祐親の先妻の娘。通称は小四郎。のちの相模守・陸奥守・右京権大夫、鎌倉幕府第二代執権。
知力84、武力64、優雅47、勇名29、加護92、特殊能力なし
北条 時政(1138~1215年)…… 坂東 彌十郎(65歳)
北条義時の父。通称は四郎。伊東祐親の娘で義時らの生母である先妻と後妻と相次いで死別し、大番役のため京入りしていた時に見初めた公家の娘・りくを3人目の妻とする。
知力94、武力67、優雅56、勇名46、加護90、特殊能力なし
三浦 義澄(1127~1200年)…… 佐藤 B作(72歳)
相模国三浦郡の豪族。妻は伊東祐親の娘。通称は次郎。陽気な性格だが義理堅く、敵方となった相手をも心配する。義兄弟でもある北条時政とは悪友で気心が知れた仲である。
知力73、武力82、優雅43、勇名54、加護83、特殊能力:操船
和田 義盛(1147~1213年)…… 横田 栄司(50歳)
三浦義澄の甥で義村の従兄。通称は小太郎。髭を蓄えた強面で弓の名手だが気が短く、平家方として敵対したのち頼朝に下った畠山重忠を恨んでいる。源頼朝が鎌倉へ入ると初代侍所別当に任じられる。
知力81、武力82、優雅38、勇名71、加護75、特殊能力:操船
安達 盛長(1135~1200年)…… 野添 義弘(63歳)
源頼朝の従者。妻は頼朝の乳母・比企尼の娘。通称は藤九郎。流人時代から頼朝に仕えており、頼朝が本心を明かせる家人の一人である。押しに弱い面があるが、時には無茶で理不尽な頼朝の命をもそつなくこなす。
知力69、武力63、優雅32、勇名43、加護87、特殊能力なし
比企 能員(?~1203年)…… 佐藤 二朗(52歳)
武蔵国比企郡の豪族。比企尼の甥。通称は藤四郎。飄々としているが目先の損得に流されやすいところがあり、妻の道から苦言を呈されることもある。源頼朝と北条政子の嫡男・万寿(のちの源頼家)が産まれると、その乳母夫となる。
知力84、武力77、優雅72、勇名29、加護76、特殊能力なし
梶原 景時(1140~1200年)…… 二世 中村 獅童(49歳)
相模国鎌倉郡の豪族。通称は平三。冷静に状況を判断する現実主義者。無骨な坂東武者が多い中、和歌を詠むなどの教養も持ち合わせる、文武両道の武人。石橋山合戦では平家方として戦うが、山中に隠れていた源頼朝をあえて見逃す。のちに北条義時の仲介で頼朝の家人となり、以降は頼朝の命で諜報活動を行うようになる。平氏討滅の西国遠征の際には源範頼率いる本隊の軍奉行を務めた。
知力92、武力78、優雅68、勇名53、加護72、特殊能力:和歌・音楽・操船
足立 遠元(1130年代前半~?年)…… 大野 泰広(45歳)
武蔵国の豪族。源頼朝の父・義朝の代からの源氏家人で、頼朝から鎌倉・大倉御所の差配を任される。
知力82、武力66、優雅49、勇名33、加護73、特殊能力なし
八田 知家(1142~1218年)…… 市原 隼人(34歳)
常陸国の豪族。のちに右衛門尉・筑後守となり、鎌倉幕政に重きをなした。
知力69、武力82、優雅37、勇名45、加護78、特殊能力なし
三善 康信(1140~1221年)…… 小林 隆(62歳)
京出身の下級公家。太政官書記。母は源頼朝の乳母。流人となった頼朝に月に一度書状を送り、都や朝廷の情勢を伝えている。頼朝の挙兵のきっかけを作った。鎌倉入りした頼朝の要請で、大江広元・中原親能・藤原行政を側近に推挙する。鎌倉幕府初代問注所別当。
知力89、武力25、優雅77、勇名11、加護88、特殊能力:和歌
大江 広元(1148~1225年)…… 栗原 英雄(56歳)
源頼朝の側近で、政策を担う官僚。元は朝廷に仕える下級公家。官職は安芸介。三善康信の推挙により中原親能・藤原行政とともに鎌倉に下向する。頭脳明晰だが冷静かつ冷徹な性格で、坂東武者とは違った立場で動向を観察、分析して頼朝を支える。
知力96、武力22、優雅77、勇名16、加護87、特殊能力:和歌
中原 親能(1143~1209年)…… 川島 潤哉(42歳)
源頼朝を支える官僚で、大江広元の兄。官職は斎院次官。鎌倉下向後も頼朝の使者として上洛することが多い。
知力91、武力48、優雅72、勇名25、加護74、特殊能力:和歌
二階堂 行政(?~?年)…… 野仲 イサオ(62歳)
源頼朝を支える官僚。官職は主計允。
ゲーム『源平合戦』に登場せず。
〇源頼朝とその関係者
源 頼朝(1147~99年)…… 大泉 洋(48歳)
源氏の棟梁。のちの鎌倉幕府初代征夷大将軍。河内源氏の嫡流・源義朝の三男。かつての官職・右兵衛権佐にちなんで「佐殿(すけどの)」、鎌倉入り後は「鎌倉殿」と称される。
知力95、武力78、優雅73、勇名95、加護90、特殊能力:貴種
源 義経(1159~89年)…… 菅田 将暉(28歳)
源義朝の九男で頼朝の異母弟。通称は九郎。静御前や弁慶からは「御曹司(おんぞうし)」と呼ばれている。幼い頃に父・義朝が平治の乱で敗れたため、京の鞍馬寺に預けられる。のちに寺を出て奥州の覇者・藤原秀衡の庇護を受ける。兄・頼朝が鎌倉入りすると参上し、頼朝を感動させている。しかし坂東武者とそりが合わず、度々問題を起こして頼朝らを悩ませる。壇ノ浦合戦で平家を滅ぼすも、後白河法皇と頼朝との板挟みに遭い、頼朝と不仲になる。
知力75、武力102、優雅74、勇名90、加護86、特殊能力:音楽・奇略・貴種
武蔵坊 弁慶(?~1189年)…… 佳久 創(31歳)
義経の従者。元は比叡山延暦寺の僧。
知力60、武力96、優雅30、勇名65、加護60、特殊能力:奇略・操船
源 範頼(1150~93年)…… 迫田 孝也(44歳)
源義朝の六男で頼朝の異母弟、義経の異母兄。母は遊女であり、義経から母の出自を揶揄されたこともあった。「蒲冠者殿(かばのかじゃどの)」や「蒲殿(かばどの)」と呼ばれる。遠江国蒲御厨に生まれ、平治の乱後に貴族の官人・藤原範季に引き取られている。頼朝の元へは義経や阿野全成に遅れて参上した。生真面目な性格で剣の腕も立ち、源氏と坂東武者の間を取り持ち、頼朝を補佐する。平家および木曽義仲の討伐に際しては鎌倉軍の総大将を務め、不満のくすぶる坂東武者をまとめ上げるだけでなく、義経の戦略を全面的に支持した。
知力66、武力68、優雅51、勇名30、加護79、特殊能力:貴種
阿野 全成(ぜんじょう 1153~1203年)…… 新納 慎也(46歳)
源義朝の七男で頼朝の異母弟、源義経の同母兄。「醍醐禅師(だいごぜんじ)」と称する。平治の乱後、京の醍醐寺に預けられ出家する。剛毅な性格から「悪禅師」と呼ばれたこともある。石橋山合戦の後、伊豆山権現に匿われていた政子らのもとに仁田忠常とともに現れ、鎌倉入りした頼朝と合流する。妻は北条政子の妹で、源実朝の乳母となった。
知力72、武力60、優雅53、勇名19、加護83、特殊能力:貴種
源 義円(ぎえん 1155~81年)…… 成河(40歳)
源義朝の八男で頼朝の異母弟、義経の同母兄。幼名は乙若。孫子の兵法に通じ弓矢の名手だけでなく、和歌にも精通している。平治の乱後、近江国の園城寺に預けられ出家する。のちに後白河法皇の皇子・円恵法親王の判官を務めた。源氏の兄弟では最後に頼朝の元へ参上する。
知力53、武力73、優雅61、勇名14、加護28、特殊能力:貴種
源 行家(1141~86年)…… 杉本 哲太(56歳)
頼朝の祖父・源為義の十男で、頼朝や木曽義仲の叔父。通称は十郎。平治の乱では兄・義朝とともに戦うが敗れ、熊野へ逃れている。以仁王による平家討伐の令旨を携えて全国を行脚し、頼朝ら源氏一門に決起を迫る。
知力81、武力69、優雅63、勇名44、加護29、特殊能力:貴種
牧 宗親(?~1195年以降)…… 山崎 一(64歳)
北条時政の妻りくの兄で、北条義時の義理の伯父。京出身の公家で、源頼朝の御台所となった北条政子に教育を施すため、妹りくの要請で鎌倉へ下向する。
知力62、武力52、優雅36、勇名18、加護37、特殊能力なし
文覚(もんがく 1139~1203年)…… 四世 市川 猿之助(46歳)
真言宗神護寺の僧。伊豆国に配流されていた頼朝に会って平氏打倒の決起を薦める。
知力78、武力70、優雅69、勇名65、加護80、特殊能力なし
〇信濃源氏とその関係者
木曽 義仲(1154~84年)…… 青木 崇高(41歳)
信濃源氏の棟梁。義を重んじ無意味な戦を嫌う。無骨な田舎侍であるため、都のしきたりには無知である。
知力21、武力108、優雅12、勇名83、加護79、特殊能力:奇略・貴種
木曽 義高(1173~84年)…… 八世 市川 染五郎(16歳)
義仲の嫡男。「清水冠者(しみずのかじゃ)」や「冠者殿(かじゃどの)」と呼ばれる。眉目秀麗かつ清廉潔白であり、父・義仲を尊敬している。蝉の抜け殻を大量に集める趣味がある。
知力12、武力49、優雅11、勇名14、加護32、特殊能力:貴種
巴御前(?~?年)…… 秋元 才加(33歳)
義仲の家人・今井兼平の妹で義仲の愛妾。武勇に優れる女武者。一本眉が特徴。義仲とは幼馴染でもあり、男女の絆を超えて一生を捧げて仕える決意を持っている。
知力33、武力86、優雅49、勇名64、加護89、特殊能力:貴種
今井 兼平(1152~84年)…… 町田 悠宇(33歳)
巴御前の兄で義仲の家人。母は義仲の乳母。
知力42、武力92、優雅49、勇名75、加護77、特殊能力:奇略・貴種
海野 幸氏(1172~1250年以降)…… 加部 亜門(18歳)
義高の従者。左衛門尉。人質として鎌倉入りする義高に同行する。
知力65、武力57、優雅16、勇名38、加護56、特殊能力なし
〇甲斐源氏とその関係者
武田 信義(1128~86年)…… 八嶋 智人(51歳)
甲斐源氏の棟梁。源氏棟梁の座をめぐって源頼朝や木曽義仲への対抗心を顕わにし、牽制する。
知力73、武力85、優雅24、勇名72、加護80、特殊能力:貴種
一条 忠頼(?~1184年)…… 前原 滉(29歳)
信義の嫡男。
知力62、武力77、優雅41、勇名51、加護45、特殊能力:貴種
〇坂東武者勢力
伊東 祐親(1100年前後~1182年)…… 浅野 和之(67歳)
伊豆国東部の豪族・伊東家の惣領。北条義時の母方の祖父。娘たちが北条時政、三浦義澄、工藤祐経(のちに土肥遠平)に嫁いでおり、娘婿や孫たちからは「爺様(じさま)」と呼ばれている。平治の乱で敗れた流人・源頼朝を領内で監視する。
知力67、武力74、優雅36、勇名49、加護33、特殊能力なし
曽我 十郎 祐成(1172~93年)…… 田邊 和也(36歳)
祐泰の息子で五郎の兄。
知力17、武力41、優雅18、勇名14、加護48、特殊能力なし
曽我 五郎 時致(ときむね 1174~93年)…… 田中 俊介(32歳)
祐泰の息子で十郎の弟。
知力12、武力37、優雅11、勇名9、加護45、特殊能力なし
伊東 祐清(?~1183年)…… 竹財 輝之助(41歳)
祐親の次男。通称は九郎。頼朝が挙兵すると、親戚である北条家と敵対することに苦悩する。
知力70、武力65、優雅35、勇名38、加護37、特殊能力なし
工藤 祐経(1147~93年)…… 坪倉 由幸(44歳)
伊豆国の豪族。元は伊東家の嫡流だが、幼少期に父が他界したため義理の叔父である祐親が後見役となっている。のちに祐親の娘と結婚したが、祐親に所領を奪われ妻と離縁させられる。頼朝の見張り役としてあてがわれたことがきっかけで頼朝には目をかけられており、祐親が亡くなると旧領を取り戻した。
知力56、武力63、優雅70、勇名32、加護30、特殊能力:和歌・音楽
三浦 義村(1168~1239年)…… 山本 耕史(45歳)
義澄の嫡男。義時の従弟で盟友。通称は平六。知恵者かつ冷静な判断を下せることから、父・義澄や義時から全幅の信頼を寄せられている。
知力87、武力75、優雅37、勇名26、加護77、特殊能力:操船
岡崎 義実(1112~1200年)…… たかお 鷹(73歳)
義澄の叔父。通称は平四郎。高齢ながらも血気盛んで坂東武者としての誇りが高い。同じく老将の土肥実平や佐々木秀義、千葉常胤と馬が合う。
知力74、武力63、優雅46、勇名41、加護47、特殊能力:操船
梶原 景季(1162~1200年)…… 柾木 玲弥(26歳)
景時の嫡男。
知力48、武力64、優雅45、勇名40、加護74、特殊能力:和歌
仁田 忠常(1167~1203年)…… 高岸 宏行(ティモンディ 29歳)
伊豆国の豪族。北条家とは所領が近い。頼朝の挙兵に際しては北条家に同調する。
知力64、武力64、優雅30、勇名37、加護67、特殊能力なし
大庭 景親(?~1180年)…… 國村 隼(66歳)
相模国の豪族。通称は三郎。「相模の奉行」と称する。平治の乱では頼朝の父・義朝に味方したが敗れ、平清盛の温情に助けられてからは平家方に与している。平家を後ろ盾として北条家はおろか伊東家や三浦家をも凌ぐ勢力を持つ。
知力75、武力78、優雅32、勇名60、加護27、特殊能力なし
土肥 実平(?~1191年?)…… 阿南 健治(59歳)
相模国土肥郷の豪族。通称は次郎。湯河原の温泉郷に館を構える。「みんな仲良く」が口癖で、坂東武者同士の争いを嫌う。頼朝らとともに鎌倉入りすると、平家討伐を急ぐ頼朝に坂東の地固めを主張する。
知力85、武力76、優雅40、勇名60、加護67、特殊能力:奇略
土佐坊 昌俊(1141~85年)…… 村上 和成(48歳)
元興福寺の僧兵。土肥実平の仲介で頼朝に仕える。
知力56、武力88、優雅50、勇名35、加護53、特殊能力:貴種
首藤 経俊(1137~1225年)…… 山口 馬木也(48歳)
相模国の豪族。母は頼朝の乳母。通称は瀧口三郎。刑部丞。平治の乱で父と兄が討死したため家督を継ぐ。楽観的で自主性がなく、長いものに巻かれやすい。頼朝の挙兵に参加することを約束するが、いざ挙兵すると平家方として景親らとともに頼朝に弓を引く。
知力47、武力84、優雅45、勇名45、加護70、特殊能力なし
畠山 重忠(1164~1205年)…… 中川 大志(23歳)
武蔵国の豪族。通称は次郎。武勇に優れ、清廉潔白な人柄から「坂東武士の鑑」と評されている。義時や義村らと仲が良かったが、頼朝の挙兵に際しては心ならずも北条家や三浦家と敵対することになる。頼朝方が優勢になると鎌倉入り前に降伏する。頼朝と坂東武者たちとの間を取り持つ義時を、陰に陽に手助けする。
知力64、武力84、優雅44、勇名75、加護83、特殊能力:音楽
稲毛 重成(?~1205年)…… 村上 誠基(?歳)
武蔵国の豪族。
知力69、武力73、優雅38、勇名33、加護53、特殊能力なし
佐々木 定綱(1142~1205年)…… 木全 隆浩(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の嫡男。通称は太郎。父・秀義が相模国渋谷庄で二十数年を過ごす一方で、定綱は下野国宇都宮庄で頼朝挙兵まで過ごしていた。頼朝挙兵の際に父と兄弟四人が揃って頼朝に従う。頼朝に従い功多く、のちに近江守護、検非違使佐衛門尉に任ぜられた。
知力53、武力76、優雅37、勇名42、加護63、特殊能力なし
佐々木 経高(?~1221年)…… 江澤 大樹(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の次男。通称は次郎。母は宇都宮宗綱の娘で定綱、盛綱、高綱とは異母兄弟。平治の乱において父・秀義は源義朝に従ったため敗死後は立場を失い、相模国渋谷庄で二十数年を過ごすことになった。経高も父に従って渋谷庄で過ごし、頼朝挙兵の際に頼朝に従う。山木兼隆の館襲撃では、北条時政の命で兼隆の側近であった堤信遠を攻めた。この時に経高が放った矢が、源平合戦の始まりと伝えられている。
のちに近江、長門、石見、隠岐国の守護と中務丞に任じられているが、承久の乱では後鳥羽上皇側についた。
知力51、武力69、優雅45、勇名47、加護67、特殊能力なし
佐々木 盛綱(1151~?年)…… 増田 和也(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の三男。通称は三郎。父・秀義が相模国渋谷庄で二十数年を過ごすことになり、盛綱も父と共に過ごしている。頼朝が挙兵した際に他の兄弟と共に馳せ参じた。他の兄弟たちは山木兼隆の配下であった堤信遠を攻めたが、盛綱は頼朝の傍らに控え共に行動しているのちに左兵衛尉。
知力48、武力82、優雅24、勇名44、加護77、特殊能力なし
佐々木 高綱(1160~1214年)…… 見寺 剛(?歳)
近江源氏である佐々木秀義の四男。通称は四郎。木曽義仲討伐の宇治川合戦で、梶原景季と先陣争いをしたことで広く知られている。頼朝の父・義朝が敗死した際に父、兄弟と共に近江国佐々木庄を追われた。頼朝が挙兵した際に他の兄弟と共にこれに合流する。のちに左衛門尉。
知力44、武力77、優雅24、勇名44、加護77、特殊能力なし
安西 景益(?~?年)…… 猪野 学(49歳)
安房国の豪族。頼朝とは幼馴染であり、石橋山合戦で敗れて安房へ逃れた頼朝を支援する。
知力66、武力73、優雅13、勇名41、加護78、特殊能力なし
上総 広常(?~1184年)…… 佐藤 浩市(61歳)
上総国の豪族。通称は介八郎(すけのはちろう)。「上総介(かずさのすけ)」と呼ばれることが多い。2万騎と称される大兵力を持つ。自尊心が高く、頼朝と平家を値踏みしたうえで、頼朝の運を見定め頼朝方につくことになる。
知力81、武力80、優雅23、勇名77、加護33、特殊能力なし
千葉 常胤(1118~1201年)…… 岡本 信人(74歳)
下総国の豪族。頼朝からは父も同然と頼られる坂東の重鎮。安房国に逃れた頼朝のもとに馳せ参じ、いち早く味方につく。
知力78、武力79、優雅43、勇名76、加護86、特殊能力なし
佐竹 義政(?~1180年)…… 平田 広明(58歳)
常陸国の豪族。常陸国大掾。甲斐源氏と先祖が同じ常陸源氏でありながら、平家方に与している。
知力68、武力62、優雅42、勇名51、加護32、特殊能力:貴種
小山 朝政(1155~1238年)…… 中村 敦(?歳)
下野国の豪族。母は頼朝の乳母。頼朝の鎌倉入り後に家人となる。
知力58、武力84、優雅42、勇名70、加護72、特殊能力:奇略
〇平家
平 清盛(1118~81年)…… 松平 健(68歳)
平家の棟梁。武士として初めて太政大臣となり、剃髪しているため「平相国(へいしょうこく)」や「清盛入道」と称される。平治の乱に勝利した後、敵将・源義朝の嫡男・義平以外の子息は助命し、頼朝は伊豆国へ配流、あとは寺へ入れている。その後は平氏政権を樹立し、大輪田泊の日宋貿易で莫大な富を手に入れ、朝廷とのつながりで一族を要職に就かせるなど、絶大な力を誇る。
知力96、武力75、優雅100、勇名85、加護98、特殊能力:奇略・操船・貴種
平 宗盛(1147~85年)…… 小泉 孝太郎(43歳)
平清盛の三男で平家の後継者。内大臣。父・清盛が頼朝を死罪にせず伊豆国へ配流にしたことを気にしている。
知力77、武力33、優雅79、勇名21、加護30、特殊能力:和歌・操船・貴種
平 維盛(1159~84年)…… 濱 正悟(27歳)
清盛の嫡男・平重盛の嫡男で清盛の嫡孫。官職は左近衛権少将・中宮権亮。容姿端麗で「光源氏の再来」と称される。頼朝追討軍の総大将として大軍を率い鎌倉へ遠征する。
知力69、武力49、優雅75、勇名35、加護61、特殊能力:和歌・音楽・操船・貴種
平 知盛(1152~85年)…… 岩男 海史(30歳)
宗盛の同母弟。権中納言。
知力90、武力70、優雅77、勇名59、加護40、特殊能力:奇略・操船・貴種
平 清宗(1170~85年)…… 島田 裕仁(?歳)
宗盛の嫡男。侍従・備前守・右衛門督。
知力62、武力37、優雅59、勇名15、加護49、特殊能力:貴種
〇朝廷勢力とその関係者
後白河法皇(1127~92年)…… 西田 敏行(74歳)
治天の君。「日本一の大天狗」と称される。自らの威光を保つため、源氏と平家、源頼朝と木曽義仲を操り戦わせ翻弄する。清盛とは蜜月の仲であったが、のちに関係が悪化し、鹿ケ谷の陰謀が発覚すると福原に幽閉される(治承三年の政変)。その頃から源頼朝の夢枕にたびたび現れ発破の言葉を掛ける。
能力値設定なし
平 知康(?~?年)…… 矢柴 俊博(50歳)
後白河法皇の側近。検非違使・左衛門尉。鼓の名手で「鼓判官(つづみのほうがん)」と呼ばれる。
知力72、武力66、優雅79、勇名21、加護65、特殊能力:音楽
九条 兼実(1149~1207年)…… 田中 直樹(ココリコ 50歳)
藤原摂関家の実力者。頼朝の征夷大将軍就任に尽力した。
知力90、武力18、優雅80、勇名9、加護89、特殊能力:和歌・音楽
土御門 通親(1149~1202年)…… 関 智一(49歳)
右近衛大将・内大臣兼東宮傅。はじめは平氏に、のちに院勢力に荷担した。
知力92、武力20、優雅80、勇名9、加護81、特殊能力:和歌
〇奥州藤原氏
藤原 秀衡(1122~87年)…… 田中 泯(76歳)
奥州藤原氏第三代当主。源義経からは「御館(みたち)」と呼ばれている。官職は鎮守府将軍・陸奥守。平泉を拠点に陸奥と出羽を支配して平家と並ぶ勢力を誇り、「奥州の覇者」と称される。京から来た義経を庇護、養育する。朝廷や平家、源氏に対しては中立の立場を取る。
知力95、武力65、優雅48、勇名65、加護39、特殊能力:貴種
藤原 国衡(?~1189年)…… 平山 祐介(51歳)
秀衡の長男で藤原泰衡の異母兄。
知力43、武力89、優雅78、勇名21、加護51、特殊能力:貴種
藤原 泰衡(1155~89年)…… 山本 浩司(47歳)
秀衡の次男で奥州藤原氏第四代当主。
知力90、武力70、優雅78、勇名21、加護51、特殊能力:貴種
藤原 頼衡(?~1189年)…… 川並 淳一(?歳)
秀衡の六男で泰衡の異母弟。
知力67、武力66、優雅58、勇名61、加護64、特殊能力:貴種
河田 次郎 守継(?~1189年)…… 小林 博(49歳)
泰衡の家人。
知力66、武力51、優雅35、勇名20、加護57、特殊能力なし
……いやぁ~、いよいよ面白くなってきましたね、『鎌倉殿の13人』!!
永井路子さん大好き人間なわたくしにとりましては、華やかなりし源平合戦や九郎判官義経が退場した、陰湿ドロドロなここからが見どころよ~!! まずは、北条家と比企家の冷戦の行方から目が離せませんな。
とはいえ、やっぱり平宗盛卿はステキですね……権謀術数うずまく乱世のなかの一服の清涼剤でしたね。
嗚呼、宗盛卿で起死回生の日ノ本統一を果たした、あのよろこびがよみがえる。
ゲーム『源平合戦』の思い出を振り返る本文、つづる余裕があったら、また次回に~。
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