映画『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』(2012年3月17日公開 72分 東映)
映画『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』は、「プリキュア」シリーズの歴代クロスオーバー作品の第4作目である。「プリキュア」シリーズの劇場版作品としては第12作目。
キャッチコピーは、「女の子は誰でもプリキュアになれる!! プリキュアオールスターズ、新たなるステージへ――」。
これまで製作されてきた『プリキュアオールスターズ DX 』シリーズは、2011年3月公開の『プリキュアオールスターズ DX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花』が最終作とされていたが、「新たな展開」として製作された。
本作では、『 DX3』に登場した21名のプリキュアに加え、『スイートプリキュア♪』からキュアビートとキュアミューズ、さらに劇場版初登場となる『スマイルプリキュア!』に登場するキュアハッピーら5名のプリキュアを含めた28名のプリキュアが総登場する。物語のメインは『スマイル』と『スイート』の登場人物たちで進められていく。その反面、本作では『 Go Go!』までのプリキュアと妖精には声は当てられていないが、これは全員にセリフを用意すると難が生じるために行われた大きな決断であった。また、シリーズ初となる劇場版オリジナルのプリキュア「キュアエコー」が登場し、彼女を含むことで、本作ではプリキュアが総勢29名となることが明かされた。キュアエコーは初の「オールスターズ映画のオリジナルプリキュア」、「現実世界の日本(横浜)で誕生したプリキュア」となる。
その一方で、本作からオールスターズ映画ではプリキュア強化モードは登場しなくなった。
物語は『オールスターズ DX 』(2009年)の後日談にあたり、舞台も同じ横浜みなとみらい21が中心となる。『 DX 』の敵キャラクター「フュージョン」がプリキュアに倒されて分裂したかけらの一つと、それに出会った少女を中心に物語が展開する。
前作同様に、新規参戦の『スマイル』はこれまでのプリキュアたちと関係性を持っておらず、妖精同士のみが既に知り合っているという状態でスタートし、劇中で『スマイル』は他のプリキュアの存在を初めて知るようになる。また、歴代シリーズ作品に登場したキャラクターたちが横浜を歩く人々として、セリフなしで出演している。
本作ではゲスト声優として、フュージョンのかけらである「フーちゃん」役に子役の熊田聖亜(せあ)が、また、本作の鍵を握る少女・坂上あゆみの母親役としてフリーアナウンサーの赤江珠緒(当時37歳)が出演する。赤江がプリキュアシリーズに出演するのは、映画『ふたりはプリキュア Max Heart 』(2005年)の妖精騎士ハート役以来で、TV シリーズでも『スマイルプリキュア!』の第8話(2012年3月25日放送)に本人役として出演している。
全国172スクリーンという規模での公開ながら、2012年3月17・18日の初日2日間で興行収入約1億9,500万円、動員約17万5千名となり、映画観客動員ランキングで初登場第3位となった。最終的な興行収入は約10億2千万円。
あらすじ
横浜みなとみらいに出現したフュージョンを倒したプリキュアたちの話題で、街は持ちきりとなる。しかし、転校してきたばかりの坂上あゆみはいつもクラスから孤立していた。ある日、あゆみは学校からの帰りに謎の生き物と出会う。彼女はこの生き物に「フーちゃん」と名付けて仲良しとなるが、この生き物は分裂したフュージョンのかけらだった。フーちゃんはあゆみを思うあまり、次第にあゆみの嫌いなものを飲み込んでいき、大きくなろうとし、ついには全てを消してリセットしようとしてしまう。あらゆるものが消失し混乱した街と、フーちゃんの暴走を悲しむあゆみを救うため、プリキュアたちが再び立ち上がる。
おもな登場キャラクター
『スマイルプリキュア!』より
星空 みゆき / キュアハッピー …… 福圓 美里(30歳)
フュージョン探しにおける紆余曲折から、他の仲間に先んじて『スイートプリキュア♪』のメンバーやあゆみと出会い、さらに緑色のフュージョンとも遭遇する。
日野 あかね / キュアサニー …… 田野 アサミ(25歳)
フュージョンに遭遇した際、襲われそうになったみゆきを救う。
黄瀬 やよい / キュアピース …… 金元 寿子(24歳)
『スイートプリキュア♪』のメンバーと初めて遭遇した際、自己紹介しようとしていた。
緑川 なお / キュアマーチ …… 井上 麻里奈(27歳)
青木 れいか / キュアビューティ …… 西村 ちなみ(41歳)
キャンディの依頼から、フュージョン探しに乗り出すことになる。暴走したフーちゃんとも戦うが、その性質に苦戦を強いられる。
キャンディ …… 大谷 育江(46歳)
ハミィとは旧知の仲である。響に「子ブタ」呼ばわりされる。フュージョン探しをみゆきたちに頼んで同行するが、自身もフュージョンのことはあまりよく知らない。
『スイートプリキュア♪』より
北条 響 / キュアメロディ …… 小清水 亜美(26歳)
南野 奏 / キュアリズム …… 折笠 富美子(37歳)
黒川 エレン / キュアビート …… 豊口 めぐみ(34歳)
調辺 アコ / キュアミューズ …… 大久保 瑠美(22歳)
歴代プリキュアと共にフュージョン戦に勝利した後、分裂したフュージョン探しに参加してスマイルプリキュアのメンバーと出会う。その後は、暴走したフーちゃんとも戦った。奏(キュアリズム)とアコ(キュアミューズ)の声付き出演は、『 NewStage 』では本作のみ。
ハミィ …… 三石 琴乃(44歳)
キャンディとは旧知の仲であり、奏が作ったカップケーキをプレゼントしていた。ミラクルライトでプリキュアを応援する他、プリキュアを呼び寄せるために呼びかけを行なう。
フェアリートーン …… 工藤 真由(25歳)
青いフュージョンが紛れ込んだ際、逃げ惑う妖精たちの中で、揃って立ち向かった。また、フュージョン探索中はハミィと共に全員でトウモロコシを食べていた。なお、ハミィとフェアリートーンの声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
『ハートキャッチプリキュア!』より
花咲 つぼみ / キュアブロッサム …… 水樹 奈々(32歳)
来海 えりか / キュアマリン …… 水沢 史絵(32歳)
明堂院 いつき / キュアサンシャイン …… 桑島 法子(36歳)
月影 ゆり / キュアムーンライト …… 久川 綾(43歳)
暴走したフーちゃんとの戦いに加勢しようとするが、えりか(キュアマリン)が道に迷ったために出遅れる。変身後、マリンが同じく仲間を迷わせたラブ(キュアピーチ)と共感し合う。あゆみを到達させるために囮になった。いつき(キュアサンシャイン)とゆり(キュアムーンライト)の声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
シプレ …… 川田 妙子(47歳)
コフレ …… くまい もとこ(41歳)
序盤の祝勝会で、中華まんをつまみ食いしようとしたポプリを咎めた。コフレは落語でフュージョンをシプレたちに解説して怖がらせていた。ミラクルライトでプリキュアに力を与える他、決戦に向けてプリキュアたちを呼び寄せる。
ポプリ …… 菊池 こころ(29歳)
序盤の祝勝会で中華まんをつまみ食いしようとするなど、相変わらずワガママ振りは健在。プリキュアたちとともに駆けつけ、あゆみの危機を自身の能力で救っている。なお、シプレ・コフレ・ポプリの声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
『フレッシュプリキュア!』より
桃園 ラブ / キュアピーチ …… 沖 佳苗(27歳)
蒼乃 美希 / キュアベリー …… 喜多村 英梨(24歳)
山吹 祈里 / キュアパイン …… 中川 亜紀子(38歳)
東 せつな / キュアパッション …… 小松 由佳(34歳)
暴走したフーちゃんとの戦いに加勢しようとするが、ラブ(キュアピーチ)が道に迷ったために出遅れる。変身後、ピーチが同じく仲間を迷わせたキュアマリン(えりか)と共感し合う。あゆみを到達させるために囮になった。美希(キュアベリー)と祈里(キュアパイン)の声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
シフォン …… こおろぎ さとみ(49歳)
超能力を使い、青いフュージョンを瓶の中に封じ込めた。シフォンの声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
タルト …… 松野 太紀(44歳)
本作ではミラクルライトの管理を主に行なっている。また、序盤では妖精たちによる祝勝会の幹事を務めていた。
坂上 あゆみ / キュアエコー …… 能登 麻美子(32歳)
本作の主人公で、プリキュアにあこがれている中学生の少女。髪は茶色のツインテールであり、水色のジャケットと青色のスカートを身につけている。
父親の仕事の都合で横浜に引っ越してきたが、引っ込み思案な性格のために街や学校のクラスにもなじめず、母親(声・赤江珠緒)との関係もよくない。
偶然にフュージョンの欠片の一つと出会い、「フーちゃん」と名づけて友だちになるが、フーちゃんが自分の発言が原因で暴走し、プリキュアたちと対決したうえに母親の存在までも消滅させたことで心を痛める。
次作『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』(2013年)ではモブとして登場していたが、次々作『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』(2014年)ではふたたびゲストキャラクターとして登場した。
本作の敵
フュージョン …… 子安 武人(44歳)
かつて映画『プリキュアオールスターズ DX みんなともだちっ☆ 奇跡の全員大集合!』(2009年)に登場し、当時の14名のプリキュアに倒された悪意の塊。
本作では怪獣のような姿で復活して横浜の街を破壊しようとするが、今度は23名のプリキュアによって再度倒される。その後は身体を無数に分裂させており、虎視眈々と集合復活のときを狙っていた。
欠片はそれぞれ異なる色の個体が存在し、戦闘能力は高い。『 DX 』の時の過去の怪物を復活させる力は無くなっているものの、プリキュアの技や物体を吸収して力を増幅させる能力は健在であり、さまざまな形に変形し、多数に分裂することが可能である。
人格は、フュージョンとしての邪悪さのみが備わっている。
本作ではスマイルプリキュアのメンバーを襲い、彼女たちの技を吸収してパワーアップした。
フーちゃん …… 熊田 聖亜(10歳)
フュージョンの欠片のひとつ。坂道であゆみに出会ったとき、「フー」と鳴いていたことから「フーちゃん」と名づけられた。他の欠片と比較して身体が小さく、力も弱い。体色は黄色で、頭と身体にあたる部位しかないが、あゆみのためにブレスレットや船の模型に変身することもあった。
成長するにつれて言葉を覚え、手足が形成されていき、あゆみとゲームができるほどになる。あゆみと行動を共にして触れ合いを重ねるうちに、フュージョンから独立した人格をもち、あゆみに懐くようになる。
やがて、あゆみの力になりたい一心で自身を成長させるために、他の欠片たちに集合復活を呼びかけ、あゆみが漏らした「全部なくなっちゃえばいいのに。」という言葉をストレートに捉えて意思が暴走し、再び横浜を消滅させようとする。
その他の歴代プリキュアと妖精
横浜を破壊しようとしたフュージョンを倒すために現れたプリキュアたちは、分裂したフュージョン捜索のシーンには登場しなかったものの、後半の決戦時にはミラクルライトの呼びかけに応じ、仲間の危機に駆けつけた。変身前の姿はラストシーンで登場する。いずれも声の出演はなし。
妖精たちは、冒頭のフュージョン戦において一部(『 MaxHeart 』のルルン、『 Splash Star 』のムープとフープ、『5 / GOGO!』のココ・ナッツ・シロップの計6名で、全て変身アイテムやプリキュアに変身しない妖精たち)が劇中に登場するのみである。
本作のプリキュアについて
冒頭で横浜を荒らしまわっていたフュージョンを退治した少女たちとして登場する。本作では大々的に市民から応援を受け、さらにその事件を通じて『横浜を救った伝説の戦士』として報道されたことによって、多くの人々からプリキュアという戦士の存在を認知されている。
関連アイテム
ミラクルデコルライト
劇中では「ミラクルライト」と略称される。先端に「キュアデコル」を模した蛍光部が付いている。本作ではプリキュアに力を与えるほか、仲間を呼び寄せるための目印として使用されたり、キュアエコーをフーちゃんの居るタワー屋上へ導くための「光のレール」を作った。
キュアエコー
キュアハッピーをかばってフュージョンに飲み込まれた坂上あゆみの心に呼応して突如誕生した、29人目のプリキュア。
サイドポニーが大幅に長くなり、それを結っていた赤いヘアゴムが淡いピンク色のリボンに変わる。髪色と瞳がこげ茶色から金色に変化する。イメージカラーは白で(白のプリキュアはキュアホワイト、キュアイーグレット、キュアリズムに次いで4人目)、衣装には若草色のアクセントが入る。腰周りのリボンと肩周りは淡いピンク色。胸にはスマイルプリキュアのメンバーと同じブローチをつけているが色は白銀となり、中の「P」は緑色になっている。また、スマイルプリキュアと形がほぼ同じ白のロングブーツを履いている。
他のプリキュアたちのように明確な変身シーンや技を放つシーンは存在しないため、変身方法をはじめその詳細は不明。ただし、キュアデコルに似たアイテム「エコーキュアデコル」がある。変身時のセリフは、「思いよ届け!キュアエコー!」
本作でデビューしたが、次作『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』にキュアエコーは登場せず、プリキュアの総数もキュアエコーを除く本作の28名と、新参入の『ドキドキ!プリキュア』の4名を加えた「32名」と紹介されていた。ただし、あゆみは級友とともに咲のパン屋「ベーカリー PANPAKAパン」の前を通るシーンでセリフなしで登場する。
2014年3月公開の次々作『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』では、『 NewStage2』の主人公だった妖精グレルとエンエンの力でふたたびキュアエコーに変身できるようになり、必殺技「プリキュア・ハートフルエコー」を披露した。そして、エピローグで妖精界の「プリキュア教科書」にキュアエコーの項目が追加され、同時にグレルとエンエンはキュアエコー(あゆみ)のパートナー妖精となった。なお、『 NewStage3』エンディングのダンスシーンで、キュアエコーは『ハピネスチャージ』のキュアハニーと同様にダンス自体には参加しなかったが、ビルの大画面ビジョンに1カットだけグレルやエンエンとともに映る場面がある。
エコーキュアデコル
形状はスマイルプリキュアのメンバーが変身に使用するキュアデコルと同様だが、色が白い。変身解除後もあゆみが所持し続けていたことが、次々作『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』で確認された。
主なスタッフ
監督 …… 志水 淳児
脚本 …… 成田 良美(38歳)
キャラクターデザイン・作画監督 …… 青山 充(58歳)
音楽 …… 高梨 康治(48歳)
アニメーション制作 …… 東映アニメーション
主題歌
オープニングテーマ『プリキュア 永遠のともだち』(歌唱・工藤真由)
エンディングテーマ『イェイ!イェイ!イェイ!』 (歌唱・吉田仁美)
映画『プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち』は、「プリキュア」シリーズの歴代クロスオーバー作品の第4作目である。「プリキュア」シリーズの劇場版作品としては第12作目。
キャッチコピーは、「女の子は誰でもプリキュアになれる!! プリキュアオールスターズ、新たなるステージへ――」。
これまで製作されてきた『プリキュアオールスターズ DX 』シリーズは、2011年3月公開の『プリキュアオールスターズ DX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花』が最終作とされていたが、「新たな展開」として製作された。
本作では、『 DX3』に登場した21名のプリキュアに加え、『スイートプリキュア♪』からキュアビートとキュアミューズ、さらに劇場版初登場となる『スマイルプリキュア!』に登場するキュアハッピーら5名のプリキュアを含めた28名のプリキュアが総登場する。物語のメインは『スマイル』と『スイート』の登場人物たちで進められていく。その反面、本作では『 Go Go!』までのプリキュアと妖精には声は当てられていないが、これは全員にセリフを用意すると難が生じるために行われた大きな決断であった。また、シリーズ初となる劇場版オリジナルのプリキュア「キュアエコー」が登場し、彼女を含むことで、本作ではプリキュアが総勢29名となることが明かされた。キュアエコーは初の「オールスターズ映画のオリジナルプリキュア」、「現実世界の日本(横浜)で誕生したプリキュア」となる。
その一方で、本作からオールスターズ映画ではプリキュア強化モードは登場しなくなった。
物語は『オールスターズ DX 』(2009年)の後日談にあたり、舞台も同じ横浜みなとみらい21が中心となる。『 DX 』の敵キャラクター「フュージョン」がプリキュアに倒されて分裂したかけらの一つと、それに出会った少女を中心に物語が展開する。
前作同様に、新規参戦の『スマイル』はこれまでのプリキュアたちと関係性を持っておらず、妖精同士のみが既に知り合っているという状態でスタートし、劇中で『スマイル』は他のプリキュアの存在を初めて知るようになる。また、歴代シリーズ作品に登場したキャラクターたちが横浜を歩く人々として、セリフなしで出演している。
本作ではゲスト声優として、フュージョンのかけらである「フーちゃん」役に子役の熊田聖亜(せあ)が、また、本作の鍵を握る少女・坂上あゆみの母親役としてフリーアナウンサーの赤江珠緒(当時37歳)が出演する。赤江がプリキュアシリーズに出演するのは、映画『ふたりはプリキュア Max Heart 』(2005年)の妖精騎士ハート役以来で、TV シリーズでも『スマイルプリキュア!』の第8話(2012年3月25日放送)に本人役として出演している。
全国172スクリーンという規模での公開ながら、2012年3月17・18日の初日2日間で興行収入約1億9,500万円、動員約17万5千名となり、映画観客動員ランキングで初登場第3位となった。最終的な興行収入は約10億2千万円。
あらすじ
横浜みなとみらいに出現したフュージョンを倒したプリキュアたちの話題で、街は持ちきりとなる。しかし、転校してきたばかりの坂上あゆみはいつもクラスから孤立していた。ある日、あゆみは学校からの帰りに謎の生き物と出会う。彼女はこの生き物に「フーちゃん」と名付けて仲良しとなるが、この生き物は分裂したフュージョンのかけらだった。フーちゃんはあゆみを思うあまり、次第にあゆみの嫌いなものを飲み込んでいき、大きくなろうとし、ついには全てを消してリセットしようとしてしまう。あらゆるものが消失し混乱した街と、フーちゃんの暴走を悲しむあゆみを救うため、プリキュアたちが再び立ち上がる。
おもな登場キャラクター
『スマイルプリキュア!』より
星空 みゆき / キュアハッピー …… 福圓 美里(30歳)
フュージョン探しにおける紆余曲折から、他の仲間に先んじて『スイートプリキュア♪』のメンバーやあゆみと出会い、さらに緑色のフュージョンとも遭遇する。
日野 あかね / キュアサニー …… 田野 アサミ(25歳)
フュージョンに遭遇した際、襲われそうになったみゆきを救う。
黄瀬 やよい / キュアピース …… 金元 寿子(24歳)
『スイートプリキュア♪』のメンバーと初めて遭遇した際、自己紹介しようとしていた。
緑川 なお / キュアマーチ …… 井上 麻里奈(27歳)
青木 れいか / キュアビューティ …… 西村 ちなみ(41歳)
キャンディの依頼から、フュージョン探しに乗り出すことになる。暴走したフーちゃんとも戦うが、その性質に苦戦を強いられる。
キャンディ …… 大谷 育江(46歳)
ハミィとは旧知の仲である。響に「子ブタ」呼ばわりされる。フュージョン探しをみゆきたちに頼んで同行するが、自身もフュージョンのことはあまりよく知らない。
『スイートプリキュア♪』より
北条 響 / キュアメロディ …… 小清水 亜美(26歳)
南野 奏 / キュアリズム …… 折笠 富美子(37歳)
黒川 エレン / キュアビート …… 豊口 めぐみ(34歳)
調辺 アコ / キュアミューズ …… 大久保 瑠美(22歳)
歴代プリキュアと共にフュージョン戦に勝利した後、分裂したフュージョン探しに参加してスマイルプリキュアのメンバーと出会う。その後は、暴走したフーちゃんとも戦った。奏(キュアリズム)とアコ(キュアミューズ)の声付き出演は、『 NewStage 』では本作のみ。
ハミィ …… 三石 琴乃(44歳)
キャンディとは旧知の仲であり、奏が作ったカップケーキをプレゼントしていた。ミラクルライトでプリキュアを応援する他、プリキュアを呼び寄せるために呼びかけを行なう。
フェアリートーン …… 工藤 真由(25歳)
青いフュージョンが紛れ込んだ際、逃げ惑う妖精たちの中で、揃って立ち向かった。また、フュージョン探索中はハミィと共に全員でトウモロコシを食べていた。なお、ハミィとフェアリートーンの声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
『ハートキャッチプリキュア!』より
花咲 つぼみ / キュアブロッサム …… 水樹 奈々(32歳)
来海 えりか / キュアマリン …… 水沢 史絵(32歳)
明堂院 いつき / キュアサンシャイン …… 桑島 法子(36歳)
月影 ゆり / キュアムーンライト …… 久川 綾(43歳)
暴走したフーちゃんとの戦いに加勢しようとするが、えりか(キュアマリン)が道に迷ったために出遅れる。変身後、マリンが同じく仲間を迷わせたラブ(キュアピーチ)と共感し合う。あゆみを到達させるために囮になった。いつき(キュアサンシャイン)とゆり(キュアムーンライト)の声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
シプレ …… 川田 妙子(47歳)
コフレ …… くまい もとこ(41歳)
序盤の祝勝会で、中華まんをつまみ食いしようとしたポプリを咎めた。コフレは落語でフュージョンをシプレたちに解説して怖がらせていた。ミラクルライトでプリキュアに力を与える他、決戦に向けてプリキュアたちを呼び寄せる。
ポプリ …… 菊池 こころ(29歳)
序盤の祝勝会で中華まんをつまみ食いしようとするなど、相変わらずワガママ振りは健在。プリキュアたちとともに駆けつけ、あゆみの危機を自身の能力で救っている。なお、シプレ・コフレ・ポプリの声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
『フレッシュプリキュア!』より
桃園 ラブ / キュアピーチ …… 沖 佳苗(27歳)
蒼乃 美希 / キュアベリー …… 喜多村 英梨(24歳)
山吹 祈里 / キュアパイン …… 中川 亜紀子(38歳)
東 せつな / キュアパッション …… 小松 由佳(34歳)
暴走したフーちゃんとの戦いに加勢しようとするが、ラブ(キュアピーチ)が道に迷ったために出遅れる。変身後、ピーチが同じく仲間を迷わせたキュアマリン(えりか)と共感し合う。あゆみを到達させるために囮になった。美希(キュアベリー)と祈里(キュアパイン)の声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
シフォン …… こおろぎ さとみ(49歳)
超能力を使い、青いフュージョンを瓶の中に封じ込めた。シフォンの声付き出演は、『 NewStage 』シリーズでは本作のみ。
タルト …… 松野 太紀(44歳)
本作ではミラクルライトの管理を主に行なっている。また、序盤では妖精たちによる祝勝会の幹事を務めていた。
坂上 あゆみ / キュアエコー …… 能登 麻美子(32歳)
本作の主人公で、プリキュアにあこがれている中学生の少女。髪は茶色のツインテールであり、水色のジャケットと青色のスカートを身につけている。
父親の仕事の都合で横浜に引っ越してきたが、引っ込み思案な性格のために街や学校のクラスにもなじめず、母親(声・赤江珠緒)との関係もよくない。
偶然にフュージョンの欠片の一つと出会い、「フーちゃん」と名づけて友だちになるが、フーちゃんが自分の発言が原因で暴走し、プリキュアたちと対決したうえに母親の存在までも消滅させたことで心を痛める。
次作『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』(2013年)ではモブとして登場していたが、次々作『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』(2014年)ではふたたびゲストキャラクターとして登場した。
本作の敵
フュージョン …… 子安 武人(44歳)
かつて映画『プリキュアオールスターズ DX みんなともだちっ☆ 奇跡の全員大集合!』(2009年)に登場し、当時の14名のプリキュアに倒された悪意の塊。
本作では怪獣のような姿で復活して横浜の街を破壊しようとするが、今度は23名のプリキュアによって再度倒される。その後は身体を無数に分裂させており、虎視眈々と集合復活のときを狙っていた。
欠片はそれぞれ異なる色の個体が存在し、戦闘能力は高い。『 DX 』の時の過去の怪物を復活させる力は無くなっているものの、プリキュアの技や物体を吸収して力を増幅させる能力は健在であり、さまざまな形に変形し、多数に分裂することが可能である。
人格は、フュージョンとしての邪悪さのみが備わっている。
本作ではスマイルプリキュアのメンバーを襲い、彼女たちの技を吸収してパワーアップした。
フーちゃん …… 熊田 聖亜(10歳)
フュージョンの欠片のひとつ。坂道であゆみに出会ったとき、「フー」と鳴いていたことから「フーちゃん」と名づけられた。他の欠片と比較して身体が小さく、力も弱い。体色は黄色で、頭と身体にあたる部位しかないが、あゆみのためにブレスレットや船の模型に変身することもあった。
成長するにつれて言葉を覚え、手足が形成されていき、あゆみとゲームができるほどになる。あゆみと行動を共にして触れ合いを重ねるうちに、フュージョンから独立した人格をもち、あゆみに懐くようになる。
やがて、あゆみの力になりたい一心で自身を成長させるために、他の欠片たちに集合復活を呼びかけ、あゆみが漏らした「全部なくなっちゃえばいいのに。」という言葉をストレートに捉えて意思が暴走し、再び横浜を消滅させようとする。
その他の歴代プリキュアと妖精
横浜を破壊しようとしたフュージョンを倒すために現れたプリキュアたちは、分裂したフュージョン捜索のシーンには登場しなかったものの、後半の決戦時にはミラクルライトの呼びかけに応じ、仲間の危機に駆けつけた。変身前の姿はラストシーンで登場する。いずれも声の出演はなし。
妖精たちは、冒頭のフュージョン戦において一部(『 MaxHeart 』のルルン、『 Splash Star 』のムープとフープ、『5 / GOGO!』のココ・ナッツ・シロップの計6名で、全て変身アイテムやプリキュアに変身しない妖精たち)が劇中に登場するのみである。
本作のプリキュアについて
冒頭で横浜を荒らしまわっていたフュージョンを退治した少女たちとして登場する。本作では大々的に市民から応援を受け、さらにその事件を通じて『横浜を救った伝説の戦士』として報道されたことによって、多くの人々からプリキュアという戦士の存在を認知されている。
関連アイテム
ミラクルデコルライト
劇中では「ミラクルライト」と略称される。先端に「キュアデコル」を模した蛍光部が付いている。本作ではプリキュアに力を与えるほか、仲間を呼び寄せるための目印として使用されたり、キュアエコーをフーちゃんの居るタワー屋上へ導くための「光のレール」を作った。
キュアエコー
キュアハッピーをかばってフュージョンに飲み込まれた坂上あゆみの心に呼応して突如誕生した、29人目のプリキュア。
サイドポニーが大幅に長くなり、それを結っていた赤いヘアゴムが淡いピンク色のリボンに変わる。髪色と瞳がこげ茶色から金色に変化する。イメージカラーは白で(白のプリキュアはキュアホワイト、キュアイーグレット、キュアリズムに次いで4人目)、衣装には若草色のアクセントが入る。腰周りのリボンと肩周りは淡いピンク色。胸にはスマイルプリキュアのメンバーと同じブローチをつけているが色は白銀となり、中の「P」は緑色になっている。また、スマイルプリキュアと形がほぼ同じ白のロングブーツを履いている。
他のプリキュアたちのように明確な変身シーンや技を放つシーンは存在しないため、変身方法をはじめその詳細は不明。ただし、キュアデコルに似たアイテム「エコーキュアデコル」がある。変身時のセリフは、「思いよ届け!キュアエコー!」
本作でデビューしたが、次作『プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち』にキュアエコーは登場せず、プリキュアの総数もキュアエコーを除く本作の28名と、新参入の『ドキドキ!プリキュア』の4名を加えた「32名」と紹介されていた。ただし、あゆみは級友とともに咲のパン屋「ベーカリー PANPAKAパン」の前を通るシーンでセリフなしで登場する。
2014年3月公開の次々作『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』では、『 NewStage2』の主人公だった妖精グレルとエンエンの力でふたたびキュアエコーに変身できるようになり、必殺技「プリキュア・ハートフルエコー」を披露した。そして、エピローグで妖精界の「プリキュア教科書」にキュアエコーの項目が追加され、同時にグレルとエンエンはキュアエコー(あゆみ)のパートナー妖精となった。なお、『 NewStage3』エンディングのダンスシーンで、キュアエコーは『ハピネスチャージ』のキュアハニーと同様にダンス自体には参加しなかったが、ビルの大画面ビジョンに1カットだけグレルやエンエンとともに映る場面がある。
エコーキュアデコル
形状はスマイルプリキュアのメンバーが変身に使用するキュアデコルと同様だが、色が白い。変身解除後もあゆみが所持し続けていたことが、次々作『プリキュアオールスターズ NewStage3 永遠のともだち』で確認された。
主なスタッフ
監督 …… 志水 淳児
脚本 …… 成田 良美(38歳)
キャラクターデザイン・作画監督 …… 青山 充(58歳)
音楽 …… 高梨 康治(48歳)
アニメーション制作 …… 東映アニメーション
主題歌
オープニングテーマ『プリキュア 永遠のともだち』(歌唱・工藤真由)
エンディングテーマ『イェイ!イェイ!イェイ!』 (歌唱・吉田仁美)
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