長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

いつやるか!? いや、よくわかんねっす……  第13使徒バルディエル 夕陽に死す!!  その数日前

2014年01月05日 22時07分56秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
 年、あけたよね~! 正月三が日、終わったよね~!! どうもこんばんは、そうだいでございまする~。みなさま、今日も一日お疲れさまでした!
 いやぁ、始まった始まった、フツーの日々が。まぁ淡々とね、災禍なくやっていきましょう、災禍なく!


《前回のあらすじ》
 第3使徒サキエルの日本発上陸以来、数々の使徒との約半年におよぶ死闘を繰り広げてきたネルフであったが、ついに第12使徒レリエル戦にいたって、「使徒が人間に精神的コンタクトを試みる」というさらなる新局面に入った!
 そして、レリエルの襲来はエヴァンゲリオン初号機の人類の制御を超えた「覚醒」によって結果的に撃退され、初号機専用パイロットも無事に生還することができたものの、その1ヵ月後、思わぬ事態の報告が、はるか遠方から日本の第3新東京市にもたらされることとなる……


 「思わぬ事態」についての話題に入る前に、ちょっとだけ。
 前回にふれた「対レリエル戦に関する人類補完委員会の特別査問会」シーンの後、お話の視点はごく短いながら、第3新東京市のどこかにあると思われる病院に移り、そこの「12号室」に「 E事件(第3使徒サキエルの襲来)」以来、「なかなか難しいケガ」によって入院している小学生の妹の見舞いをするために病室に向かう、第3新東京市立第一中学校2年 A組の男子生徒(エヴァンゲリオンの専用パイロットたちの同級生、常にジャージ姿、あやしい関西弁)の姿が描写されます。そこに挿入された看護師どうしの会話によれば、彼は「週に2回は必ず顔を出している」そうで、非常に妹おもいな彼の一面が的確にあらわされている重要なシーンになっていますね。それにしても、私の想定によるのならば、ケガで「半年間」も入院ですか……妹さん、大変そうですねぇ。良くなるといいねぇ。もし快復したとしても、あやしい関西弁、お兄ちゃんからうつんないといいねぇ。

 さて、お話はその後、使徒ファンにとっては別にどうだっていい、あやしいネルフ総司令とエヴァンゲリオン0号機専用パイロットとのおノロケ会話シーンをさしはさみまして、今回の第13使徒襲来事件の最初の起点となる、「ネルフ・アメリカ第2支部の消滅」という大事件が発生することとなります。

 この第2支部の消滅事件も、例によって具体的な発生時期の説明はなされていないのですが、作中ではこれに対応する日本のネルフ本部のてんやわんやが、「中学校を休んだ0号機専用パイロットの自宅マンションにたまったプリント類を届ける初号機専用パイロットとジャージ君」という一連のくだりにサンドイッチ形式ではさまれているので、第3支部の消滅が0号機専用パイロットが中学校を休んだ日に発生したことは間違いないようです。限定できねぇ~!! あの青い髪の女の子、学校休んでばっかだもんなぁ~。
 ところでその日は、初号機専用パイロットとジャージ君の共通の親友であるメガネにきび君が、自身の趣味である戦艦見物のために学校を休んで新横須賀(神奈川県?)に出かけてもいたようです。このときに彼がお目当てにしていたという「みょうこう」という名前の戦艦とは、おそらく1996年に就役した海上自衛隊のイージスシステム搭載型護衛艦「みょうこう」(最大排水量9500トン)のことではないかと思えるのですが……約4ヶ月前に国連海軍(実質的にはアメリカ海軍)の太平洋艦隊フル出動に乗船して、エヴァンゲリオン2号機と第6使徒ガギエルとの大決戦をびっくりするくらいのアリーナ席から楽しんだ彼にとっては、物足りないにも程がある見物旅行だったのではないのでしょうか。なんにしろ、学校サボってないで勉強しなさい、勉強!!

 「ネルフ・アメリカ第2支部が消滅」。
 この急報は日本のネルフ本部でも即座に、その状況と原因の究明を急ぐ大事件として対処されましたが、事実としては、「アメリカ合衆国西部のネバダ州にあるネルフ第2支部の、施設の中心部から半径89キロメートル一円が一瞬にして消滅してしまった」ことと、そのとき第2支部に収容されていた「エヴァンゲリオン4号機」もまた、消滅してしまったこと。そして事故発生時、第2支部内では、かの第4使徒シャムシエルの「遺体」から奇跡的に採集された巨大な赤い球状の物体「コア(核)」を、ネルフの「ドイツ第3支部」で修復したものを運び込んで、「S2(エスツー)機関」の搭載実験が実施されている最中だった、ということ。

 S2機関というのは、使徒のみなさんが地球上の生物の常識内では考えられない強靭な生命力と自己再生能力をもって活動する、そのエネルギー源となる「魂」ともいうべき文字通りの核心部分のことでありまして、これの「搭載実験」とはつまり、人間側の切り札である「エヴァンゲリオン」シリーズを、莫大な電気エネルギーがなくとも機動可能な「自立する究極の決戦兵器」に進化させんとする大実験だった、ということになるのです。要するに、「人類製の使徒」を造る、ってことになるんでないかい!?

 結局、状況報告の通りにこの実験は、「基地1コまるごととエヴァンゲリオン1機の、数千人の命を巻き添えにした消滅」という、ペンペン草1本残らない惨劇を招いて大失敗に終わったわけなのですが、ネルフ本部はこの大事故の直接の原因について、

 「予想される原因は3万2768通りあります。」=「なんだかよくわかりませんでした。」

 としながらも、「まぁ、S2機関をガチャガチャいじくったせいなのは間違いないでしょ。」と、なんだか対岸の火事のようなニュアンスで討議していました。
 その後、話題は原因から、「爆発事故じゃなくて『消滅』事故だった」ことについての推測に移り、物知り顔のエヴァンゲリオン計画開発主任(金髪染め、泣きぼくろ)は、「たぶん、『ディラックの海』に飲み込まれたんでしょうね、先の初号機みたく。」とさらっと分析していました。

 と、いうことは、S2機関は、それだけで使徒が生きているのと同じくらいの危険性があるものだった、ということなのだろうか? それとも、第2支部で行われた搭載実験の過程で、S2機関を中心にして、あのシャムシエルが「再生」してしまったのだろうか? 映画版『風の谷のナウシカ』のドロドロ巨神兵とか、『ウルトラマンタロウ』の再生デッパラスとか、ドラクエのバラモスゾンビみたいなグロ注意な風貌で!? それは燃えるなぁ~!!
 日本ではあまりパッとした活躍を見せなかったシャムシエルが、はるか遠く異国の地で大輪の花を咲かせおったわ……よくやった! 負けたら終わりなのではない、あきらめたら終わりなのである!!

 ただし、かろうじて記録された、事故当時の衛星からの第2支部の映像は、第12使徒レリエルの展開した漆黒一色の「ディラックの海」とはまるで様相の違う、それこそ「爆発」にしか見えない衝撃波の拡散や地表の赤熱、その後の地形のクレーター化をしっかりとそのカメラにおさめており、これをレリエルの場合と同じと解釈するほうがおかしいんじゃなかろうか、と思えてしまう描写の差はあります。

 ここで余談ですが、今までの TVシリーズ版でエヴァンゲリオンとのあいだに繰り広げられてきた数々の死闘の中で、使徒のコアが人類側による修復が可能な状態で採集できたのは第4使徒シャムシエルの1例だけだったものの、使徒の遺体が生前に近い状態で残ったものには、第5使徒ラミエルと第9使徒マトリエルの2例が挙げられます。ただ、そのどちらも肝心かなめのコア部分がエヴァンゲリオンの攻撃によって完全に破砕してしまったらしく、残りの遺体部分の分析結果で、特に人類側にメリットのある収穫はなかったようです。
 にしても、かたやラミエルは日本中の電力を総動員した超兵器ボジトロンスナイパーライフル、かたやマトリエルはエヴァンゲリオンの通常兵器パレットライフルの5秒間連射……父ちゃん、情けなくて涙が出てくらぁ!!

 これらの状況から見るのならば、人類側の対応としては、

「なるべく火器を使わずにプログレッシブナイフのような刃物でコアをサクッと刺したほうが、よけいな爆発もなく新鮮なまま使徒をしとめることができます。」

 という、料理番組のテロップのようなコツがつかめるわけなのですが(サハクィエルは死後に仕様で自動的に自爆しちゃいましたが)、みなさんもご存知の通り、最新型の『新劇場版』シリーズでは、使徒はみ~んな仲良く、死後にコアも含めた身体全体が血のような赤い液体に瞬時に変質して流れ去るという処理に統一されたようです。人類に残すヒントは、なしよ!


 さて、この消滅事故に関する討議の中で、ネルフ本部のエヴァンゲリオン作戦指揮官(三佐、酒好き)は、「妨害工作の線もある。」という意味深な発言をしています。
 この「エヴァンゲリオンだけが人類の救い」という、猫の手も借りたい大変な時期に、みすみす基地1コとエヴァンゲリオン1機とパーにしてしまう妨害工作なんて、脚のひっぱりあいにも限度がある話なのですが、どうやらアメリカのネルフ(第1支部と第2支部が存在)は、日本のネルフ本部の息のかかっていない「アメリカ独自のエヴァンゲリオン」の完成にやっきになっていたらしく、今回の早急ともいえるS2機関搭載実験とその失敗も、日本におけるエヴァンゲリオン0~2号機の一連の大戦果に強いあせりを感じた結果だったらしいのです。エヴァンゲリオン2号機は、その完成と起動実験こそドイツの第3支部でとり行われたものの、設計と部品の建造は日本本部が中心になっています。
 だとしたら、作戦指揮官が発言した「妨害工作」が事故の原因だった場合、その有力な容疑者にはまっさきに、他ならぬ作戦指揮官が所属している日本本部が挙げられるワケでして……この時期の、組織内で孤立する彼女の疑心暗鬼な姿勢がはっきり見てとれるセリフですね。討議に同席していた開発主任は、当然のごとくその意見をガン無視して、先にあげたような「S2機関暴走説」を主張するのでした。ぎすぎすしてんな~。

 ん? ということは、開発主任が強引を承知の上であえてゴリ押しした「ディラックの海うんぬん」は、真実から目を遠ざけるための急場ごしらえのウソで、真相は作戦指揮官の読みどおりの、アメリカ支部の先行をおさえるための日本本部による妨害工作だったりして!?
 やっぱり『新世紀エヴァンゲリオン』。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』とは比較にならない奥深さがあります。でも、その奥深さの行き着くところはアレなんですけどね!! まぁ、おもしろいからいいじゃないの。


 そんな事故直後、かなり早い段階でアメリカ政府は、残されたネルフ第1支部が保有している「エヴァンゲリオン3号機」を、第3新東京市のネルフ本部に「移送する」という通達を一方的におこないます。これを本部側は、「危なくなってきた自分の持ち物を弱気になって他人に押しつける」ような処置、と解釈しました。
 ここでいったん整理しておきますが、『新世紀エヴァンゲリオン』本編で言及されている国際的特務機関ネルフの支部は、アメリカの第1・2支部とドイツの第3支部の3ヶ所だけであり、劇中で直接の言及はないものの、その後の展開で語られる、世界各国に設置されているというスーパーコンピュータシステム「 MAGI 」のコピー(オリジナルはもちろんネルフ本部にある)の所在位置から、第1支部はアメリカ北東部のマサチューセッツ州、第3支部はドイツの首都ベルリンか北西部の主要都市ハンブルクのどちらかにあるようです。
 マサチューセッツ州といえば、いちおう州都は歴史ある大都市ボストンなのですが、いかんせんボストンは港湾都市なんでね……セカンドインパクト後に無事に残っているとは、ちょっと考えられないですね。おそらく、ネルフ第1支部はもっと内陸の「ニューボストン」にあるのではないのでしょうか。まぁ、そんな重要都市にエヴァンゲリオンなんていうデンジャラスなしろものは置いときたかないですよね!

 あれ? そもそも、アメリカ政府はなんでそんなにエヴァンゲリオン3号機を危なっかしく感じているのでしょうか。だってさ、あくまでも消滅事故の原因はエヴァンゲリオンじゃなくて「S2機関」にあるんでしょ? じゃあ3号機、危なくないじゃん。
 ということは、3号機があることで、そこに新たな使徒がよりついてくるとでも考えたんでしょうか。

 でも、ここまで『新世紀エヴァンゲリオン』を楽しんできたみなさんならば、ここでも「?」が出てくるはずです。
 使徒はあくまでも、サードインパクトを発生させるために第3新東京市を目指してやって来るはずなんです。この、視聴者にとっては常識ともいえる事実を、アメリカ第1支部は把握していないということになるんでしょうか?

 確かに、第3新東京市から離れた場所に出現した唯一の例外とも言える第6使徒ガギエルの襲撃は(浅間山火口内の第8使徒サンダルフォンは赤ちゃんだったから除外)、視聴者こそ、それがあやしい総司令の受け取った「第1使徒アダムの胚(東南アジアで食べられるニワトリのひなみたいな気持ち悪いやつ)」を目指したがゆえの活躍だったことはわかっていますが、そんなことを知るよしもないアメリカ政府は確かに、あれを輸送中のエヴァンゲリオン2号機をねらった行動と誤解して、

「ヤッパ、アノ『イーヴァンジェリオン』トカイウろぼっとハ、シトほいほいナンデース! キケンデース!!」

 と分析していたのやもしれず。自慢の太平洋艦隊もさんざんにやられちゃってたしね。
 その上、当時でいう最新の事例だった第12使徒レリエルも、一見すると「エヴァンゲリオンを狙っているとしか思えない」攻撃法をとっていたことから、もしかしたらアメリカ政府は、S2機関うんぬんなぞ関係なく、近日中にエヴァンゲリオンとのかかわりを断ってしまおうと、けっこう前から腹を決めていたのかもしれません。

 じゃあ、あの搭載実験も、敵対する日本のネルフ本部と、態度がどんどん冷たくなるアメリカ政府との板ばさみに汲々としたアメリカのネルフ支部が、一発逆転ホームランをねらってがんばりすぎちゃった末の悲劇だったのかもね……


 のちに『旧劇場版』で語られることになるネルフ本部の末路もひどいものでしたが、実はその影で、同じくらいにひどい目に遭ったアメリカ第2支部があったことも、私たちは忘れてはならないのだ……ノーモア、意味のない主導権あらそい!!

 『新世紀エヴァンゲリオン』は、大人も楽しめるアニメなのねぇ~……と、第13使徒さんそっちのけの感慨をいだきつつ、また次回!!
 さまよえるエヴァンゲリオン3号機、いずこへ~!?

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2 コメント

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遅くなりましたが…。 (ウラックマ)
2014-01-06 23:10:08
遅くなりましたが明けましておめでとーございます。

昨年は努力したようで何も成果を出せなかった一年でした。言ってみれば、古典入れ替わりもの研究の門出の年だったけど、集めただけで、何もまとめられなかった一年といったところです。

今年こそ、一つぐらいはまとめたいものです。
最後に、今年もよろしく。
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おめでとうございます!! (そうだい)
2014-01-08 08:36:56
 ウラックマさん、こちらこそ大変遅れて申し訳ありません。新年、明けまして誠におめでとうございます!!

 門出の年! もうそれだけで充分じゃないですか! 成果なんて、ちゃんと努力してたらいつでも追いついてきますよ。集めたら、あとはまとめるだけじゃないですか。

 今年も、好きなことに惜しまずエネルギーをたたきつけながら、進撃してまいりましょー。
 こちらこそ、本年もなにとぞよろしくお願いいたします!
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