長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

白黒つけましょうや!!  『新世紀エヴァンゲリオン』の第12使徒レリエルは永久に不滅です ハートゴールド

2013年01月04日 15時37分03秒 | エヴァンゲリオン使徒大行進
《前回までのあらすじ》
 お正月、あっという間にあけちゃった!!
 そして、新しい年を迎えるというハッピーで紅白な時期をへて、我が『長岡京エイリアン』のトップバッター記事を飾ることとなったのはなんと、めでたさもへったくれもない「白黒使徒」だった!? 地味、不気味、かくし味は量子力学。

 ……ていうか、もともと去年中にやりきって気分さっぱりと2013年に突入するつもりだったんですけどね。まさかの「2回やって本題に入れなかった」という実にこのブログらしい展開によって、こういう次第になってしまいました。わざとやってるわけじゃないんですけど、こういうの、嫌いじゃないぜ!! つける薬がありません。


 その、対使徒特務機関ネルフにとっても人類全体にとっても、さらには TVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』にとっても新たな次元に直面することとなった「運命の一日」は、前回の第11使徒イロウルによるネルフ本部侵入事件のおよそ1ヵ月後に突然やってきた。


 気分としてはちゃっちゃとその日の話題に移りたいのですが、使徒との直接の関係はないものの、その前日にネルフの内部でちょっとした小事件が起きていたことも、まず注目しておかなければならないでしょう。この伏線が意外と重要なんですよね!

 その前日、いつものようにネルフ本部内で実施された「B型ハーモニクステスト」で、エヴァンゲリオン初号機専用パイロットの中学生男子の「シンクロ率」数値が、来日いらい今までずっとトップだった2号機専用パイロットのものを抜いて初めてトップに躍り出るという結果が出ました。超いまさらなんですが、「シンクロ率」というのは、エヴァンゲリオンとそれに搭乗する専用パイロットとの機動動作の統一度の高さを判定する基準となる数値で、これが高ければ高いほどエヴァンゲリオンの能力はより充分に発揮されるようになり、逆に低すぎれば動かすことさえ不可能になってしまうというものです。
 この快挙はネルフにとってもかなり喜ばしい事態だったようで、テストに居合わせた作戦指揮官は直後の通信で「ハ~イ、ゆーあー、なんばーわ~ん☆」と初号機専用パイロットをベタ褒めし、彼自身も『新世紀エヴァンゲリオン』始まって以来ほぼ初めてと言ってもいい勢いでパイロットとしての自分に自信をつけ、帰りのバスの中で「よしっ……!」と独り言をつぶやいて同乗する小学生のガキンチョに笑われるという浮かれモードになっていました。
 このように、ちょっといきなりという印象で調子の良くなった初号機専用パイロットだったのですが、物語の中でその原因ははっきりとは示されていないものの、どうやらその1週間前あたりに父親であるネルフの怪しい総司令といっしょに亡母(2004年没)の墓参りに行ったときに、それまでかなり冷えきった関係だった父と久しぶりに会話ができた……と本人が信じていることが、彼の精神状態の向上に相当大きな影響を与えていることは明白です。つっても、ほんとにボソボソと当たり前のような会話をしていただけだったんですけどね……人間、なにが気分のアップダウンのきっかけになるのかはホントにわからんものです、ハイ。

 ところがギッチョン、ネルフどころか地球人類全体が喜んでもおかしくはないこの成果にただひとり心穏やかでなかったのは、言うまでもなくそれまでのシンクロ率トップだった2号機専用パイロットのドイツ娘で、表面上は、

「まいっちゃったわよねェ、あ~っさり抜かれちゃったじゃない? ここまで簡単にやられると、正直ちょ~っと、悔しいわよねぇ~。」

 と余裕しゃくしゃくの態度で反応するものの、内心は自身のパイロットとしてのプライドを大きく傷つけられて激しくフラストレーションをつのらせているようなのでした。
 この時点では、初号機専用パイロットのシンクロ率が急上昇しただけで別に2号機専用パイロットの結果が悪かったということではなかったらしいのですが、エヴァンゲリオンに直接搭乗して使徒と戦うような実戦の結果でもないのに単に「首位をとられた。」という事実に過剰に動揺してしまうところに、2号機専用パイロットのエヴァンゲリオンに賭ける(依存する?)意識の高さと、それゆえのテストと実戦とのちがいさえも忘れてしまうような幼さを感じずにはいられません。なんてったって14歳ですからね……30すぎると、ほんとにこういう描写がしみじみせつなく心にしみますね。生きてるだけで大合格なんだけどなぁ~。
 ともあれ、日本に来てから4ヶ月ちかく(『長岡京エイリアン』調べ)も「エヴァンゲリオンのエースパイロット」の座についていたという自覚のあった彼女にとっても、今回ばかりは「テストばっかでつまんなぁ~い!」と言っていられない時期がやってきたことを痛感させる事態となったのでした。プライベートでもいいことがあんまりないし、日本暮らしもなかなか大変ね~!

 ちなみに、この時点までで3名のエヴァンゲリオンの専用パイロットのうちの「誰がエースパイロットなのか?」という問題は、使徒との実戦の結果という観点から見れば、意外と2号機専用パイロットが思い込んでいるほど彼女の一人勝ちにはなっておらず、その場で戦えるエヴァンゲリオンが2号機しかなかった第6使徒ガギエルとの決戦は除外してそれ以降の歴戦を振り返ってみると、

2号機だけで殲滅      …… 1回( VS 第8使徒サンダルフォン)
初+2号機で殲滅      …… 1回( VS 第7使徒イスラフェル)
初+2+0号機で殲滅    …… 2回( VS 第9使徒マトリエル、第10使徒サハクィエル)
どれも使わず開発主任が殲滅 …… 1回( VS 第11使徒イロウル)

 という戦績になっています。要するに、「誰か1人がいればもう安心!」という認識が根っこにあるエースパイロット談義なんか、土台ナンセンスであるということなんですね。2号機だけで殲滅できた第8使徒サンダルフォンとの戦いにしたって、その後の長期的な戦略を考えれば、殲滅のあとに2号機を浅間山のマグマの中からサルベージした初号機も2号機とほぼ同等の評価をされるべきところなんですからね。

 ただし、ここで忘れてはならないのは、結果が良かったからといって気をよくしている初号機専用パイロットにしても、トップの座から陥落したからといって自分のロッカーをボゴンと殴っている2号機専用パイロットにしても、「実戦」の結果を受けて気分を上げたり下げたりしているわけではないということなんですね。その実戦から1ヶ月以上も離れている人たちがワイワイやっているテストの中での話だったのです。

 そして、このポイントをするどく突いてきたのが、その翌日に出現した他ならぬ「第12使徒」だったという、この運命の底意地の悪さよ!
 さぁ、お膳立てはととのいました! 新たなる使徒よ、来たるれェエ~いィ!!(青野武ふうに)


 そんな結果の出たB型ハーモニクステストの翌日も、第3新東京市はいつもと変わりのない真夏日だった……


 西暦2000年に発生した地球規模の大災害「セカンドインパクト」のために地球の地軸がズレてしまい、日本列島の季節が「一年中真夏」となってしまって15年。その日も箱根の第3新東京市はセミのミンミンジ~ワジ~ワ鳴く晴天の猛暑日になっていました。それまでのいつもの日々ように、何事もなく午後が過ぎて、そして日が暮れていくのかと思われた、外を歩く人影も少ない正午ちかく。

 第3新東京市のビル街のはざまで、駐車している自動車の影が、まるでこぼれたインクのしみがにじみ広がっていくかのようにアスファルトの上を円形にかげらせていきます……
 上空になにかがある? 街の人々がまだその存在に気づかない中、ひとあし早くその「凶々しいなにか」の出現を機敏に感じとった鳥たちが、われ先にと逃げ出すかのようにビルを飛びたっていきます。

 次の瞬間、そびえ立つビル街のど真ん中に、地上に黒々とした影を落とす、空中の巨大な物体の姿があらわになりました。

 これは……丸い球体? 直径100メートルほどのまんまるの物体が、ひとりでにビルの上、つまりは地上200メートルほどの上空に静止しているのです。静止? いや、時速2.5キロメートル、つまりは成人男性がふつうに散歩するスピードのさらに2分の1くらいの速さでゆっくりと市街地を進んでいるのです。目指しているのは、やっぱり地下のネルフ本部の直上地点か?

 空中をただよう丸い球体のいちばんの特徴はその表面の模様で、黒地の中に縦横無尽に白いラインが走っているというモノトーン&不吉なデザイン。そのラインにも法則性は見つけがたく、ある部分はスズメバチの巣のように波状に広がる輪をつくっているかと思えば、ある部分はスニーカーの紐のように「××」が連続して刻まれているという未来派すぎるオシャレさになっています。じっと見ていれば顔のように見えてこなくもないんですが……表情のように模様が動く気配はいっさいありません。やっぱり、ヘンな塗装がされたボールか毛糸玉のお化けのようにしか見えない正体不明さです。

 第3新東京市の空中に突如として出現した、謎の巨大球体! どっかの開店前のパチンコメーカーか不動産屋が打ちあげた奇抜なアドバルーン宣伝でなければ、これはやっぱり……ひさびさの使徒?

「いや~、ここがうわさの第3新東京市ですか。ひじょうに清潔感のただよう、さわやかな街ですねぇ。おや、ちょうどお昼どきですか? 食べ物のおいしそうなにおいがしますねぇ。ぼくもおなかがすいてきちゃったなぁ。」

 周囲の人々が唖然とする中、いて当然のように町の中を散策する謎の物体。特にビームをはなってビル街を破壊するようなそぶりも見せないまま、ただただの~んびりと空中を進んでいきます。

 この突然の事態にアワを食ったのは他ならぬ第3新東京市地下のネルフ本部で、ネルフが使徒の動向を警戒する上で最も信頼している富士の電波観測所もまったく感知できなかった今回の謎の物体に、完全に後手に回ってしまいます。しかも、その日は怪しい総司令と枯れた副指令がそろって本部を留守にしているというしまつ! このときの2人の不在の理由は物語の中では語られることがなかったのですが、やはりそれだけ、ネルフ側が使徒にたいして「油断していた」ということになるのではないのでしょうか。

 謎の球体が出現して30分後、地上の住民の退避がほぼ完了した時点でネルフは作戦指揮官を最高責任者とする体制でエヴァンゲリオン3機をすべて出撃させ、まずはまったく攻撃を仕掛けてこない物体をビル街ごしに包囲しながら様子をうかがうという待ちの姿勢に徹します。このとき、エヴァンゲリオン各機の装備は初号機がハンドガン(でっかい拳銃)、0号機が新登場のスナイパーライフル、2号機も新登場のスマッシュホーク(でっかい斧)。一見万全のようでいながらもな~んか頼りないというか、ケチケチした準備になっていました。
 3種の武器すべてが実戦初投入のようなので、性能に対する信頼性は未知数なのですが、例を挙げるのならば、エヴァンゲリオン系の使用する火器兵器の代表的なものとされるパレットライフル(でっかい連発小銃)は、第4使徒シャムシエルにはまるで歯が立たなかったものの、第9使徒マトリエルに対してはスキをついて息の根を止めるという大金星をあげています。でも「スキをついて」の、ですからね……どのくらい役に立ちそうなのかは、ちょっと不安!
 0号機のかかえているスナイパーライフルは、あの4~5ヶ月前の「ヤシマ作戦」で第5使徒ラミエルを倒すこととなった超兵器「ポジトロンスナイパーライフル」を非常に簡単にしたような形状をしているのですが、日本の自衛隊が開発したそれとはまったく別の系統でネルフが独自に開発した、むしろパレットライフルやハンドガンのほうに近い劣化ウラン弾兵器であるようです。ちなみに、自衛隊のポジトロンスナイパーライフルにより近いかたちでネルフが開発した新兵器「ポジトロンライフル」は、この時点ではまだ開発中だったためか実戦投入されていません。

「なるほど……先ほどからちらちらと、視界にエヴァンゲリオンのみなさんが入ってくるんですが、拳銃に狙撃銃に手斧ですか。それなりにぶっそうなおもてなしですが、素朴な雰囲気を大切にしたあっさりした装備ですねぇ。そのいさぎよさが、街の静けさに実にマッチしています。いいですねぇ。」

 エヴァンゲリオン3機が包囲する態勢はととのいましたが、先手を打ったくせにまったく攻撃を仕掛けてこない謎の物体に、ネルフの頭脳ともいえるスーパーコンピュータ・MAGI(マギ)は「パターン・オレンジ」という分析をくだします。
 対象が使徒であることをはっきりとする断定する分析結果が「パターン・青」であるのにたいして、オレンジは対象を使徒と「認識できない」ということを示しています。つまり、まだこの巨大物体が使徒であるかどうかはわからない、ということ。でも、どこからどう見ても人間が作ったもののようには見えないんですけど……

 もしこの物体が使徒であるとするのならば、地上に出現するのは第10使徒サハクィエル以来の1ヶ月半ぶり、さらに第3新東京市に使徒が侵攻してきたケースで言うのならば、エヴァンゲリオン3機の連携プレイがあざやかな勝利をおさめた VS 第9使徒マトリエル戦以来、実に2ヶ月ぶりの事態ということになります。
 ちなみに、新たな使徒が出現するまでの間隔というポイントから見ると、まぁこれは我が『長岡京エイリアン』が勝手に推測している部分が多いので確たることではないのですが、

第3使徒サキエル    …… 15年
第4使徒シャムシエル  …… 3週間
第5使徒ラミエル    …… 9日
第6使徒ガギエル    …… 3週間
第7使徒イスラフェル  …… 1週間
第8使徒サンダルフォン …… 2週間
第9使徒マトリエル   …… 2週間
第10使徒サハクィエル  …… 1週間
第11使徒イロウル    …… 2週間

 ということになっています。つまり、セカンドインパクト以来の出現ということになる第3使徒サキエルの「15年」は置いときましても、今回の巨大物体が出現した第11使徒イロウル以来の「1ヶ月ぶり」という間隔は、わずかながらもいちばん長い空き、ということになるわけです。だとすれば、さらにイロウルの存在を知らない地上の一般市民にとっては、「もしかしたらあの怪獣みたいなのは、もう出現しないんじゃなかろうか……」という空気が生まれかけた矢先での今回の球体騒ぎだったのではないのでしょうか。

 余談ですが、第3新東京市の一般市民のみなさんからすれば、住民退避がしっかり徹底されていない状態で多くの人々が使徒を「目撃した」可能性があったのは、原因不明の大停電事件に乗じて第3新東京市に侵攻してきた第9使徒マトリエルと、今回の謎の球体の2ケースだけだったようです。まぁ、第4使徒シャムシエルは約2名の一般市民がかなりのアリーナ席からその威容を目撃してましたけど……
 もしかしたら、この目撃ケースの少なさに「えぇ~、そうだったの?」を意外に思われる方もおられるのかもしれませんが、それほどまでにこの『新世紀エヴァンゲリオン』の世界は、特務機関ネルフに所属している「ごくごく一部の関係者」だけが活躍することを許された限定的な空間の物語なのであり、特にエヴァンゲリオン専用パイロットと同じ中学校にかよっている生徒であるとか、近所に住んでいる住民だとかでなければ、第3新東京市の一般市民は画面に映ることさえおぼつかなくなる閉鎖感があるのです。
 だからこそ、第3新東京市はその規模に比べると異様に人口の少なそうなさびれた都市に見えてしまうし、『新世紀エヴァンゲリオン』全体になんだか内向的なイメージがつきまとってしまうし、しまいにはこの物語全体が主人公である中学生男子の「妄想だった!」なんていう解釈までが発生してしまうわけなのです。んなムチャクチャな!!
 いずれにせよ、予算とスケジュールの都合で、特撮作品名物の「逃げまどうモブシーン」を製作しなかったという理屈もわからなくはないのですが、驚く人々のざわめきさえもが聞こえてこない今回の謎の球体登場シーンには、制作上の事情を超えた庵野秀明監督の「演出意図」を感じます。あそこまでに円谷プロ作品に通暁している庵野監督がモブシーンを差し込まないとするのならば、それはもう好き嫌いの次元ではない強い意志があるとしか思えませんね。やはりこの『新世紀エヴァンゲリオン』は、フツーに一般社会を問題なく生きている人間にはまったくその魅力を感知することができない「超クローズド」な作品なのでしょうか……それにいまだに夢中になっている我が身を振り返るのならば、確かにそうですけどね☆

 さてさて、いい加減にお話を戻しますが、相変わらず空中を浮遊している謎の球体を包囲しながら待機するエヴァンゲリオン3機と地下のネルフ本部とのあいだで、今後の作戦方針についての議論がかわされます。
 まず本部の作戦指揮官が提案したのは、「基本3機の包囲は続行しつつ、先行する1機がおとりになって謎の球体を攻撃可能な第3新東京市郊外まで誘導する」という作戦でした。謎の球体がエヴァンゲリオンの挑発に乗ってくるのかはわからないのですが、使徒ならばエヴァンゲリオンを追ってくるのではないか? という発想なのでしょう。なんとも地味な手ではあるのですが、突然の事態に自慢の迎撃態勢も準備ができていない第3新東京市と、その地下にあるネルフ本部の安全を最優先に考えるのならばきわめて妥当な選択であるといえるでしょう。

 この方針に賛成したエヴァンゲリオン3機はおとりが誰になるのかで意見を出し合うのですが、例によって2号機がズズズイと前に出るのかと思いきや、2号機専用パイロットは初号機が先行することを作戦指揮官に提案します。その事実だけを聞けば謙虚な発言のようではあるのですが、その皮肉たっぷりの口ぶりからどうやら2号機専用パイロットは、わけのわからない物体相手に四苦八苦する初号機に適当にミスをさせながら様子を見て、最終的にタイミングを見計らっておいしいところを持っていこうという算段のようです。これは嫌われるわ……

 ところが、昨日のB型ハーモニクステストですっかり自信をつけてしまっていた初号機専用パイロットは意外にも売り言葉に買い言葉のケンカ腰になり、「お前ら、エースパイロットの生きざま見とけ!」と言わんばかりにおとりの役を買ってでます。

「(力強く親指を立てて)戦いは、男の仕事!」

 キャラクターに合わないばかりか、聴く者全員をドン引きさせる決めゼリフを言い放って通信を切る初号機専用パイロット。聴いてる人のほとんどが女性である環境設定をかんがみても、この気合いだけで中身がひとっつもない発言は氷点下なものがあり、おとりをつとめるだけのミッションを「戦い」と言い切ってしまっているところに、中学生男子ならではのイタさを感じずにいられません。若さゆえのあやまちというのは、ほんっとうに認めたくないものですね!
 でも、こんなアホな発言にしっかり「前時代的~っ!」とツッコミフォローを入れているところに、2号機専用パイロットのどうしようもない愛を感じてしまいます。無視するのが当然なのに、あえて言葉をかぶせるドイツ娘。悪ぶってるけど生娘、天才ぶってるけどおバカさん。これが「惣流さん」の素晴らしい魅力なのです。式波さんは頭が良すぎてつまんない。

 さて、こんな具合にいつもとちょっと違うヘンな感じで開始されかけたエヴァンゲリオン3機による「謎の球体誘導作戦」だったのですが、ただ単に「挑発する」意味を拡大解釈してしまったのか、それとも功をあせってさっさと仕留めようとしてしまったためなのか、初号機は謎の球体がまだ第3新東京市の市街地にいる段階でビルの陰から飛び出してしまい、球体めがけてパパパンとハンドガンを発砲してしまいます。

 先手必勝、決まったか!? いや、相手はそれほど甘ちゃんではなかった!!

 ハンドガンから発射された3発の劣化ウラン弾が狙いあやまたず標的に着弾するのかと思われたその刹那! 上空の謎の球体はかき消すようにその姿を失ってしまいました。そこには、まるで最初からそんな球体などどこにも存在していなかったのかのような真夏の青空が残るだけ。

 これは、まさか……謎の球体は「おとり」だったのか!?

 次の瞬間、ズニュウという不気味な感触とともに、硬いアスファルトだったはずの初号機の足元が泥沼のようにやわらかくなり、みるみるうちに初号機が「自分の影」に飲み込まれて沈んでいくという奇っ怪な現象が発生。さらに、初号機のものだけだったはずの影が、地面いっぱいに円形に広がっていきます。
 円形? 初号機がハッと上空を見上げるとその頭上には、ほんの一瞬前まで遠くの地点にいたはずの白黒模様の謎の球体が浮かんでいた……


「てんめぇぇえええ、ごのガキンダラ!! しと(使徒)がのんびり街を探訪してる最中にいきなり発砲してきくさるたぁ、どういう教育うけとるんじゃぁ、ボケがぁああ!! いてぇよ、いてぇえよ~!! 弾は当たってへんけど、風圧で肩の骨が折れてもうたやないかいぃい!! どうしてくれるんじゃああああ!!!」


 うわぁ、キレた。謎の球体の「白」な部分が、あっという間に「黒」に変わってしまいました!
 あやうし初号機!! このおとしまえはいかようになってしまうのでありましょうか!?


 ということで、「ディラックの海」だとか「内的世界」だとかでムッチャクチャな物語の続きは、また次回のココロだ~。

 わたし、今回の第12使徒レリエルさんが使徒15体の中でもいっちばん大好きなのよねェ~♡
 まのび御免!! 心ゆくまでやらせていただきます。

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