長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

これは夢か!? ダブルライダー VS 改造人間い~っぱい!! 映画『仮面ライダー対ショッカー』 ~資料編~

2014年06月12日 19時06分46秒 | 特撮あたり
映画『仮面ライダー対ショッカー』(1972年3月18日公開 32分 東映)

 映画『仮面ライダー対ショッカー』は、「東映まんがまつり」のプログラムとして公開された東映の中編映画。特撮 TVドラマ『仮面ライダー』の爆発的ヒットと、それに伴う「変身ブーム」を受け、TV 版と同じスタッフ、キャストで制作された作品である。
 TV シリーズの物語と設定を引き継いだ番外編として制作されているが、多数の怪人の登場や大規模なバイクアクションなど、通常の番組放送回よりも規模を拡大している。TV 版第46話『対決!!雪山怪人ベアーコンガー』(1972年2月12日放送)とほぼ同時進行で制作されたため、本作用に新造された2階建て仕様のショッカー基地と大道寺博士の邸宅セットが、本作に先んじて第46話で初使用されており、ベアーコンガーは本作とほぼ並行して別班撮影されていたために本作には登場していない。撮影は1972年2月に行われ、制作日数はわずか3日だったという。

 東映は本作に先んじて、1971年7月18日の「東映まんがまつり」のプログラムとして、TV 版第13話『トカゲロンと怪人軍団』を『ゴーゴー仮面ライダー』と題して上映していた。この作品が東映まんがまつりのアンケートで1位となったことで、翌年の春休みプログラムに完全新作として本作が組み込まれることとなった。東映プロデューサーの平山亨によれば、上映開始と同時に観客の子供たちは主題歌『レッツゴー!!ライダーキック』の大合唱となり、東映テレビ事業部長の渡邊亮徳はそれを見て『仮面ライダー』の大ヒットを確信したという。本作の上映中、シネスコ画面一杯に次々と登場して名乗りを上げる再生改造人間たちに、子供たちは息を呑んで見入っていたと平山は述懐している。
 当時、監督の山田稔はせっかちな性格で、再生改造人間軍団が集結するシーンでも速めのパン撮影を指示していた。しかし、このシーンは子供たちに評判だったため、プロデューサーの平山亨によれば山田は「それならばゆっくり映せば良かった。」と反省していたという。

 TV シリーズの主人公が一文字隼人=仮面ライダー2号から本郷猛=仮面ライダー1号に再交代する時期に制作された本作には、過去に倒された改造人間たちの再登場、「新1号編」から登場する骨模様の衣装に変わった新しい「ショッカー骨戦闘員」、「1号の新変身ポーズの初披露」など、「2号編」から「新1号編」への橋渡し的なイベント要素が盛り込まれている。ただし、本作での本郷の変身時の掛け声は TV本編での「ライダー……変身!」ではなく、エコーのかかった「変身!」で、変身ベルトの風車の映像も本編とは異なっている。
 なお、本作の物語上の時間軸は、TV シリーズ第52話で改造人間ギルガラスを倒した後、一文字が南米に旅立つまでの間と解釈されている。そのため、本作での
GX計画の失敗が、TV シリーズでの死神博士のショッカー日本支部長失脚につながったと推測している研究もある。
 また、本郷猛に関しては大道寺博士の姿への完璧な変装術、敵に奪われそうになった人形を手元に引き寄せるテレキネシス能力など、TV シリーズでは描写されていない特殊能力も披露されている。
 映画オリジナルの新改造人間としてザンジオーが登場するが、TV 版第51話の放送日が本作の公開初日と重なった改造人間ユニコルノスと、公開1週後の3月25日放送の第52話に登場した改造人間ギルガラスも、TV 本編に先んじて本作でデビューしたこととなる。

 それまでの東映まんがまつりでは、東映動画制作の長編アニメーションをプログラムの中心としており、本作が公開された1972年春の興業も長編アニメ『ながぐつ三銃士』がメインであったが、丸の内東映でのアンケート調査では本作が他の同時上映作品に大差をつけて1位となった。これを受けて同年夏の興業では『仮面ライダー対じごく大使』がメイン作品となり、以後の興業でも仮面ライダーシリーズが主要作品のひとつとなった。


あらすじ
 地球物理学研究所の大道寺博士が人工重力装置 GXを発明した。ショッカーは大道寺博士から GXの設計図を奪い、地球の地軸を狂わせて大洪水後の新世界に君臨しようと計画するが、設計図はまだ不完全なものであり、肝心の方程式が含まれていなかった。大道寺は悪用を防ぐため、不測の事態に備えて娘の珠美に預けていたのである。ショッカーの暗号通信を解読した一文字隼人と滝和也、そして本郷猛が駆けつけるが、珠美はショッカーの新型改造人間ザンジオーに誘拐されてしまう。


登場するショッカー改造人間
ザンジオー …… 辻村 真人(声の出演 41歳)
 仮面ライダーシリーズ初の映画オリジナル改造人間。
 日本アルプスの「緑が沼」に棲む人喰いサンショウウオを元にしたエリート改造人間。再生改造人間軍団のリーダー的存在でもある。大量の泡を発生させて身を包み、この泡で神出鬼没の移動能力を発揮する。口から1万度の高熱火炎を吐く。弱点は水分の欠乏。
 1号と戦うドクガンダー成虫に加勢して2号とも戦い、大道寺珠美の誘拐に成功する。
 当時の子どもたちの人気も高く、雑誌『テレビマガジン』1972年9月号での企画「ショッカー怪人・人気コンテスト」の投票では、「一番好きな怪人部門」で第2位、「一番強い怪人部門」で第3位に入賞している。

再生改造人間軍団
ムカデラス、カメストーン、アルマジロング、ナメクジラ、ザンブロンゾ、ゴースター、ユニコルノス、カニバブラー、狼男、トドギラー、蜘蛛男、ガマギラー、ドクガンダー幼虫、ヤモゲラス、エイキング(TV 本編初登場時と異なり、ショッカーベルトを腰に巻いている、スノーマン、さそり男、イソギンチャック、蝙蝠男、ゲバコンドル、死神カメレオン、アリキメデス、ムササビドール(TV 本編初登場時は「ムササビードル」と呼ばれていたが、本作ではこう名乗っている)
 ……地獄谷で、人質にとった珠美と GX方程式を交換する死神博士を援護すべく、崖の上に出現した再生怪人軍団。大道寺博士に変装した本郷が死神博士を拘束した際、命と引き換えにされた死神博士の命令により、全員戦うことなく一時撤退する。ほとんどの怪人が名乗りを上げるだけで退場している。

プラノドン、ギルガラス、エジプタス(TV 本編初登場時は日本語を話せない設定だったが、本作では何事も無かったように名乗りを上げている)、地獄サンダー
 ……独立部隊を編成して空と地中の両面から仮面ライダー1号・2号を襲撃し、捕らわれた死神博士を救出する。

ドクダリアン、トリカブト、サラセニアン(TV 本編初登場時と異なり、ショッカーベルトを腰に巻いている)、キノコモルグ
 ……独立部隊を編成して1号・2号と戦う。

ハエ男、サボテグロン、モグラング、ドクガンダー成虫、アリガバリ
 ……本作の序盤で、GX 方程式の秘密を狙い活動する。ハエ男は大道寺博士の助手・阿野に化け、大道寺から GX方程式の秘密を聞き出す。仮面ライダー2号と交戦したハエ男に加勢するべく、サボテグロンとモグラングは地中から現れた。ドクガンダー成虫とアリガバリは GX方程式の秘密を狙って大道寺邸を襲撃した。

かまきり男、トカゲロン、ピラザウルス
 ……地獄谷のシーンで再生改造人間軍団の中にその姿が確認できるのだが、なぜか名乗りをあげるカットには並んでいない。


おもなスタッフ
監督 …… 山田 稔(45歳)
脚本 …… 伊上 勝(40歳)
美術 …… 高橋 章(34歳)
編集 …… 菅野 順吉(40歳)
技闘 …… 高橋 一俊(28歳)
スタント …… JAC
音楽 …… 菊池 俊輔(40歳)
オープニング・エンディング主題歌
『レッツゴー!!ライダーキック』(歌・藤浩一、メール・ハーモニー)
 ※オープニングの歌詞は TV版と同じ1番、エンディングは2番を使用。


おもなキャスティング
一文字 隼人 / 仮面ライダー2号 …… 佐々木 剛(24歳)
本郷 猛 / 仮面ライダー1号   …… 藤岡 弘(現・弘、 26歳)
滝 和也   …… 千葉 治郎(23歳)
死神博士   …… 天本 英世(46歳)
ユリ     …… 沖 わか子(19歳)
エミ     …… 高見 エミリー(17歳)
五郎     …… 三浦 康晴(子役 12歳)
大道寺博士  …… 伊豆 肇(54歳)
阿野助手   …… 宮 裕之(31歳)
大道寺 珠美 …… 斎藤 浩子(子役 11歳)
立花 藤兵衛 …… 小林 昭二(41歳)
ナレーション …… 中江 真司(36歳)


 いや~……これは本当にすばらしい作品ですよ。しみじみ、感動します。いつ観ても、何歳になっても。
 本文はいつになるかわかんないけど、しばしお待ちを~。
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たそがれる神さまと “はんにん” のポルカ  ~舞台『三条会のゼチュアンのぜんにん』~

2014年06月08日 23時29分12秒 | すきなひとたち
 せんちめんたる じゃぁ~ハぁ~にぃ~♪ みなさま、週末いかがお過ごしでしたでしょうか。そうだいでございます。
 いやぁもう、ここ数日の関東地方の梅雨らしさときたら、どうだい! 梅雨っていうか、もう梅雨を超えた「災害」になってませんでしたか、金曜日なんか!? 土曜日も、夜は千葉と埼玉の間あたりの電車が運休になってたようで。さんざんでしたねぇ。

 そんな、なるべくならば外には出ずに、家の中でゆったりカモミールティでも飲みながら1ページ1ページと、読むというよりはむしろ書くような丁寧さをもって読書にひたりたい、ややしんどい週末ではあったのですが、例によって私はお仕事、お仕事! そして、そのあいまをぬって久しぶりに東京の下北沢に向かいまして、これまた久しぶりの演劇鑑賞を楽しんでまいりました。
 前回にお芝居を観たのは2月……でしたかね? まだ未曾有の大雪が降って電車がちゃんと動くかどうか、とか言ってたころでしたからね! そうとうあいたねぇ~。感覚としては完全に一瞬のうちだったんですけどね、今年の3~5月なんかは。ただひたすら単純に、お芝居を観る余裕がありませんでした! 忙しくしようと思えば、忙しくなるもんなんだねェ。


舞台『三条会のゼチュアンのぜんにん』(演出・関美能留、作・ベルトルト=ブレヒト 2014年6月5~8日 下北沢ザ・スズナリ)


 最近はだいたい年に一度のペースで上演されている三条会のザ・スズナリ公演の、今年2014年ヴァージョンの登場です。

 私が三条会の公演、もしくは三条会を主宰する演出家の関美能留さんの演劇公演を、他のどの団体の企画にたいしてよりも高いフィーバー度をもって、なるべく多く観ようとこころがけているのには、もちろん理由があります。というか、ここまで観たいのはなぜなんだろうか、きっとなにか理由があるんじゃなかろうかと、自分で自分の在庫僅少な知恵を総動員して考えてみました!

 そりゃまぁ、かつて大変お世話になった歴史のある関さんと三条会である、というたいせつな「縁」も当然あるわけなのですが、現在、もっぱら一人の観客として公演を楽しめる立場になった私を強くひきつけるのは、関演出が、かなり自覚的に練り上げられ、配置された「けっこう難しい問題」の数々を「ちゃんとおもしろく」出題してくれる非常にたぐいまれな演劇だから、という点だと思うんです。
 もちろん、特にそれにたいする自分なりの回答を考えつかなければいけないという制約もないですし、答えが出なくたっていいわけなのですが、要は「脳みそを自分から揺さぶりたくなる」物語に出逢うことが必ず確約されている空間。それが関さん、そして三条会の創る演劇公演の場なんですね。こんなエンタテインメント、なかなかないと思うんだよなぁ。

 私の観ているかぎり、演劇や映画のほとんどは、「今こういう俳優さんがいるんだけど、どう?」、「こんなストーリーを考えついた人がいるんだけど、どうよ?」、もしくは「今わたしは世の中のこういう問題が気になっています。みなさんはどうですか?」といった「いかがですか方式」になっていると思います。作り手が純粋に「こういう作品を作ってみたかったんだ! 文句あっか!?」と強く主張するものは意外と少ないですよね。おしなべて低姿勢で、受け手に理解してもらうためにやさしいつくりになっているものが満ち溢れています。

 そんな中で、関演出の作品、特に三条会の本公演にあたるザ・スズナリ公演における作品は明らかに、お客さんに提供する情報の量が意図的にシェイプアップされているというか、他の演劇公演だったら当然のようにストーリーをわかりやすく伝えるために補足されているような視覚情報が「最小限からさらにちょいけずり」くらいに豪快にカットされ、その上で、一見ストーリーとはまったく関係のないようにみえる「謎また謎のキーワード」が舞台上いたるところに配置されているのです。

 今回の作品でいうのならば、原作となったドイツ人劇作家ベルトルト=ブレヒト(1898~1956年)の『ゼチュアンの善人』は、ブレヒトがナチス・ドイツの迫害を逃れてドイツ本国から亡命していた1939年3月から構想が始まり、1940年5~6月にフィンランドの首都ヘルシンキで執筆され、1943年2月にスイスのチューリッヒで初演されたという、波乱と不安に満ちた情勢の中で生み出された作品です(祖国ドイツでの初演は第2次世界大戦後の1952年11月のフランクフルト公演)。
 物語の舞台となっている「ゼチュアン」という町は、ブレヒトが創造した「中国のどこかにある架空の都市」です。この作品が本場の中国で翻訳された際には、発音が似ているからという実に単純明快な理由で、西南部に位置する「四川(スーチョアン)」にあてられて『四川一好人』となっているそうなのですが、ブレヒトがゼチュアンを四川省(省都は成都)のどこかに想定していた、という事実はありません。
 ていうか、ブレヒトにはこの物語の舞台が「キリスト教プロパーでない異国のどっか」であるのならば別にどこでもいいと考えていたと思われるフシがあり、1945年には舞台をジャマイカの町にしてオール黒人キャストで上演する企画も考えていたとか。てきとー!!
 ただし、完全にヨーロッパの常識からはずれた文化圏を舞台にしたかったわけでもないらしく、ブレヒトは「なかばヨーロッパ化されたゼチュアン」という但し書きを加えており、ストーリーにもけっこう唐突に「失業中の飛行機乗り」という妙に現代的な設定のキャラクターが出てきます。
 こうなると、「なんで中国にしたの?」という疑問も自然にわいてくるというものなのですが、ここらへんには、「いいひとと神さまが主人公」というメルヘンチック、昔話チックな物語設定をフォローする「空想感」を生みたかったブレヒトのこだわりがあったのではないのでしょうか。全てがテキトーなゼチュアンなわけですが、その徹底したテキトーさに哲学があるというわけなのです。う~ん、実に絶妙な「ドーナツの穴」理論ですよね! 「存在のなさ」こそが、時代を超えうる「絶対的存在」。

 このような作品を上演するのだとしたら、やっぱり「いかにも中国」な衣装や舞台美術をこしらえたくなるのが人情というものでしょう。
 しかし、そこはそれ三条会というか、ストーリーを補足するためのそういった意匠はまるでもちいられず、さらには売春婦、タバコ屋、建築業者、貸家の大家、おまわりさん、床屋、飛行機乗りといった登場キャラクターたちの職業を説明する衣装さえも採用されてはいません。男性の俳優さんが演じている建築業者はいつも黒い女性用スリップにオシャレな黒いつば広帽子、おまわりさんはユニクロっぽい赤のフードつきウインドブレーカーを着ているヒョロリとした女優さんだし、床屋の女優さんはなぜかお祭り気分満点の黒はんてんに白の鯉口とももひきの上下、飛行機乗りの女優さんも上下黒のスーツといった混濁ぐあいになっています。三条会バージョンでは、舞台設定と同じくらいに登場人物の性別もあいまいになっているんですね。

 これに加えて、原作の『ゼチュアンの善人』は私の手元にある未来社『ブレヒト戯曲全集 第5巻』版のテキストでも130ページにおよぶ大作となっているわけなのですから、セリフもそうとうに膨大。はっきり言いまして、俳優さんがたの奇抜な衣装に気を取られてセリフを聞きのがしてしまうと、いったい誰が誰とどんな関係で、誰の性別がどっちで誰とイイ感じになっているのかという設定がわかりづらくなってしまいます。

 さらに、登場人物たち以上に自己主張しているのが舞台美術なのでありまして、そこには一面に、人間ひとりがゆうに入ることができるサイズのものからヘルメットくらいのサイズのものまで、大小18コのかわいい「犬小屋」がたちならんでいます。
 藤子不二雄ワールドに出てくるような典型的な犬小屋で、赤・青・ピンクなどと明るい色の屋根がそれぞれにあしらわれており、それ以外は黒一色となっている舞台にいろどりをそえていますね。非常にかわいらしく平和な風景なのですが、そこに犬でなく人間がたむろすると、とたんにどことなく閉塞した「貧民街」のかおりがただよってくるのですから心憎いですね。
 こうやって、いったん遠くに離れていったようでありながらも、必ずまわって原作の意図にたち帰ってくるブーメラン効果こそが、関演出一流のぶっとび意匠なのです。ただ脈絡のないイメージをつなげて奇をてらっているわけではない、確実にその本質を射抜いた具現化がなされているんですね。最初から「お客さん向けのわかりやすい説明」にエネルギーを弄することを避けている「迷いのなさ」。このいさぎよさが開演前に入場した時点から舞台に満ち溢れているからたまんないんだよなぁ。そうこられたら、客のこちら側も「喰らいついていってやろうじゃねぇかよう!」とボルテージを上げざるをえなくなるわけなんでありまして。


 さて、そんな『三条会のゼチュアンのぜんにん』なのですが、ならば、なぜ物語の全編にわたって『名探偵コナン』の BGMが使用されているのでありましょうか。

 毎回、活躍する俳優さんのセリフと同等に雄弁なメッセージをもって内容にからんでくる三条会作品での楽曲使用なのですが、今回は1時間45分休憩なしというボリュームにも関わらず、使用された「ヴォーカルつき」楽曲はたったの3曲という厳選ぶりになっていました。それらのもたらした効果については、またのちほど。

 それで、それとは対照的に作中でひんぱんに流れていたのが、ヴォーカルのない「インストゥルメンタル」楽曲で、ここ10年間ほど三条会作品といえば重要なシーンで流れているという感のある、globe の『 genesis of next 』のピアノオンリーバージョン(2003年)に加えて、今回はあの長寿推理アニメ『名探偵コナン』(1996年~ 原作マンガの連載は1994年~)から、あまりにも有名すぎるメインテーマも含めた BGMの数々がふんだんに使用されていました。真実はいつもひとつ! まぁ、最近の我が『長岡京エイリアン』の動向をごらんいただいてもおわかりの通り、私自身はコナンくんにかんしては完全な門外漢なんですけどね……ジッチャンの名にかけて!!

 はて、この作品は名探偵も犯罪者も、殺人も爆弾テロもない、「いいひとと神さま」が中心となった寓話であるはずなのです。それなのに、なんでまた勧善懲悪な暑苦しいまでの大野克夫サウンド(言うまでもなく『太陽にほえろ!』イズム)が随所で炸裂してしまうのでありましょうか?

 ここではたと思いいたってしまうのが、他ならぬ主人公「シェンテ」の、尋常でない「いいひとっぷり」、つまりは社会のルールを凌駕した異常な才能の生み出す悲劇としての『ゼチュアンの善人』、という構図なのです。


 この作品に登場する売春婦のシェンテ(演・大倉マヤ)は、ある日突然、まさに文字通り「天から降ってきた」かのように神さま(演・志賀亮史)から与えられた大金(三条会版では100万円、原作では1000銀ドル)を使い、家主のミーチュウ(演・渡部友一郎)から空き店舗を借りてタバコ屋の経営を始めます。ところが、もともと貧しい人々ばかりのゼチュアンで急に裕福になったシェンテの周囲には、頼みごとを断りきれないシェンテの天性の「いいひと」ぶりにつけこんで、元タバコ屋のおばちゃんシン(演・立崎真紀子)や家のない8人家族(演・羽鳥嘉郎)、シンに払ってもらえない改築費をシェンテに肩代わりしてもらおうともくろんで怒鳴り込む建築業者のリントー(演・小田尚稔)といったうすぎたない面々がむらがり、シェンテの富をふんだくってやろうと画策しだします。
 いいひとであるがゆえに、せっかく神さまからいただいた幸せをまったくの無に帰してしまう危機に瀕したシェンテは、その富を守り抜くために、「いいひとでない冷酷なリアリスト」としての架空の人物「いとこのシュイタ」に変装し、ゼチュアンの人々をあざむきながら多くの障害をバッサバッサと切り捨て、自身のタバコ業を発展させていく経営者を演じるという二重生活をえらぶのですが……


 今回の三条会バージョンでは豪快にカットされているのですが、原作ではシェンテが神さまから大金をもらったのは、「いいひとが一定数いなかったら世界を滅ぼす」というものすごいスケールのリサーチのために中国を放浪していた3人の神々を、シェンテが無償で自分のアパートに泊めたため、その宿賃として……という経緯が序盤で描かれています。さらに言えば、原作では神さまが3人であることに加えて、神さまにはシェンテの行動を逐一報告してくれる「水売りのワン」という狂言回し的なキャラクターがついているのですが、ワンもまた、三条会版ではカットされています。え? ワンだと……そうか、だから三条会版の神さまはいたるところで犬のマネをしていたのか! なんという一人二役!!
 原作のワンは非常に軽いスタンスのユーモアあふれる小市民で、シェイクスピアの戯曲にでも出てきそうな(『真夏の夜の夢』の妖精パックとか、『ヴェニスの商人』の召使ランスロットとか)、いかにも演劇っぽい立ち位置の好人物なのですが、このシェンテと神さまとの重要なパイプラインをとっぱらったことによって、三条会版の作品は原作よりもさらにぐっと接近した距離で神さまがず~っとシェンテを見つめている、という「せつない神さま効果」がアップしたと感じました。そりゃせつないですよ! 近くにいるのにシェンテの行動にいっさい手を出さない(出せない?)神さまの、寂しい孤独感。『神々のたそがれ』ならぬ、「たそがれる神さま」よ!

 ところで、ある人物が他人に変装、しかも別の性別の人間になりすまし、それがちゃんと功を奏してかなり長い期間周囲の人間をだましおおせている、という流れをみますと、いかにも神さまが『シンデレラ』の魔法使い的なくるくるミラクルパワーをもってシェンテに特殊能力をさずけているような気がするのですが、シェンテの変装は完全に彼女ひとりのたゆみない努力のたまものでありまして、神さまはまるで感知していません。つまり、この作品における神さまは、シェンテにちょっとした大金を払っただけのおじさんなんですね! なんだチミは!? とんでもねェ、あたしゃ神さまだよ!!


 ストーリーを追っていくと、シェンテは確かに殺人のような重罪は犯していないものの、他でもない本人が「罪悪感を持っている」であろうことはまず間違いない、他人をだまして二重生活を続けるという「罪」を背負って生きていることがわかります。シュイタとして自分のタバコ屋店舗の間借り保証人となっていることもまごうことなき犯罪っちゃあ犯罪なんですが、それ以上に、今まで同じ最底辺の生活の中で生きていたゼチュアンの人々を次々と自分のタバコ事業の労働者として組み入れていき、冷酷であるがゆえの合理的経営からまたたくまに大企業に成長してしまったタバコ会社のトップに君臨することによって、彼らから多くのものを半永久的に搾取し続ける側の「支配者」になってしまったシェンテ。それにしても、神さまの手をいっさい借りずに完璧に男性に変装して、タバコ屋を大企業に発展させていくシェンテの万能感がハンパありません。こういうトントン拍子なリズムもたいがいおとぎ話っぽいんですが、そこを軽快に演じていく大倉さんの天衣無縫さには、あらためて畏れ入りました。なんかこう、完全に「逆ジャンヌダルク」って感じなんですよね、その祝福のされっぷりが。
 神さまに見いだされた女性っていうと、たいがい近寄りがたい神経質さとか、悲劇に直結するヒステリックさがありそうな先入観があるんですが、そこらへんに正々堂々と「異議あり!」を唱えたブレヒトの意志を全身で理解した名演だと見受けました。
 ただ単に「朝が気持ちいい」ということだけにあんなに感動するシェンテ……これはまさに、社会に適合できないレベルの「いいひと」さですよね。

 さて、まず最初に「神さまからの贈りものを守りたい」というピュアな想いがあったことは真実であったとしても、その結果、シュイタを生んで自分が選んでしまった人生は果たして、「いいひと」をまっとうしていると胸を張って神さまに言えるものなのか、どうか?

 この問いに苦しむ後半のシェンテのたたずまい、そして、シェンテとシュイタの関係にいいかげん「あれ……なんかヘンだぞ?」と周囲が疑問をいだき始めた末にたどり着く、「シェンテ拉致監禁容疑」の裁判クライマックス。
 これは明らかに、終盤でこの『三条会のゼチュアンのぜんにん』という作品が、シェンテという一人の「心理的犯罪者」の視点からつづられていた告白の物語、つまりは、最初から犯人がわかっている「倒叙ものミステリー」形式だったということを示しています。
 なるほど、これで、8人家族をひとりで演じていた俳優が盛り上がったときに『名探偵コナン』のテーマを情熱的に唄いあげていた意図がわかりました。彼は名探偵でこそありませんが、シェンテとシュイタが同一人物であるという疑惑にいち早く気づいていた急先鋒だったのです。イヤなやつだねぇ~!

 こう考えたときに私の脳裏に浮かんだのは、同じように主人公が冒頭から切々と恐るべき犯罪の物語をつむいでいき、終盤で「ちろっ。」とだけあらわれた名探偵にすべての真実を知られたと悟った瞬間に、驚くべきいさぎよさで「人間打ち上げ花火」と化して自身の築き上げた一大理想郷の上空で華と散る、という筋の、江戸川乱歩の超々々々々名作『パノラマ島綺譚』(1926~27年)でした。この作品でも、主人公はある別の人物に、そりゃあもう涙ぐましいまでの努力の末になりすまし、心ゆくまで犯罪をおかしとおします。そして、名探偵(北見小五郎と名乗るが、どこからどう見ても明智小五郎!)は、彼の犯罪はいっさい防げませんでしたが、すべてを知っているというドヤ顔で彼に引導を渡すのです。
 似てる! 似てはいるんですが、犯人が明確な神さまではなく、自分がその神さまにさえなりすまして創造したパノラマ島に「ほんとうの神」を幻視しているという『パノラマ島綺譚』(『ゼチュアンの善人』より20年早い)のほうが数段「いっちゃってる」気がするのですが、まぁそれはいいでしょう。

 私はつねづね、1970年代まるだしの『名探偵コナン』BGM の美しいまでのダサさに「いまさら、なぜ?」という疑問をいだいていたのですが、それはコナン君の設定の「ありえなさ」からくるヒーロー性と同時に、「ほぼ週に1回」というバカバカしいペースでバカバカしいトリックに自分の人生を賭けた末に、年がら年じゅう七五三みたいな格好をしたいけすかないガキンチョにすべてを暴露されて人生を終了させる無数の無辜の犯罪者たちにささげる鎮魂歌の役割も果たしているという両輪体制のもとに成立した帰結なのだなぁ、と、なぜか三条会のお芝居を観て確信いたしました。どんな事情があるのだとしても、犯罪は哀しい末路しか生み出さない……ダメ、ゼッタイ!!

 ちなみに、「他人になりすます」という行為が、それによって利益を騙し取ったり他人を殺したりするといった犯罪につながらなかったのだとしても、他人を心配させるという「まごころ」の面において立派な罪になる、というポイントを的確に突いた早すぎる名作(1891年)に、他ならぬコナン=ドイル卿の「名探偵シャーロック=ホームズ」シリーズの「ある作品(ネタバレになるのでタイトルなし!)」があるわけなのですが、これをみごとに映像化したグラナダTV 版のエピソードもまた、原作になかったエピローグにおける、犯人のえもいわれぬ「せつない」表情が印象的な大傑作になっていましたね。

 なんにせよ、「自分でない何かになる」という願望が具現化したシェンテの変身は、作品上はこれみよがしな仮面と衣装でコミカルに処理されていたのだとしても、現実的な「やっちゃいけないことをやっちゃう魅力」に満ち満ちた実にデンジャラスなものなのです。危険な、か、ほ、り!


 さて、こういったシェンテの「ぜんにん」であるがゆえの「はんにん」の物語、というポイントにだいぶ字数をさいてしまいましたが、三条会版の今回の公演は、それを抜きにしても、実に多彩な「ヘンなやつら」が主人公シェンテにまとわりつくという、バラエティ豊かな群像劇になっていました。まぁ、群像劇っつうか……『うる星やつら』?

 神さまから大金をもらった時点でシェンテは夜のお仕事を早々にやめるわけなのですが、そんな彼女にも、またたくまに2人の恋人ができます。ひとりはシェンテの財力を目当てに近寄る失業中の飛行機乗りヤンスン(演・平川綾子)、もうひとりはシェンテの日ごろのいいひとっぷりにすっかり心酔してしまう、向かいの床屋の主人シュウフー(演・大谷ひかる)。シュウフーさんは床屋ですが、シェンテのためなら1千万円(原作では1万銀ドル)さえも引き出せる小切手をポンとプレゼントしてくれるという、たいへんな財産家です。あれ……神さまの10倍ありがたいんですけど、この人。

 ヤンスンはシェンテを妊娠させてしまうし、シュウフーもシェンテのタバコ会社の重要な株主になるわけなのですが、そういったいいとこどりな三角関係を「いとこシュイタ」をうまく使いながら続けつつも、シェンテの心は常に、恋人との恋愛にはおぼれきらない「あらぬ方向」を見つめ続けているような気がします。
 ここが三条会版のおもしろいところだと思うのですが、今回の公演では、シェンテに言い寄る2人の男性を、どちらも女優が演じているのです。自分自身に財力のないヤンスンなんかは、そのぶん情熱的でロマンティックな名ゼリフの数々をぶっぱなしてシェンテを籠絡しようと接近するわけなのですが(雨の夜のシーンなんか、必殺技レベルの名言のオンパレード!)、そこにはどことなく、シェンテとのあいだに今ひとつ埋めがたいウソっぽさというか、スキマ風が生じているような気がします。

 そして、シェンテとの直接のやり取りはほとんどないものの、シェンテの真実を、原作の戯曲以上に近い距離で見つめ続けている神さまは、男性の俳優が演じています。

 う~む、深い!! 劇中でその目と目があう機会はゼロに近い「はんにん」と「神さま」。そのすれ違いの哀しい味わいこそが、あの神さまのたそがれた背中と、犬の遠吠えのマネに隠されたエッセンスだったのです。せつねぇ~!!


 ほ~ら、そんな感じでいつもどおりにペースをぜんぜん考えずにくっちゃべってたら、あっというまに字数が1万字ちかくなっちゃった。

 他にもいろいろ感じたことは山ほどあったわけなんですが、ともかく今回の三条会公演は、原作の『ゼチュアンの善人』をただ戯曲に忠実に舞台化するだけでは伝わらなかったであろう、コミカルなおとぎ話の裏に隠された「作者でさえも放棄せざるを得なかったテーマの深刻さ」を、またしても誠実にお客さんに提示してみせる作品になっていたと思います。「未完であること」を、ブレヒトが包み隠さず役者のセリフを通じて告白して終演するという、『新世紀エヴァンゲリオン』を半世紀さき取った『ゼチュアンの善人』。よくぞまぁ、真の意味で舞台化してくださいました。未完になったことを正直に……って、作者もどんだけいいひとなんですか!? ブレヒト、あざとい!!

 今回の公演は、三条会の俳優の榊原毅さんが、おそらくはスケジュールの都合で出演できないという珍しい作品になったわけですが、そこをうまく逆手にとって、アツいパワーを惜しげもなくさらけだすタイプとはまた違った俳優さんが集まって、中心がないようなあるような、リーダーがいないようないるような……といった、実に「犬っぽい」不思議な町ゼチュアンを形成している空気感がとてものんびりしていて、素敵でした。
 それだけに、JUDY AND MARY の名曲『 DAYDREAM 』にのせて展開されるクライマックスの激しさも胸に迫るものがあり。またいい曲を持ってきましたなぁ!


 う~ん、他にも、町のおまわりさん役の平井優子さんが絶妙だったとか、演出家として活動している方(志賀さんと羽鳥さん)を俳優として起用したことのものすごさとか、三条会の過去の公演をほうふつとさせる要素の数々(『メディア』、『砂の女』、『ひかりごけ』etc.)とか、記しておきたいことはまだまだあるのですが、とにもかくにも、

『三条会のゼチュアンのぜんにん』、おもしろかったよー!!

 ということで、ひとつ。


 「 GOD 」と「 DOG 」って、ねぇ……ステキよね。
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総選挙……あったんだって? 2014

2014年06月07日 23時43分30秒 | すきなひとたち
第6回 AKB48選抜総選挙の結果

選抜メンバー
1位 渡辺麻友  AKB48チームB 159854票(中間発表2位) ※前回3位
2位 指原莉乃  HKT48チームH 141954票(中間発表1位) ※前回1位
3位 柏木由紀  AKB48チームB・NMB48チームN兼任 104364票(中間発表4位) ※前回4位
4位 松井珠理奈 SKE48チームS・AKB48チームK兼任 90910票(中間発表3位) ※前回6位
5位 松井玲奈  SKE48チームE・乃木坂46兼任 69790票(中間発表6位) ※前回7位
6位 山本彩   NMB48チームN・AKB48チームK兼任 67916票(中間発表7位) ※前回14位
7位 島崎遥香  AKB48チームA 67591票(中間発表5位) ※前回12位
8位 小嶋陽菜  AKB48チームA 62899票(中間発表17位) ※前回9位
9位 高橋みなみ AKB48チームA 57388票(中間発表13位) ※前回8位
10位 須田亜香里 SKE48チームE 48182票(中間発表18位) ※前回16位
11位 宮脇咲良  HKT48チームK4・AKB48チームA兼任 45538票(中間発表20位) ※前回26位
12位 宮澤佐江  SNH48チームS2・SKE48チームS兼任 44749票(中間発表16位) ※前回10位
13位 横山由依  AKB48チームK 40232票(中間発表12位) ※前回13位
14位 生駒里奈  乃木坂46・AKB48チームB兼任 40089票(中間発表56位) ※前回不出馬
15位 柴田阿弥  SKE48チームE 39264票(中間発表8位) ※前回17位
16位 川栄李奈  AKB48チームA 39120票(中間発表45位) ※前回25位

アンダーガールズ
17位 松村香織  SKE48研究生 37967票(中間発表9位) ※前回24位
18位 渡辺美優紀 NMB48チームB2・SKE48チームS兼任 36108票(中間発表25位) ※前回15位
19位 北原里英  AKB48チームK 34666票(中間発表15位) ※前回21位
20位 入山杏奈  AKB48チームA 34002票(中間発表77位) ※前回30位
21位 兒玉遥   HKT48チームH・AKB48チームK兼任 33545票(中間発表10位) ※前回37位
22位 峯岸みなみ AKB48チーム4 33162票(中間発表41位) ※前回18位
23位 木ゆりあ AKB48チーム4 30154票(中間発表24位) ※前回22位
24位 武藤十夢  AKB48チームA 30097票(中間発表47位) ※前回45位
25位 森保まどか HKT48チームK4 27054票(中間発表11位) ※前回圏外
26位 高城亜樹  AKB48チームB 24415票(中間発表64位) ※前回20位
27位 朝長美桜  HKT48チームK4・AKB48チームB兼任 23766票(中間発表22位) ※前回59位
28位 高橋朱里  AKB48チームB 23612票(中間発表21位) ※前回圏外
29位 山田菜々  NMB48チームM・SKE48チームK2兼任 23299票(中間発表26位) ※前回28位
30位 大矢真那  SKE48チームS 21984票(中間発表33位) ※前回29位
31位 高柳明音  SKE48チームK2・NMB48チームB2兼任 21972票(中間発表37位) ※前回23位
32位 加藤玲奈  AKB48チーム4 21877票(中間発表23位) ※前回圏外

ネクストガールズ
33位 藤江れいな  NMB48チームM 20956票
34位 二村春香   SKE48チームS 20881票
35位 梅田彩佳   NMB48チームB2 20658票
36位 小嶋真子   AKB48チームK 20415票
37位 古川愛李   SKE48チームK2 19315票
38位 田島芽瑠   HKT48チームH 18875票
39位 穴井千尋   HKT48チームH 18825票
40位 木下有希子  SKE48チームK2 18822票
41位 矢倉楓子   NMB48チームM・AKB48チームA兼任 18596票
42位 多田愛佳   HKT48チームK4 18143票
43位 白間美瑠   NMB48チームM 17745票
44位 磯原杏華   SKE48チームE 17616票
45位 田野優花   AKB48チームK 17608票
46位 岩永亞美   SKE48チームE 17479票
47位 佐々木優佳里 AKB48チーム4 16726票
48位 本村碧唯   HKT48チームK4 16449票

フューチャーガールズ
49位 岩佐美咲  AKB48チームK 16100票
50位 木本花音  SKE48チームE・HKT48チームK4兼任 16022票
51位 岡田奈々  AKB48チーム4 15873票
52位 倉持明日香 AKB48チームB 15443票
53位 市川美織  NMB48チームB2 15045票
54位 山田みずほ SKE48チームK2 14942票
55位 古畑奈和  SKE48チームK2・AKB48チームA兼任 14634票
56位 大場美奈  SKE48チームK2 14555票
57位 石田晴香  AKB48チームK 14358票
58位 上西恵   NMB48チームN 14194票
59位 薮下柊   NMB48チームB2 14119票
60位 坂口理子  HKT48チームH 12937票
61位 小谷里歩  NMB48チームN・AKB48チーム4兼任 12913票
62位 西野未姫  AKB48チーム4 12824票
63位 内山奈月  AKB48チームB 12749票
64位 松岡菜摘  HKT48チームH 12569票

アップカミングガールズ
65位 永尾まりや AKB48チームK 12448票
66位 岩立沙穂  AKB48チーム4 11873票
67位 村重杏奈  HKT48チームK4・NMB48チームN兼任 11586票
68位 梅本まどか SKE48チームE 11538票
69位 山内鈴蘭  SKE48チームS 11510票
70位 前田亜美  AKB48チームA 11117票
71位 田名部生来 AKB48チームB 11041票
72位 吉田朱里  NMB48チームN 10982票
73位 矢方美紀  SKE48チームS 10733票
74位 阿比留李帆 SKE48チームK2 10092票
75位 斉藤真木子 SKE48チームE 10089票
76位 小笠原茉由 AKB48チームB 9946票
77位 小林亜実  SKE48チームE 9931票
78位 宮崎美穂  AKB48チームK 9674票
79位 駒田京伽  HKT48チームH 9609票
80位 大島涼花  AKB48チームB 9561票


それまでの選抜総選挙との比較

第1回「AKB48 13thシングル選抜総選挙『神様に誓ってガチです』」
・開票日 2009年7月8日
・当選者順位 1~30位
・当選者に投票された総票数 5万4026票
・立候補者 AKB48、SKE48、研究生の98名
・1位(前田さん)の獲得票数 4630票
・最終当選者(30位)の獲得票数 1050票
・当選者の権利
 1位~12位 「メディアで活動する選抜メンバー(メディア選抜)」
 13位~21位 「選抜メンバー」
 22位~30位 カップリング曲を歌う「アンダーガールズ」
・有権者
 12thシングル『涙サプライズ!』購入者、ファンクラブ「柱の会」会員、
 AKB48モバイル有料会員、DMM「AKB48 LIVE ON DEMAND」月額会員

第2回「AKB48 17thシングル選抜総選挙『母さんに誓って、ガチです』」
・開票日 2010年6月9日
・当選者順位 1~40位
・当選者に投票された総票数 35万4074票
・立候補者 AKB48、SKE48、研究生の104名
・1位(大島さん)の獲得票数 3万1448票
・最終当選者(40位)の獲得票数 1603票
 ※30位当選者は2613票
・当選者の権利
 1位~12位 「メディアで活動する選抜メンバー(メディア選抜)」
 13位~21位 「選抜メンバー」
 22位~40位 カップリング曲を歌う「アンダーガールズ」
・有権者
 16thシングル『ポニーテールとシュシュ』購入者、ファンクラブ「柱の会」会員、
 AKB48モバイル有料会員、SKE48モバイル有料会員、DMM「AKB48 LIVE ON DEMAND」月額会員

第3回「AKB48 22ndシングル選抜総選挙『今年もガチです』」
・開票日 2011年6月9日
・当選者順位 1~40位
・当選者に投票された総票数 108万1332票
・立候補者 AKB48、SKE48、NMB48、研究生の150名
・1位(前田さん)の獲得票数 13万9892票
・最終当選者(40位)の獲得票数 4698票
 ※30位当選者は6660票
・当選者の権利
 1位~12位 「メディアで活動する選抜メンバー(メディア選抜)」
 13位~21位 「選抜メンバー」
 22位~40位 カップリング曲を歌う「アンダーガールズ」
・有権者
 21stシングル『Everydayカチューシャ』購入者、ファンクラブ「柱の会」会員、
 AKB48モバイル有料会員、SKE48モバイル有料会員、
NMB48モバイル有料会員、DMM「AKB48 LIVE ON DEMAND」月額見放題会員

第4回「AKB48 27thシングル選抜総選挙『ファンが選ぶ64議席』」
・開票日 2012年6月6日
・当選者順位 1~64位
・当選者に投票された総票数 127万1063票
・立候補者 AKB48、SKE48、NMB48、HKT48、研究生の237名( AKB48の前田敦子は辞退)
・1位(大島さん)の獲得票数 10万8837票
・最終当選者(64位)の獲得票数 5398票
 ※30位当選者は1万1179票
・当選者の権利
 前回の40人から64人に拡大されるが、タイトル曲を歌う選抜メンバーは21人から16人に削減され、前回まで12位以内のメンバーに与えられていた「メディア選抜」の枠は廃止された。カップリング曲を歌唱する前回までの「アンダーガールズ」に相当するメンバーは、17~32位の「アンダーガールズ」と33~48位の「ネクストガールズ」と49~64位の「フューチャーガールズ」に分割再編される。
 1位~16位 「選抜メンバー」
 17位~32位 カップリング曲を歌う「アンダーガールズ」
 33位~48位 カップリング曲を歌う「ネクストガールズ」
 49位~64位 カップリング曲を歌う「フューチャーガールズ」
・有権者
 26thシングル『真夏のSounds good!』購入者、新規ファンクラブ「二本柱の会」会員、
AKB48、SKE48、NMB48、HKT48各グループのモバイル有料会員、
AKB48、SKE48、NMB48、HKT48各グループのDMM「LIVE ON DEMAND」月額見放題会員、
AKB48公式スマートフォンアプリ会員、AKB OFFICIAL NET会員 

第5回「AKB48 32ndシングル選抜総選挙『夢は一人じゃ見られない』」
・開票日 2013年6月8日
・当選者順位 1~64位
・当選者に投票された総票数 216万5926票
・立候補者 AKB48、SKE48、NMB48、HKT48、研究生の246名
 今回の総選挙では、初めて立候補制が採用されることとなった。また、日本国外の姉妹グループ(JKT48、SNH48)に移籍した元AKB48メンバーと、過去にAKB48グループに4年以上在籍していた元メンバーも立候補することができる(今回はAKB48とSDN48の元メンバーが立候補した)。
・1位(指原さん)の獲得票数 15万0570票
・最終当選者(64位)の獲得票数 1万1602票
 ※30位当選者は2万2869票
・当選者の権利
 1位~16位 「選抜メンバー」
 17位~32位 カップリング曲を歌う「アンダーガールズ」
 33位~48位 カップリング曲を歌う「ネクストガールズ」
 49位~64位 カップリング曲を歌う「フューチャーガールズ」
・有権者
 31stシングル『さよならクロール』購入者、ファンクラブ「二本柱の会」会員、
AKB48、SKE48、NMB48、HKT48各グループのモバイル有料会員、
AKB48、SKE48、NMB48、HKT48各グループのDMM「LIVE ON DEMAND」月額見放題会員、
AKB48公式スマートフォンアプリ会員、AKB OFFICIAL NET会員

第6回「AKB48 37thシングル選抜総選挙『夢の現在地 ~ライバルはどこだ?~』」
・開票日 2014年6月7日
・当選者順位 1~80位
・当選者に投票された総票数 227万7636票
・立候補者 AKB48、SKE48、NMB48、HKT48、研究生と、日本国外の姉妹グループ(JKT48、SNH48)に移籍した元AKB48メンバーから立候補した296名
 (前回に被選挙権を持っていた「過去にAKB48グループに4年以上在籍していた元メンバー」は、今回は立候補できない)
・1位(渡辺さん)の獲得票数 15万9854票
・最終当選者(80位)の獲得票数 9561票
 ※30位当選者は2万1984票
・当選者の権利
 1位~16位 「選抜メンバー」
 17位~32位 カップリング曲を歌う「アンダーガールズ」
 33位~48位 カップリング曲を歌う「ネクストガールズ」
 49位~64位 カップリング曲を歌う「フューチャーガールズ」
 65位~80位 「アップカミングガールズ」
・有権者
 36thシングル『ラブラドール・レトリバー』購入者、ファンクラブ「二本柱の会」会員、
以下の各グループ公式携帯サイト会員
AKB48、SKE48、NMB48、HKT48各グループのモバイル有料会員、
AKB48、SKE48、NMB48、HKT48各グループのDMM「LIVE ON DEMAND」月額見放題会員、
AKB48公式スマートフォンアプリ会員、AKB OFFICIAL NET会員




《無論のこと、本文マダヨ》
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第21回『松寿丸の命』

2014年06月03日 22時08分19秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第21回『松寿丸の命』(2014年5月25日 演出・大原拓)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

竹中 半兵衛 重治  …… 知力59、統率力91
 (演・谷原章介)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

佐久間 信盛     …… 知力57、統率力51
 (演・立川三貴)

織田 信忠      …… 知力73、統率力69
 (演・中村倫也)

荒木 村次      …… 知力48、統率力78
 (演・中山卓也)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

●官兵衛監禁の一大事とあって、今回は黒田家家臣団レギュラー陣が総出で変装して有岡城下に潜入するスパイ大作戦スッペシャルバージョンとなったわけですが、マンガみたいに小顔でスタイルの良すぎるもこみち太兵衛といい、一発で記憶に残るインパクト絶大な顔の福島リラさん演じるお道(栗山善助の嫁さん)といい、スパイに向いてない人もちらほら……大丈夫!?

●序盤の有岡城攻防戦の流れで、荒木方の簡単めの策略にひっかかってあっさり討死しちゃう万見仙千代。きみは織田信長家臣団に長年いて、いったい何を学んできたのだね。
 織田政権時代を扱った時代劇ドラマの中では、これまでにないクローズアップのされ方で「信長の目」という存在感を放ってきた『軍師官兵衛』における仙千代くんだったのですが、「荒木村重の失策をあげつらう」という個人的な因縁もあったのに、特にそういったあたりが伏線となることもなく、単なる先走りがもとの戦死というつまんない最期を遂げてしまいました。
 まぁ、今までお疲れさまでしたね……あなたのポジションは、これからはおなじみの森蘭丸くんがまるっとさらっていくと思われますんで、安心しておっ死んでください!

●有岡城の防御の鉄壁ぶりと的確な城兵の采配から、(自分の攻め方の稚拙さはきれいに棚にあげて)官兵衛が村重方についていると勘ぐって官兵衛の息子・松寿丸の処刑を声高に叫ぶヒステリック信長。うわ~、勘ピュータ人間のイヤなとこが出てる、出てる!

 ところでみなさん、今の信長の言葉を聞きましたか? 彼は「官兵衛が裏切ったから松寿丸を殺す。」と言っているんです。これはまさに、どストレートで意味の通じるまっとうな論理ですよね。
 あれ? じゃあ、先週まで黒田家がず~っと、ヤバいよヤバいよと異常に心配し続けていた、「小寺政職が裏切ったから松寿丸を殺す。」という、この『軍師官兵衛』特有のヘンな論理は、いったいどこにいってしまったんでしょうか?
 そう、それはすでに先週、同じ信長が「ンなこたどうでもええがや。まずは有岡城をなんとかせんといかんがね!」とうやむやにしてしまっているのでした。
 それみたことか! この脚本はしれっと、今まで無理のあるまんま引っぱり続けていた「小寺=黒田」ラインの虚構の主従関係を、だまってコッソリなかったことにしちゃったよ! それで「人質松寿丸」というキーワードだけは、実は内容はまるで別のものになっているのにしれ~っとキープしてるんだもんね。ずる~い!! なんかオトナまるだしのずるさだぞ、きったねぇ!

 別にそれで『軍師官兵衛』の作品としてのクオリティがどうこうとか言うつもりはないんですが、なんかその、姑息な屁理屈の積み重ねがたまらなく気に入らないです。プロっぽくないというか、作業がちまちましてて、大太刀を振り下ろして時代をブッタ斬るっていう、歴史劇の醍醐味がちっとも感じられないんだよなぁ。それが、まるまる一年間ひとつのテレビ局の看板番組として放映し続けていくビッグタイトルのやることなのかと! 吉川英治さんとか司馬遼太郎さんとかさぁ、いろんな巨人の原作とならぶわけじゃないっすか。その千載一遇のチャンスを、そんなその場しのぎな姿勢でいいんですかい!?

○信長軍撃退の勝どきに大爆笑しつつも、次の瞬間には害虫を見るような冷たい目つきでヨメをねめつけて、「おまえ、また官兵衛んとこ行ってんじゃねぇだろうな……」とおどしをかける村重。こわ~い!!
 なんか一瞬、有岡城がキューブリック版『シャイニング』のオーバールック・ホテルみたいなヒエビエ空気になっちゃったぞ! さすがは田中哲司さん、演技にスパートかけてきましたねぇ!!

○とりあえず、レギュラー陣は全員顔を超緊張させて演技するという非常事態に突入しているわけですが、やっぱりその中でも、柴田恭平さんと中谷美紀さんの泣き、そして号泣すまいと必死にまなじりを決している竹中直人さんの緊張感には観るものがありました。うまいねぇ~、同じ状況にあっても、ちゃんとバリエーションをもってそれぞれの立場を演じてるんだもんね。ヘタしたら全員おんなじ泣き方のワンパターンになるってとこを、実にたくみに各自の見せどころに転化しています。さすが!
 今年の竹中さんは全体的にクールで汗・涙・よだれなどの分泌量がひかえめですが、まぁそれでいいですよね。歳相応の見せ方よ。

○職隆「それがしは、跡継ぎを……跡継ぎを、二人とも、失ってしまいました……」
 と言いつつも、まぁ代わりは三人ひかえてるんですけどね。
 にしても、号泣しつつ、緊張しつつも、しゃべっているセリフがはっきりと明瞭に聴き取れる柴田さんの演技力は、一見あたりまえのように見えながらも、なまなかなものではありません。息子の官兵衛、ちゃんと観て勉強してくださいよ!?

○正月早々、ハデな新年会も村重騒動で自粛しているというのに、実の母ちゃんの「人殺し~!」というグチを聞かなきゃいけないハメになった天下人・信長……そりゃ酒も呑まなきゃやってられませんわ!!
 放送もめでたく20回を越えたというのに、まだのうのうと織田家重臣連の中に顔を出している佐久間信盛もそうなんですが、この土田御前というお人も、意外と長くこの『軍師官兵衛』に出てきてるんですよね。調べてみると、土田御前は生年ははっきりしないものの、没年は息子・信長の没後10年も経った文禄三(1594)年とされており、信長が生きている間はしっかり健在だったことがわかります。う~ん、信長にとっては、秀吉にとってのかかさま以上に耳の痛い存在だったのかしら!?
 ちなみに、正妻のお濃の方はといいますと、諸説あるのですがさらにのちの慶長十七(1612)年に78歳という高齢で死没したという説が有力のようです。
 女性は強いね~、コワいね~!!

○播磨国の小領主連に対してといい村重に対してといい、いちばん助けてほしいところでぜんぜん助けてくれないという定評がついてしまった毛利家……果たしてこれは風評被害なのか、実態なのか!? 『軍師官兵衛』で思いっきり株を下げてしまいました! このあとも、後半のいっちゃん見どころの関ヶ原合戦じゃあ、あんなていたらくだしよう!! 元就さまにあわせる顔がありゃしねぇ……鶴見辰吾さんの表情がますます苦みばしってしまいますネ。

○「若松の扇」のエピソードが実にいいですねぇ。確証はないけど、とにかくポジティヴに解釈していかないとやってらんないという、小領主・黒田職隆の覚悟を込めた笑顔がとてもすばらしいです。官兵衛も公式情報では「死んだ」ということになってるし……そんなひどい状況の中でも、息子の嫁を元気づけて織田家に従属し続けていこうと説得する、その悲壮な生きざまよ!! ただのヒーローにはない、非力であるがゆえのかっこよさが輝いていますねぇ。
 柴田恭平さんが父親役でほんとによかったね!

○本編ではないのですが、本編終了後の『官兵衛紀行』で、関ヶ原合戦時に黒田官兵衛の息子・長政と、竹中半兵衛の息子・重門(しげかど)が同じ陣営にいたというエピソードが実に印象的でした。長政にとって、半兵衛は文字通りの「命の恩人」だったんですねぇ。
 それにしても、『信長の野望』シリーズでは、黒田長政の能力値がだいたい平均で「知力77、統率力63」とそこそこ高いのにたいして、重門は「知力71、統率力47」と少々パワーが足りないものとなっております……海を渡ったお隣の諸葛亮さんもそうですけど、まぁ軍師のジュニアっていったら、そんなもんなんっすかね!? 重門さんも関ヶ原合戦じゃあけっこうなキーパーソンだったんですけどね。


結論、「第22回がとてもたのしみです。」

 今回は、土牢の官兵衛に生命の危機が迫るというタイムリミットサスペンスと、いらだつ織田信長の裁定に運命を左右される面々の悲喜こもごもの2本柱で見せる緊迫のエピソードといった感じになって、歴史劇というよりは、重厚な人間ドラマといった味わいになっていましたね。まぁ、半年近く監禁されているのに口ヒゲも一定の長さ以上のびないし顔が比較的こぎれいな岡田くん、というポイントはにこやかにスルーしましょう。いろんな事情だじょ~。

 それにしても、んまぁ~ともかく岡田くんに代わってこの非常事態の黒田家をとりまとめる父・恭平ヘ~イの圧倒的な存在感が光る回でしたが、こういう黒田家の結束を再確認すべきときにかぎって、残された弟・兵庫助利高をいっさい登場させないという脚本家の脳みそは、いったいぜんたいどんなことになっとるんだろうか!? 邪魔だからお休みさせたっていうの? そういうビミョ~な立場の人間を活かさずに、どこでプロらしい腕を発揮させるんだっつうのよ! そこは三谷幸喜流に、あえてスポットライトを当てていってほしかったなぁ~!! 黒田利高だって、凡将じゃないわけじゃん? 「黒田八虎」の筆頭で、甥の長政の後見人だったわけじゃんん~!?

 わからない……弟ちゃんの来週こその大活躍を期待したいところですが、なんだか次回予告を見れば、来週にも官兵衛は救出されそうな気運がありますぞ!
 残された時間は少ない。兵庫助、いそげ~!!
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2014年5月度版 最後のそうだい短期観測調査(そうだい短観)

2014年06月01日 23時50分53秒 | 日記
 ぱっぽろぴ~の、ぴ~♪ みなさんどうもこんばんは、そうだいでございます。月はじめの今日も一日、たいへんにお疲れさまでした!
 いやもう、とにかく暑いんですよ……暑いったらないんですよ! もう夏じゃねぇかぁ~。日中は思いっきりの炎天だし、かと思えば、日が落ちた途端にやけにジメジメした寒い夜がやってくるしで、もうね。こういうときに一日中働いてますと、今日こそ身体ぶっ壊すんじゃなかろうかと気が気でないですね。

 はい、先月5月もなんとか終わりましたね。あ~、終わってほんとによかった……ていうか、6月になっても私がなんとか生きていられてよかった。
 個人的なことを申しますと、先月も前半くらいは適当に休みつついつもどおりに生活していられていたんですが、職場の近辺でまぁ~一大事が出来しまして、そのフォローのために私も含めたいろんな予定がザワつくこととなてしまい、結局、私は19日から今月2日までの15日間、休まず出勤するという運びとあいなりました。
 なんかもう……さぁ。いい職場だからそんなことができるわけなんですけど、たとえて言うなら私の心中は、

「そうだい喜べ、おまえに華々しく戦死する栄誉が与えられたぞ! よかったなぁ、安心して死ね!!」

 って満面の笑顔で肩を叩かれた一兵卒ですよね。そらもう、悲壮感のある考え方なんて、してるヒマないですって。そうきたらもう一も二もなく、

「やってやろうじゃねぇかコノヤロー☆」

 の返事しかありませんよね。ここでテンションを上げずにどうするんだと。いよいよ私の槍働き(っていうか、身体の丈夫さだけ)が役に立つ時が来たってなもんで、ね。
 あと、ふだんからミスをやらかすことも少なくないおっちょこちょいなもんですから、内心で職場のみなさんに恩返しができる千載一遇のチャンスがきたと大喜びしてるところもありました、うん。

 そんでまぁ、なんとかかんとかぶっ倒れて休みをいただくこともなく5月も終わり、ようやくゴールが見えてきたわけでして。

 うん、なんとか身体は無事だ!! まだまだ、10代20代の若いモンには負けられんぞいっと。

 15連勤……少なくとも、私の歴史の中では前代未聞の記録だったのですが、かつて私が劇団に所属していた時期には、そういうふうに日数を数えること自体が無意味なくらいに長く時間をかけて作品を仕上げるのが当たり前だったわけでして。もしかしたら、身体のリズムとしては、先月はそういう10年前くらいの「毎日が非常事態」モードに戻っていたのかもしれません。
 まぁ、引き続いて今現在も、もう二度とやりたくはない余裕のなさの真っ只中にあるんですが、いい月にはなったかと思います、先月。

 なにが余裕がないってさぁ、家に帰ったときとか、電車通勤の中での「睡魔の襲ってくる速度」のスピードアップ感が、日をおうごとにハンパなくなってるわけ! 今日とかはもう、電車に乗って席に座ったら、隣に全身黒タイツの睡魔がいるって感じなの!! わんこそばのななめうしろにいるおかわりレディかっての。まぁ、無理はできませんよね。ボーっとしてなにかしら大変なミスをしでかさないうちに、さっさと逃げ切りゴールしちゃいたいです、ハイ。

 余裕がないといえば、実は、先々月にのんびり働いちゃってたせいで収入が少なめになってる状態で、この先月のスケジュールだったもんですから、今現在おサイフが圧倒的な「交通費ビンボー」にさいなまれちゃってるのよね……これも地味~にイヤ! やっぱこう、パーッと遊べないっていうしばりがある給料日前って、イヤですよねぇ!


 さぁ、かくいうわけで、私にとってはまさしく嵐のように過ぎ去った5月の『長岡京エイリアン』全13回。ラインナップは以下のようになりましたのコトよ~。

ヤバい、毎週チェックもおぼつかなくなってきた……
 NHK 大河ドラマ『軍師官兵衛』視聴メモ(第18~20回)
 『軍師官兵衛』最後のビッグキャスト「徳川家康」役にルビー寺尾&2016年の大河ドラマは三谷幸喜で「真田信繁」
よみがえるミステリーの思い出
 ドラマ第3シリーズ放送決定記念『金田一少年の事件簿』22年のあゆみ(3回)
 こんなんもあった『金田一少年の推理ミス』シリーズの妄執
 私にとってはこれがほんとの原点『学研まんが事典 世界の名探偵ひみつ事典』
好きな小説について
 時をかけるレディス古典『夜の寝覚』のインテグラルバージョン、だいたい800年ぶりに復活か!?
近況について
 これから忙しくなるからカバ呑んでフラメンコを観るとか、いま忙しい真っ最中だとか、忙しすぎるから『長岡京エイリアン』の更新を「週1くらい」にするとか


 と、いうわけでして、なにはなくとも我が『長岡京エイリアン』の事実上の週刊化宣言なんですが。
 このこと自体は、私が昨年の2013年5月に現在の職場に身を置くようになり、生活スタイルが「週1~2日の休日で、それ以外は午前6時30分起きの午後11時前後帰宅」という状況に固定された時点から「これはキツいな……」と感じて構想していたことではありました。
 そしてそれから丸一年がたち、まぁまぁがんばって持ちこたえたけど、やっぱり無理だったなぁと諦観し、さらには夏には今年こそキメなければいけない資格試験がひかえているし、さらにはさらには先月になって降って湧いたように出来した「週休ナッシング」の猛威ということで、自分でも気持ちいいくらいにぽっきりと、「ここらで、よか……」と薩摩国城山で自刃を選択した西郷隆盛のような気分になってしまいました。もぉ~だぁ~めだァ~。

 でも実際、ここ1~2年の「本文未完成記事」の量産体制には非常に忸怩たる思いもありましたので、ここらでひとつ、毎日のアクセス数も閲覧者数も気にせずに休みをとらさせていただき、我が『長岡京エイリアン』という名のバカバカしいにも程のあるモニュメントの完成に専念したいと思います。

 でもさぁ、実際問題、2年前に出かけた旅行(岡山県の備中高松城探訪記)の完成なんて、今さらできるのか……? まぁまぁ、やれるだけやってみましょう。タイミング的にも、『軍師官兵衛』の高松城攻防戦のころには間に合わせたいんですが……できるかナ~♪

 正直なところ、週1回の『軍師官兵衛』レビューもたいがい大変なんですけれどもね! なんで毎回毎回、記事があ~だこ~だとあんなに長くなってしまうのだろう!? これは愛じゃない、完全に文章がヘタだからなのだ!! ぴえ~い。


 あと、本は……こんなくらいしか読めませんでしたね。いやほんと、横になって1ページも読んだらすぐに眠れちゃうわけなのよ、ここんところ! なんと健康的でバカっぽいていたらくか。

宮本 輝   『流転の海 第6部』(2011年) 新潮文庫
文芸春秋・編 『もっと厭な物語』(2014年)  文春文庫


 『流転の海』は、やっぱりおもしろいなぁ。何年かぶりに文庫版の新作を読むことになるので、登場人物の設定をちゃんと思い出せるかどうかがものすごく不安だったのですが、なんなく、あの活き活きとしたキャラクターの数々を思い起こすことができました。
 大長編はなにがいいって、続けば続くほど、それぞれのキャラクターの行動や性格に「人生」という裏打ちがどんどん肉付けされていくのがいいんですよね。いや、それはもう、作者さんの途方もない実力と深謀遠慮がなければとうてい到達し得ない領域の作業なんですが。
 あの、虚弱な身体で生まれて両親にさんざん迷惑をかけた伸仁少年が、こんなに元気な男子に成長して、いよいよ思春期を迎えるとは……松坂熊吾にせまる老いの影もあいまって、ますます続きが楽しみになりますね! 国民文学のない現代だからこそ、こういう大名作を自分から探し出して人生の糧にする楽しみがあるというものなのです。とかなんとか言っちゃって、私も人から薦められて『流転の海』を知ったんですけどね! 他力本願も重要な技能だ。

 なんともかんとも、起きて仕事していない時間の大部分を、試験のためのテキストの読み直しに振り向けてるもんで、好きな本を読む時間がほとんどなくてよう。
 読みたい本はもうほぼ毎日、テトリスの消えないラインみたいに部屋のかたわらにズズンズンと積みあがってきているのですが、消化は8月まで待っといてくれ! ということで。
 当面はとにかく、辻村深月先生の最新刊『盲目的な恋と友情』(新潮社)と、三田夏琴先生の『順序のよい恋愛』と『ふたりの春夏秋冬』を読んでおきたいのですが、それも今月中にいけるかどうか……まぁ、そのときを楽しみにしてがんばって働こう。

 余談ですが、私は村上春樹の最新刊を読むつもりはまったくありません。
 『女のいない男たち』……うっせーバカ!! その、「ほしいと思ったら作れないこともないんだけど、あえて今はいない。」という余裕シャクシャクな上からニュアンスがたまんなく憎ったらしい。完全な読まず嫌いなのですが、前作の多崎つくるとかいう人間にものすごい嫌悪感を抱いてしまったので、まぁだいたいそんな感じなんだろうなと思い、これだけは絶対に買わないことにいたします。


 そんなこんなで、今月から始まる「ほぼ週刊『長岡京エイリアン』」体制にともないまして、毎月やっていたこの「短観」も今回でいったんのおしまいです。
 とかなんとかいって、なんかおもしろいことがあったらポッと更新するし、今月の7日土曜日には例の「総選挙」もあることですし、いつもとあんまし変わんなかったりして!?

 んま、今後とも、なにとぞよしなにお願いいたしたてまつりまする~。
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