『軍師官兵衛』第21回『松寿丸の命』(2014年5月25日 演出・大原拓)
登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)
小寺 官兵衛 孝高 …… 知力84、統率力67
(演・岡田准一)
竹中 半兵衛 重治 …… 知力59、統率力91
(演・谷原章介)
明智 光秀 …… 知力93、統率力95
(演・春風亭小朝)
荒木 村重 …… 知力52、統率力83
(演・田中哲司)
母里 太兵衛 友信 …… 知力44、統率力80
(演・速水もこみち)
丹羽 長秀 …… 知力82、統率力73
(演・勝野洋)
瀧川 一益 …… 知力66、統率力78
(演・川野太郎)
織田 信長 …… 知力115、統率力108
(演・江口洋介)
佐久間 信盛 …… 知力57、統率力51
(演・立川三貴)
織田 信忠 …… 知力73、統率力69
(演・中村倫也)
荒木 村次 …… 知力48、統率力78
(演・中山卓也)
羽柴 秀吉 …… 知力95、統率力94
(演・竹中直人)
小寺 職隆 …… 知力72、統率力55
(演・柴田恭平)
ざっとの感想
●官兵衛監禁の一大事とあって、今回は黒田家家臣団レギュラー陣が総出で変装して有岡城下に潜入するスパイ大作戦スッペシャルバージョンとなったわけですが、マンガみたいに小顔でスタイルの良すぎるもこみち太兵衛といい、一発で記憶に残るインパクト絶大な顔の福島リラさん演じるお道(栗山善助の嫁さん)といい、スパイに向いてない人もちらほら……大丈夫!?
●序盤の有岡城攻防戦の流れで、荒木方の簡単めの策略にひっかかってあっさり討死しちゃう万見仙千代。きみは織田信長家臣団に長年いて、いったい何を学んできたのだね。
織田政権時代を扱った時代劇ドラマの中では、これまでにないクローズアップのされ方で「信長の目」という存在感を放ってきた『軍師官兵衛』における仙千代くんだったのですが、「荒木村重の失策をあげつらう」という個人的な因縁もあったのに、特にそういったあたりが伏線となることもなく、単なる先走りがもとの戦死というつまんない最期を遂げてしまいました。
まぁ、今までお疲れさまでしたね……あなたのポジションは、これからはおなじみの森蘭丸くんがまるっとさらっていくと思われますんで、安心しておっ死んでください!
●有岡城の防御の鉄壁ぶりと的確な城兵の采配から、(自分の攻め方の稚拙さはきれいに棚にあげて)官兵衛が村重方についていると勘ぐって官兵衛の息子・松寿丸の処刑を声高に叫ぶヒステリック信長。うわ~、勘ピュータ人間のイヤなとこが出てる、出てる!
ところでみなさん、今の信長の言葉を聞きましたか? 彼は「官兵衛が裏切ったから松寿丸を殺す。」と言っているんです。これはまさに、どストレートで意味の通じるまっとうな論理ですよね。
あれ? じゃあ、先週まで黒田家がず~っと、ヤバいよヤバいよと異常に心配し続けていた、「小寺政職が裏切ったから松寿丸を殺す。」という、この『軍師官兵衛』特有のヘンな論理は、いったいどこにいってしまったんでしょうか?
そう、それはすでに先週、同じ信長が「ンなこたどうでもええがや。まずは有岡城をなんとかせんといかんがね!」とうやむやにしてしまっているのでした。
それみたことか! この脚本はしれっと、今まで無理のあるまんま引っぱり続けていた「小寺=黒田」ラインの虚構の主従関係を、だまってコッソリなかったことにしちゃったよ! それで「人質松寿丸」というキーワードだけは、実は内容はまるで別のものになっているのにしれ~っとキープしてるんだもんね。ずる~い!! なんかオトナまるだしのずるさだぞ、きったねぇ!
別にそれで『軍師官兵衛』の作品としてのクオリティがどうこうとか言うつもりはないんですが、なんかその、姑息な屁理屈の積み重ねがたまらなく気に入らないです。プロっぽくないというか、作業がちまちましてて、大太刀を振り下ろして時代をブッタ斬るっていう、歴史劇の醍醐味がちっとも感じられないんだよなぁ。それが、まるまる一年間ひとつのテレビ局の看板番組として放映し続けていくビッグタイトルのやることなのかと! 吉川英治さんとか司馬遼太郎さんとかさぁ、いろんな巨人の原作とならぶわけじゃないっすか。その千載一遇のチャンスを、そんなその場しのぎな姿勢でいいんですかい!?
○信長軍撃退の勝どきに大爆笑しつつも、次の瞬間には害虫を見るような冷たい目つきでヨメをねめつけて、「おまえ、また官兵衛んとこ行ってんじゃねぇだろうな……」とおどしをかける村重。こわ~い!!
なんか一瞬、有岡城がキューブリック版『シャイニング』のオーバールック・ホテルみたいなヒエビエ空気になっちゃったぞ! さすがは田中哲司さん、演技にスパートかけてきましたねぇ!!
○とりあえず、レギュラー陣は全員顔を超緊張させて演技するという非常事態に突入しているわけですが、やっぱりその中でも、柴田恭平さんと中谷美紀さんの泣き、そして号泣すまいと必死にまなじりを決している竹中直人さんの緊張感には観るものがありました。うまいねぇ~、同じ状況にあっても、ちゃんとバリエーションをもってそれぞれの立場を演じてるんだもんね。ヘタしたら全員おんなじ泣き方のワンパターンになるってとこを、実にたくみに各自の見せどころに転化しています。さすが!
今年の竹中さんは全体的にクールで汗・涙・よだれなどの分泌量がひかえめですが、まぁそれでいいですよね。歳相応の見せ方よ。
○職隆「それがしは、跡継ぎを……跡継ぎを、二人とも、失ってしまいました……」
と言いつつも、まぁ代わりは三人ひかえてるんですけどね。
にしても、号泣しつつ、緊張しつつも、しゃべっているセリフがはっきりと明瞭に聴き取れる柴田さんの演技力は、一見あたりまえのように見えながらも、なまなかなものではありません。息子の官兵衛、ちゃんと観て勉強してくださいよ!?
○正月早々、ハデな新年会も村重騒動で自粛しているというのに、実の母ちゃんの「人殺し~!」というグチを聞かなきゃいけないハメになった天下人・信長……そりゃ酒も呑まなきゃやってられませんわ!!
放送もめでたく20回を越えたというのに、まだのうのうと織田家重臣連の中に顔を出している佐久間信盛もそうなんですが、この土田御前というお人も、意外と長くこの『軍師官兵衛』に出てきてるんですよね。調べてみると、土田御前は生年ははっきりしないものの、没年は息子・信長の没後10年も経った文禄三(1594)年とされており、信長が生きている間はしっかり健在だったことがわかります。う~ん、信長にとっては、秀吉にとってのかかさま以上に耳の痛い存在だったのかしら!?
ちなみに、正妻のお濃の方はといいますと、諸説あるのですがさらにのちの慶長十七(1612)年に78歳という高齢で死没したという説が有力のようです。
女性は強いね~、コワいね~!!
○播磨国の小領主連に対してといい村重に対してといい、いちばん助けてほしいところでぜんぜん助けてくれないという定評がついてしまった毛利家……果たしてこれは風評被害なのか、実態なのか!? 『軍師官兵衛』で思いっきり株を下げてしまいました! このあとも、後半のいっちゃん見どころの関ヶ原合戦じゃあ、あんなていたらくだしよう!! 元就さまにあわせる顔がありゃしねぇ……鶴見辰吾さんの表情がますます苦みばしってしまいますネ。
○「若松の扇」のエピソードが実にいいですねぇ。確証はないけど、とにかくポジティヴに解釈していかないとやってらんないという、小領主・黒田職隆の覚悟を込めた笑顔がとてもすばらしいです。官兵衛も公式情報では「死んだ」ということになってるし……そんなひどい状況の中でも、息子の嫁を元気づけて織田家に従属し続けていこうと説得する、その悲壮な生きざまよ!! ただのヒーローにはない、非力であるがゆえのかっこよさが輝いていますねぇ。
柴田恭平さんが父親役でほんとによかったね!
○本編ではないのですが、本編終了後の『官兵衛紀行』で、関ヶ原合戦時に黒田官兵衛の息子・長政と、竹中半兵衛の息子・重門(しげかど)が同じ陣営にいたというエピソードが実に印象的でした。長政にとって、半兵衛は文字通りの「命の恩人」だったんですねぇ。
それにしても、『信長の野望』シリーズでは、黒田長政の能力値がだいたい平均で「知力77、統率力63」とそこそこ高いのにたいして、重門は「知力71、統率力47」と少々パワーが足りないものとなっております……海を渡ったお隣の諸葛亮さんもそうですけど、まぁ軍師のジュニアっていったら、そんなもんなんっすかね!? 重門さんも関ヶ原合戦じゃあけっこうなキーパーソンだったんですけどね。
結論、「第22回がとてもたのしみです。」
今回は、土牢の官兵衛に生命の危機が迫るというタイムリミットサスペンスと、いらだつ織田信長の裁定に運命を左右される面々の悲喜こもごもの2本柱で見せる緊迫のエピソードといった感じになって、歴史劇というよりは、重厚な人間ドラマといった味わいになっていましたね。まぁ、半年近く監禁されているのに口ヒゲも一定の長さ以上のびないし顔が比較的こぎれいな岡田くん、というポイントはにこやかにスルーしましょう。いろんな事情だじょ~。
それにしても、んまぁ~ともかく岡田くんに代わってこの非常事態の黒田家をとりまとめる父・恭平ヘ~イの圧倒的な存在感が光る回でしたが、こういう黒田家の結束を再確認すべきときにかぎって、残された弟・兵庫助利高をいっさい登場させないという脚本家の脳みそは、いったいぜんたいどんなことになっとるんだろうか!? 邪魔だからお休みさせたっていうの? そういうビミョ~な立場の人間を活かさずに、どこでプロらしい腕を発揮させるんだっつうのよ! そこは三谷幸喜流に、あえてスポットライトを当てていってほしかったなぁ~!! 黒田利高だって、凡将じゃないわけじゃん? 「黒田八虎」の筆頭で、甥の長政の後見人だったわけじゃんん~!?
わからない……弟ちゃんの来週こその大活躍を期待したいところですが、なんだか次回予告を見れば、来週にも官兵衛は救出されそうな気運がありますぞ!
残された時間は少ない。兵庫助、いそげ~!!
登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)
小寺 官兵衛 孝高 …… 知力84、統率力67
(演・岡田准一)
竹中 半兵衛 重治 …… 知力59、統率力91
(演・谷原章介)
明智 光秀 …… 知力93、統率力95
(演・春風亭小朝)
荒木 村重 …… 知力52、統率力83
(演・田中哲司)
母里 太兵衛 友信 …… 知力44、統率力80
(演・速水もこみち)
丹羽 長秀 …… 知力82、統率力73
(演・勝野洋)
瀧川 一益 …… 知力66、統率力78
(演・川野太郎)
織田 信長 …… 知力115、統率力108
(演・江口洋介)
佐久間 信盛 …… 知力57、統率力51
(演・立川三貴)
織田 信忠 …… 知力73、統率力69
(演・中村倫也)
荒木 村次 …… 知力48、統率力78
(演・中山卓也)
羽柴 秀吉 …… 知力95、統率力94
(演・竹中直人)
小寺 職隆 …… 知力72、統率力55
(演・柴田恭平)
ざっとの感想
●官兵衛監禁の一大事とあって、今回は黒田家家臣団レギュラー陣が総出で変装して有岡城下に潜入するスパイ大作戦スッペシャルバージョンとなったわけですが、マンガみたいに小顔でスタイルの良すぎるもこみち太兵衛といい、一発で記憶に残るインパクト絶大な顔の福島リラさん演じるお道(栗山善助の嫁さん)といい、スパイに向いてない人もちらほら……大丈夫!?
●序盤の有岡城攻防戦の流れで、荒木方の簡単めの策略にひっかかってあっさり討死しちゃう万見仙千代。きみは織田信長家臣団に長年いて、いったい何を学んできたのだね。
織田政権時代を扱った時代劇ドラマの中では、これまでにないクローズアップのされ方で「信長の目」という存在感を放ってきた『軍師官兵衛』における仙千代くんだったのですが、「荒木村重の失策をあげつらう」という個人的な因縁もあったのに、特にそういったあたりが伏線となることもなく、単なる先走りがもとの戦死というつまんない最期を遂げてしまいました。
まぁ、今までお疲れさまでしたね……あなたのポジションは、これからはおなじみの森蘭丸くんがまるっとさらっていくと思われますんで、安心しておっ死んでください!
●有岡城の防御の鉄壁ぶりと的確な城兵の采配から、(自分の攻め方の稚拙さはきれいに棚にあげて)官兵衛が村重方についていると勘ぐって官兵衛の息子・松寿丸の処刑を声高に叫ぶヒステリック信長。うわ~、勘ピュータ人間のイヤなとこが出てる、出てる!
ところでみなさん、今の信長の言葉を聞きましたか? 彼は「官兵衛が裏切ったから松寿丸を殺す。」と言っているんです。これはまさに、どストレートで意味の通じるまっとうな論理ですよね。
あれ? じゃあ、先週まで黒田家がず~っと、ヤバいよヤバいよと異常に心配し続けていた、「小寺政職が裏切ったから松寿丸を殺す。」という、この『軍師官兵衛』特有のヘンな論理は、いったいどこにいってしまったんでしょうか?
そう、それはすでに先週、同じ信長が「ンなこたどうでもええがや。まずは有岡城をなんとかせんといかんがね!」とうやむやにしてしまっているのでした。
それみたことか! この脚本はしれっと、今まで無理のあるまんま引っぱり続けていた「小寺=黒田」ラインの虚構の主従関係を、だまってコッソリなかったことにしちゃったよ! それで「人質松寿丸」というキーワードだけは、実は内容はまるで別のものになっているのにしれ~っとキープしてるんだもんね。ずる~い!! なんかオトナまるだしのずるさだぞ、きったねぇ!
別にそれで『軍師官兵衛』の作品としてのクオリティがどうこうとか言うつもりはないんですが、なんかその、姑息な屁理屈の積み重ねがたまらなく気に入らないです。プロっぽくないというか、作業がちまちましてて、大太刀を振り下ろして時代をブッタ斬るっていう、歴史劇の醍醐味がちっとも感じられないんだよなぁ。それが、まるまる一年間ひとつのテレビ局の看板番組として放映し続けていくビッグタイトルのやることなのかと! 吉川英治さんとか司馬遼太郎さんとかさぁ、いろんな巨人の原作とならぶわけじゃないっすか。その千載一遇のチャンスを、そんなその場しのぎな姿勢でいいんですかい!?
○信長軍撃退の勝どきに大爆笑しつつも、次の瞬間には害虫を見るような冷たい目つきでヨメをねめつけて、「おまえ、また官兵衛んとこ行ってんじゃねぇだろうな……」とおどしをかける村重。こわ~い!!
なんか一瞬、有岡城がキューブリック版『シャイニング』のオーバールック・ホテルみたいなヒエビエ空気になっちゃったぞ! さすがは田中哲司さん、演技にスパートかけてきましたねぇ!!
○とりあえず、レギュラー陣は全員顔を超緊張させて演技するという非常事態に突入しているわけですが、やっぱりその中でも、柴田恭平さんと中谷美紀さんの泣き、そして号泣すまいと必死にまなじりを決している竹中直人さんの緊張感には観るものがありました。うまいねぇ~、同じ状況にあっても、ちゃんとバリエーションをもってそれぞれの立場を演じてるんだもんね。ヘタしたら全員おんなじ泣き方のワンパターンになるってとこを、実にたくみに各自の見せどころに転化しています。さすが!
今年の竹中さんは全体的にクールで汗・涙・よだれなどの分泌量がひかえめですが、まぁそれでいいですよね。歳相応の見せ方よ。
○職隆「それがしは、跡継ぎを……跡継ぎを、二人とも、失ってしまいました……」
と言いつつも、まぁ代わりは三人ひかえてるんですけどね。
にしても、号泣しつつ、緊張しつつも、しゃべっているセリフがはっきりと明瞭に聴き取れる柴田さんの演技力は、一見あたりまえのように見えながらも、なまなかなものではありません。息子の官兵衛、ちゃんと観て勉強してくださいよ!?
○正月早々、ハデな新年会も村重騒動で自粛しているというのに、実の母ちゃんの「人殺し~!」というグチを聞かなきゃいけないハメになった天下人・信長……そりゃ酒も呑まなきゃやってられませんわ!!
放送もめでたく20回を越えたというのに、まだのうのうと織田家重臣連の中に顔を出している佐久間信盛もそうなんですが、この土田御前というお人も、意外と長くこの『軍師官兵衛』に出てきてるんですよね。調べてみると、土田御前は生年ははっきりしないものの、没年は息子・信長の没後10年も経った文禄三(1594)年とされており、信長が生きている間はしっかり健在だったことがわかります。う~ん、信長にとっては、秀吉にとってのかかさま以上に耳の痛い存在だったのかしら!?
ちなみに、正妻のお濃の方はといいますと、諸説あるのですがさらにのちの慶長十七(1612)年に78歳という高齢で死没したという説が有力のようです。
女性は強いね~、コワいね~!!
○播磨国の小領主連に対してといい村重に対してといい、いちばん助けてほしいところでぜんぜん助けてくれないという定評がついてしまった毛利家……果たしてこれは風評被害なのか、実態なのか!? 『軍師官兵衛』で思いっきり株を下げてしまいました! このあとも、後半のいっちゃん見どころの関ヶ原合戦じゃあ、あんなていたらくだしよう!! 元就さまにあわせる顔がありゃしねぇ……鶴見辰吾さんの表情がますます苦みばしってしまいますネ。
○「若松の扇」のエピソードが実にいいですねぇ。確証はないけど、とにかくポジティヴに解釈していかないとやってらんないという、小領主・黒田職隆の覚悟を込めた笑顔がとてもすばらしいです。官兵衛も公式情報では「死んだ」ということになってるし……そんなひどい状況の中でも、息子の嫁を元気づけて織田家に従属し続けていこうと説得する、その悲壮な生きざまよ!! ただのヒーローにはない、非力であるがゆえのかっこよさが輝いていますねぇ。
柴田恭平さんが父親役でほんとによかったね!
○本編ではないのですが、本編終了後の『官兵衛紀行』で、関ヶ原合戦時に黒田官兵衛の息子・長政と、竹中半兵衛の息子・重門(しげかど)が同じ陣営にいたというエピソードが実に印象的でした。長政にとって、半兵衛は文字通りの「命の恩人」だったんですねぇ。
それにしても、『信長の野望』シリーズでは、黒田長政の能力値がだいたい平均で「知力77、統率力63」とそこそこ高いのにたいして、重門は「知力71、統率力47」と少々パワーが足りないものとなっております……海を渡ったお隣の諸葛亮さんもそうですけど、まぁ軍師のジュニアっていったら、そんなもんなんっすかね!? 重門さんも関ヶ原合戦じゃあけっこうなキーパーソンだったんですけどね。
結論、「第22回がとてもたのしみです。」
今回は、土牢の官兵衛に生命の危機が迫るというタイムリミットサスペンスと、いらだつ織田信長の裁定に運命を左右される面々の悲喜こもごもの2本柱で見せる緊迫のエピソードといった感じになって、歴史劇というよりは、重厚な人間ドラマといった味わいになっていましたね。まぁ、半年近く監禁されているのに口ヒゲも一定の長さ以上のびないし顔が比較的こぎれいな岡田くん、というポイントはにこやかにスルーしましょう。いろんな事情だじょ~。
それにしても、んまぁ~ともかく岡田くんに代わってこの非常事態の黒田家をとりまとめる父・恭平ヘ~イの圧倒的な存在感が光る回でしたが、こういう黒田家の結束を再確認すべきときにかぎって、残された弟・兵庫助利高をいっさい登場させないという脚本家の脳みそは、いったいぜんたいどんなことになっとるんだろうか!? 邪魔だからお休みさせたっていうの? そういうビミョ~な立場の人間を活かさずに、どこでプロらしい腕を発揮させるんだっつうのよ! そこは三谷幸喜流に、あえてスポットライトを当てていってほしかったなぁ~!! 黒田利高だって、凡将じゃないわけじゃん? 「黒田八虎」の筆頭で、甥の長政の後見人だったわけじゃんん~!?
わからない……弟ちゃんの来週こその大活躍を期待したいところですが、なんだか次回予告を見れば、来週にも官兵衛は救出されそうな気運がありますぞ!
残された時間は少ない。兵庫助、いそげ~!!