Risa’s 音楽雑記

ピアニスト 山形リサのブログです。
音楽の話を中心に、日常の出来事などを気ままに綴っています。

コントラバスを活かせるように・・・

2007-04-14 13:08:09 | Weblog
先日のレッスンの際、深沢先生にコントラバスとピアノのバランスについて聞いてみました。

コントラバスは音が低く、発音の仕方がヴァイオリンなんかとは全然違うので、下手をすると、ピアノがコントラバスの音色をかき消してしまうことになりかねません。

ピアニストとしてはもっとも神経を使うところなのですが、これがなかなか難しい。


私「ピアノとコントラバスのバランスはどうですか?」


深沢氏「ミシェックはこれがMAXだね。」


私「迫力は消さないように、もうちょっと音量をおさえたほうがいいということですね」


深沢氏「うん、そうだね。」


私「わかりました。やっぱり難しいですね。音量を下げようと思うと、ピアノが平坦になってきてしまうんですよ・・・。」


深沢氏「そうそう!コントラバスの伴奏は本当に難しいでしょ。ピアニストさんはみんな苦労してるって言うんだよ。音量を意識するんじゃなくて、リートの伴奏みたいに考えるといいと思うよ。いろいろな音色があったほうがいいからね。」




なるほど・・・・!


コントラバスとピアノの立ち位置なども教えていただいたあと、ピアノの蓋の話になりました。

通常は小さく蓋を開けますが、響きの無い会場では、蓋を全開にし、それを反響板代わりにして演奏するのだそうです。

思わず「それでピアノは弱音なしで弾いていますか?」と確認してしまいました。

蓋を全開にしたうえ、その蓋の前にコントラバスが立つということは、ピアニストにはほとんどコントラバスの音は聴こえてて来ません。

できるだけ避けたい状況です。

でも答えは当然「YES」。

ピアニストは、指だけで完全に音をコントロールして演奏するということです。



ピアノって本当に難しいです。

一音だけなら、弱くしようと思えば究極に弱い音が出ますし、強い音を出そうと思えば、他楽器を圧倒するほどの音を出せます。

でも、連続する音に、音色のニュアンスを加え、速くても遅くても、均等に指をコントロールするのは至難の業です。

一般的に、ゆっくりで静かな曲は簡単だと思われがちですが、奏者にしてみれば、速くて派手な曲のほうが、ずっと弾きやすいものなんです。


ソロばかり弾いていた時は「鍵盤の下2cmまで弾きなさい」と言われていましたが、今では「鍵盤の上2mmの範囲で弾きなさい」ということを求められます。

ソロでも時々はそういうタッチを使いますが、全体を通して・・・というのは滅多にありません。
↑(選曲にもよるので悪しからず)

私も、私なりに弾きやすい重さ(タッチ)というのがあり、その範囲外になると、急に指が窮屈になってきます。


それでも演奏できる=多彩な音色を出せるピアニストなのだと思います。


ピアノの音を変幻自在に操れるようになりたいなぁ。。

九州交響楽団 首席コントラバス奏者 深沢功氏

2007-04-13 22:04:14 | Weblog
先日、九州交響楽団 首席コントラバス奏者 深沢功氏のレッスン兼オーディションに、伴奏者として同行してきました。


ピアノの先生と比べると(あくまで私の主観です)、なぜか他楽器の先生は、気さくでフレンドリーな方が多いような気がします

特に、現役演奏家の方たちは、ほとんどのみなさんがとっても謙虚で、驚いてしまうことがあります。


深沢先生は、ダンディーで、明るくて、とってもやさしい素敵な方でした


またこんなにすばらしい音楽家と知り合いになることができ、本当に幸せです


レッスン後は、一緒に飲みながら、音楽の話で大盛り上がり


コントラバスの良さ、持ち味について、音楽教育について、クラシックとジャズについて・・・などなど、本音の音楽トークがとっても楽しかったです


楽器が違えば、本当に知らないことだらけ。

音楽用語ひとつとってもそうですし、奏法の話になると全くついていけません

ピアニストから見れば、ひとつの同じ高さの音を、いろいろな弦で出すことができることから驚きなんです。
(ピアノは鍵盤ひとつにつき、はじめから決まっている高さの音しか鳴らせませんので。)

ピッチカートの時の弓の固定の仕方とか、音程をはずさない指使いの研究とか、
楽器のメンテナンスの問題とか、ピアニストにとっては不思議の連続。

ですが、音が出ると「あ!なるほど!!」と違いがわかります。

こういうことを、いろいろ知ることができるのは伴奏の醍醐味ですね

今回はミシェックのソナタを初めてやりましたが、深沢先生のゾクゾク迫ってくるような緊迫感、コントラバスならではの迫力ある音色がたまりませんでした

ミシェックのソナタは、ピアノパートの音が多く、派手な作りになっています。

ピアニストとしては、コントラバスとのかけひきの難しさが面白い、弾きがいのある曲です。
(↑こわくもあります

こういう曲をぜひたくさんやりたいな


ピアノ伴奏について思うことはまた明日・・・・・



深沢先生のサイトはこちらです
http://www.h7.dion.ne.jp/~if-kbc/fukazawa/isao_main.htm

景品到着♪

2007-04-11 23:54:12 | おいたち様

第16回フェレットショー・写真なんでもコンテストの景品が送られてきました

わくわくしながら開けてみると・・・・


中には可愛いフェレットの「編みぐるみ」が入っていました

なんだか ほのぼの

また一つ記念が増えました

回帰

2007-04-10 20:10:52 | Weblog
ずいぶん前の写真が出てきました。

ピース姿が世代を感じさせて痛いところですが、顔はとってもいい表情をしています。

この写真は

「日本に帰ってもう一度やる。」

と、人生の覚悟を決めた時のものです。


後ろの風景が寒々しいように写っているかと思いますが、これはタイの津波があった数ヵ月後のプーケットです。



私はタイ国内でもっとも被害の酷かったカオラックという町で、タイの津波を体験しました。

生きて無傷で帰れたのは奇跡的なことでした。


この津波で、身近の大切な方を亡くしもしました。


私も被災者の例に漏れず、生き残ってしまったことの罪悪感、漠然とした恐怖におそわれ、その後、食をほとんど受け付けず、夜も眠れない日が長い期間続きました。

(今は元気ですよ!過去の話です。)


本物の死を間近に見たとき、私は

「このまま死ぬのはいやだな・・・・。」

と思いました。

どうせ死ぬなら、自分の人生に自信を持って死にたいと思ったのです。


この言葉だけを聞いたら親は悲しむと思いますが、自分の人生に満足していなかったということではなくて、私が望む唯一のことを諦めたまま死ぬのは嫌だと思ったのです。


若い時分、私も欲がたくさんあって、才能、地位、名誉、お金、仕事、キャリア・・・・と、いろいろなものを手に入れたいと思っていました。

でも、当然、それはとても難しいことで、私には過ぎたる望みでしたし、音楽的にも行き詰まり、悩んで悩んで、ピアノをやめようと思うようになりました。

音楽に携わる仕事をしながら、演奏も細々と続けられれば・・・。

そう思ったけれど、その生活は自分にとっては、決して満足のいくものではなかったのです。


「このままでは死ねない。」


どんなに苦労しようとも、やらずに死ぬことを考えれば、全然たいしたことではありません。
毎回のように恥をかいて、悔し涙を流しても、石にかじりついてだって演奏し続けてやる!という気持ちで、ピアノで生きていくことを決めました。


私の周りには、アメリカNYの飛行機テロ、奥尻地震、阪神大震災などの実体験者が何人もいます。

私は、津波の他にも、ハイジャックされた飛行機に予約をとっていたけれど、たまたま空港に早く着いて、前の便に空席があったので、そちらに乗り換え、難を逃れたという経験があります。

本当に、いつなんどき、どんなことがあるかわからないものなのです。

一人の人間の人生なんて、歴史から見れば本当に些細な時間ですが、それでも人にとっては、生涯それが全てです。

どこまでできるのかわかりませんが、やり尽くした・・・と思える人生を送りたいものです。
おごることなく、卑下することも無く、自分に自信をもてる人生を。



映画「男たちの大和~YAMATO」を見たせいでしょうか。

ちょっとそんなことを再び思い返したりしています。

またまた・・・・!!!!!

2007-04-09 01:13:40 | おいたち様
またまた我が家の おいたち様 が、賞をいただきました~~

び・・・びっくりです

飼い主のつたないカメラ撮影にもかかわらず、なんと

くんくんの「ホシイモおねだりの図」が第16回フェレットショー写真なんでもコンテストで第二位を受賞いたしました~~~~


 ぜひ詳細についてはこちらをご覧くださいませ。
http://www.ferret.gr.jp/show/16th/photo_con/16photo_con.html


近日、景品も送っていただけるそうです

なんだか本当に驚いてしまって、言葉がでません


でも、うちの子たちが褒められるのは、自分のことより嬉しいです

フェレットショー、参加して本当によかったです~

2007-04-07 15:09:50 | Weblog
音楽家にとって耳は命です。

「一流と三流の違いは'耳’で決まる」と言われることもあります。


自分の音をいかに冷静に聴く事ができるか・・・・。

微妙で繊細なニュアンスを本当に判別できるのか・・・・・。



奏者としては、指に疲労感が残るくらいピアノを弾くと「たくさん練習したなぁ。」と満足してしまうのですが、それが必ずしも「よい練習」をしたことにはつながりません。


以前、ソムリエさんに「どうしてそんな繊細な香りを判別できるのですか?」
と聞いたことがあります。

お返事は

「人間は使っていない能力がたくさんあるんですよ。自分の鼻が特別すごいわけではなくて、普段から'匂いをかぐ’という意識を持って使っているだけなんです。使わないでいると、あっという間にわからなくなりますから。」

との事でした。


なんだか音楽にも通じるものがあります。


本人にそういうつもりはなくとも、耳を使うことを忘れがちになっていました。

人間ってすぐに「楽な方法」に慣れてしまうんですよね。
(↑私だけかな)

少なくとも私は、一流の耳を持って生まれたわけではないので、音楽家でいるためには、相当強い意識を持って努力しなければなりません。

初心に帰り、今日はとくに時間をかけて、しっかり練習できる一日にしようと思います。


平田恭子さんフルートライブ@赤坂カーサクラシカ

2007-04-05 14:34:29 | Weblog

5月19日(土)赤坂カーサクラシカにて

平田恭子さんのフルートライブが行われます。
私は伴奏者として出演します。

曲目は

○カルメンファンタジー
○魔弾の射手
○チャルダッシュ

●シャミナーデ作曲 コンチェルティーノ
●フォーレ作曲 ファンタジー
●フォーレ作曲 夢
●?

○モーツアルト作曲 フルート協奏曲ト長調より第一楽章
○プロコフィエフ作曲 フルートソナタより第四楽章
○ライムライト
○?

の3ステージ構成です。

2,3ステージではさらに一曲プラスの予定だそうです。

ご興味のある方は、お店にご連絡ください♪
席数が限られていますので、ご予約はお早めにどうぞ



さてさて。
ウェーバーの魔弾の射手。

ずいぶん若い頃に伴奏したMDが出てきました。

今とは違うピアノの弾き方ですが、なかなかよく弾いています。


あれれ。

おかしいな。

今のほうが、なんだか弾きにくい・・・

もしや老化現象

来週の初合わせまでに、がんばらなくっちゃです

世界へ・・・!

2007-04-04 01:57:26 | Weblog

今年11月、オペラ歌手 橘 麗子さんの伴奏者として、ブラジル四都市公演に同行させていただくことになっています


それに加えて、今週に入り、別件で海外から続々と連絡が


来年5月には タイでの公演が決まりました


現時点で、パタヤ、プーケットでの2公演の予定ですが、他にも数箇所、行きたいと思っています


今年は本当に追い風が吹いています。

要領の悪い私ですが、一所懸命にがんばって、自分のできることを続けていこうと思います