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孫崎享のつぶやき
飯島氏の北朝鮮訪問―もう一度言う。
全く悪いタイミングだ、北の罠にはまった。
飯島氏の北朝鮮訪問は極めて悪いタイミングである。今北朝鮮政策の最大は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることである。そして中国、米国の厳しい態度で北朝鮮はこの実験の一時中止を余儀なくされた。米国などは北朝鮮が核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることに明確な姿勢を示せば、外交的接触をすると述べている。つまり、外交的接触を開始する前に、北朝鮮は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることについて明言する必要があるとの立場をとっている。北朝鮮が核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることは日本の国益上重要なことか。極めて重要である。
単独でできるか。できない。それであれば、この分野で米国、中国、韓国と連携し、協力することが日本の国益に叶うか。かなう。であれば、米国、中国、韓国等が今持っている「外交的接触を開始する前に、北朝鮮は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることについて明言する必要がある」との立場を支持すべきである。安倍政権は北朝鮮の罠にはまった。厳しい経済制裁を受けている北朝鮮としては、何とかこの状況から脱出したい。そこで拉致問題を餌に安倍政権に接触した。何らかの経済的見返りを当然期待している。「16日、訪朝中の飯島勲内閣官房参与が、平壌の万寿台マンスデ議事堂で、金永南最高人民会議常任委員長と会談したと伝えた」と報道されている。先方の格の高い人物が合えば会うほど、、「外交的接触を開始する前に、北朝鮮は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることについて明言する必要がある」との米中韓の立場と逆のことを行うこととなる。残念ながら、安倍首相は、俯瞰的発想が出来ない首相のようだ。全ての問題に短絡的に対処している。一点のみの視点で行動している。北朝鮮問題は拉致だけではない。長期的に考えれば、核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることの方がはるかに重要な問題である。
多くの人は、私は何でも米国との協力を否定するとみているようであるが、とんでもない。
私の主張は?日本の国益が何であるかを規定する、?仮にそれが米国の政策と異なる場合には、米国に説得を図り、実現を図る、?米国がこれを阻止するため、非外交的手段に訴える時には反対するというものである。今、この時点では北朝鮮問題で米国と協力することが、日本の国益に合致する(了)
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