穴にハマったアリスたち

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gooニュースより:「知っている」が学ぶ心を妨げる

2011年08月30日 | 王様の耳はロバの耳
gooさんの提供するプリキュアフォーマットが新しくなりました。
いつの間にやらビートさんにも対応。
個人的にはメロディさん派ですけれど。最近、ビートさんに気持ちが傾きかけ…。
(それもこれも、ラブギターロッドCMのせいだ)

で、登録すると自動的にホームページがgooさんになる。
解除も出来るけど、せっかくだからそのままにしてるので、ネットにつなぐたびにgooさんを見ることになります。
こうして情報源をプリキュアさんに支配されるのです。怖い怖い。

そんな中、目についた記事。

「知っている」が学ぶ心を妨げる

[引用]
 企業で研修を行うと、たいてい主催の人事部(人材育成担当)は受講者(社員)に事後アンケートを取ります。そのアンケート結果は、研修プログラムの開発者であり講師である私にとっては、いわば成績表のようなもので、良い評価であれば励みにし、意見やクレーム・批評のようなものがあれば改善要求書ととらえて参考にします。いずれも見るのは楽しみです。しかし、そんな中で残念な感想というのがあります。それは例えば―――

  「わかりきった内容のことが多かった」
  「どこかで聞いたような話だった」
  「1日拘束されてやるほどの情報量がなかった」
  「理論的に目新しいものではない」
  「実際の業務には使えない」……といった類のものです。

[引用終]

まぁ私見を言うなら、記事で書かれていることは的外れもいいところだと思う。
知ってることを何度も繰り返されても時間の無駄だ。
大学受験のために塾にいったら、延々と九九の暗唱をさせられる状況を想像してみるといいです。
「知っていることが学びの妨げになる」も糞もない。
時間と金の無駄以外の何物でもないでしょう。

うちの会社でもこの手の講習は何故か多い。
よくあるのがこんな感じの構成。

・講師が薄っぺらい説明をする(概ね「読めば5分で分かる」程度のことを1時間かけてだらだら語る)
・受講者でグループを作って話しあう
・話しあった結果を発表する
・薄っぺらい講評がある(「色々な考えがありますね」「決まった正解はありませんので答えの解説はしません」程度の内容)

あからさまに時間の無駄です。

読めばわかる程度の情報を得るのに、講師料を払う意味は無い。
グループで「ディスカッション」とやらをしても、結局は同レベルの受講者が集まってるのだから得られるものはなし。
それどころか学習の意味では害悪だとすら思います。

間違った意見を述べる人が居ても、それを論破する時間がないし、昨日今日会ったよその人相手にそこまでする義理もないので、訂正されないまま共有されてしまう。
(例えば「職場でコミュニケーションを推進するにはどうすればいいか」→「積極的に飲み会に誘う。飲めない人も続ける内に慣れるから無理にでも連れて行く」とか。こういう人は、普通にいる)

しかも大抵の場合、設問がどうとでも解釈がブレるものが多く、日本語の定義を詰めてるだけで終わりがちです。
書いていない前提を使ってる来る人も珍しくないので(「設問ではこう書いてあるが、私の信念に反するのでこういう設問だと解釈しました」とか。これも普通にいる)、スタートラインにすら立てないケースが多い。
そして恐らく、そうやって結論が出ないことを、講師としては想定している。
彼らとしては「議論が盛り上がった」とでも結論付けたいのでしょうが、中身はスカスカです。

表面的に綺麗な「効能」はよく言われます。
「他の人と話し合うことで刺激になった」とかそういうの。
上記のように、まぁ無意味です。

形式によりますが、講習に参加すれば、講師費用で数十万・受講者の日当数日分の費用で同じく十万単位かかります。
だったら同じ費用で、旅行のパッケージツアーにでも申し込んだ方が効果的なんじゃないでしょうか。
普段会わない他の人と出会う機会が生まれますよ。

あるいは講師がいてもいなくても変わらないのだから(主目的は他の人との交流なのですから)、社内で他の部署の人とグループディスカッションでもすればいい。
講師に支払っていた費用を、参加した受講者にプレゼントすればモチベーションもアップ。有意義な講習になるでしょう。
最低でもこれらの単純な案に勝てる程度の学習効果がなければ、無駄として切って捨てるべき。

記事を見る限り、ご大層な格言をお題目として唱えるのが好きな方のようで…。
だったらその格言をプリントアウトして配布して終了で良いですね。講義は無駄。
その格言を現実に適用するにはどうすればいいか、が大事なのに。。

結局のところ、一生懸命に九九を暗唱させられても無意味なんですよ。
肝心なのは、その九九が、どう役に立つのか。
現実に直結した応用でも、高度な数学の理論への発展でもいいですが、そこから先が大事なのであって、暗唱させられ続けても仕方がない。

…というかそもそも「格言」こそが、「何となく言葉にしたら納得してしまって思考を止めてしまう」典型例のような気がするのですけれど。

記事中にある「菫の花かと思った瞬間に考えるのを止める」というのも、奇妙な内容に思えます。
人間は、単語として定義されていないものは認識できない特徴がある。
よく言われるのが色で、様々な詳細な色の表現を知っている人とそうでない人では認識に大きな差が出ます。
例えば「アイアンブルー」「あいいろ」「あいいけねずみ」「あいさびいろ」といった単語を知らなければ、全部「青っぽい色」でしかない。
犬種を知らなければ全部「犬」だし、「菫」を知らなければ全部「草」ですよ。
その後に「考えるのを止めるかどうか」という点で言えば、「単なる草」と認識してる方が、よほど考えないでしょうに。

(元々この言葉を言われた方は芸術家のようですので、同じ菫であっても微妙に色合いが違うので同一存在ではない、とかそういう世界の人なんでしょう。
九九で言うなら「同じ『ににんがし』であっても、イントネーションの違いにより同じものは一つとしてない」とかそういう基準の人たち。
芸術家や哲学者の語る「格言」をそのまま適用しても意味がない)

私も会社でこの手の講義を受けさせられるたびにボロクソに書いてるけど、一向に改められない。
非常に不思議です。
予備校に高い金を払って行ったところ、「既に知っている九九の暗唱のみ」「生徒同士で答えを検討してください。解説はしません」という講師だったら、「無駄」と判断するのが当然のはず。
「つまらない講習であっても向上心があれば得るものがある」というのも真ではありますが、金と時間を投入して何故そんな非効率なことをする必要があるのか。
「これこれの理由で無駄である」という結論を「得た」あとは、この手の講習はばっさりと止めるのが「講習の有効活用」だと思う。


【蛇足】

「格言」が全く役に立たないとまでは思わない。
ただ個人の境遇によって当たり外れが大きいので、心に響かなかった格言はどう解説されても肚に落ちない。
講師の自己陶酔しながらのご高説垂れられても身にならない。
何と言っても高い金と貴重な時間を割いてるんです。
格言集をポンと渡されて「心に響いたものを座右の銘にしましょう」程度に勝てない講習に、用はないんです。

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ニュース:「サマータイム、評価は半数「かえって増エネです」 導入企業・社員アンケート」

2011年06月15日 | 王様の耳はロバの耳
サマータイム、評価は半数「かえって増エネです」 導入企業・社員アンケート

[引用]
 メリットは「自分の時間が増える」が41・0%、「家族と過ごす時間が増える」が28・0%など。デメリットとして「睡眠時間が短くなった」が23・3%あった。自由回答欄で「家での照明使用時間がかえって長くなった。増エネです」との書き込みもあった。
[引用終]

サマータイムの目的として挙げられるのは、大体こんな感じだと思う。

 1.健康に良いから
 2.仕事終わりのプライベート時間の内、明るい時間が増えるから
 3.省エネになるから
 4.ピーク時の電力使用量を減らせるから

それぞれの主張の正しさもかなりの疑問符ですが、それぞれが矛盾したり否定したりする点も忘れちゃいけない。
で、厄介なのが「朝早く起きることは無条件に良いことであり、他の全てを犠牲にしてでも達成すべきだ」という神話に取りつかれている人がいること。
おかげで都合よく4つの主張を切り替えるものだから、まともな話し合いにならなくてとても困る。

アンケートの結果にも、混乱ぶりが出ていますね。
メリットが「自分の時間が増える」で、デメリットが「睡眠時間が減る」とか意味が分かりません。
それって普通に夜更かししてるのと同じだから、サマータイムとは本質的には関係ない。(メリットがメリットとして成立していない)
「家族と過ごす時間が増える」に関しては、「企業だけがサマータイム」なら成立するけど、全国一斉に時計を動かしたら無効。
(しかも「時計が早まっているので、他の家族よりも早く寝る」ケースなどのように、「企業だけがサマータイム」でも意味がない場合もある)

上がっている主な感想がリンク先の通りなのだとしたら、「サマータイムなんぞに意味は無い。意図した意味すら伝わってないレベルで意味が無い」が答えなのだと思う。

ついでに。

岐阜県庁は昼寝作戦 シエスタ休暇で電力20%削減

[引用]
 夏の節電対策で、岐阜県は15日までに、庁内の電力消費量がピークとなる午後1~3時に「シエスタ休暇」として、時間単位で年次有給休暇を積極的に取得するよう全職員に呼び掛ける方針を決めた。
[引用終]

こういうのはとても良いと思う。
昼間に業務を止めて近場に外出していれば、それだけで電気の節約になる。
(パソコンの電源オフなどの他、フロアにいる人員が減れば室温の上昇も抑えられる)
実業務的には、「1日休むのは難しいが、1時間×数回なら休める」なんてのはよくある話。
端切れの空き時間を効率よく休めるのなら、社員にもメリットがある。節電になるから、企業としてもお得。

「サマータイム」のような一方的に社員に負担を押し付け、待遇を悪化させるような方法ではなく、ちゃんと企業や公共機関が対応していって欲しいです。

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「サマータイム」の話の続き

2011年06月01日 | 王様の耳はロバの耳
昨日、自分で記事を書いておいて、自分で気分が悪くなったので、その原因を考えてみた。
この手の記事は大変に受けが悪いので、正直どうかとも思うのですが、まぁストレス発散の一種です。
深く気にしない。そんなわけで「サマータイム」の続き。

とりあえず「サマータイム」がどうして気持ちが悪いかと言えば、結論ありきで理屈が通っていない点。
そしてプライベートを侵害される点だと思う。
別に早起きしたい人はすればいい。だけど他人まで巻き込もうというのは、奴隷管理のような気持ち悪さを感じる。

特に今回で気になるのが、「震災への対応」という錦の御旗がくっついているところ。
実際問題、震災の被害は非常に大きく、私もできることでは協力したいし、私自身もそれなりに被害は受けている。
ただ、個人の善意で自発的に協力することには異論はないけれど、強制されるとなると話が違ってくる。

例えば、自発的に望んで募金をした人は多かったと思う。私もしたし、してる。
でもこれが「被災者のために、給料から天引きして募金」なんてことになったら、大反対するんじゃないかな。
何というか企業や国が、善意の行動を個人に求めるのであれば、そこにはちゃんと保障や手当が必要だと思うのです。

震災の際に、「自分も被災しているのにそれでも職務を全うした人」が美談として色々語られてます。
それは素晴らしいことだと思う。私もいざそういう状況になったならば、自分の責任を果たせるような人になりたい。
でも、それを賛美するのならば、企業はちゃんと彼らに特別手当を出すべきだと思う。それがプロに応えることのはず。

で、今回の「サマータイム」(と節電)に関していえば、企業や国がそれを行うのならば「どうか協力してください。代わりにこれこれを提供します」というのが筋のはず。
繰り返しになりますが、個人が自発的に節電する分にはいいと思う。私もしてる。
でも企業や国が行うのなら、私ら個人もまた「被害者」(何せ待遇が悪化している)なのだから、相応の対価が出るべき。

この辺、「始業5分前出社」と似た話じゃないかな。
よく「始業時間ちょうどに出勤するのはダメ。5分前には来なさい。仕事を始める準備をしたりするのに、時間が必要でしょ」と言われます。
ですがこれ、そのように考えて自発的にやる分には問題ないのですが、企業が従業員に通達したら残業になり、5分の残業代の支払い義務が発生する。

「いや準備は仕事をするにあたって必要だから、早めに来るのが当然」という言い分は正しいのだけど、「仕事をするために必要な行為を」「企業が指示」したら、それはいたって普通に「業務行為」です。
これは私の勝手な屁理屈ではなくて、労働局や判例の見解。
まぁだからといって、始業時間ジャストを狙って出勤する方が面倒なので、多少早めにでるわけですが、それはあくまで自発的行為であって、強制される謂れは無い。

そういったようなわけで、今回の節電。
「被災された方の支援」といった大義名分を除外するなら、会社人としては単なる待遇悪化です。
ですので気持ちよく節電をするためにも、何らかの対価を検討して欲しい。
(当然のことながら、節電しないと停電し、もっと大きな被害を受ける…という事情はある。でもそれは「商品」を納品できない東電さんに文句を言えばいいことなので、私的にはさして気にしない。
個人的には東電さんは擁護したい心境なので、あんまり言いたくはないけれど)

例えば「昨年の同月と比べ、節約できた分の電気料金を、従業員に一時金として支給する」とか。
会社としては出費が増えるわけでもなく、国の節電目標を達成できる。社員としては喜んで節電に協力できる。双方にとってメリットがある。
そういうのが「会社としての対応」だと思う。

【蛇足】

私個人は夜型の人間なので、夜型のメリットを書いてみる。
一番は「自然に生活してるとそうなるから」という極めて主観的かつ個人的なもの。
それ以外だと、ピークの直後に睡眠を持ってくることで、睡眠による学習効果をフルに活かせる点。

どういうわけか、眠りを挟むとスキルや記憶が強化されることが実験により判明しています。
つまり何か一仕事したならば、一旦寝た方が定着率は高い。
(これは、夜に書いた手紙は一晩置け…といった教訓にも表れてる)
もちろんこれは、単に起床・就寝時間がずれるだけの場合には関係ないですが、「朝と夜のどちらにピークを持ってくるか」の話ならば大きな意味を持つと思う。(従って朝型で活動するのなら、昼寝は必須)

他には不確定要素を避けられるという点。
朝一番に会議を設定する人は、かなりの問題児。だって電車の遅延等々、幾らでも崩壊する要素があるから。
同様の理由で、「明日の昼からの会議の資料をいつ作るか」といった時、「明日の朝」よりも「今日の夜」の方が安全。
拡大すると「納期を設定する際は、金曜日ではなく火曜日にすべきだ」とかにも通じる話ですね。
可能な限り、間に休息(睡眠)を置き続けた方が有利。

と、それっぽいことを偉そうに並べましたが、やっぱり一番は「その方が楽だから」だと思う。
ホモサピエンスが昼行性とは、どうしても信じられない。
(実験から昼行性と証明されてはいるそうですけれど)

【更に蛇足】

「会社からの対価」に拘ってしまうのは、世代的に「会社や国から恩恵を受けたと感じることが少ない」からだと思う。
エコや節約、グローバル競争のダンピングや原材料高騰、それに伴う不景気等々…。
もはや個人の努力や結果と無関係の部分で、更なるコストダウンや成果を求められる。
それは仕方がないこととはいえ、たまには「無条件でラッキー」と思えるようなことがあっても良いだろうに、実感できることがあまりに少ない。
(実際にはインターネットに代表されるような強力な環境改善が行われている時代なので、決して不遇なわけではないのですが、「会社や国から何かをしてもらった」感は非常に希薄)

愛社精神の減退といったことが語られる際には、個人主義の台頭のようなことが言われるけれど、それ以前に、会社が個人に対して何もしなくなったことが問題だと思う。

【更に更に蛇足】

私がプリキュアさんおよびそれに関わる方々を尊敬しているのは、上記のような不満の裏返しの面もある。
残業代やら待遇やらと書いたものの、一番幸せなのは「その仕事をしていることが楽しくて、仕事そのものに意義があると感じられる」状態だと思います。
実際のところ、プリキュアさんやスタッフ様も、それぞれの生活がありますので、似たような不満は持っておられるのかもしれない。
でも第三者として見ている分には、仕事に大して非常な情熱を持っておられるし、結果も伴ってる。
ああいう働き方がどうして自分にはできないのか。かなり悩む。

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記事引用:「寝起きにレモンで目覚めが良くなる?……トレンダーズ調べ」

2011年05月31日 | 王様の耳はロバの耳
またか。と思われる気もしますが、時節柄この手の話題を良く目にするので。

寝起きにレモンで目覚めが良くなる?……トレンダーズ調べ
[引用]

 また、今後、自分自身が「サマータイム」を取り入れる予定があるかを聞くと、12%が「取り入れる予定がある・すでに取り入れている」、38%が「取り入れるか検討したい」と回答し、半数の女性が、個人でも「サマータイム」を取り入れたいと考えていることが明らかになった。

 さらに「節電対策としての『サマータイム』導入をきっかけに、今後、『朝型の生活』に注目が集まると思いますか?」という質問に「思う」と回答したのは、65%と約7割。また、「朝型の生活」に対する意識を聞くと、「すでに『朝型の生活』を送っている」と答えた女性は37%、「今後『朝型の生活』にシフトしたい」と答えた女性も42%にものぼった。働く女性の8割近くが「朝型」志向であるといえそうだ。

 ただし「あなたは現在、『朝型』の生活ですか?『夜型』の生活ですか?」と聞いたところ、51%が「朝型」、49%が「夜型」と、ほぼ半々という結果になった。また、「夜型」と回答した女性に、「朝型の生活に変えようと思ったけれども、失敗・挫折してしまった経験はありますか?」と質問をすると、44%と半数近くが「ある」と回答した。

 その原因について、「あなたの『体内時計(生物が生理的周期を維持するために体内に備えているしくみ)』は正常だと思いますか?」と聞いたところ、52%と半数以上が「思わない」と回答。一方で、「『朝型生活』を実践するには、『体内時計』を正常にすることが重要だと思いますか?」という質問には、90%が「思う」と答えており、朝型の生活へ移れない原因が、「体内時計」の狂いにあると考える女性は多いようだ。

[引用終]

「朝型信奉」の理屈が、真剣に理解できない。

主観的な根拠を除くと、最も使われる理由は「ヒトは太陽とともに活動する生き物だから、日の出とともに起きる方が自然」だと思う。
ですがこれは、「では夜は日の入とともに寝ることが推奨されているのか?」という当然の疑問により矛盾します。
一般に朝8時に起床する人は「朝型」とは言われないと思う。日の出が6時とすれば、2時間のズレ。
一方、就寝が夜23時の人は、日の入が18時とすると、5時間ものズレ。
「自然なサイクル」とやらを信じるのなら、早起きなんぞよりもっと早く寝ることを考えなきゃ。

次によく言われる「体内時計を正常にするため」。
そもそも「体内時計が異常」ってどういう状況ですか?
私が思うに「決まった時間に就寝・起床が出来ず、脈絡なく眠くなったり覚醒したりする」状況だと思う。
つまり「夜型」に固定している人は、その生活に順応しているだけであって、体内時計に異常があるわけではない。
なんかここを誤解させてる気がする。

また「光を浴びて体内時計をリセットすべき」も意味が分からない。
なぜリセットする必要があるのか?
上記のとおり、決まった時間に寝起きできているのなら何の問題もないはずです。
しかも何時であろうと日中に目を覚ませば、外には太陽があるのだからちゃんとそこでリセットされます。
そして無理して早起きしてリセットしなければいけないのだとしたら、もうその時点で生活の自然なリズムから外れています。

というかですよ。引用記事にもあるように、多くの人が夜型に適応しており、朝型への遷移を試みても失敗しているんです。
「頑張って無理をしないと朝型を維持できない」のに、何故「朝型」に拘る。
本末転倒を通り越して、支離滅裂にしか思えない。

最後に「朝活」との矛盾。
あれが賛美されるのは、理屈としては「出勤前の時間に充実したプライベートタイムを持つ」だったはずなのだから、企業や国主導のサマータイムには反対する立場のはず。(なにせ朝の自由時間が減る)
逆に「サマータイムとして出勤時間を遅らせてくれ」というなら分かる。朝活の時間が増えるから。


…元々「朝活」や「サマータイム」には反対する立場だったけど(あまりにも筋が通ってない)、最近は震災を理由に時計をいじりたいだけのように見えて、ますます嫌悪感が。
場面場面によって、矛盾した根拠を持ちだすところがまた気持ち悪い。

面倒なことを考えず、素直に「始業・終業を遅らせる」でいいと思うんだけどな。
夜遅くまで明るいのだから、朝遅く出て夜遅くまで仕事をする。
寝起きする時間そのものは、特に変える必要がないから(「時計を早める」場合は早起きする必要がある人が多いだろうけど、「遅める」場合には「寝たい人は遅くまで寝ててね」程度の影響しかない)、順応も楽。
夜遅くまで起きる人が増えるだろうから、深夜も含めた総消費電力は増える可能性はある。
でも深夜にいくら増えても、今回の節電対策に関しては関係なし。(なお夜の行楽が減るので、そもそも単純に「電力消費が増える」とは限らない)

「サマータイム」で形式上の時計の針が変わっても、今までと同じ時計感覚で生活することを考えると残業の抑制にもなる。
(「時間を早める」場合によく言われる「時計が早いと帰る気にならず、残業が伸びる」の逆)
その他「時計を早めた場合」に起こる弊害の幾つかも、かなり解決できるのに。
どうして意地でも「朝早くする」に拘るのか、本当に理解不能です。
何故、「レモンやら何やらまで持ち出して、必死に無理をして朝に起きる」のだろう。

【蛇足】

前に書いた朝型関連記事

【追記】

調査元のトレンダーズさんは、公式ページによれば「クチコミからプロモーション喚起」を生業としているようです。
要するに「サマータイム」推進のための、PR記事だったということか。
結論ありきでの調査ならば、こういう謎の内容になるのも理解できます。どうしてそこまでして「朝」を推奨するのかは理解できないけれど。

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サンシャインがやってくる

2011年05月26日 | 王様の耳はロバの耳
夏の節電対策として、会社でサマータイムの話があがりました。
出勤時間を1時間早めたいらしい。
それで果たして節電になるのか?と非常に疑問だったのですが、要するに「10時から21時までの間の消費電力を減らす」というのが目的らしい。

別にピークの時間は変わらないし、総消費電力も変わらない。
でも定義されている時間帯から、労働時間が少しでも外れるようにすれば、数字上は「節電」になるのか。
目的が「エコ」だったら数字遊び以外の何物でもありませんが、「特定時間の消費量を減らす」なのだから、これでいいのかもしれない。
根本的に「昼間に電力不足で停電する」は解決してない気がするけど、気にしない。

…ただ、それはそうとして、これをきっかけになし崩しにサマータイムが定着しないといいな。
以前に言われていた「余暇を増やす」という意味でのサマータイムには、私は大反対。
その目的なら「早める」ではなく「遅くする」が正解だと思う。
「夜は遅くまで明るいのだから、出社退社時間を遅らせる」。
そうすれば、朝に使える時間が増えます。遊んでから出社すればいい。

疲労するからダメだと言うのなら、世に言われる「朝活」は全て破綻します。
そもそもそんなに疲れる仕事なら、夜に遊びに行くこともできないので根本が間違ってるはず。
それに「早めに仕事は終わったが明日は朝早く起きないといけない」状況よりも、「遅くに仕事は終わったが明日は寝坊して良い」状況の方が、夜も遊べると思うのだけど。
(時間帯がシフトしているから本来はこういう認識はおかしい。でも感覚としてはどうしても残る)

飲酒とかは影響があるにしても、割と真面目にいい方法じゃないかなと思ってる。
思ってるので、たまにフレックスでそう設定している…のだけど、どういうわけか、今度のサマータイム対応でフレックス使用禁止令が出てしまった。腹立たしい。
どうしてこういう細かいところで、モチベーションを下げさせてくるのやら。

というか、どうせやるなら(例えば一日8時間労働なら)「月曜と火曜は8時から25時まで勤務。水曜と木曜は休みの週休4日体制」くらいの思いきったことをすればいいのに。(50%減の節電効果!)
それは極端すぎるのなら、「月~木は9時から20時まで勤務。金曜日は休みにして週休3日を定着させる」とか。(勤務時間を集中させることで冷房効率等が上がる+昼休みの時間分だけ総電力量が減る)
そしてこれらも実際に代休や有給休暇で実施していたのに、それも禁止になりそうな気配。何かが、納得いかない。

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gooニュース:「あなたはどっち? 「月収20万円で定時帰宅」「月収30万円で残業当たり前」」

2011年05月23日 | 王様の耳はロバの耳
ホームページをメロディさん仕様にしたせいで、ブラウザを開くといつもgooさんが表示される。
必然的にニュースの見出しが目に入り、興味を持ったものを閲覧する毎日です。
こうして人は、情報操作されていく。

で、たまたま目に着いたので、非生産的に一言だけ。

あなたはどっち? 「月収20万円で定時帰宅」「月収30万円で残業当たり前」

[引用]
 「月収20万円で定時帰宅」と「月収30万円で残業当たり前」、あなたならどちらを選びますか? 定時に帰れてお給料がよければ言うことありませんが、なかなかそうはいかないもの。働く上でどちらを取るか、考えてみたことのある人は多いのではないでしょうか。 選ぶならどちらがいいか、それぞれの意見を聞いてみました。
[引用終]

こう言っては何ですが、多くの人の答える解は「残業代はいらないから固定給に反映しろ」だと思う。
まぁ残業代無しは通常は違法なので、それはそれで論外としても、方向性としては。

リンク先の残業肯定派の方に「やった分の評価をしてもらえればやる気になるし、がんばろうって思える」とありますが、残業代は評価ではないでしょう。
交通費の支給や、健康保険の会社負担分を指して、「評価された」とは思わないはず。
(厳密には、その交通費用は業務として役立ったと認められたから払われてるわけで、「評価」されてるのですけれど)
本来、残業代は支給されて当たり前・支給されなかったら訴えるという性質のものなのだから、交通費よりも「評価」からは程遠い。
無味乾燥な、ただの事務的な金です。

個人的に、残業代で稼ぐという発想の問題は、「残業を止めた瞬間に給料が減る」ことだと思う。
(設問では「残業当たり前」とあるので、残業が減ることはない想定でしょうが、休んだり体壊せば、必然的に減る)
後々の賃金に反映されないのなら、結局バイトしているのと変わらない。
内容がどうであれ、(悪い意味での)単純労働でしかない。そこに評価なんてない。誰がやっても、結果がどうでも一緒。
だったら定時後にバイトでもしていた方が、リスク分散と言う意味ではマシに思えます。

そういったわけで、設問に「残業当たり前」という条件がついている以上、前者一択だと思う。
とどのつまり、「残業なし+月給20万+望むなら定時後にバイトなりして稼ぐ」 VS 「残業当たり前+月給30万」。
コストパフォーマンスは互角なのだから、単純に選択肢の数で前者が有利です。

「月収20万円で定時帰宅。昇給要素なし」 VS 「当たり前ではないが、その時の選択の結果として残業したため30万円」とか「評価されるために、固定給をあげる目的で残業をした結果、その月の給料が30万円になった」なら、悩む。

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無意味にとばっちりしてみる

2011年05月20日 | 王様の耳はロバの耳
以前に、相羽さんに夢原さんを送りつけられたRubyGillisです。
仕返しに拙い自作の夢原さん絵を送り返しましたが。
ありますよね、ふと夢原さんの絵を描きたくなるときって。病気の一種ですけれど。

思うに、「夢原」は単位として凄く優秀なんじゃないかしら。
「いやぁ今日は5夢原も儲かっちゃったよ」とか。
「あの人とは2夢原の仲だ」とか。
「つい勢いで7夢原も描いちゃった」「それはテンション高かったねぇ」とか。
夢原さんはグローバルスタンダート。



そんな勢い任せ。

美翔さん:
 「………。」

ああ、何ですか美翔さん。その辛気臭い目は。
そうですよ。私は美翔派を標榜してますよ。でもそれとこれとは別ですよ。
美翔さんの落書きを試みたことはありますが、まともに美翔さんになったことないんです。
この、おでこが凄く邪魔…!髪の毛、意味わかんない…!
それに「美翔」は単位としては大問題ですね。インフレが凄まじいと言うか。現状で言えば、1夢原=1260美翔くらいじゃないかしら。

せっかくなので…と書いたら失礼になりますが。

これまた昔からお世話になってるTJさんが、先週のプリキュアさんの作画を大変に好みであるとおっしゃられてた。
なんというかですね。氏の描かれる絵柄と共通するものがある気がするんですよ。
迂闊にイラスト描くと、性癖がバレる。

更にせっかくなので…と書いたら更に失礼になりますが。

三十路さんが「セーラームーン」大先輩の思い出を書かれてた。
「セーラームーン」さんは、学生時代に「みんな名前は知ってるが、通しで全部見た人は少ない物を確認しよう」イベントを開催した時に一通り見ました。
漫画は全巻読んだ。テレビ放送分はパラパラと確認した後、第三期と第五期。もうその時点で、誰目当てだったかバレる。
それプラス金星派でした。今と好みが変わってない。
そして三十路さんのこれまでの遍歴的に、勝手に火星派かと思ってた。人はなかなか分からない。

あと余談ですが、その時に「赤毛のアン」も全巻読み(未訳の短編集を除く)、今のHN「RubyGillis」を使う羽目に。
元は捨てハンドルだったのに、気がつけばこんなことに。
ルビーの他に、リラ・ブライスやフェイス・メレディスも好き。個人的には「アン」シリーズの真骨頂は第3巻「アンの愛情」と最終巻「アンの娘リラ」だと思ってる。

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与太記事:クロアチアの「磁石少年」、重さ25キロの物体も体に吸着

2011年05月17日 | 王様の耳はロバの耳
クロアチアの「磁石少年」、重さ25キロの物体も体に吸着

[引用](リンク先に画像あり)
 [16日 ロイター] クロアチア北部のコプリヴニツァ近郊で、金属を体にくっつけることができる「特技」を持ったイバン・ストイリャコビッチ君(6)が話題になっている。
 特異な磁気体質を持つイバン君は、スプーンはもとよりフライパンまで体に引き付ける能力を持ち、重さ25キロのものまでその胴体にくっつけることができるという。
[引用終]

懐かしいネタを見た気がした。
トリックは簡単です。肌との摩擦で停止しているだけ。
微妙に斜めになっていることや、画像を見ての通りかなり肥えておられるので都合よく張り付いているんでしょう。

そこまではいいとして。

[「謎解き 超常現象」より引用]
 男性の胸にアイロンをくっつける場合も同様である。まっすぐ立っている状態でも、乳首より上の部分は垂直ではなく、傾斜している。さらに少しのけぞれば、アイロンのような面積の大きいものは肌に密着し、滑り落ちないのだ。ちなみに筆者は風呂上がりに、アイロン、プラスチックのまな板、百科事典などを胸に乗せてみたが、どれも落ちなかった。 
 
 (中略)

 「磁石人間」に何か不思議な点があるとすれば、試してみれば誰でもできるとすぐに分かることなのに、試しもせずに「不思議だ」とか「超能力だ」と思いこんでしまう人が多いということだ。この人間心理ばかりは不可解としか言いようがない。
[引用終]

そういったわけで、私もやってみた。
見苦しい裸体をお見せするのもアレなので画像は無いですが、確かにくっつきます。
こういう「やってみる」という発想は大事だと思うんだ。

※引用中に「風呂上がり」とありますが、今回の事例における少年の肥え具合と合致します。失礼ながら、汗ばんでおられるでしょ多分。

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2011年05月08日 | 王様の耳はロバの耳
先日指摘を貰いましたが、ここ最近コメントのお返事が全く出来ていません。
大変に申し訳ないです。
コメントをいただくこと自体は非常に嬉しいだけに、心苦しいです。

ただ正直なところ、お返事しようとすると1日あたり30分から1時間以上かかってしまうんです。
そのため現状ではかなり厳しいというのが本音。
ですが、貰いっぱなしでそのままにしているのも良くないと思いますので、
しばらくの間(※)「いただいたコメントは保留のままにし、公開しない」形にしようと思います。

事実上のコメント機能オフですが、連絡手段が全くないのもどうかと思うので、機能としては残す形式にさせていただきます。
重ね重ね申し訳ないです。


※とりあえず、夏に予定されているらしい「プリキュアスペシャルステージ」の公開あたりを区切りに考えてます。
コメント (1)
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Yahoo!ニュース:「やなせたかし氏 日本人の正義とは困った人にパン差し出すこと」

2011年05月03日 | 王様の耳はロバの耳
Yahoo!ニュースより。

やなせたかし氏 日本人の正義とは困った人にパン差し出すこと

[引用]

 「アンパンマン」を創作する際の僕の強い動機が、「正義とはなにか」ということです。正義とは実は簡単なことなのです。困っている人を助けること。ひもじい思いをしている人に、パンの一切れを差し出す行為を「正義」と呼ぶのです。

(中略)

 つまり、正義を行う人は自分が傷つくことも覚悟しなくてはいけない。今で喩えると、原発事故に防護服を着て立ち向かっている人々がいます。自分たちが被爆する恐れがあるのに、事故をなんとかしなくてはという想いで放射能が満ちた施設に向かっていく。あれをもって、「正義」というのです。怪獣を倒すスーパーヒーローではなく、怪獣との闘いで壊された街を復元しようと立ちあがる普通の人々がヒーローであり、正義なのです。

[引用終]

割と有名なエピソードかとは思いますが、改めて反論の余地もない。
「アンパンマン」の根底に流れる「正義とは『お腹がすいている人に食べ物を持ってくることだ』」。
したり顔で「正義とは立場によって変わるものだよ」などと言いがちの中、有無を言わせぬ素晴らしい思想だと思います。

アンパンマンは自らの身を削って食べ物を届ける。それによってピンチに立たされたとしても。
「顔が欠けると力が出ない」という設定も、より正確には「力が出なくなることを承知の上で、それでも食べ物を差し出す」が正なのだと思う。
長年バンダイ様の主力の一角を担ってはいません。彼は真のヒーローの一人だと信じています。

大昔に「アンパンマンのマーチ」(アニメの主題歌)は大変に格好いい…という記事を書きましたけど、あの歌は一度は真剣に聞くことをお勧めします。胸に熱いものがこみ上げる。
「『愛と勇気だけ』しか友達がいないのか」とか使い古されたジョークに逃げてる内は、奴の格好よさは分からない。
あれは「どんなに孤独で辛くても、愛と勇気を胸に抱え、食べ物を届けようと戦い続ける」ヒーローを謳ったお歌なんだ。
コメント (5)
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