穴にハマったアリスたち

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スマイルプリキュア! 第31話「ロイヤルクロックとキャンディの秘密!!」

2012年09月18日 | スマイルプリキュア!感想
【今週の鳥】

DVD-BOX発売は19日!

ふたりはプリキュアSplash☆Star DVD-BOX vol.1 【完全初回生産限定】

「実は密かにこっそりと大人気」との評価が本当かどうか、この売れ行きで分かろうというものです。
果たして美翔さんに明日はあるのか。来週も元気に出社できるのか。
全てはここの売り上げにかかってる。もう数合わせプリキュアなんて言わせない。

■スマイルプリキュア! 第31話「ロイヤルクロックとキャンディの秘密!!」

さて、春が過ぎ夏が来て、気がつけば秋の季節になりました。
スマイルさん達相手に、当初楽勝と思われたオオカミさん達、今頃は優雅な絶望世界を満喫しているはずが、蓋を開けてみれば思わぬ苦戦が続いています。
かつてない緩さのジョーカーさんも、とうとう堪忍袋の緒が切れた。今度も失敗したら、さすがにそろそろ処遇を考えさせてもらおう。

しかし最終宣告をしてもなお、ジョーカーさんはお優しい。
密かに開発していた新兵器・黒鼻を支給してくれました。その上、伏兵まで用意する二段構えの作戦。
優しいです。優しすぎです。さすがは「怠惰」を理想として掲げる集団。

黒鼻相手に苦戦するプリキュアさん達の裏で、キャンディは怠け玉に囚われてしまいました。
終わらないメルヘンの中、安寧とした安穏な時間を過ごすキャンディさん。
甘い甘い罠から抜けだすきっかけとなったのは、星空さん達とクッキーを分け合った思い出でした。
楽しいだけじゃダメなんです。一人ではなく、皆で立ち向かうことに意味があるんだ。
さあ現実に戻ろう。

そして戻ってきた現実では。



頼みの綱のプリキュアさんが地に伏す絶望的な光景。
くそったれ。
これが現実だよ。

「現実はお伽噺のようにはいかない」。
反吐が出るほど明らかな大前提が、ぐったりと眼前に広がります。
打つ手なんざない。
ついさっき支給されたばかりの新玩具も、直接的にはたいした役に立ちません。つくづく腹立たしいです。
ではどうするか。



星空さん:
 「気合いだ!気合いだ!気合いだ!!!!」

罵倒と怨嗟を乗り越えて、全力で雄たけぼう。気合いだ!!
そんなものに頼りたくはないけれど。
手段が何もなくて、諦めることもできないのなら、それしかないじゃないか。
人生楽しいばかりじゃない。
いざ苦しい時が来たのなら、後は気合いを振り絞るしかない。

頼りのプリンセスフォームが破られた後の、ノーマル必殺技は熱い。
効率性度外視の気合いの一撃で、どうにかアカンベエの撃退にも成功しました。
これにて一件落着…と思われたところで、今度は星空さん以外の4名が捕縛され、怠け玉の中へ。

「分け合わないと寂しい」で脱出したキャンディの反省を即座に活かし、今度はお仲間も一緒です。
出来る男・ジョーカーさんの策に、星空さんはどう挑むのか。
ここ数年でもトップクラスに次回が気になります。
そして無言で3周目のデコル回収ノルマを課した女王様に、乾杯。
これが、現実だ。


(左画像)
スマイルプリキュア! DXガールズフィギュア ~キュアハッピー&キュアビューティー~ 全2種セット

(右画像)
スマイルプリキュア! あつめてプリキュア2 キュアハッピー単品


似たようなギミックで似たようなことを夢原さんたちも経験しています、が…。
方向性の違いに、震えるものを感じます。

夢原さんにとって、未来は夢を叶えるものだった。
故に、夢原さんに対してカワリーノさんは、「夢を叶えて何になる?」を突き付けた。
苦労して夢を叶えると言うけれど、そもそも夢に何の意味がある?
今を犠牲にしてまで、頑張る価値があるの?
これは「夢は叶わない」と否定するよりも凶悪。頑張ろうという気持ちそのものを折られてしまう。

それに対するレモネの回答は、実に奮ってる。

レモネ:
 「私、もう行きますね。だってドリームが呼んでいるから」

夢に価値があるかとか何だとか。
そんなことを疑問に思ってるような連中は相手にするまでもない。
あら、まだそんなレベルで立ち止まってるんですね。じゃ、私、もう行きますね。

あれから5年がたった今。
未来に夢を描いていた夢原さんと違い、星空さんは未来に絶望を予想している。
現実世界の我々の認識とも一致します。
年々、状況は悪くなる。しかも悪くなると分かっているのに、有効な手だてがない。

キャンディはお菓子を皆で分け合った。
夢原さんも「一人で食べたらおいしくないよ」とおっしゃった。
ですが夢原さんの時は、お菓子は山盛り大量にあった。
それに対し、キャンディは極めて少ない。はっきりと「足りない」と描写されている。
なんだこの差は。

夢を叶えるために努力できていた頃は、なんて幸せだったんだろう。
今では努力とかとは関係なく、未来に不幸はやってくる。
では諦めて座して死ぬかと言われれば…。来週の回答編が楽しみです。

【今週の星空さん】

星空さんはどうして絵本が好きなのか?はまだ詳細な説明がありません。
想像するに、彼女は逃避と割り切ってるから、絵本が好きなのかなと思う。

彼女が明確に「好きだ」と言及した本は、「赤毛のアン」と「ピーターパン」。
どちらも「苦しい現実から空想世界に逃避する」共通項を持ちます。
アン・シャーリーが「空想力豊かな女の子」なのは、苦しい子供時代、現実から逃避したかったから。
ピーター・パンは大人になることを拒否して、ネバーランドに逃亡しています。
そしてどちらも、空想やネバーランドを無条件に肯定してはいない。

理想の男性としてピーターを挙げていたのも、ちょっと気になってた。
「ピーターが格好いいから憧れている」のか、「ウェンディに感情移入してるからピーターが好き」なのか。
何となく後者かなと思う。
ずっとネバーランドを旅したいのではなく、誰かに一時的に現実から救い出して欲しいんじゃないかな。
そしていつかは現実に戻ってきて、空想は空想として大事にしつつ、現実と戦うと。

【今週の星空さん2】

星空さんの「お伽噺にはハッピーエンドしかない」発言の私なりの解釈は、「お伽噺の登場人物は、結末が決まっていても能動的に動き続けるから」。
第1話で、半ば敵わないと悟りつつも「踏ん張ることがあたしのハッピーだ」と叫んでいたあたりから、そう予想してみる。
だから登場人物が不幸になる物語も、星空さん的には「ハッピーエンド」。
頑張った結果がそれならば、それはそれで仕方がない。
現実の私たちは、絶望して座り込んでしまいがちなことを思えば、立ち上がって戦えたのならその時点でハッピーと言っても、そんなに違和感はない。

(まぁ登場人物が流されるだけのお話も、案外ありそうですけれど。「悪いオオカミがやってきました。そこで三匹の子ブタは諦めて座り込んで食べられました。めでたしめでたし」とか「とてもとても平和な国で、ぼんやりしたまま最後までとにかく平和でした」みたいな。)

ただ絵本を至上と考えていないのだとしたら、「ハッピーエンドしかない」「だから現実ではない。過剰に入り浸るな」の方向に進むのもありえるかも。
ミヒャエル・エンデとかも好きそうですね、星空さん。(「はてしない物語」も空想世界から帰還するお話)

次回の星空さんは正にベタベタにハッピーエンドな童話世界に直面するわけですが…。
未来への夢と希望を語って帰還した夢原さんに対し、未来への現実と絶望を語って帰還してきたりしたらどうしよう。

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