穴にハマったアリスたち

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スマイルプリキュア! 第29話「プリキュアがゲームニスイコマレ~ル!?」

2012年09月05日 | スマイルプリキュア!感想
【来週のくどまゆ】

「プリキュア」さんから一時離脱中のくどまゆさん、来週はワンマンライブ&お誕生日イベントです。みんなで行こう。そうしよう。

単独物としては事務所移籍後の初イベントだったと思いますが、これまでとどう変わるのか(あるいは変わらないのか)、楽しみです。

■スマイルプリキュア! 第29話「プリキュアがゲームニスイコマレ~ル!?」

今日は夏休み最終日。
星空さん達は、今日も今日とて元気に遊ぶご予定の様子。
あらあら宿題はいいのかしら?

星空さん:
 「………。………。………。」

沈黙が、痛々しい。

先週あれほど宿題に怯えたというのに、何もなさないまま今日を迎えていたようです。
恐怖からは目をそらそう。そして今日もまた、謎のアイテムによりゲーム世界に没入。
青木さんは超常現象ではなく、人の逃避行動について研究すべきだったかもしれない。

放り込まれたゲーム世界から帰還するべく、星空さんらは勝負に挑む。



死屍累々を背景に、歓喜するハッピーさん。
なお、彼女たちが変身しているのは魔女さんが設定したルール「プリキュア姿で参加すること」に則ったため。
何故そのような制限を設けたのか、真相は分かりませんが、間違ってないことだけは分かる。

各々謎種目に取り組む中、ビューティさんが挑んだのは水泳。



水着!水着!ビューティさんの水着!

プリキュアさんでは完璧mktnに続く2人目。素敵ですね。
そして意地でも泳がせなかったあたりに、スタッフ様のスキルを感じます。下手に脱ぐよりよほどにエロス。
いかにして裏をかき、ぎりぎりのラインに挑むか。技術革新はこうして生まれる。

そんな楽しい楽しいゲームに興じる内に、時間はどんどん過ぎ…。
最後の関門は観覧車で一周した後、ハッピーと言えるかどうか。
分かりやすいゲームルールです。

観覧車は動き出し、己の人生を再体験する星空さん達。
未来には苦痛が待っている。それを招いたのは過去の自分だ。
そして現在の自分には、打つ手がない。



自業自得であるが故に、誰を批判することもできない。
とはいえ、辛いものは辛い。
そもそも計画的に宿題をやっていれば回避できたのか?といえばそうでもないところがいやらしい。
だって「宿題をする」という苦痛そのものは解決してないのだから、計画性の有無は関係がない。
(事前に先生なりと交渉し、宿題そのものを撤回させることができるのであれば、事前準備で解決と言えるけれど)

現実は厳しいと分かっているのに、直視するのが怖くて(しかも直視したところで解決策がない)放置した結果が、これ。
楽しかったはずの思い出すら、後悔に変わる。人はそれでも「ハッピー」と言えるのか。
プリキュアさん達の心も、めっきょりと折れてしま…



ビューティさん:
 「確かにハッピー達は遊び過ぎたかもしれません」
 「ですが、遊び自体は決して無駄ではありません」
 「それも大切な勉強の一つだからです」

嗚呼、神がおられる。

全くもってその通り。遊ぶと決めて遊んだ。それはそれで大事なことだ。
後は『当初の計画通り』に、最後でなんとかすればよいだけ。
さあ今がその時だ。予定通りに、ここで根性見せて踏ん張ろう。

ビューティーさん:
 「私も、お手伝いしますから」

希望が、見えてきた。
人生やっぱりウルトラハッピーなんです。
輝け!ハッピースマイル!

…そして、宿題は間に合いませんでした。現実は、甘くない。


(左画像)
満開*スマイル!(DVD付)

(右画像)
スマイルプリキュア! マグネットクリップセット/A みゆき


スマイルさんのテーマを諸に体現した回だったような。

「目的がいまいち見えない」「芯に迫ったストーリー進行がない」でお馴染みだったスマイルさんですが、今になってみれば、その構成自体がテーマに沿ってるように思えてきた。
現実は大げさな前振りや伏線があるのでもなく、のんべんだらりんと時間が過ぎ、ある時に突然クライマックスがやってくる。
では楽しく過ごしていた時間は、怠惰な無駄だったのか?といえばそんなことはないわけで。

【蛇足1】

前回の感想で書きかけたことを書いてみる。

どうして星空さんが童話好きなのかはいまいち語られていませんが、なんとなく「現実は厳しいから童話の方が良い」と考えておられるように見えます。
現実から逃避しているというより、現実に失望している感じ。

ただ、星空さんのイメージソングによれば、「嫌いなものもひとくち食べれば好きになれる」「絵本から飛び出したハラハラとワクワク一緒に楽しもう」とある。
ということは、至る方向性としては「現実も童話のように楽しいよ」なのかなと。
(今回は「宿題も楽しいよ」というシナリオではないから、「食べれば好きになる」とは直接的には矛盾しますが)

確かに宿題をやらなかったせいで、今苦しい。
でもそれは言い方を変えれば、楽しい毎日の結果じゃないかと。
「あの時遊んだせいで苦労しないといけない」ではなく、「今苦労するから、あの時遊ぶことができた」の発想。

緑川さんの抱える「いつかはバラバラになる」問題も、ではずっと一緒に生活することがハッピーなのかと言えば、違う。
「元々一緒に住んでいたから、バラバラになるのが辛いんだ⇒一緒に住んでいたことが間違いだった」でもない。
結局解決できないのなら、問題を先送りにして今を楽しんでも、それはそれでいいじゃないか。来るべき時に、受け止めることができれば。

真面目に考えれば、星空さんたちは軍事兵器の自覚もなく、呑気に遊び過ぎです。
もっと日々真剣さを持って、戦闘訓練に励んだ方が本当はいい。
でも現実的に考えると、私たちの実社会もそんな風にはなってない。

警察官は日夜休みなく逮捕術を磨いているわけではないし、医者が昼夜を徹して医療技術の向上に努めているのでもない。
適当に日々を過ごして、いざやってきた危機に立ち向かってる。むしろ常にシリアスにやってる方が非現実的で、非効率だと思う。
世の中には無駄ともいえるメルヘンに溢れていて、それはそれで大事じゃないかと。

…と思ったのだけど、まぁ気がかりなのは、テーマ的なことを体現してるのは青木さんばかりで、星空さんらには成長の兆しがほとんど見られない点。
あのウルトラハップップー娘は、今後の進路をどのように考えておられるのだろう。

【蛇足2】

敵組織と和解するんじゃないか?とも言われてる「スマイル」さん。
個人的には、それはないんじゃないかなと。
理由の第一は「童話において悪役は悪役として現に存在している」から。
オオカミが赤ずきんを襲わなかったら、そもそも話が始まらない。
「苦痛は存在しない」という発想は、なんとなく方向性が違う気がする。

どちらかといえば「スマイル」さんは全滅エンドくらいが「らしい」と思う。
現実は厳しい。終わりは来る。でもそれはそれでハッピーだ。良い人生だったじゃないかと。
さすがに「負けて終わり」はないとは思いますけど、完勝エンドも和解エンドも、今のままだとしっくりこない。
案外「ずっと楽しく戦い続ける」とかだったりしたら、それはそれで面白いかも。
コメント
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