■(第15話)ひろがるスカイ!プリキュア「超巨大ランボーグ大爆発!?守れスカイランド!」感想
(「ひろがるスカイ!プリキュア」第15話より)
ひろプリ特有さが出た非常に面白い回でした。
【ヒーローかプリキュアか】
ランボーグが襲来することおよそ10回。その全てを青の護衛隊は撃破しました。プリキュアが、ではない。青の護衛隊が撃破した。
スカイさんが参加はしていますが、扱いは隊長の剣やベリィベリーの手袋と同じ。ただのパワードスーツです。
彼女が主力というわけでもなく、護衛隊が主体です。おぉプリキュアさんが珍しく、国防兵器として普通に運用されている…。いつもは大体、国が滅びてるものな。
しかしながら後日。倒しただけでは実はダメで、浄化する必要があったと判明。浄化できるのはプリキュアだけ。
今の今まで「ヒーロー」は「プリキュア」の上位概念だと思っていたのですが、実はそうではなかったらしい。
青の護衛隊は「ヒーロー」。しかしランボーグを倒せても浄化はできない。
浄化できるのは「ヒーロー」である青の護衛隊にも所属する「プリキュア」だけ。
「プリキュア」になっただけでは「ヒーロー」ではない、は分かりやすい。
「ヒーロー」になっただけでは足りない…とはどういうことだろう?
今作の着地点にも関わってきそう。
【故郷はいずこ】
ソラさんの両親が回想に登場しました。台詞つき。
とはいえあまりにも淡白な登場です。ツバサくんが両親と再会するシーンがあるだけに際立ちます。
今までも、ツバサくんは定期的に連絡を取ってると説明が入ったのに、ソラさんは露骨に伏せるばかり。
ご両親を直接登場させると尺を取りすぎるので、構成として厳しいのは分かる。
ただそれならそれで、やりようはあります。
・「憧れの護衛隊に入れました」と手紙を書くシーン(ソラさんの心境説明も兼ねられる)
・回想の後に「そういえばご両親に連絡は?」「まだです。忙しくて…」「そうか。気持ちはわかるが、伝えられるときに伝えないと後悔するぞ」のようなやり取りを入れる(隊長との別れにも掛けられる)
そんな尺すらないのなら、いっそ回想シーンにご両親を映さなければいい。
それなのにご両親は台詞まであります。しかも台詞そのものは、さして重要にも特殊にも見えない。
「ここまで不自然に両親の話題を避けるのは、今後の展開やテーマに関連している」のか。
それとも全く逆で「深い理由はないが話の展開上ソラの両親はあまり出てこない。でも毒親だからとかではないから、勘ぐりは無用だ」を示したかったのか。
現段階ではなんとも言えないので、ドキドキしながら待ちたい。
【私が守る】
戦闘の末、隊長は生死不明の行方知れずとなりました。ソラさん大ショック。
そしてソラシド市への帰還を決意しました。
…なんで?
青の護衛隊は戦えるんですから、倒すのは護衛隊、浄化はソラさんで分担すればいい。
プリズムさんが必要な展開はあるかもしれませんが、それを言うなら護衛隊の戦力が必要なこともあるでしょう。今回の10匹もの敵の波状攻撃は、ソラシド市でだったら凌げなかったのでは。
お祖母ちゃんがスカイランドに来ても構いません。病状を直で確認する方が解決も早いはず。
ソラシド市にトンネルの操作者を残さねばならないなら、スカイランドから誰かを派遣すればいいです。
何ならましろさんがスカイランドに留学したっていいはず。ソラさんが入学できたんだから、ましろさんだって可能でしょう。
「いやラクロスの試合があるし!」のような超個人的事情もありません。
そして何より、この決断は「ましろさんを喪うのが怖い。一人で戦う」の発想に思えます。隊員や国を巻き込みたくない…。
隊長の遺言と違い、むしろ後ろに下がってしまったような?
【1ミリでも近づいたら…】
隊長を失い、心身ともに壮絶なことになってるスカイさんが、バッタモンダーに迫る。
1ミリでもエルちゃんに近づいてみろ。絶対に許さぬ。
この時のスカイさんの表情は映されていません。だけど前後の状況、特にバッタモンダーの反応から推察するに、スカイさんが放った言葉の意図は「動いたら殺す」でしょう。「倒す」ではない。殺意に目覚めておられる。
これは言うまでもなくプリキュア的にはマイナスです。すぐに思いつくところだと、ハトプリ最終決戦の例もある。殺意で戦ってはならぬ。それではあまりにも悲しすぎる。
今までにも爆砕しているケースは多々あれど、殺意をむき出しにして復讐や恨みを全面に出してのものはなかったはず。まぁ夢原さんの「絶対に許さない!」とか、美墨さんの「ほのかを返せ!」とかも似たようなものな気もしますけど、演出的にそれとこれとはやっぱり違うように思えます。
先ほどの「ソラシド市に戻る」といい、ソラさんが一回り強くなったというより、闇に落ちかけているように見えます。次回バッタモンダーに会ったとき、彼女はどう立ち向かうのか。
【普通の女の子】
ましろさんは、そのまんますぐに帰るおつもりだったようです。
間違ってない。むしろそれが普通の反応です。だって青の護衛隊がいれば戦力は十分。プリズムさんは実質的にアップドラフトシャイニング用のブースターアイテムです。
とはいえ今までずっと、オーディションをすっぽかすとか、留学を諦めるとかばっかり見てきた身としては、離脱を決意するのは物凄く新鮮です。え、それアリなんだ…。
これも何か深読みしたくなってくる。
【昔々あるところに】
次回は「桃太郎」。お供を集めて鬼を倒すお話。大げさに言うなら神話の英雄譚の一種です。
桃太郎は一人で鬼に挑むのではない。仲間を集めている。だけど村人総出で鬼を袋叩きにしたのではない。
もしかしたら「ひろプリ」の比喩みたいな展開になるのかしら。
(「ひろがるスカイ!プリキュア」第15話より)
ひろプリ特有さが出た非常に面白い回でした。
【ヒーローかプリキュアか】
ランボーグが襲来することおよそ10回。その全てを青の護衛隊は撃破しました。プリキュアが、ではない。青の護衛隊が撃破した。
スカイさんが参加はしていますが、扱いは隊長の剣やベリィベリーの手袋と同じ。ただのパワードスーツです。
彼女が主力というわけでもなく、護衛隊が主体です。おぉプリキュアさんが珍しく、国防兵器として普通に運用されている…。いつもは大体、国が滅びてるものな。
しかしながら後日。倒しただけでは実はダメで、浄化する必要があったと判明。浄化できるのはプリキュアだけ。
今の今まで「ヒーロー」は「プリキュア」の上位概念だと思っていたのですが、実はそうではなかったらしい。
青の護衛隊は「ヒーロー」。しかしランボーグを倒せても浄化はできない。
浄化できるのは「ヒーロー」である青の護衛隊にも所属する「プリキュア」だけ。
「プリキュア」になっただけでは「ヒーロー」ではない、は分かりやすい。
「ヒーロー」になっただけでは足りない…とはどういうことだろう?
今作の着地点にも関わってきそう。
【故郷はいずこ】
ソラさんの両親が回想に登場しました。台詞つき。
とはいえあまりにも淡白な登場です。ツバサくんが両親と再会するシーンがあるだけに際立ちます。
今までも、ツバサくんは定期的に連絡を取ってると説明が入ったのに、ソラさんは露骨に伏せるばかり。
ご両親を直接登場させると尺を取りすぎるので、構成として厳しいのは分かる。
ただそれならそれで、やりようはあります。
・「憧れの護衛隊に入れました」と手紙を書くシーン(ソラさんの心境説明も兼ねられる)
・回想の後に「そういえばご両親に連絡は?」「まだです。忙しくて…」「そうか。気持ちはわかるが、伝えられるときに伝えないと後悔するぞ」のようなやり取りを入れる(隊長との別れにも掛けられる)
そんな尺すらないのなら、いっそ回想シーンにご両親を映さなければいい。
それなのにご両親は台詞まであります。しかも台詞そのものは、さして重要にも特殊にも見えない。
「ここまで不自然に両親の話題を避けるのは、今後の展開やテーマに関連している」のか。
それとも全く逆で「深い理由はないが話の展開上ソラの両親はあまり出てこない。でも毒親だからとかではないから、勘ぐりは無用だ」を示したかったのか。
現段階ではなんとも言えないので、ドキドキしながら待ちたい。
【私が守る】
戦闘の末、隊長は生死不明の行方知れずとなりました。ソラさん大ショック。
そしてソラシド市への帰還を決意しました。
…なんで?
青の護衛隊は戦えるんですから、倒すのは護衛隊、浄化はソラさんで分担すればいい。
プリズムさんが必要な展開はあるかもしれませんが、それを言うなら護衛隊の戦力が必要なこともあるでしょう。今回の10匹もの敵の波状攻撃は、ソラシド市でだったら凌げなかったのでは。
お祖母ちゃんがスカイランドに来ても構いません。病状を直で確認する方が解決も早いはず。
ソラシド市にトンネルの操作者を残さねばならないなら、スカイランドから誰かを派遣すればいいです。
何ならましろさんがスカイランドに留学したっていいはず。ソラさんが入学できたんだから、ましろさんだって可能でしょう。
「いやラクロスの試合があるし!」のような超個人的事情もありません。
そして何より、この決断は「ましろさんを喪うのが怖い。一人で戦う」の発想に思えます。隊員や国を巻き込みたくない…。
隊長の遺言と違い、むしろ後ろに下がってしまったような?
【1ミリでも近づいたら…】
隊長を失い、心身ともに壮絶なことになってるスカイさんが、バッタモンダーに迫る。
1ミリでもエルちゃんに近づいてみろ。絶対に許さぬ。
この時のスカイさんの表情は映されていません。だけど前後の状況、特にバッタモンダーの反応から推察するに、スカイさんが放った言葉の意図は「動いたら殺す」でしょう。「倒す」ではない。殺意に目覚めておられる。
これは言うまでもなくプリキュア的にはマイナスです。すぐに思いつくところだと、ハトプリ最終決戦の例もある。殺意で戦ってはならぬ。それではあまりにも悲しすぎる。
今までにも爆砕しているケースは多々あれど、殺意をむき出しにして復讐や恨みを全面に出してのものはなかったはず。まぁ夢原さんの「絶対に許さない!」とか、美墨さんの「ほのかを返せ!」とかも似たようなものな気もしますけど、演出的にそれとこれとはやっぱり違うように思えます。
先ほどの「ソラシド市に戻る」といい、ソラさんが一回り強くなったというより、闇に落ちかけているように見えます。次回バッタモンダーに会ったとき、彼女はどう立ち向かうのか。
【普通の女の子】
ましろさんは、そのまんますぐに帰るおつもりだったようです。
間違ってない。むしろそれが普通の反応です。だって青の護衛隊がいれば戦力は十分。プリズムさんは実質的にアップドラフトシャイニング用のブースターアイテムです。
とはいえ今までずっと、オーディションをすっぽかすとか、留学を諦めるとかばっかり見てきた身としては、離脱を決意するのは物凄く新鮮です。え、それアリなんだ…。
これも何か深読みしたくなってくる。
【昔々あるところに】
次回は「桃太郎」。お供を集めて鬼を倒すお話。大げさに言うなら神話の英雄譚の一種です。
桃太郎は一人で鬼に挑むのではない。仲間を集めている。だけど村人総出で鬼を袋叩きにしたのではない。
もしかしたら「ひろプリ」の比喩みたいな展開になるのかしら。