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「魔法つかいが大人だった、その理由」: HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察

2021年04月18日 | ハグプリ最終回考察
全体像は自分なりのゴールについたので、これまでの検討を振り返ってみる。

【全員集合】

36話にて「魔法つかい」「アラモード」はなぜか成長した姿で登場します。
公式様のインタビュー記事などを見るに、深い意味はない(強いていえば誤解から生まれた)演出かに思えますが、それで終わっては考える楽しみがないので理由をこじつけたい。

以前に考えたのは「彼女たちは2033年から参戦している」。


(「HUGっと!プリキュア」36話より)

仮説:
『最終回にて2043年に戻ったトラウムは、未来での最終決戦の後、2033年を経由して、36話のオールスターズ戦を起こした。
(そして37話にて消滅。トラウムの時系列は、35話→38話→最終回→2043年→36話→37話→消滅)』

37話ラストの彼は、素直に見れば消滅しているようにしか見えません。
「えみるはどうやって「未来は不変だ」と気づけたか?」への回答にもなるため、私的にはこの仮説は気に入っています。

参考:
「えみるの戦い」
「時間への挑戦」

また上記記事を書いたときには思いつきませんでしたが、「ジョージ最愛の人の死亡」もこの事件と組み合わせればいい。
2033年(30周年)のテーマには1~15年シリーズは太刀打ちできないと予想しているので、「野乃さん(15年の代表)が敗北」はこれまでの推察と一致します。
その後、16~30年のシリーズのプリキュアさんらが突破口を開くようなイメージです。
2019年から歩んできたジョージの状況ともかみ合う(「大事なものに別れを告げて、前向きに先に進む」は30周年のキーだと思ってる)ので、「ジョージの助力で16~30年プリキュアが奮起」とか楽しそう。

参考:
「ヒープリはミデンに勝てるのか」

他、細かな点を深追いしてみる。

【いつの日か大人になった自分に】

トラウムは何でこんな面倒なことをしたんだろう?
えみるに情報を伝えたいだけならばオールスターズ戦を起こす必要はなく、動機が分かりません。

これについては「36話の戦いを起こした理由」と同じ方向で考えてみる。

参考:
「タイムパラドックスの真相」

トラウムが36話にて1~15年プリキュアに挑んだのは、歴史改変により出現した「プリキュア」の存在を、野乃さんに刻み込むため…だと勝手に思ってます。
これと同じ理由で、2033年に16~30年プリキュアと戦った。

2033年時点で、はぐたんは3歳前後。タイミングにもよりますが「プリキュア」を視聴し始める直前ぐらいの年齢です。
言い換えると、2034年以降のプリキュアのことは、はぐたんも知っている。でも2033年までのプリキュアのことはリアルタイム視聴していないので知らない。
そこで、はぐたんの目の前で16年~30年プリキュアとの戦いをトラウムは起こした。
野乃さんに「プリキュア」の歴史を刻んだように、はぐたんに「プリキュア」の歴史を伝えるために。

これにより1~15年は野乃さん(を通じて、はぐたん)に、16~30年ははぐたんに伝わり、31年~40年はリアルタイム視聴者として継承する。
2043年にプリキュア全シリーズをバックに、キュアトゥモローが戦えます。強い。
このためにトラウムはわざわざ危険を冒して、2033年にも戦ったんだ…と決めつけてみる。

【どんな夢に魔法を使いたいの?】

2033年を経由したのは良いとして、では何で「魔法つかい」「アラモード」の2チームをわざわざ連れてきたんだろう?

ストーリー面でいえば「この2チームはハグプリチームと接点があるから」かと思います。
えみるが「未来不変」の検討材料にするためには「連絡がつく」ことが条件なので、それなりに親しいチームでないと不発に終わってしまいます。だからこの2チームにした。

なお、「ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」にて「野乃はなと夢原のぞみは連絡を取り合える仲である」と描写されています。
これは上記仮説と妙な干渉を起こしていて、ちょっと面白い。

「ゆめのまち」は素直に考えるなら37話より後・最終回より前のお話です。未来に帰る前のトラウムがこの事件を知っていたなら、「プリキュア5」を選ぶような気がする。
逆に言えば「ゆめのまち」を知らなかった(夢原さんと連絡を取り合える仲だと知らなかった)ので、「スーパースターズ」当時の知識をもとに「魔法つかい」「アラモード」を選んだのかもしれない。
だとすると38話以降のトラウムは別の時代から来ていた可能性があるとか、「ゆめのまち」のタイミングが実は違うのかとか、色々と妄想が膨らみます。

【気まぐれな昨日へ】

せっかくなのでテーマ面からも「魔法つかい」「アラモード」が選ばれた影響を考えてみる。

「魔法つかい」は「自分と異なる価値観や性格の人も世界には多数いる」「自分の中にも複数の自分がいる」という多様性を扱っています。
ルビースタイル等のモードチェンジは、テーマを昇華したすごくよいギミックだと思う。
そして「一人一人が違うからルールがある」。ダークマターは善意で人助けをしていましたが、でかい熊が手から炎を吹き出しながら無言で近づいてきたら、怖がられて当然です。魔法にもルールがある。

トラウムの事情に当てはめてみよう。
異なる時代から入れ違いにやってきて、時間を渡り歩くトラウムは「一人の中にも複数の存在がいる」といえる。
「ルール」の概念もいい感じにくすぐってきます。トラウムにはトラウムの事情があったとしても当然こちらは応戦するとか、「タイムトラベルは何でもあり、ではない」「ルールがある」として、えみるに検討を促す役割に合致します。

「アラモード」のテーマは「大好きを諦めない」。
玉砕を前提としているトラウムのこの行動は、よほどの「大好き」がないと決行できません。
その気持ちを受け止める役としては、宇佐美さんが適任だと思う。

完全にこじつけ&他チームでもどうとでも説明はつけられる話ですけれど、テーマ的にも「魔法つかい」「アラモード」は割と違和感がないです。

何か他にも色々と、考えれば考えただけ取り留めもなく思い浮かびます。「2033年の戦いを生き残れそうなのはこの2チーム(30周年テーマに1~15年は勝てそうにないが、この2つはテーマ的に善戦しそう)」とか。
実際に2033年を迎えるまで、延々と楽しめそう…。

参考:
●HUGっと!プリキュア 愛崎えみる研究室問題考察(一覧)

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