ターナー展に行ってきました。
平日なのに、たくさんの人が来ていてびっくり。
漱石の小説にも出てくるので、なじみ深いからでしょうか。
思っていた以上に多くの作品が展示されていました。
ただ半数以上はかなりの小さい習作のようなものでしたが。
ターナーは、サブライムが主題の自然を描く風景画家としての評価が高いイギリス人画家です。
ターナーにとって、海と自然の脅威、空気の色が挑戦すべき題材の一つだったような印象を受けました。
アメリカの画家にも引き継がれ、自然に接するときの態度の一つのモデルになったのかもしれません。
ところで、このような展覧会で鑑賞する際、注意点をご存知ですか!
神戸市立博物館では、今回作品の手前30センチくらいのところにずーーとビニールテープが貼ってあって、
それより足を前に出すな、と写真入りで注意がありました。
また、もう少し大事そうな絵画??の前には、ビニールテープではなく、20センチ高くらいの柵がずーーと立ててありました。
で、そのビニールテープの箇所の作品は、大概B5くらいのサイズの絵で習作らしきものが多いのですが、
私は何分目が悪くて、細かい箇所が見えません。しかも、会場はとても暗い。
で、少々身を乗り出して絵をじーーと見てました。
そしたら、会場係員のおばさん(失礼!)から、「絵に近づきすぎです。もっと離れて見てください!」と厳重注意を受けてしまいました。
私のほかにそんな注意をされている人はいません。
えーーーーーーっ!!!!
別に唾を吐きかけてるわけでもなく、その小さな絵たちはちゃんとガラスで防御されているというのに。
しかも、足はちゃんとビニールテープの外に置いてるのに!!
その後私は、悶々として絵の鑑賞どころではなくなったのは想像に難くないでしょう。
私の態度のどこが気に入らなかったのでしょうか。
そう言えば、会場はお葬式のような静けさ。
たくさんの人が来ているのに、まるで人気<ひとけ>が感じられない。
しかも、会場係の人がたくさんいて、周囲を警戒して、まるで厳重警戒体制のような感じで、その後私はどこのセクションに行っても
そこの会場係のおばさんたちにじーーーーと一挙手一投足を見られていました(連れ合いがそう言ってましたし、私もそう感じました)
えーーーっ、私ってそんなに挙動不審なのかしら・・・・・!!!!
どこの有名な美術館を訪れても、会場係の方々はある程度暇そうに椅子に座っておられます。
なので、今回のような、訪れる人たちを威嚇するような態度をとられていることは非常に残念です。
文化の程度が表れるのではないでしょうか。
昨年秋に訪れたスペインの美術館や博物館では、全く違う経験をしました。
どこに行っても、子供たちが先生を中心に座っていて、先生の話を熱心に聞いていました。
いわゆる課外授業というものでしょうか。小さい子供たち-幼稚園児くらいーも騒ぐことなく先生の周りに集まり、車座になって座り、
大変有名な絵画(ゴッホやゴヤの絵)の前で先生の説明を、大変静かに熱心に聞いていました。
そのような光景はどこへ行っても見られました。
高校生や大学生と思われる大きな子供たちも先生に連れられてきていました。
プラド美術館では、それが特に印象的でした。
で、今回。
あまりに残念な対応。
お葬式のような会場、大人ばかり、子供は皆無
で、ざ・ん・ね・ん