先日日経新聞のトップ面のコラムで取り上げられていた、通訳ガイド
私も20年くらい前に合格して、一応資格は持っています。(自慢ではないですが… )
何回か仕事をして、かなり大変な仕事だと自覚し、そのまま通訳の方向に行ってしまいました。
今でも仕事の話があれば喜んですると思いますが、他の人が思っているほど簡単な仕事ではありません。
英語が話せればできると言う仕事でもなく、歴史や地理に詳しければできる仕事でもないのです。その両方が必要。
そして、大概バスで連れて行くので、添乗員さんのようなこともしないといけない、つまり迷子さんを作らないこと。
そんなこんなで観光でテンパっている外人をグループで連れ歩くことくらい大変なことはありません。
今何が問題になっているかというと、外国人観光客数を2000万人に増やす目標なのに、通訳ガイドの数が少ない、ということらしい。
英語に関する試験で唯一?国家試験で、合格率は長年1-3パーセントという難しさ。
私も何度も落ちて、やっと合格した記憶があります。
それで、この試験をぐーーーと易しくして、たくさんの人が合格できるように変更しよう、というものらしい。
つまり、たくさん通訳ガイドさんを作っちゃおうという計画らしい。
確かに、この制度ができた時の日本と、これからオリンピックに向けてかんかんになっている時代ではニーズが全く違うかも。
考えてみれば、海外旅行に行ってパリやニューヨークでガイドさんに説明してもらおうと思う人は少ないのでは。
それよりも、地方に行った時や新興国(東南アジアや南アメリカなどでしょうか)など、何となく不案内で心配な時にガイドさんを頼むのではないでしょうか。
で、ガイドさんに求めるものはどちらかというと添乗員さんがするようなことが主なような気もします。効率よく観光地を回って連れて行ってくれること。
あまり説明に期待しないのは私だけでしょうか?
説明もその時はうんうんと聞いていても、すぐに忘れてしまう… 本当にしょうがないです。
だからというか、大手(じゃなくても)旅行会社が喉から手が出るほど今欲しいのは、英語が話せる添乗員さんじゃないんでしょうか。
今の添乗員さんのお給料に少しだけ英語手当を付けて安くあげたい、というのが本音かも。
で、添乗員さんが英語を話せるようになるのが得策か、通訳ガイドが添乗員さんの仕事を兼ねるのがいいのか。
これはどうなんでしょうね。
今は観光バスで回るちゃんとした観光だと、通訳ガイドのほかに添乗員さんもついているとおもいます。だから旅行会社はコストが二倍かかるってわけですね。
でも、一律にコストだけで考える問題なのか、やっぱり内容も大切です。
ガイド協会ではたくさんのセミナーを開いていて、どれも皆盛況です。
歴史を日々学んでいるわけですが、きりがない仕事ですよ。
ガイド協会ではこの問題で上を下への大騒ぎ。
ガイドで生計を立てている人もいるので、制度改革は大変だと思います。
昔は英語三種の神器と言われていた一つだったのに、これからはそんなことも言ってられない。
厳しいです。