2020年のオリンピックは東京が開催地に決まりました。今日は午前中行きつけの整骨院にいたのですが、テレビはそのニュースで持ち切りでした。今日は日曜で夕刊はなく、明日は新聞休刊日で朝刊はありません。きっと夕刊の紙面のほとんどがこのニュースの記事で埋められるのでしょう。いささかうんざりさせられます。
へそ曲がりという誹りを受けるのでしょうが、私はオリンピックというイベントには関心が低い、というよりはあまり好きではありません。個々の競技にはどれも興味があり、アスリート達の真剣な競い合いには胸を打たれるものがあるのに、オリンピックというと何かしら国威発揚という匂い(特に日本も含めた大国)がするのが嫌です。2008年の北京オリンピックなどはその極致であったと思います。日本の場合にはよく選手は「日の丸を背負って」などと言われますが、こういう言い方も嫌いです。その結果としてのメダル獲得競争になると、どうでもいいではないかと思うのです。それなら大きな選手団を派遣できる国が有利ということになります。今のオリンピックは商業主義に毒され、莫大な経費がつぎ込まれ、「参加することに意義がある」などという理念は隅に追いやられています。
これから当分は何かにつけオリンピック、オリンピックでしょう。国を挙げてオリンピック一色に染め上げられ、批判したりすると叩かれるようなことになるのではないでしょうか。そのような中でも福島原発の汚染水の問題や健康被害の問題の解決は将来にわたって重大な課題なのですが、安倍首相はIOC総会での最終プレゼンテイションで「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも、及ぼすことはありません。」と述べました。東京さえよければいいのか、福島はどうするのかとその能天気さに腹立たしく思います。福島の問題は今の日本の最優先にするべき課題ですが首相にはそのような危機感は乏しいようです。
7年後というと私は87歳、猫のミーシャも19歳になります。両方とも生きているかどうかはわかりません。それだけに後の余生をオリンピックだけが重要であるかのような偏った風潮の中で送ることは嫌です。