安倍首相は18日に自民党東京都連の会合で挨拶し、参院選は親の敵を討つようなもので、勝たなければ、私は死んでも死にきれない」と強調したそうです。(YOMIURI ONLINE)
「ねじれ国会」を解消するためには、何が何でも参議院選で勝ち、その前哨戦としての東京都議選で勝利しようということです。前に首相であった時の参院選で民主党に惨敗したことが頭から離れず、捲土重来を期すということなのでしょうが、それにしても、「親の敵を討つようなもの」とは何とも大時代的で的外れな表現で、一国の総理の水準とはこんなものかと思います。こんな挨拶を受けて参加者が「エイ、エイ、オー」と気勢を上げる姿は喜劇的とも思います。
都連での挨拶ですからあまり大きなニュースにはならなかったのでしょうが、もしその場に欧米の記者がいたらどのように理解したでしょうか。欧米の多くの国では政治家には知性が求められます(イタリアの前首相のような非知性的な人物もいましたが)。政治家、まして一国の首相や大統領ともなればその発言には関心がもたれます。選挙に勝つことを親の敵打ちのように言うことなどは、日本文化の奇妙な面と取られるのではないでしょうか。