大阪市教委は7人の児童の頭を手で叩いたとして、都島区内の市立小学校の62歳の校長を戒告の懲戒処分にし、校長は「指導のつもりだった。深く反省している」として、依願退職しました。
校長は5月に、6年男子児童が校内にナイフを持ち込んで他の児童を脅し、一緒にいた同級生6人も先生らに知らせなかったことを知り、7人を別室に呼び出して頭を1発ずつ叩いたのだそうです。どの程度本気だったのか、冗談半分だったのかはわかりませんし、校長はどの程度叩いたのかもわかりません。市教委は、7人にけがはなかったが、「市立桜宮高の体罰自殺問題を受けて、暴力に頼らない指導を目指す中、管理職が手を上げた責任は重い」として懲戒処分にしたそうです。
5月にあったことを今頃処分するのは当該児童の保護者か職員が市教委に「ちくった」のかも知れません。体罰はいけないことはわかるのですが、この事件、ナイフで脅した児童をどのように指導したのか、保護者に厳しく注意したのかはわかりません。前にも書いたことがありますが、私が隣の市の市教委の事務局にいたとき、ある中学校の若い男性教師が、給食の準備中に一人の生徒を殴って鼓膜を破ったということがあり、新聞にも載りました。市教委はこの教師を戒告処分にしましたが、話を聞いてみますと、その生徒が給食準備中にダラダラしていたので注意すると「こんな飯が食えるか」と言ったのでかっとなり殴ったそうです。私はこれを聞いてその生徒の言動に腹が立ち、新聞も体罰の原因になった生徒の言動も書くべきだと言ったことがありました。
近頃の子供は中学生にもなると、本当に「悪い」のがいて、教師に雑言を吐くだけでなく時には暴力をふるったりします。それでも教師は体罰を加えると処分され、生徒の指導はなおざりになることが少なくないようです。それに今は保護者にも無理解な者がいて、何かというと学校や教委にクレームをつけるのがいます。何もかも教師のせいにしては教師は事なかれ的な態度をとるようになります。このあたり、マスコミも教師を批判するだけでなく、生徒や保護者の在り方にも切り込んで報道すべきだと思います。