「山上俊夫・日本と世界あちこち」というブログがあります。山上さんの舌鋒はなかなか鋭く、特に橋下大阪市長に対する批判は厳しいものがあります。最近「文化も環境もきらい・橋下市長」という文が上げられていました。大阪市にある「海の時空館」という展示館を廃止し、「南港野鳥園」の廃止も狙っていると言います。
「海の時空館」には、江戸時代の菱垣廻船を完全復元した現代版菱垣廻船が展示されています。菱垣廻船(ひがきかいせん)とは、江戸時代に、大坂などの上方と江戸の消費地を結んだ貨物船ですが、この船が実物大に復元されて展示され、専門家の間では貴重なものと評価されているようです。しかし入場者は年々減少し、毎年市は3億円もの補助をしています。これが利益が上がらないと「無駄だ」と言って何でも切り捨てる橋下氏の目に留まらないはずはありません。館の廃止に伴って市は、この復元船を解体切断してチップにして捨てるといいます。山上さんのブログはこれについて、「全国の船舶工学の研究者らが大阪市長に貴重な文化材の復元なので捨てないようもとめた。だが、橋下氏は『そんなことをいうなら、学者先生が自分らで買ったらいい』などと言い放った。何億円というものを研究者がかえるはずもない。何か要望をすると、その人たちを攻撃対象にして、下品な言い方でやっつける。文化財の扱いについてのまじめな議論が成り立たない」と書いています。橋下市長の言動については山上さんの言うとおりですが、橋下という人物はどうしてこうなのだろうとつくづく思います。
「南港野鳥園」は、20ヘクタール近い人工の干潟・湿地で、今は多くの渡り鳥の飛来地として屈指の存在となっているそうです。1983年に地元住民(NGO「南港の野鳥を守る会」)の熱望が実り、当時埋立造成中であった湿地帯を野鳥園として開設するに至ったという経緯があります。自然の干潟や湿地が減っている中で成功した例だそうです。しかし、ここも税金の無駄遣いとして潰してしまうのでしょうか。
橋下という人物は、確かに才能があり、高い教育を受けただけのことはあるようです。しかし文楽のことに関しては無知丸出しにして失笑を買ったように、文化、芸術のことについては無教養のようです。府知事時代に、児童文学館として国内最大の規模の府立国際児童文学館は廃止し、大阪フィルハーモニ交響楽団への補助金廃止など、文化、芸術も彼にとって「収益がないもの」は切り捨てています。知事、市長だからと言って何もかにも通じて深い教養があることは無理です。それならそれで謙虚であればいいのですが、ああ言えばこう言うで何でも知っているかのように口達者に相手を罵る、その態度に嫌悪を感じます。礼儀知らずです。これは彼の生い立ちから来る性格で、どうしようもないことかも知れません。大阪の人には悪いのですが、このような卑小な人物を知事や市長に推し出したのは、やはり「儲かりまっか」が挨拶だという大阪人だからかとも思います。儲からないものは切り捨てる橋下という冠は大阪人にはふさわしいのかも知れません。
これらの情報をを総合すると、今回の不適切な報道は朝日新聞社への批判をかわすためのパフォーマンスのひとつでは、との勘ぐりができます。報道内容は、テレビで見る限り、以前からWIKIPEDIAに書かれている内容の域を出ていないようで、橋下徹氏には大きな痛手にはならなかったでしょう。
他方、今後の国政選挙との関連で見れば、日本人の判官びいきの特性を利用した橋下徹氏への選挙協力の様な気がします。
こうして見ると今度の騒動は、朝日新聞と橋下徹氏が共に得をする田舎芝居のように見えてきます。真相はどうなんでしょうか・・・
今、政治の世界も二世議員は駄目とマスメディアは煽っておりますが、自分のことも振り返るとその様な環境で育ち自然とそれに対する思考力が備わって来ていると思いますので 二世議員大いに賛成です
菱垣廻船 捨てる まあ 当方の兄が生きて居れば何だこれはと 謂うと思います 文化を大変重んじる人間でした 特に戦中に阪大の工学部造船学科に入り 船には特別の念を持っていましたから・・・
又、大阪フイルの補助も止める 文化と謂うものは金の掛かるもの 当たり前の話
人間 頭が良いと謂ったって 全てのパートの部分が良いとは限らないと常々思って居り 文化については頭が悪い馬鹿だと 思いますが
長くなりました 失礼致します