11月1日
○今日は「古典の日」だそうで初めて知った。そのはずで、今年の3月に超党派の議員連盟「『古典の日』推進議員連盟」が国の制定する記念日とする法案を議員立法で提出し国会の超党派議員立法で法制化され、8月29日に成立したばかりだ。源氏物語に関する記述が紫式部の日記に初めて登場した寛弘五年十一月一日(1008年12月1日)にちなみ定められたという。
前にも書いたが、私の高校時代には古典(古文)という教科があって、源氏物語など様々な古典を学んだ。今では教えていないのではないか。私は高校生の時代に古典に親しむことは大切ではないかと思っている。
今日付けの『東京』紙のコラム「筆洗」には、「古典といわれる文学や芸術が生き残っているのは、時代が変わっても人々を感動させる力があるからだ。呪文を暗記させる入試向けの授業が、若い世代から古典への興味をどれだけ奪ってきたことか。愛国心教育よりも、先にやることがあるはずだ」とあった。
戦後間もない私の中学、高校時代には「筆洗」氏が言うような古典文法の助動詞の活用を羅列した「呪文」を暗記させられた記憶は残っていないが、いろいろ「竹取物語」「枕草子」「平家物語」などの古典を一部ではあっても、各学年でひたすら教えられたことは覚えている。それで今でも古典に惹かれるのかも知れない。先生たちも熱心で良かったと思う。
11月2日
○米国東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」はニュージャージー州などに大きな被害を与えたが、大統領選挙を控えたオバマ大統領が被災地に出かけて、被災者を抱きしめて慰めている写真を見た。
2012年10月31日、AP
公衆の前で抱いて慰めるなどという習慣は日本ではまずない。彼我の風習の違いと言えばそれまでだが、日本の政治家、例えば首相などはどうするだろうか、そもそも被災地にすぐさま飛ぶようなことをするだろうかと考えた。オバマ氏の行動も選挙のためのパフォーマンスだと切り捨てる向きもあるかも知れないが、政治家は、選挙民を「票」とみなして握手したり手を振ることだけするのでなく、やはり国民との間に温かい絆があることを見せてほしいものだ。