斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

人に助けを求めることは、・・・・・

2017-01-10 07:25:27 | 家族
私の昔からの友人であり、大変尊敬している黒岩秩子さん、現在も大活躍
しています。その彼女の息子さんの黒岩揺光さんの手記を紹介します。
私は大変感動しました。
少し長文になりますが、お時間のある方はお読みください。

人に助けを求めることは、その人に迷惑をかけることではなく、幸せを与える行為です
投稿日: 2016年12月14日 10時16分

過労、介護、育児、いじめ、災害、失業。様々な理由で自らの命を絶つ人をメディアが
取り上げる際、よく「見過ごされたSOSのサイン」という見出しの記事を見かける。
一方、どうやって見過ごされないSOSを出せばいいのか、書かれたものは少ない。
私は、中東ヨルダンで妻を亡くした。9月6日に長男の千汪(せお)が生まれ、その翌日、
大量出血で亡くなった。計り知れない精神的ダメージを被りながら、私は、3500グラム
の新たな生命の存続を託された。
当初、妻の母乳に頼るつもりだったため、粉ミルクの作り方すら知らなかった。

まず、生後5ヶ月の赤ちゃんがいるイギリス人の友人夫婦に電話をかけ、そこに泊めてもらい、
要らなくなった赤ちゃんグッズをもらい、粉ミルクの作り方などを教えてもらった。そして、
小さな子どもがいる日本人の友人に電話をし、「私のアパートに行って、赤ちゃんグッズがすべて
あるのか確認し、ないものをすべて買い揃えてもらえませんか?」とお願いをした。
そしたら、その友人が「わかった。ありがとう」と言ったのだ。私は一瞬、自分の耳を疑った。
なぜ、頼みごとをしている私が感謝されるのだろう。

次の日、日本から母と姉がやってきた。無論、千汪がいるため、私は空港へ迎えに行くことはできない。
別の日本の友人にお願いしたら、再び、「ありがとうございます!嬉しいです!」と言うのだ。
私は迷惑をかけているはずなのに、なぜ感謝されなければならないのだろう。その友人に聞くと、
「こういう時って、どう声をかけたらいいのかもわからないじゃないですか。
でも、何か役に立ちたい。だけどどうしたらいいのかわからない。
そんな時に具体的なお願いされたから、『ああ、今、黒岩さんはこういう支援が必要なんだ』
ってわかって、嬉しかったです」と言う。

「迷惑をかけるな」「他人様の時間を無駄にするな」そういう考えに縛られてきた社会で育った
私にとって人に助けを求めることが、喜びを与える行為になりうるということが、とても新鮮だった。
妻は国連職員で、妻の配偶者としてヨルダンにいた私は、新潟の実家へ戻ることにした。
しかし、妻の葬儀や引越しの準備や病院とのやり取りなどのため、1ヶ月以上、ヨルダンで千汪と過ご
さなければならなかった。新生児を抱えながら、様々な諸手続きを1人ですべてやることは、
精神的にも肉体的にも不可能だ。

私はフェースブックで呼びかけた。「私が日本へ発つまでの間、どなたか、ヨルダンに来て、
住み込みで育児支援をしていただけませんか?ベビーシッターを雇うより、私の友人に世話してもらったほうが、
妻も喜ぶと思います」。そしたら、数日以内に、10人もの友人から承諾を得た。
9月16-23日にアメリカから、23-27日にスイスから、27日ー10月2日にオランダから、
2日ー8日にタイから、8日-11日にフランスから、11日ー18日にアゼルバイジャンから、
18-23日にインドネシアから、それぞれリレー方式で友人が住み込み、育児と家事を手伝ってくれた。
そして、彼らは口を揃えてこういった。「ここに来れて幸せ」と。

最も印象的だったのは、友人の一人が言ったこと「ヨルダンでの葬儀に行くことも考えたけど、
葬儀でヨーコーと話す時間なんてないだろ。だったら、自分たちが一番必要とされている時に
ヨルダンに行こうと思った」。
ヨルダンにいる友人からも「何かできないか」とメッセージをたくさん頂き、私は「時間があれば、
レストランから料理をテイクアウトして家に持って来て、私と一緒に食べてください」とお願いした。
そしたら、毎晩のように、誰かが料理をもって来てくれた。そのうち、私とテニスをしてくれる友人や、
ボードゲームをしてくれる友人、要らなくなった家具を売りさばく友人などが現れ、支援の輪が広がっていった。

妻が亡くなって3ヶ月たつが、まだ一晩も、一つ屋根の下で千汪と2人だけで過ごしたことはない。
いまだに、一人で車を運転中に突然、涙が吹き出てきたりするが、ほとんどの時間、誰かが傍にいてくれる
おかげで、何とか持ち直すことができている。ヨルダンから日本へ飛ぶ時も、母と友人が付き添ってくれ、
千汪も私も、これまで一度も体調を崩していない。
「これだけ多くの人がヨルダンに来たのは、2人の人柄あってのことだよ」とたくさんの人から言われた。
確かにそれも一因なのかもしれないが、私は、もっと大事な要素が二つあると思う。

第一に、人間関係の濃密度や人柄とは全く別の次元で、人間の情は突き動かされることがある。
実際、駆けつけてくれた友人の中には、プライベートで数回お会いしただけの友人もいた。
「私も出産のとき、大変な想いをしたから、どうしても何かしたかった」と、生後10ヶ月の息子を
アゼルバイジャンに残し、ヨルダンに来てくれた友人は言った。
第二に、私が明確なSOSを発信したことだ。いくら私たちの人柄が良くても、私がどんな支援を必要と
しているのか伝えない限り、助けを得ることは難しい。だから、皆さんにお伝えしたい。困った時、
「私を助けてくれる友人などいない」と決め付けず、「こうしてほしい」という具体的なSOSを出し
続けてください。たった1度しかお会いしていない方が、あなたのメッセージに突き動かされ、
救世主となって現れる可能性は十分にある。もちろん、中には「そんなことくらい自分でやれよ」
と冷ややかな目を向ける人もいるかもしれないけど、100人に発信して1人でも助けの手を差し伸べて
くれるなら、それはあなたにとってだけでなく、相手にとっても、とても大きな財産になりうる。

多くの人がSOSを出せない中、なぜ私は出せたのか。
それは千汪がいてくれたということに尽きる。
彼を守るためには、どうすれば良いのかを第一に考え、そのためには、まず自分が健康でなくては
いけないと言い聞かせた。妻が命をかけて残してくれた最高のプレゼントのおかげで、
人生最大の危機を私は生き延びることができた。妻から学ばせてもらったことを、
一人でも多くの人に伝え続け、天国にいる妻を少しでも喜ばすことができたらと思う。

福井地区親交会総会と新年会

2017-01-10 00:04:37 | 地域活動
福井地区親交会は現在58世帯が加入しています。
毎年1月の2週目頃に総会が開かれています。
10年前移住して初めて総会に参加した頃は慣例・慣習に従い???
質問や発言は一切なく約30分位で終了していました。しかし
年1回の総会がこれで良いのか疑問を抱きました。
じっと我慢してきましたが、その後の総会で私が一石を投じた
ことから、総会は発言者が多くなり大変活発になりました。
(総会で発言することは“良くないこと”という雰囲気がありました。)
参加者から「お陰で温泉に入る時間が無くなってしまった」と文句を
言われましたが、それ以来2時間の総会は時間が足りなすぎる位です。

今日の総会は予定時間の2時間をオーバーして、審議半ばで採決して
決定してしまいました。福井地区親交会は6班ありますが、
班長の負担を軽減するためという理由でお金を払うことになりました。
詳細の取り決めはこれからになると思いますが、私はお金を払うことが
解決策になるのか疑問です。もっと熟議が必要ではないかと思います。



総会後の懇親会の様子