桜子の † 智天使工房 † 

カラーセラピストでメタルスミスの私が歩む日々。
みんながハッピーになれるものを作りたい。

Arabesque heart pendantの出来るまで 2

2022-08-17 14:21:00 | ジュエリーメイキング

結論から言います。
こういう作品は、非常に手間暇が掛かるし、まったく同じものを作ることは困難です。
それが銀粘土という素材の特徴なのであり、魅力でもありますね。

さて、乾燥体に差し丸カンなどを埋め込み、いよいよ焼成炉で焼きます。
おが屑粘土が焼失する際、黒煙やにおいがかなり出ますので、私はベランダに電気炉を出して作業します。



シリンジ作品など変形し易いものは、セラミックビーズの中で焼きます。
900度に温度を上げて、焼成して徐冷するまで2時間は掛かります。

銀粘土は焼くと、約10〜20%ほど縮みますので、作品によっては注意が必要です。

焼成後は磁気バレル研磨機で60分ほど磨くと綺麗なシルバー色になります。
このような中空の作品の硫化(黒ずみ)が気になる場合は、全体にロジウムメッキをするか、ジュエリープロテクトなどの樹脂を塗るかすればよいです。

銀粘土は彫金より簡単というイメージがありますが、やはりちゃんとデザインして丁寧に作るには、それなりの知識とスキルは必要ですし、根気が要る仕事ですね。

でも、大好き❤な作業なので、私はいつもワクワク、ニヤニヤしてますけどね🥰






Arabesque heart pendantの出来るまで 1

2022-08-17 13:46:00 | ジュエリーメイキング
2021年11月半ばに、Arabesque heart pendantという、シルバークレイ(銀粘土)のジュエリーをご紹介しました。
Arabesque heart pendant in silver clay - 桜子の † 智天使工房 † 
これはある意味試作品でしたが、結構気に入って自分で愛用しています。
身につけていると、興味を持って下さる人が少なからずいらっしゃるので、じゃあ一点ものとして作ってみようかなと、二号機を先月完成させました。
「これ、どうやって作ったの?」という声も多く頂くので、数回に分けて制作工程をご紹介することにしました。
ちなみに、初号機にはハートの合成石を封入して焼成したのですが、木屑粘土が焼失する際に1000度近くになったらしく、元のブルー色が黒ずんでしまい、残念なことになりました。
今回は、予め純銀の小さなハート型パーツを作って、中子に封入しました。
外見では違いはほぼ分かりませんが、




よぉ〜く見ると中に銀のプチハートが入ってます。
やっぱわかんないか?😞😞😞

さて、まず銀粘土のプチハート(2㍉の石3個入)を作り焼き、磨きます。
もくねんさんというおが屑粘土でハートの中子を作り、数日乾燥させて銀のプチハートを封入します。

ハート中子にザッとシリンジで粘土を乗せる図柄を下書きし、粘土を乗せていきます。

その後、数日自然乾燥するか、ドライヤーなどの熱で乾燥させます。

次に続きます。