温泉本の地図によればこの周辺に幾つかの共同温泉が集まっているのですが、歩いてみてもなかなか見つからない。別府の共同浴場を探しだすには「温泉」より「公民館」を探し当てる目が必要なのです。2階建てで階上が公民館、階下が温泉というケースはごくごく一般的なのです。
渋い建物の東別府駅前に、駅舎に負けず劣らず渋い建物の公民館があり、その公民館の下に極渋の東町温泉はありました。
何が渋いって、その昔薄いピンクに塗られた建物の佇まい、白ペンキの明るい番台周辺の造作、広〜い浴室の真ん中に掘られた小〜さな小判型湯船、よそ者では使い方がわからない、熱そうな源泉槽?。どれをとっても、いずれ名人になったら戻って来てゆっくりと雰囲気を堪能したい要素満載の名泉です。
今回は先を急ぐので、景色を心に刻みつけるにとどめて長湯せずに失礼しました。