いちよう:二千和会だより

 会報「いちよう」を通して、人生がさらに豊かに広がるよう「今も青春!」の心がけで楽しく交流しながら散策しましょう。

紫銀河(合同句集―’94.1.1発行―)から

2007年04月15日 | SO-Color

星の鍵  (Sa.O.のページから)
 
   

さくら舞う愛を計ろう上皿天秤
美しいジョークでしびれきったまま



土砂降りに流されまいと坂の石
シャープペンぽきぽき折れる変な日だ
はずみから迷った道で野菊摘む
いちにちが肥満になって息してる
泣き濡れてわざと外している進路
躓けば その石でなく私を嘆く
一秒も無駄には出来ぬ銀杏の葉
峠越え無性に冴える喉仏
痛みもつプロセス胸のブローチに


嬉しくてこぼれる想い 帽子のなかへ
日曜のジグソーパズル地図になる
柔らかに視線を交わし試運転
助手席のあなたとならばどこまでも
自己主張指輪が光る午後の席


光年の単位はみどり 息を吸う
到着の星の光に泣き笑い
百年ののちに目覚める薬です
あすがある呪文の螺子を巻きながら
火の足を叩いて眠る 外は雨
百年後使えるKeyだと信じます