人はいさ心もしらずふるさとは花ぞむかしの香ににほひける
(紀貫之)
東風吹かばにほひをこせよ梅の花 主なきとて春な忘れそ
(菅原道真)
君ならで誰にか見せむ梅の花 色をも香をも知るひとぞ知る
(紀友則)
母の自慢の椿…ブライアン。もう花の盛りは過ぎてしまったが一つ一つが大きな花で木の葉が隠れてしまうようにたくさんの花が咲く。
このごろしきりと母の庭が私を急いている。早くきれいにしてやらねば…と思ってはいるものの、なかなか庭の整理が出来ない。次々に咲く花たちに申し訳なく思いつつ、花はその季節になると自己主張を始める。
「私はここよ!見てくださいね」
つつじでは珍しい赤い色。母が挿し木で育てた木。黄色い花は木陰に咲いていたが、早くに草取りをしていたらきっと花は見なかっただろう雑草とする類の草だ。立浪草は小さい草で可愛い花をつけてくれる。
上の写真はむべの花。秋になるとアケビに似た実を付けるが、夏の草花が元気なときは、他の枝にするすると蔓が絡みつき、厄介な存在。
今、なんと言ってもプリンセスは牡丹。プリンスは藤かな?この庭に居ると静けさの中にも関わらず懸命に自己主張してくれている花たちである。