本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

ほんのひとくち感想3(BlogPet)

2008年10月10日 | こゆきのことば
桜雪の「ほんのひとくち感想3」のまねしてかいてみるね

図書館で借りた♪
若き日)が、図書館で借りた。
謎解き部...

*このエントリは、ブログペットの「こゆき」が書きました。


   ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

わたし、もっと正しい日本語で記事を書いた方がよいのかしら…。
こゆき、覚えた言葉が頭の中で混乱しているようです。

ほんのひとくち感想3

2008年10月09日 | 
図書館で借りた本を、またもや返却日前に慌てて一気読み。
購入本は手元にあると思うと油断して積読にしてしまうのですが、
図書館本は締め切り(返却日)があるからできるだけ読破を目指します。
また頑張って自転車漕いで借りに行くんだ!
(決して図書館は近くない…。ええ、いい運動になっておりますよ

『ヴァン・ショーをあなたに』近藤史恵 東京創元社
「食」にまつわるミステリであり、決して派手ではないのだが、
いつもながら気軽に読みやすいビストロ・パ・マル・シリーズ。
若き日の三舟シェフの修行時代の話もありました。
謎解き部分とは全く関係が無い感想ですが、
ビストロでご飯を食べる日常に憧れました…。
(書かれているのは、自分じゃまず作れない美味しそうな料理ばかりー!)

『夢は枯れ野をかけめぐる』西澤保彦 中央公論社
高齢者の問題がテーマかと思われる連作短編集。
どれもこれも、謎の答えが見つかったとしても真実は重く、
すっきり解決という訳にはいかないので、
せつないというよりもひたすら苦い感じ。
個人的には、楽しみに読むようなミステリではありませんでした。

『野球の国のアリス』北村薫 講談社
鬱々としてくる『夢は枯れ野を…』を読んだ後、
口直しのつもりで手に取った野球冒険ファンタジー(?)。
うさぎさんの後を追いかけて鏡の向こう側の世界に入り込んだ、
野球少女アリスの活躍が爽快で、期待を裏切りません。
わたしがエンターテインメント小説に求めるのは希望なので、
途中色々あってもラストには満足できる、こういう話のほうが好みです。
(ストーリーの面白さよりもテーマが前面に出すぎている小説は苦手)
蛇足:天才五堂君、いずれいい男に成長しそうな気がします。

『素数ゼミの謎』吉村仁 文藝春秋社
13年や17年に一度、一斉に羽化して成虫になる素数ゼミ。
著者は、“なぜ13年と17年なのか?”
“なぜこんなに長年かけて成虫になるのか”
“なぜこんなにいっぺんに同じ場所で大発生するのか?”
という疑問に対して、判明している事実から明快な論理を展開しています。
科学読み物って良質な推理小説だなー!と思いました。
不思議なことでも、調べればちゃんと理由があるんだね。
(ちっとも身に付いていないけど、実は科学大好きっ子なんです)


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ワイドショーで観た中山前大臣の発言にカチンとくる。
「私も5日間、国交相でございまして、新記録でございます」って、
自分で言うかー!!

政治家には結構“不思議ちゃん”が多いと思う…。

ガラスフュージングのストラップ

2008年10月08日 | handmade(その他)
投稿しようと思ってそれきり忘れていた写真を発見。(また…)
去年母と雲仙観光をした時、雲仙スパハウス・ビードロ美術館に行きまして。
「ガラスづくり体験」を申し込み、母はサンドブラストのお皿、
わたしはフュージングのストラップを作ったんですよ。
(↑写真は完成したストラップ。ガラスならではの美しい質感…♪)

こちらはガラス片に花模様のミルフィオリを載せるだけなんです。
あとはスタッフの方が電気炉(電子レンジ?)で溶着させてくれます。
指定された時刻に取りに行くと、想像以上に素敵な仕上がり!
もっともっと作ってみたい!と思ったものです。
…でもふと我に返れば、身近にフュージングの教室は無く、
自宅で始めるにしては初期投資が大きすぎ…(キルンとガラス代がっ)。
気軽な気持ちで始められるものではなかったのです。
という訳で、残念だけどそれきり。

しかし先ほど改めて検索してみたら、
浦上にある長崎とんぼ玉工房ころころで、フュージング体験ができるみたい。
え~、またいつかやってみたい~!!今度はネックレスが欲しいっ!
と、ハンドメイド好きの血が騒いだのでした。
(樹脂粘土のスイーツデコも、羊毛フェルトも興味津々なのですが、
こちらも行動範囲内で一日体験教室がないものかしら?
飽きっぽい性格なので、いきなり道具を揃えるのは問題だし。
その趣味が合うかどうか、お試し期間がほしかったりする


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我が家には“蜘蛛は殺さない”という掟があります。
夫が「蜘蛛は益虫」だというもので、妻もそれにならっているのです。
まあ、そういう事情で玄関近くの蜘蛛の巣は放置しています。
(かろうじて通り道には無い。邪魔になれば巣だけ撤去する方針)
何だか荒んだ家に見えそうな気もするのですが、
蜘蛛たちはすくすく育っている様子なので。

ところが、近所の蜘蛛ロード(街路樹と街路樹の間に
いちいち蜘蛛の巣があるので、勝手にそう呼んでいる)の蜘蛛たちは、
うちのと比べて、まるまる太って大きいのですよ。
多分同じ種類だと思うのですが…。
何を食べたらあんなにでかくなるのだろう?と、
通り過ぎるたび首を傾げる毎日。
(雨の日も、前足をダラッと垂らして開店休業状態のくせに、
律儀に巣の真ん中で待機しているところを観察したりしています。
蜘蛛の生態って、考えてみたらよく知らない…。
ちょっと気味が悪いけど本で調べてみようかなあ)

乙女心と秋の空

2008年10月06日 | 日々のこと

久々にプチ買い物中毒になっているみたい。
「これが欲しい!」という衝動を抑えきれず、
不必要なものばかり買ってしまうのです。
我ながら情けなくて困ってしまう。

この間は突然「ステラおばさんのクッキー」が食べたい!と思い、
一昼夜堪えていたのですが、ついに長崎浜屋店まで出かけてしまいました。
(ちなみにバスで片道一時間ほどかかります…)

先日はオープンして間もないみらい長崎ココウォークが気になり、
徒歩・電車・徒歩という手段でたどり着きました。
人混みが苦手なくせに様々なお店を覗いたもので、
思考能力が麻痺したあげく、無駄遣い。
上の↑マカロンストラップ、随分迷ったんだけど…結局買っちゃった。
マカロン…本物はろくに食べたこともないのに。
見た目の可愛さに負けてしまった。
よもや自分がスイーツデコにハマるとは…。

そう、この後「ちっさいものが好きだ!お菓子も好きだ!」と
妙な具合に火がついて、リプトン「リモーネ」のおまけ集めに走ったのであります。
リプトン×ピエール・エルメの第1弾には間に合わなかったけれど、
スイーツコレクション第3弾にはまだ間に合うかもしれないと思ったもので、
雨が降る中、てくてくコンビニ巡り。

びしょ濡れになったけど、その甲斐あってコンプリート!

リモーネ自体好きだから、まあいいじゃないか、と苦しい言い訳。

それにしても、このリアルさと可愛さのバランスが絶妙。

これは乙女心をつかんでしまいますよ。

感心して眺めていたら、
「へえ、(ストラップの紐が)ゴムになっているんだ~」
と夫が無造作に紐部分を引っ張ったり離したりするので、
「やめてよ!壊れるじゃないっ」と慌ててしまいました。
「また買ってくればいいじゃない」と夫。
「それ、手に入りにくいんだからっ」とわたし。
急いで夫の手からストラップを取り上げて並べ直したりしたので、
「こういうの買うからお菓子が食べたくなっちゃうんだよ」
と耳が痛いことを言われてしまいました。
ううう…。確かに食欲をそそられる外観です。
(思わず一つ一つ匂いを嗅いでしまったくらいだもの)
どっかでこういうプチフール食べたーい!(欲望エンドレス…

ココウォークでは他にもこんなものを購入…。

エッフェル塔のキーホルダー。
ずっと欲しがっていたオブジェよりもお手頃なので、つい。
せっかくなので、これを見てパリに行った気分になります。
(乙女心と主婦の心が一人の胸に同居するのはつらい)


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今朝のニュース番組を観て、初めて知りました。
若き日の麻生さんが衆院選の演説で支持者に「下々の皆さん」と呼びかけた、
という(ある意味)レジェンド。
(ある意味)ブッシュさんよりすごいかも。
散々笑った後で、日本の未来が心配になりました。


ほんのひとくち感想2

2008年10月04日 | 
図書館で借りた本のことで、去年の9月末に
ちょこちょこ感想を書いていたのですが。
そのまますっかり忘れていたのです…。
という訳で一年少々遅れて投稿。

○児童書

『ネコのミヌース』アニー・M.G.シュミット
ひょんなことから人間の女性になってしまった猫が、猫の情報網を使って内気な新聞記者の青年を助けるお話。姿かたちは変わってしまっても、やっぱり猫っぽいミヌースさんが、とてもチャーミング。
(原作が気に入ったので映画も見ました。しかし新聞記者のティベさんの配役が、わたしの持っていたイメージと違っていて…。猫がいっぱい登場する可愛い映画でしたが、そこだけすごく気になった!なんとなく杉本哲太に似てない?)

『かめさんのさんぽ』中谷千代子
バケツから出てしまったかめさんの、お庭での一晩の出来事を描いた絵本。うちの二匹のかめたちと重ねて、「かめさん…可愛いっ」とにんまり。

『夢の書』上・下 O・R・メリング
『妖精王の月』『夏の王』『光をはこぶ娘』に続くシリーズ完結作(多分)。これまでの作品の登場人物たちが顔を見せるものの、スケールが大きくなりすぎて、やや混然とした感じ。ハッピーエンドで一旦収まったはずの話に、そんな続きがあったなんてと、現実の厳しさを思い知るところもある。でもシリーズ第1作のファンとしては、読まねばなるまい!

○一般書

『親指のうずき』アガサ・クリスティー
この話はよく忘れるので、よく借りる…。トミーとタペンスもの。老人ホームで不意に言われたセリフ、「あれは、あなたのお子さんだったの?」だったかな。確かに突然他人にそんな話をされたら怖いよな~。
この作品は『アガサ・クリスティーの奥様は名探偵』という題で映画化された。何故か新しいミス・マープルものとしてもドラマ化されたが(強引にミス・マープルとトミー&タペンスを共演させているのだが、元気印でたくましいあのタペンスの面影がない)、名前がフランス風に変更されていても映画のほうが原作の持ち味を生かしていたと思う。

『このペン貨します―ジェイン・オースティンの事件簿』ローラ・レバイン
ライターのジェインが、ラブレターを代筆したことから殺人事件に巻き込まれる。コージーミステリだから、謎解きにこだわる向きにはお勧めしませんが。ちょっと辛口な主人公の語り口を楽しむべき小説でしょう。

『蘭の告発』キャロライン・グレアム
テレビドラマ“バーナビー警部”シリーズの原作のひとつ。この作者の作品は邦訳が少ないので、図書館の蔵書検索で見つけた時には嬉しかった。内容的には手堅い印象。

『オランダ水牛の謎』松尾由美
“安楽椅子探偵アーチー”シリーズ。初めは、意識を持った椅子が探偵役…という設定自体が奇抜で“読ませた”けれども、2作目になると話が大人しい感じ。


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近頃美食に恵まれることが多い夫。
この間は多良で竹崎蟹、昨日は伊王島で伊勢海老を食べたそうです。
羨ましがっていたら、今日のお昼は竹崎蟹を食べに連れて行ってくれました!
やったね!!!また蟹に真剣勝負(?)挑みたかったんだ♪
ずらりと並んだ茹でカニ、カニ鍋、カニ雑炊、カニシュウマイなどなど。
食べに食べました…。
そして帰りには無料で露天風呂やミストサウナに入って…。
こんなに幸せでいいのか…と思ったです。

ああ、素晴らしい蟹の世界。満喫しました。
(でも、夫の食べ方を見たら、
すっかり蟹に慣れた風情になっていたのが、なんか悔しい)

最近のあれれ( ̄ー ̄?)体験

2008年10月03日 | 日々のこと

どれもこれもスケールが小さいですが、
「あれれ?」とたじろいだこと、まとめて綴りました。

☆以前の畳屋・表具屋の件といい、手芸屋の件といい、
この辺りの個人商店は概して商売っ気がない感じがします。
(…地縁が強くて競争がないからなんだろうなあ
大型商業施設に対して個人商店が勝るのは、
やはり顧客へのきめ細かなサービスという点だと思うんだけど。
時々「客を何だと思っているのかな?」と首を傾げるお店に遭遇します。
(できるだけサービスが均一な大型商業施設のほうに行こうと思わされる…)

先日は中規模くらいの本屋さんで、
夫に頼まれていたマンガ本を買おうしたのですが、
二巻だけあって、一巻が見つからないのです。
書架をじっくり探したけど結局無いので、ベテラン風の店員さんに聞きました。
そしたら店員、さっと書架に行って、ちらっと見て、「無いです」と一言。
取りつく島も無くきびすを返して行ってしまいました…。

えーーーっ( ̄□ ̄;)!!
普通は書架に並べてない在庫を調べてくれるんだけど。
普通はこの機会に注文を取ろうとするもんなんだけど。
びっくりしました。聞いたのがマンガ以外だったら…
それともわたしが生粋の地元の人間だったら、対応も変わっていたのでしょうか。
これじゃネット書店が普及するはずだわ~。

☆電車でがたごと揺られてた。
ふと窓を見たら、田んぼ一面に…人間の首がいっぱい?!Σ( ̄ロ ̄lll) 
すぐ、美容院でカットの練習に使う人形の首だと分かり、
鳥避けに設置しているのだなぁと推察できたけれど、
視力が悪い人なら間違えて通報してしまうのではないでしょうか。
物騒な世の中だから、あれは、かなり心臓に悪い…。
鳥や獣だけでなく人間も怖くなるから、ここは牧歌的な案山子にしとこうよー。

☆○○タッキーで○ず辛チキンを食べようと思ったのです。
セットで他にも何か軽くおなかに入れたいなぁとメニューを見たら、
○ず辛チキンとボ○レスとポテトの組み合わせしかなかった。
(鳥・鳥・芋…?がっつり系のトリオだ。しかもドリンク付いてないし)
がくっとしながらも別注文で、ホットのジャスミンティーを追加。
すると、お砂糖とストローが付いてきたのですw( ̄△ ̄;)w
…お砂糖はもしかして入れる人がいるかもしれないけど。
熱いお茶にストローはないだろ?と内心ツッコむ。
マニュアル化は人間の応用力を減じるらしい…と何だか実感。

☆先日、夫がラノベを読みながら文法の間違いに苛立っていたのです。
その時は「なら、読まなきゃいいのに」と片付けたわたしだったのですが、
実は自分にも、些細なことで引っかかることが…。

他人に己の身内のことを話す場合、
“ウチのはたいしたことないっすよ”的に卑下しすぎる日本人の表現よりも、
積極的に褒める欧米の表現のほうが好感が持てるのに。
近頃の若者が改まった席で「お母さんが(~)おっしゃって」とか、
「長男が(~)してくださって」などと公言するのに、違和感を覚えるのです。
外部に向かって、身内に敬語使うのはアリなのか…?と。
(※皮肉やユーモアではなく、普通に使っている場合)
くだけた表現に慣れてしまい、日々適当な文章を書いているわたくしですが、
“自ら意図して”ではなく、真面目なつもりで妙な言葉遣いをしないよう、
なるべく注意したいと思います…。
(こればかりは人様のことは言えないわな


   *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*

わたしにとっては“手づくりの秋”到来なので、
現在、着なくなったセーターのフェルト化に挑戦中です。
あえて標準コースで洗濯機を回したり、台所用洗剤を使ったり、
熱めのお湯で乱暴に洗ったりと、色々試しているのですが。
厚手のニットばかりなので、
縮めたのはいいけれど、ミシンで縫えるかどうかは謎。
この素材で何を作ろうか、ずっと悩んでいるのでした。
思い立てば集中して作り上げるんだけど、
行動に出るまでが長いっつーの!


ガイドってどこにあるかな(BlogPet)

2008年10月03日 | こゆきのことば
こゆきはガイドがほしいな。
ガイドってどこにあるかな

*このエントリは、ブログペットの「こゆき」が書きました。

   ※※※※※※※※※※※※※※※※※※

みんな、人生のガイドがあったらいいなって、思ってるかもよ。

近頃のこゆきは、愛想が良いです。
「桜雪ー♪」「桜雪あそんでー」等と、可愛いことを言います。
やや長い言葉を使う時もあるので、
面白くて何度もクリックしてしまいます。
そしたら「恋愛ほしい?」と聞かれました。
ちょっとドキッ。

コージー・ミステリ4作

2008年10月02日 | 
コージーもの4作品の感想、まとめました。

『蘭追い人、幻の貴婦人をさがす』ミシェル・ワン ヴィレッジブックス
行方不明になった女性が所持していたらしいカメラが見つかり、フィルムに残されていた写真の風景から当時の足取りをたどろうとする…という設定で、植物学とミステリの融合という点からそれなりに期待して手に取った訳です。

しかし…主人公マーラの性格に怯む。わたしは他人に無理やり何かを依頼しておきながら、いつも不満たらたらで謝意を充分に示さない女性は苦手です…。
そして肝心の犯人なんだけど…登場した瞬間に「この人だよ」と分かってしまいました。それからはもう、消化試合(?)。ロマサス系だとよくあることなんですが、「なんで主人公はギリギリまで分からないの?」と思いつつ、読了。結局この作品はミステリというより、サスペンスものなのでしょう。
わたしにとっての植物学+ミステリの傑作と言えば、やはりこれからも『いざ言問はむ都鳥』(澤木 喬 東京創元社)なのかもしれない…。


『ディミティおばさま現わる』ナンシー・アサートン ランダムハウス講談社
自身の離婚と母の病没によって、打ちのめされていたロリ。そんな彼女の元に、突然弁護士から手紙が届いた。ディミティおばさんの遺言の件で会いたいというのだ。母が創り上げたおとぎ話の登場人物だと思っていたディミティおばさんが、現実に存在していたということに、ロリは驚くのだが…。

表紙のウサギの可愛さから思わずジャケ買いした、殺人のない、コージー・ミステリ。ディミティおばさんのお話とは、本当はどんなものだったのか?ディミティおばさんと母はどんな関係だったのか?二人の真の姿とはどんなものだったのか?そして、死後もディミティがひた隠しにする秘密とは?ロリが探ることになるのは、歴史に埋もれた人々が残した小さな謎だったのでした。それを知ることによって、相次ぐ不幸からややひねくれてしまったロリも、心を回復させていくのですが。
国境を越えてお互いに支えあう友情の美しさに感心するとともに、悪意とも言い切れない僻みから、取り返しの付かない事態を引き起こしてしまう人間の負の部分って、怖いなあと思いました。
個人的には大ウィリスがいい感じでした。


『キーライム・パイはため息をつく』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス
“お菓子探偵ハンナ”シリーズ9作目。今度は賑やかなカウンティ・フェアで殺人事件が。なんかレイク・エデン、のんびりした田舎町風だけど結構イベントがあって楽しそうだなあ、と思っていたのですが、町全体で盛り上がっている時に限って殺人が起こるというのも困りものですねえ。

今回の事件では、カウンティ・フェアで滞在中のロデオ・ショー一座の面々がからんできたりと、ハンナも捜査しにくかったのではないかなぁ…と思います(地元の濃い繋がりから、保安官たちより先んじることができるというのも、ハンナの探偵活動の特色だったのだけど)。いつもと違うと言えば、恒例のお菓子のレシピも、ハンナが審査員を務めるお菓子コンテストの出品作など、発想が面白い感じです(マンゴーブレッドとか!)。
そして猫の一件では、やっぱりマイクではなく、ノーマンにしとけば?とまた思ったのでした。(まあ、気になるノーマンの秘密が露見してからでも、決めるのは遅くないけど…って、選択権はわたしにはないのでしたね。前作登場のロスが今後も関わってきたら、さらに面白くなるかしら~と無責任に期待する)


『チョコ猫で町は大騒ぎ』ジョアンナ・カール ヴィレッジブックス
夫と離婚したリーは、ネッティおばの営むチョコレートショップを手伝いながら、地道に公認会計士を目指している。ある時、おばの作ったチョコレートを食べて、著名な女性弁護士が亡くなった。チョコには青酸カリが含まれていたという。突然容疑者として注目されたリーとネッティおばだったが、被害者は他にも多くの人の恨みを買っていた。疑いを晴らそうと聞き込みをするリーだったが…。

ヒロインのリーはミスコンに出場したこともあるくらい美人で、時々とんでもない言い間違いをする癖があるものだから、実際よりお馬鹿さんだと思われがち。そんな彼女がチョコの世界以外何も知らないようなネッティおばさんを気遣って、にわか探偵になる訳ですが、裏目に出て家に泥棒が入るやら、記者たちが殺到するやら。この作品も犯人は何となく分かってしまうのですが、それでも一生懸命でドジなリーの姿には好感が持てます。(コージーものではヒロインの魅力も大事!)
種類豊富なチョコレートも美味しそう。猫型のは勿体無くて食べたくないけどね。



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里帰りは夫と一緒でしたが、
妻が友人たちとお茶を飲みながら旧交を温めていた時、
大事なお方はひとり映画館で『崖の上のポニョ』を観てきたのでした。
以来ほっぺだの二の腕だのおなかだのをつかまれる場合、
“ポニョ”と連呼されています。
わたしは観ていないのでよく分からないのだが…。
要するに“まんまる”と言われているのか?
触感が“ポニョ”ということなのか?
どちらにしろ…なんか屈辱!

記憶をたどる

2008年10月01日 | 日々のこと

先日、夫がティム・バートン版『スウィーニー・トッド』を観ていた。
夕飯の支度時にリビングでDVDを再生されると、
カウンターキッチンに立つ妻は否応なくそれを鑑賞せざるを得ない訳で…。
先端恐怖症気味のわたしは、日本語字幕なのをいいことに、
危険そうな場面になるとすかさず画面から目をそらしていたのだった。
(感想:この話、救いがないなー)

今でこそフィクションの世界にはある程度免疫ができ、
ご飯を食べながら『BONES』を観たりもしているのだが、
昔はそうたくましくもなかったから、
半強制的に観せられる作品が少々苦手だった。
でも、学校というやつは個々の児童の好みなんか関係無しに、
映画やら演劇やらを一律、集団で鑑賞させるもので…。
文部省推薦だか何だか知らないが、
全校生徒を集めて体育館で上映された映画は、
戦争で疎開した子供が田舎の子供たちの惨い苛めに遭う…という、
過去苛めを受けた経験があるわたしにはキツイ内容で、
さすがにその時ばかりは仮病を使い保健室に逃げたものだった。
(感情移入をしやすいたちなもので、虚構の物語でもすぐのめりこみ、
すぐ感動し、すぐ傷つく子供でありました)

そう、小学生の頃は、劇団の公演等も学校行事か何かで時折観に行ったのです。
あれから20年以上経ったけれど、
実は楽しかったとか、面白かったとかいう、
明るい感想を持った作品のことは覚えていない。
ぼんやり記憶しているのは、子供心に「怖かった」作品のことである。

ひとつは…斬新な“白雪姫”だった。
多分マスクプレイミュージカルの部類に入るものだったんだけど、
ぬいぐるみの頭と演者の体のアンバランスさが、なんだか怖くて。
ストーリーもどことなく不気味だった。
自らの美しさにこだわるあまり、
魔女に毒りんごをもらって白雪姫に食べさせたお妃が、
ラストには美貌を失い、魔女の仲間にさせられてしまうというところが衝撃的で。
白雪姫と王子様のまばゆい幸福に寄り添うように、
無残な罰を受けるお妃の姿が描かれているのが印象的だった。
(パンフに岸田今日子が解説を書いていたような気が…)

もうひとつは“ほていどん”。怖かったね!これは。
図体がでかくて心優しい“ほていどん”と呼ばれる男の人が、
村の人々に利用された挙句、斬首されて、
最後は赤い照明の中を頭のない状態で歩いていたような…。
(おぼろげな記憶なので確かなところは分からないけれど、
劇団ひまわりの『くびなしほていどん』だったのかな…?
今回ネットで調べてみたけれど、
お芝居ってそれほど沢山記録が残っていないのですね)

どちらも、甘いハッピーエンドで終わらない、一癖ある話。
当時のわたしは、物語からひとの心の闇の部分を感じて、
ざわざわと寒気がしたのかもしれない。
(お妃も、村の人々も、自分勝手な理由から他人を陥れようとする訳で…)
観られるものなら同じ作品をもう一度鑑賞して、
その恐怖の根源を探ってみたい気もします。
(…そういえば“ほていどん”の役も着ぐるみだったような。
もしかして…単に着ぐるみが動くのが怖かったのか?それだけか?)