昭和47年11月、中原先生と第11期十段戦第2局です。

大山先生の先手三間飛車。前回穴熊で失敗したので端を受けます。

中原先生は急戦で、それを見て大野流三間飛車になりました。普通に組んでいたら中原先生はどう指していたのでしょうか?後手番で急戦はうまくいきません。

大野流といっても、大山先生ですから軽く指さないで金を使って守ります。

46銀と出るのは積極的で、45銀を警戒して、中原先生は角筋を止めます。

5筋の歩を交換して金を繰り出します。大山先生が積極的です。

だけれど、桂馬を跳ねたのは疑問手。37銀左と引いて固めるのだと思ったのですが。大山先生が右桂を跳ねないというのはうそ情報でしょうか。

中原先生は37桂をとがめに行きます。桂馬の交換で角筋が通ります。

中原自然流とはよく言ったもので、少し良くなると自然な手で有利を拡大します。

桂打ちは好打。美濃囲いが薄すぎます。

大山先生の反撃。

中原先生は飛車切りから角打ち。これが攻防なのですね。

銀取りは受けずに攻め合いです。

銀をかけて勝負になったと思ったのですが

桂を成り捨てる手。いかにも好手です。遊び気味の桂馬を使い、取れば金を外して自玉が安定します。

金を外して後手玉が広いので優勢。あとはどう寄せるかですが

格好いい角捨てがありました。

飛車の横利きがないので取れません。

左右挟撃で投了図。
大山先生は中原先生に勝てなくなって、焦ってしまったのでしょう。積極的な指し方でしたが、37桂からは中原先生によい手が多すぎました。ここは後手をもって並べるとよいです。画面の上下をひっくり返して図面を見るだけでもやってみてください。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:中原十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5二金(61)
15 2八玉(38)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 7四歩(73)
19 3八銀(39)
20 5四歩(53)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 5六歩(57)
24 5三銀(42)
25 5七銀(68)
26 6四歩(63)
27 6七金(58)
28 7三桂(81)
29 8八飛(78)
30 4二金(41)
31 4六銀(57)
32 4四歩(43)
33 5五歩(56)
34 同 歩(54)
35 同 銀(46)
36 5四歩打
37 4六銀(55)
38 6三銀(62)
39 5六金(67)
40 9四歩(93)
41 3六歩(37)
42 4三金(52)
43 3七桂(29)
44 3三桂(21)
45 5七銀(46)
46 4五桂(33)
47 同 桂(37)
48 同 歩(44)
49 同 金(56)
50 6五歩(64)
51 6八飛(88)
52 8六歩(85)
53 同 角(77)
54 2四桂打
55 3七銀(38)
56 6六歩(65)
57 2六桂打
58 6五桂(73)
59 4六銀(57)
60 8六飛(82)
61 同 歩(87)
62 5六角打
63 6一飛打
64 6七歩成(66)
65 9八飛(68)
66 5七と(67)
67 6三飛成(61)
68 4七と(57)
69 5二銀打
70 3七と(47)
71 同 玉(28)
72 5七桂成(65)
73 4三銀成(52)
74 同 金(42)
75 5二龍(63)
76 4二歩打
77 5七銀(46)
78 4五角(56)
79 5六歩打
80 3六角(45)
81 4七歩打
82 9九角成(22)
83 同 飛(98)
84 2七角成(36)
85 4八玉(37)
86 3六桂(24)
87 5八玉(48)
88 7八銀打
89 投了
まで88手で後手の勝ち

大山先生の先手三間飛車。前回穴熊で失敗したので端を受けます。

中原先生は急戦で、それを見て大野流三間飛車になりました。普通に組んでいたら中原先生はどう指していたのでしょうか?後手番で急戦はうまくいきません。

大野流といっても、大山先生ですから軽く指さないで金を使って守ります。

46銀と出るのは積極的で、45銀を警戒して、中原先生は角筋を止めます。

5筋の歩を交換して金を繰り出します。大山先生が積極的です。

だけれど、桂馬を跳ねたのは疑問手。37銀左と引いて固めるのだと思ったのですが。大山先生が右桂を跳ねないというのはうそ情報でしょうか。

中原先生は37桂をとがめに行きます。桂馬の交換で角筋が通ります。

中原自然流とはよく言ったもので、少し良くなると自然な手で有利を拡大します。

桂打ちは好打。美濃囲いが薄すぎます。

大山先生の反撃。

中原先生は飛車切りから角打ち。これが攻防なのですね。

銀取りは受けずに攻め合いです。

銀をかけて勝負になったと思ったのですが

桂を成り捨てる手。いかにも好手です。遊び気味の桂馬を使い、取れば金を外して自玉が安定します。

金を外して後手玉が広いので優勢。あとはどう寄せるかですが

格好いい角捨てがありました。

飛車の横利きがないので取れません。

左右挟撃で投了図。
大山先生は中原先生に勝てなくなって、焦ってしまったのでしょう。積極的な指し方でしたが、37桂からは中原先生によい手が多すぎました。ここは後手をもって並べるとよいです。画面の上下をひっくり返して図面を見るだけでもやってみてください。
#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.23 棋譜ファイル ----
手合割:平手
先手:大山王将
後手:中原十段
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 8四歩(83)
3 7八飛(28)
4 8五歩(84)
5 7七角(88)
6 3四歩(33)
7 6六歩(67)
8 6二銀(71)
9 6八銀(79)
10 4二玉(51)
11 4八玉(59)
12 3二玉(42)
13 3八玉(48)
14 5二金(61)
15 2八玉(38)
16 1四歩(13)
17 1六歩(17)
18 7四歩(73)
19 3八銀(39)
20 5四歩(53)
21 5八金(69)
22 4二銀(31)
23 5六歩(57)
24 5三銀(42)
25 5七銀(68)
26 6四歩(63)
27 6七金(58)
28 7三桂(81)
29 8八飛(78)
30 4二金(41)
31 4六銀(57)
32 4四歩(43)
33 5五歩(56)
34 同 歩(54)
35 同 銀(46)
36 5四歩打
37 4六銀(55)
38 6三銀(62)
39 5六金(67)
40 9四歩(93)
41 3六歩(37)
42 4三金(52)
43 3七桂(29)
44 3三桂(21)
45 5七銀(46)
46 4五桂(33)
47 同 桂(37)
48 同 歩(44)
49 同 金(56)
50 6五歩(64)
51 6八飛(88)
52 8六歩(85)
53 同 角(77)
54 2四桂打
55 3七銀(38)
56 6六歩(65)
57 2六桂打
58 6五桂(73)
59 4六銀(57)
60 8六飛(82)
61 同 歩(87)
62 5六角打
63 6一飛打
64 6七歩成(66)
65 9八飛(68)
66 5七と(67)
67 6三飛成(61)
68 4七と(57)
69 5二銀打
70 3七と(47)
71 同 玉(28)
72 5七桂成(65)
73 4三銀成(52)
74 同 金(42)
75 5二龍(63)
76 4二歩打
77 5七銀(46)
78 4五角(56)
79 5六歩打
80 3六角(45)
81 4七歩打
82 9九角成(22)
83 同 飛(98)
84 2七角成(36)
85 4八玉(37)
86 3六桂(24)
87 5八玉(48)
88 7八銀打
89 投了
まで88手で後手の勝ち